ケルベロスの基地

三本脚で立つ~思考の経路

BABYMETAL探究(<バランス接続>で聴き直すBABYMETAL①)

2018-03-11 01:07:57 | babymetal

買ってしまった。

ウォークマンのNWZX300 に続き ヘッドフォンmdr-1am2 も。

音楽を聴く「場」は、圧倒的に外出先(通勤、仕事場、休憩の喫茶店など)なので、
日々、ウォークマンを活用している。

これまでは、BABYMETALなどの「これは!」という音源はflac(CD同等のファイル)にし、そうでもないものは圧縮音源にして、ウォークマンNWZX100に入れた音源を、ヘッドフォンmdr-1aかイヤフォンHA-FX1100かで聴いて来たのだった。

mdr-1aのロックな勢いと艶のある音場も気に入って大音量でBABYMETALを初めとするメタル、ロックを楽しんでいたし、HA-FX1100の独特なウッディーなふくよかな音色も大好きで、弦楽四重奏とかピアノ独奏とかを堪能していた。

が、「BABYMETALの曲も、高音とか微細な音も聴き分けられるような機器だったら、また違う魅力が味わえるのかなあ」と思いはじめもして、ときどきは、職場近くのヨドバシカメラに寄ってあれこれヘッドフォンやイヤフォンを試聴したりしていたのである。
所有している2つのどちらも、”低音が強く響く”という長所&短所があり、それなりに満足しつつも、「繊細な高音の聴き分け」を求める気持ちが日に日に強くなっていたのだ。

そんなある日(つい先日)、ウォークマンのNWZX300という、NWZX100の後継機(?)が出ていて、値段もさほど変わらないけれど音質の精密さは向上しており、イヤフォン・ヘッドフォンの<バランス接続>ができる、という情報を得た。

バランス接続?
なんじゃ、そりゃ?

オーディオ・マニアでもないので、何となく耳にしたことはあるような気のする単語だが、よくはわからない。

ちょっと調べてみると、僕が望んでいる「微細な音も聴き分けたい」という望みにぴったりの技術のようで、もういてもたってもいられず、翌日の休日に、朝からヨドバシカメラへ馳せ参じ、息を切らしながら購入したのだった。

「毎日使う、いわば生活必需品だし」

というのが、じぶんへの言い訳なのだが、しかし、実際にそうなのだ。


人生の半ばを過ぎ、車も所有していないので、子どもたちの学費等を除けば、お金をかけなければいけないものも減ってきた。食べ物も服も(決して安物ではないにせよ)質素なものである。それで充分満足なのだ。

そんな中年のおっさんにとって、BABYMETALを筆頭に、ウォークマンで聴く音楽は、毎日毎日の生きる励みになっている。
というか、
BABYMETALに3年半前に出逢って、中高生の頃の<人生の楽しみ=メタルを聴く楽しみ>という情熱が蘇ってきたのだ。

とりわけ出勤時には、BABYMETALの「紅月」か「イジメ、ダメ、ゼッタイ」か「Amore~蒼星」かのどれかを、地下鉄から職場まで歩く時に聴きながら歩き、「よし!やるぞ!」と自分じしんを鼓舞しているのだ。

もうそれが、3年半続いている。

だから、最低限の衣食住の次に、ウォークマンが生活必需品の位置を占めるのである。

で、思い切って(というか、いてもたってもいられずに衝動的に)購入したNZWX300だが、さっそくBABYMETALの音源等を入れて、手持ちのmdr-1aやHA-FX1100で聴いてみたのだが、「う~ん」という感じだった。

まだエイジングが出来ていないこともあるにせよ、何ともピントのあわない、色気のない音である。

正直、「失敗したかな~」とも思っていた。収録できるファイルサイズも、愛用のNZWX100の半分だし(SDカードで拡張はできるけれど)。


で、祈るような気持ちで、今日、発売されたばかりの、ヘッドフォンmdr-1am2を、出勤前、午前中にヨドバシカメラへ行って試聴、購入したのだった。


これまでの試聴でも、必ず聴く、僕にとっての基準曲があり、それは、

1.紅月(スタジオ盤)
2.イジメ、ダメ、ゼッタイ(「LIVE AT BUDOKAN~RED NIGHT」版」)
3.Amore~蒼星(スタジオ盤、「LIVE AT WMBLEY」版、「LIVE AT TOKYODOME」版)

である。
もちろん、すべてを聴くのではなく、1がぞくっときたら、2へ、そして、3のどれかへ
という感じで確認するのだ。

これを満たすものはほとんどなかった。

SU-METALの伸びやかな歌声と、YUIMETAL MOAMETALの合いの手、ディストーションの効いたツインギター、高速のベースとドラムス。

それぞれ属性の異なるこれらが精密に組み合わされた、激走するメタル楽曲を、勢いよくしかも艶やかに再生する。

これは、オーディオデバイスとしても、かなり難度が高いのではないか。素人ながらそう感じてしまう。

例えば、いわゆる「モニターヘッドフォン」なるものは、正確に精密な音を再生するようにも聞えたが、
ぞくっとこない、のである。
SU-METALの歌を、ぞくっとこさせない再生デバイスなど、僕にとっては全く無意味だ。
(そういう意味では、mdr-1aもHA-FX1100も、僕はぞくぞくぞくとした。だから購入したのだ)
他のデバイスでは、やたらと低音だけが強調されたり、逆に、繊細で弱々しかったり。


ところが、今日、持参したNZWX300に、mdr-1am2を挿して鳴らしてみると、ちゃんと1→2→3を満たしたのだった。

というよりも、試聴しながら、涙ぐんでしまっていたのだった。

さんざん聴き込んだこの3曲に、ヨドバシカメラのヘッドフォンコーナーで、おっさんである僕は改めて、ぞくぞくぞくと感動していたのだ。

(つづく)