社会福祉法人さざなみ福祉会

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病気理解や交通面支援を てんかん学会と協会、都内で緊急シンポ 

2013-05-14 10:46:24 | Weblog

病気理解や交通面支援を てんかん学会と協会、都内で緊急シンポ 

 学術団体の日本てんかん学会と社会的理解の促進を目指す日本てんかん協会は11日、東京都内で、「事故をなくしたい-病気や障害と自動車社会の共存をめざして-」と題した緊急シンポジウムを開いた。発作を伴う病気に関連し、悪質運転や運転免許の不正取得の罰則を強化する法案が国会に提出されたことを受けて開催。二つの法案への反対意見や慎重論に加え、公共交通の整備など、患者と障害がある人を社会全体で支援する仕組みづくりを求める声が出された。

 事故防止と病気や障害がある人の社会参加の両立を模索するのが狙い。患者や障害者団体、報道関係者ら約100人が参加した。

 鹿沼6児童死亡事故などを受け、政府は今国会で、発作を伴う病気の影響による死亡事故を15年以下の懲役とするなど悪質運転を厳罰化する新法案と、運転免許取得時に病状を虚偽申告した場合の罰則新設を柱とする道交法改正案の成立を目指している。

 同学会の兼子直理事長は冒頭のあいさつで、「果たして厳罰化だけで交通事故が減るのか」と問題提起。基調報告した国立精神・神経医療研究センターの大槻泰介てんかんセンター長は「患者が正確な病状申告をしなくなり、治療もできなくなる」と両法案を批判。「病気の申告が(患者の)支援に結びつく仕組みが必要だ」と主張した。

 埼玉県上尾市、今野こずえさん(29)は患者の立場から「都心部と地方では交通事情がまったく違う」とし、通院や実生活を送る上で公共交通の整備や交通費支援が必要だと強調。認知症の専門医や弁護士、新聞記者らもパネリストとして参加し、両法案に対し「障害者や弱者を差別し排除する制度改正だ」との意見や、危険を回避する研究開発中の運転支援技術の説明もあった。

 同協会の鶴井啓司会長は「どんな立場でも鹿沼のような悲惨な事故をなくしたい思いは共通する。病気や障害がある人が運転免許を取らなくても不便がなく、社会参加で不利益を受けない環境整備が解決策だ」と訴えた。

 同協会は両法案の慎重審議を求める署名活動を行っており、近く国会に提出する予定だ。下野新聞

 
 

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