SAXOPHONE COLOSSUS / SONNY ROLLINS(1956年録音)
ジャズ名盤中の名盤、サキソフォン・コロッサス。
悩み多きイメージのソニー・ロリンズ氏。
しかしこのアルバムは、悩みなどまるで無いかのように、すこーんと突き抜けていて、聴いていてとっても気持ちがいい。
どんなシチュエーションにもぴったりはまるが、
今までで一番はまった!のは、北海道の何もない一本道をドライブしていた時。
夏、快晴、どこまでも続く緑の大地、そして見えてくる海。
空気はさらっとして、全開にした車の窓から、真夏の北海道の清々しい風が、びゅんびゅんと容赦なく入ってくる。
フロントガラスから見える空は真っ青。
風を切る音と一緒に聞こえてくる、
これ以上はないくらい、深く美しいテナーサックスの音色。
じっと大人しく聴いてはいられない、マックス・ローチの心躍るリズム。
こころが熱くなる。
ハンドルを握る手が音と一体になって動く(ダメじゃん)
かん…ぺきっ、って思った。
このままリピートしてどこまでも走り続けたかった。
今も一曲目のセント・トーマスのイントロを聴いただけで、あのときの風を切って走る感触を思い出す。
そして、今日のような高く青い空を見ると、サキコロを思い出し、また聴いてしまうのです。