テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

星図

2011-12-31 23:00:48 | 双眼鏡 望遠鏡
有名どころはSkyAtlasというA2版のスターチャートであります。
実使用では、Pocket Sky Atlasという教科書サイズのものが便利。
私も使っていますが、なにぶん、小さなサイズに多くの情報が詰まっているので、細かい字が多く、見づらい部分もあります。
ノートPCで星図ソフトを参照するのも大仰だし、ニンテンドーDS用の”星空ナビ”を購入してみました。
地磁気センサーと6軸センサーでDSを空にかざすとその方角の星図を表示する機能がメインで、そこそこ、というか初心者にはかなり使いやすく出来ていると思います。
方位をすぐロストするという声もあるようですが、ウチでは、かなり精確に追随するので、個体差もしくはセンサーの作動状況にふさわしくない使い方に依るモノかと思われます。
他にもイロイロ機能があるようですが、取りあえずはこの機能で充分。

フロントマスク

2011-12-30 18:33:18 | 懐中電灯
クルマや時計など、顔、のデザインには機能性と造形が融けあった、機能美ともいえる個性的なモノがあります。

ワタシが沢山もっている懐中電灯は大多数が画一的なフロントマスク、レンズ、リフレクター、LEDエミッターとなっていて、個性的なモノは少ないのですが、下のライトは例外です。

FoxFury社のHammerHeadという製品です。
ただ、このデザイン、奇をてらった、単に倍の明るさを求めたものではありません。
通常、白色系LEDには3V付近のVfといって適正作動電圧のようなモノがあり、電池には定格出力電圧があります。電池の組み合わせ電圧とLEDのVfを、レギュレター、コンバーター、抵抗等を用いてマッチングさせているのですが、一個のLEDをオーバードライブ(過剰電圧)させた時の明るさを2個のLEDの適正電圧で発生し、直列で見掛けVfが高くなった状態に適合した電池を使うことで、損失を少なくして効率を追求した結果、このライトは2灯直列という特徴的な構造をしており、その構造にあわせた筐体、そして秀逸なフロスト気味のコリメーターレンズで大変完成度の高い懐中電灯になっています。
2008年に購入したライトですが、今もって、このライトの照射配光の完成度はトップクラスで、以前、大型(天井高 3m、幅1~3m、全長60m以上)の熱風乾燥炉内で使用したとき(漆黒の闇で足下が悪く、障害物が多い)、もっとも頼りになったのがこのライトです。
残念ながら日本では入手困難なこのライトですが、本国アメリカではこんな派生モデルも数多くでているので、最新のLEDを使いモディファイしたモデルを日本向けにも発売して欲しいモノです。



地震の影響リターンズ

2011-12-29 21:51:58 | 脱線して底抜け
昨日の記事では、さわり(導入)の話だけで終わっちゃいましたので、別の書きたかったコトをあらためて。(当時の憤激に委ねてつらつらと書いてしまい、削除しようかとも思ったのですが、コレも影響の一つだなと思い直したのです。)
20世紀の末から、置き時計、腕時計に、電波時計なるモノが登場し、私も時計好きの端くれとして色々購入してます。
電波時計は国内で福島と九州(福岡と佐賀の県境)に標準電波送信所があり、そこから長波帯(数十kHz)の電波に時間情報を載せて変調し(JJY)、それを受信して復調、時間情報を得て時計の時刻を修正する機能を持っています。
構造の基本はクォーツ時計(月差数十秒)に上記の電波受信時刻修正機能を組み合わせたモノで、置き時計で一時間ごと、腕時計で一日に数回、自動で電波受信補正するため、電話やアナログ放送の時報と一秒以内の誤差しか生じません。
当初は電波受信部がケースの外側にはみ出したりしていた電波腕時計も、段々と改良進歩がすすみ、いまでは小型女性用のフルメタルケースの製品も出ています。
私も自分用に、リトバルスキがCMに出ていた、CASIOのオシアナスの初期モデルと、GW-400を普段使いにしていて、家人にも勧めています

