テキスト主体

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(当然、その他についても、語ったりする)

QUECHUA (ケシュア) キャンプ ウッドストーブ MH500 - 二次燃焼

2021-03-14 10:15:00 | Outdoor




フランスのアウトドア、スポーツ用品メーカーデカトロンのウッドストーブです。

キャンプで使われる焚き火台の一種で、焚き火を調理用などの熱源として効率よく燃やす為のストーブです。
同種で有名なモノにSolo Stove がありますがそれと同様に枯れ枝や木片、小割りにした薪から木炭までを良く燃やす、いわゆる二次燃焼ストーブです。
何故Solo Stove にしなかったかと云うと一緒にキャンプに行く人がSolo Stove titan を購入していて、かつそのサイズ違いのCampfire の価格が高騰している(定価13,200税込が22,000〜30,000円)のと、ミニマムなデザインで機能美溢れるSoloStoveとは異なる趣きのデザインが気に入ったからです。

木を燃やす焚き火では通常煤混じりの煙がボカボカ出るイメージもありますが二次燃焼ストーブは一旦火がまわると煙が殆ど出ません、何故普通は煙が出るのか?二次燃焼とは何か?燃焼の三要素を考えると仕組みが分かりやすくなります。
可燃物、酸素、熱が燃焼の三要素です。木材が熱せられて発生した燃焼性ガス、一酸化炭素や水素などは酸素を瞬時に消費する炎の近くでは、酸素不足で燃え尽きることができません。また炎の中で水素が燃焼して発生する水は気化熱を大量に奪って水蒸気となって膨張し周りの可燃性ガスを周囲に押しやります。

ちなみに炭火が木の焚き火より高温となる要因の一つが炭素のみの炭と炭化水素が主な木の水素の存在

炎から少し離れたところでは、酸素は供給されていますが、熱せられた上昇気流に引き寄せられた常温の空気が急激に温度を下げます。
二次燃焼ストーブは燃焼室、内筒で熱せられた空気を外筒で上昇させ、内筒上部に内向きに開けられた穴から吹き出させて熱と酸素を供給し燃焼性ガスに着火します。一酸化炭素の発火点は605℃なのでそれ以上の熱い空気の供給で二次燃焼は本格化します。
円筒形状は上昇気流によりチムニー効果を生み、更にケシュアのウッドストーブはやや先細りになって一層効果が増すようです。





ここまで説明すると二次燃焼ストーブはいいこと尽くめのようにも思われますが、構造が複雑、燃料の消費が早い、揺らめく大きな炎が見えにくいなどの欠点もありますし、本格的な薪ストーブやロケットストーブのようにほぼクローズドな燃焼室と効率よく設計された煙突で充分な高温と一次燃焼エアーを得られるストーブでは二次燃焼の仕組みは不要かもしれません。