テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

体をひねった黒猫

2014-04-15 23:50:21 | 日記
今日、道を歩いていると奥まった路地に差し掛かったところ、大きめの黒猫が路地から飛び出してきました。私は、その路地の開口部を横切ろうと歩いていたので、丁度、前に出した左のつま先で猫を蹴りそうになったのです。あっと驚く私の前で黒猫は上半身(前半身?)を横にねじりながら捻り、勢いの付いた下半身(後ろ半身?)だけがそのまま直進するような、えもいわれぬ体勢になり、結果的にもんどり打つようにして斜め前方へ駆け転んでいきました。
猫を裏返して落とすと、きちんと脚から着地する動画で、猫はまず頭から着地点を向きはじめ、前足から体を順にねじって4本足を踏ん張ることの出来る体勢になって着地する様子を見たことがある方も居られると思いますが、あれの水平面移動版、斜め屈身付き、着地は乱れた、ような具合でした。

ただ、真っ先に思い出したのは、下の動画にあるM561ガマゴート。


米軍が使っていた6×6の軍用装輪車で、通常の4×4がカーゴを引っ張っているのとは違い、上下左右に曲がるジョイントを介してドライブシャフトで繋がれていて、同じような車体サイズの4×4車が腹がつかえて踏破できないような極端な悪路でも体節を曲げて進む昆虫のような軍用車を目指して開発され、正式採用されていたものです。実はこのクルマ、ソフトスキン(装甲を持たない軍用車)マニアの間では有名なクルマで、連結された構造が、男子特有のメカフェチ精神をくすぐるのか、変に人気があります。昨年ようやくまともなプラモデルがタミヤから発売され、その筋の人たちによって、ベトナム戦争やグレナダ侵攻のジオラマが多数製作されました。


実車は動画にあるとおり、お世辞にも軽快に悪路を踏破しているとは言い難く、さらにはものすごいエンジン騒音とメカノイズ、そしてリアカーゴへすさまじいエンジン排熱がおしよせるため、評判は芳しくなかったようです。またジャングルなどでは、そのあまりの騒音のため、歩兵が自分の方へ向かってくるガマゴートにいくら怒鳴っても運転手に声が届かず、轢かれた、なんてこともあったようです。現在では、4×4でもトランスアクスルとサスペンションの進歩により、悪路走破性能が向上し、このガマゴートもかなり前に退役しました。容易に察せられるように、整備性も極悪で、本当のもの好きなマニアさん達が動かしている以外、放出車両もそんなに多くはないようです。

閑話休題、何が言いたかったのかというと、あの黒猫さん、自分では優れた身体能力と柔軟性を発揮して華麗にヒトに足蹴にされるのを回避したと思ってるかもしれませんが、とっさに足を引っ込めながら上から見下ろしていた私からすれば、バタバタと無様な様子はガマゴートが横倒しになる姿を彷彿とさせるほどみっともなかったですけど、ねんざしたりしていないかい?
と言うことなのです。
コメント
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