テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

夕餉を忘れてすばるに魅入られる

2014-04-05 23:29:32 | 双眼鏡 望遠鏡
自宅に戻るとなにやら美味しそうなにおいがして、家人が二人、キッチンであれやこれやと喧しいのです。
ただ、私には、帰宅直前に見た、風で雲が払われて、鋭く光る三日月が漆黒の空に浮かんだ様子が気になり、カバンを置くのももどかしく、三脚にセットしてある双眼鏡を屋外に持ち出しました。
案の定、綺麗な星空が、双眼鏡の視野の中に拡がります。既にかなり高度を下げているすばるがよく見えるよう、三脚の位置などをずらし、じっくりと凝視します。本当に18×70で観る恒星は、見事に点です。すばるのなかで燦めく星も、かなりの数が見え、6~7等級は余裕、8以下9等級に迫る微光星もきちんとその煌めきを主張しているようです。
この、点に見えるというシャープさは、星空だけでなく、昼間の観望でも感じられます。ミザールの広角機やパピリオ君をしばらく使った後、18×70で同じ対象をみて焦点を合わせようとすると、大抵無限遠近くに合っている焦点を手前に戻してくる感覚になるのですが、ピントが合ったと感じる位置まできて、完全合焦を図るにはその位置から2~3度ピントを細かく前後させて合わせます。この双眼鏡、ピントが合ったと感じる位置からさらに戻すと、より、もう一段ピントが合う(シャープに見える)ことに戸惑うことがあります。つまり、コントラストの良さやシャープさにおいて、他の凡百の双眼鏡とは、如実な差がある、ということになります。
閑話休題、結構低い位置まで降りてきているすばるが、隣家のアンテナにかかりそうです。もう少し距離を取るために玄関前の階段まで後退し、姿勢を整えるために、イスまで持ち出してまだ観望します。こんな時にウォークスツールは本当に簡便です。
時間にしたら、15分足らずでしょうか、撤収して、部屋に戻り、夕餉にはなんとか間に合いました。