社会福祉法人さざなみ福祉会

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ある施設では 支援法

2006-07-09 16:08:43 | Weblog

障害者自立支援法実施2 カ月の感想
一通所授産施設○ ○ 園利用者D の場合一
匿名希望

財政難に陥った支援費制度(平成15 年度実施)に変わり、新しく原則1 割負担の障害者自立支援法が4 月から実施されました。利用者だけでなく事業者側にとっても、慌しいスタートとなったように思います。

施行にともなう生活の変化の1 つに、半日 日課後に利用していた月1 回の移動介護サービスを受けられなくなったことが挙げられます(下表参照)。子どもにとって母親から離れ同世代の人たちとの食事やショッピングをすることは楽しみの1 つでした。半日日課がなくなった今は、そういった機会を作ってあげることができません。
給食の問題もあります。5 月からは土日にも実習のスケジュールが入り、慣れない仕事で発作や体調不良で休むことが多くありました。3 日前のキャンセルは旅行など事前に予定が分かっている時はいいのですが、こうした病気のときは無効なので困ってしまいます。
障害者自立支援法とは「障害の種別(身体、知的、精神)ごとに異なっていたサービス体系を一元化し、共通の福祉サービスが公平に利用できるようにすること、また、公費負担医療制度(てんかん対象)とともに利用量に応じて障害者が原則1 割負担することで、必要なサービスを安定して提供できるようにすること」とあります。自立した社会生活の為だというのは分かっていますが、就労重視の事業形態や運営の変化により余暇活動が奪われ、園利用料の1 割負担や食費などの経済的負担も大きいのが実状です。利用者にとって良いサービスと言えるのでしようか。

多くの障害者と同じように、D 本人の主な収入源は障害年金です(1 級:約83 , 000 円ノ月、 2 級:約66 , 000 円/月)。今は家族と同居していますが、将来子どもが一人になった時、この 年金と好きなゲームソフトやDVD 代にも満たない月6千円の工賃で衣食住を満たし、地域で目立した生活を本当に送っていけるのか、現状では疑問に思います。

【施行前後の比較】

I 施行前 施行後
有給休暇 10 日間 廃止
毎月の半日日課 第3水曜日 廃止
夏季休園 土日含め10日間 廃止
春季休園 土日含め4 日間 廃止
年末年始 12 / 28 ~1 / 4 12 / 29 ~1 / 3
土曜日開園 なし 月2 日程度
園利用料・給食※ 無料 約25 , 000 円 /月
給与 約6 , 000 円/月 約6 , 000 円/月


※ 給食のキャンセルは3日前まで。以降は有料(1食500円)


社団法人日本てんかん協会千葉県支部機関紙7月号より

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