何を見ても何かを思い出す

He who laughs last laughs best

敬宮様 生まれてきてくださり有難うございます

2017-02-24 12:50:55 | ひとりごと
今日ここには本来、違うものを掲載するつもりであった。
グーグルさんから届いた昨年2月23日の記事に、ピタリと合うニュースと本に出くわした偶然に、喜びがあったからだ。

だが、今それを掲載するのは、今の自分の気持ちに正直ではない。

だからと云え、事情が分からない人間が、あからさまに書いていい内容でもない。

ただ、今の自分のなかにある怒りと虚しさと悲しさに通じるものが、今読みかけの本の ある場面に、ある。

読みかけの本にある、ある場面について書くことが適切ではないのは承知している。
まして、それは甲子園を目指す若者の青春ものであるため、私の心を揺さぶった場面に作者がどのような意図を込めていたのかは分からない。
それ故に、その本の題名を記すことは控えたいと思う。
それ故に、これは時限記事とするかもしれない。
だが、それでも今それを記しておきたいと思うほど、衝撃を受け、怒りに震えている。

野球小僧の幼馴染のその女の子は、小4、10歳の時に両親が離婚する。
理由は、その女の子が、男の跡取りを必要とする家に生まれた女の子だったからだ。
六代続いた老舗の酒屋は、男の跡取りを必要としていた。
その女の子の父は、一緒にキャッチボールができる息子を望み、「男の子ってのは・・・・・いいよなあ」「女の子は跡継ぎにならん」というのが口癖だった。
そして、父は外に女性をつくり、そこには男の子が誕生した。
その女の子の母は、夫には「今の時代、キャッチボールも跡継ぎも、男とか女とか関係ないでしょ」と言いながら、娘には「あんたが男の子だったら、こんなことにはならなかった」と呟いた。

次の日、女の子は髪を切った。
一人で美容院に行き、髪を切った。
「耳が全部見えるくらい短くしてください」
「男の子みたいな」

短くなった髪型は、女の子によく似合った。

10歳の女の子は、泣きながら自問自答する。
「男の子になれないのに、キャッチボールもできないのに、あたしは生きていていいのだろうか。
 生まれてきて、よかったんだろうか。」



・・・・・すっかり面窶れされた御姿に、心からの言葉を届けたい。

貴女の母が、生まれたばかりの貴女に涙ながらに かけた言葉を届けたい。

敬宮様 生まれてきてくださり有難うございます

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