小村俊美blog~心・街・釣り・そして日々~

臨床心理士の独り言(小村臨床心理士事務所所長)

ほとんど釣りを中心とした趣味の世界のブログです

虐待死を受けて思う事

2019年02月08日 | スクールソーシャルワーカー
千葉の虐待死

本当につらい事件です

児相OBとして思う事を書いてみます

色々なことが判ってきてこれから検証されると思います


報道ではいろいろなことが判ってきました

一時保護に至ったところは児相の頑張りだと思います

問題は解除後のこと

解除自体がいけなかったというのはあとで言うことであって、

普通、親族に預けて見てもらえば、施設入所よりは子どもに配慮した方法だと思う

児相としては物理的に父から離すので、とりあえずは虐待環境は解消になると考えます



問題はそのあとの体制


親族方へ帰すにあたっては

本来は児相が主催する会議に要対協も参加し、見守り体制を構築します

そこには児相、市、警察、学校、教委、SSW、主任児童委員等(場合によっては親族も)が参加し、役割分担を明確にする

父親の性格なども把握してるならば、当然より強固な体制を組んでいくはずです

そしてもし父親が引き取りそうなことがあれば、即一時保護をするというチームプレイこそが見守りです

ここがイメージ出来てこそ児相の「専門性」です

しかし、児相は県の機関

転勤でいろいろな人が入ります。そしてやっと仕事が判るころには転勤するという現実もある。この辺りは各県によって社会福祉士などの専門家が多い県や、素人集団の県もある。千葉はどうなのかわかりませんが・・・

一方心理職員は専門家がそろっているが、この人たちがもっと枠を広げて児童福祉司と共に動くという(ソーシャルワークも含めて)体制が大事ではないかと思います

児童福祉司の増員の前にやることとしては

なんとなく一番大変なところを素人が担当し、ベテランぞろいの心理司が後ろにいる体制自体を変えるだけで、かなり体制強化になると思う。(いわゆる総力戦)

いずれにせよ職員一人が抱える虐待ケースは一年で解決することは無いので毎年増え続けている

私たちスクールソーシャルワーカーも少しでも児相と学校と要対協の連携に役に立とうと頑張っているところです


もっと社会資源を信用して活用すべき!!