何を見ても何かを思い出す

He who laughs last laughs best

はるかぜ こおりをとく

2018-02-08 23:58:33 | 自然
春は名のみの♪という歌もあるが、立春を過ぎたというのに、「厳寒の候」とでも書きたくなるような天気が続いている。
当地は、降り積もるような雪は今季はまだないものの、庭の睡蓮鉢の水はもう何日も凍ったまま、一向に融ける気配はない。

だが、季節が確実に移っていることは、光と植物が教えてくれる。

新年に合わせて御大が仕立てる松・梅・万両の盆栽の梅は、毎年少なくとも松のうちには咲き始めるのだが、今年は一月末になっても蕾が固いままだった。
   
   
それが、光だけは春めいてきた立春の候、一気に花開いた。
そんな今を旧暦では、如月 立春の第一候 東風凍解(はるかぜ こおりをとく)と云うそうだ。

母の実家の家紋が梅鉢だったこともあり、梅には格別な思いを持っていたが、12年前その梅に、孤独と不穏と混乱の予兆を感じて以来、私にとって梅は、どこか悔しく寂しい気持ちを象徴するものとなっていた。

梅咲けど、鶯鳴けど、一人かな

当時ライオン丸総理が進退をかけて取り組もうとしていた課題が頓挫したときに、総理が思わす呟いた小林一茶の歌である。

今現在の混乱の全ては、あの時のあのことに端を発している。
あの時 適切に対応しておれば、今頃は奇麗に穏やかに いと高き処を拝することができたものを、その場しのぎの対処療法で徒に解決を先延ばししたために、一層混乱を深め、672年以来ともいえる陰謀が大っぴらに語られるまでに落ちぶれてしまった。

東風を、’’はるかぜ’’と詠むことは知らなかったが、これは、「こち・はるかぜ」だけでなく、「とうふう」とも読むそうだ。
ならば、氷を解かす東風(はるかぜ・とうふう)のごとく、東宮・春宮に、凍りついた世を解かして頂きたい。

混乱と不穏で氷固まった世界から吹きつける風は冷たい。
まず、大元の氷を溶かす大いなる光の源が示されないかぎり、光の粒は、どちらへ向けば良いのか分からない。
光を、もっと光を!

追記
氷を「とかす」の漢字に迷った。
東風凍解(はるかぜ こおりをとく)は、「解く」を用いているが、「氷が溶ける」も、よく見受けられるので、ちょいと調べてみた。
どうも、自然に「とける」場合が「解く」で、人工的に「とかす」場合が「溶かす」となるようだ。
これを知ると尚、大元の氷が大いなる光で「解ける」のを待つべきか、適切な対処で迅速に「溶かす」べきなのか迷うところである。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 煩悩具足せる凡夫なり④ 他力... | トップ | プレイボール 人生① »
最新の画像もっと見る

自然」カテゴリの最新記事