テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

フライパンの手入れ

2014-04-19 22:44:45 | 日記
かなり前に買った、某ブランドのフライパン、それまで使っていたのが、主に私の好みにより、鉄製の重く深いフライパンだったので、買った当時は、「軽い、こびり付かない、キレイ、楽しく料理が出来る」と好評だったのですが、最近では、「コーティングが剥げたのか、ちょっとこびり付くようになった」とか「汚れてきた」とかランキングダウン中でした。加えて、ちょっとまえから、持ち手にわずかなガタが生じ、私が気付いたときに、持ち手を固定してる部分を確認したのですが、汚れと焦げの付いた固定ビスが、頭の形状からするとリベットのように見えたので、こりゃいかんわ、増し締めできん、とそのままにしておきました。
今日、久しぶりに使って、確かに、こびり付くようになっているので、良く洗浄すべく、キッチンのシンクでなく、リビングに持ち出して、しっかりと洗浄しました。
まず、ガタがきている持ち手です。焦げを落としてよく見てみると、リベットではなく、ヘクスローブ(トルクスねじ)でした。これならなんとかなる、と、以前は常時携帯していたレンチ類を取り出します。トルクスのビットは、欧州車に乗っている場合は必需品で、まだ工具専門ショップでしか手に入らない頃から揃えていました。


そのままでは、締まらなかったので、一旦外して、持ち手の付け根のなかで、焦げとも錆とも言えない汚れがこびり付いたネジ山を洗浄し、ネジだけを深めに締め込んで、汚れていた部分のネジ山も充分使えることを確認して、改めて持ち手を取付け、締めます。ナメる心配の殆ど無いトルクスですから、強めに締め付け、フライパンを振っても強固なことを確認します。


洗浄は、油汚れ用の界面活性剤をお湯で薄めたものをメラミンスポンジに含ませて、まんべんなく何度もこすります。こすりながらよくみてみると、家人が言ってたように、コーティングが剥がれた、のでは無いような様子です。もともと、金属ヘラ、レードルでも大丈夫、というふれ込みですから、その昔のテフロンコーティングのようなことは無いだろう、と思っていたのですが、やはり、特徴的なコーティングの模様が、汚れを落とす最中、濡れた部分で少しハッキリとすることから、コーティングの上を薄く覆った汚れがあるようです。かなり洗浄してもさほどキレイにならないので、方針を変えます。こびり付かない(汚れない)コーティングというもの、例えば、ツァイスの双眼鏡などでLotuTecコーティングと称するものや、雨傘、レインウエアの撥水は、微細な毛羽立ちが、水や汚れを表面に密着させる面積を減らすことで付着を弱くしているのですが、おそらくは、このフライパンのコーティングもそれと同様、言わば、微細な固い毛羽立ちがあることでこびり付かなくしているのではないか、と想像します。となると、以前に拡大写真で紹介したように、メラミンスポンジの洗浄性は極細メラミン樹脂の不規則な格子の間に汚れを取り込んで剥がしていく仕組みなので、固い微細な毛羽立ちの谷間の汚れには、効果が薄いはずです。


メラミンスポンジの拡大写真、格子の間に汚れを取り込んでいくので格子間よりも狭いミクロなスキマに引っ込んだ汚れには効果がない。

で、一旦すすいで乾かしたフライパンにこんどは油(出来るだけ粘度の低いもの、本当は灯油などが良い)をなじませ、不織紙でこすりました。するとあれほど念入りに洗剤で洗ったフライパンから、結構汚れが取れます。

やはり、ミクロな谷間に汚れが結構残っているようです。
実際、このような構造ですと、確かに金属ヘラなどでは、剥がれないコーティング、という謳い文句に間違いはないのですが、コーティングが剥げない=初期のこびり付きにくさが維持される、とは云えないことになります。もともと、最近のこびり付かないフライパン類、いくら洗っても直後にお湯を沸かすと微妙に油膜が浮くのはずっと気付いていて、おそらくは、今日確認したような事なのだろう、と思っていましたが、図らずも実証できたような感じなのです。


コメント
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