この度の震災で、福島の送信所も一部軽微な被害を受け、加えて避難地域に該当したことで、かなり長期間、福島からの電波が停波し、中部地方以東の電波時計は単なるクォーツ時計になってしまいました。
さらに電池交換不要を謳っていたソーラー充電方式も、その2次電池の寿命、不具合が散見し始めるに及んで、機能的には最良かと思われていた、電波ソーラーの腕時計の牙城がゆらいだのです。
そこで見直されたのが従来型クォーツの高精度タイプ、いわゆる年差時計です。
高級タイプに多い年差10~20秒の腕時計は、実用上、精度に問題なく、また、デジタル放送のデコード遅延の問題から、テレビ放送から時報が消え、身の回りで最も精確な時計はGPS機器(携帯電話含む)除けば、コレしかないということになりました。
九州の送信所は稼働していたので、近畿以西には影響が少なかったのですが、ウチにある古い電波置き時計のように40kHzの福島の電波にしか対応していない製品は、徐々に秒単位で狂いはじめました。
ワタシは、上記の2機種の腕時計に加え、昔に買ったSEIKOのSBCM021という年差20秒、10年電池、パーペチュアルカレンダーの製品を再評価することになりました。
置き時計は、JJYシミュレータというソフトで、疑似的に電波による時刻補正をやってみたりしました。

地震の影響

2011-12-28 23:23:46 | 脱線して底抜け
調査委員会の報告等で人災の側面が公になってきている震災ですが、数ある中でもっとも不快だったのが、菅直人のヘリ視察時の映像。
窓から地上を覗いてる姿や、ヘリから降りて精一杯背伸びして普段だらしない顔をムリに引き締めて、がんばってオオマタで歩いてる姿、いずれも内閣広報の撮影なので、情景を造り、ポーズをとって撮しているのがあからさまで、特にヘリから降りるトコロなど、あらかじめカメラをもったスタッフを先に行かせ、両脇の随行2名が降りるのを待って、一斉に歩き出して、、というシチュエーションをこさえている。何をしてるのかと。オマエの顕示欲のために、ココまでやるのかと。なにより、なぜ窓を覗くおっさんでなく窓の外を撮らないのかと。先に降りたなら、情景を準備しておっさんを撮るのでなく、前方の原発をとらないのかと。コイツとその郎党は、震災という未曾有の出来事に際しても、自己顕示のためにしかカメラを使えないのかと、やりきれない怒りを感じました。
しかも自分のヘリはSpeediの予測で放散の少ない方角から原発に行きながら、その視察によってもっとも影響が少なくなるベントのタイミングを失わせ、あまつさえ、住民の避難にたいしては情報を出さない。外道の所行です。

SILVA pocket scope

2011-12-27 21:21:57 | 双眼鏡 望遠鏡


ドラマ "24" でジャック・バウアーが、使用していたと云われる製品です。
ただこの小さな写真からはもっと鏡筒の厚みがない、違う単眼鏡に見えるのですが、まぁ、そういうことにしておきましょう。

対物径18mm、7倍なので射出瞳径が2.6mm、アイレリーフはスペックでは12mmとなっていますが、もう少しシビアな感じがします。視界はスペックにはありませんがおおよそ7度強、さして広くも狭くもありません。見え味は、Bak4プリズムの割にはさほどヌケがよいわけでもなく、シャープさにも欠け、やや暗い。
もっとも別ブランドBruntonで売られているECHOポケットスコープは、
ごらんのようにカラフルな色で、最安で17ドルほどみたいなので、それなりなのかと思われます。
最短合焦は50cmほどなので、屋内(美術館、体育館)でも使えそうですが、暗さと、ピントのシビアさから、快適に使えるわけでもなさそうです。

じゃあ、なぜ、コレを持ってるのかというと、防水(IPX6)だからなのです。
他のモノキュラーで防水というと、タスコの一部の製品や、ロシア製、日本製の大型のモデルしかありません。
もっとも防水といっても、摺動部分をシーリングして窒素封入してあるような本格的なモノではなく、グリースがニチャニチャと音がするくらい隙間に詰まってるようなので、それで防水効果をもたせているのでしょう。
炎天下の自動車内に放置しようとは思いません。

瞼の裏側の光景

2011-12-26 22:56:10 | 脱線して底抜け
実を言うと、瞼の裏側の光景は、年齢によって変化するようです。
もっと云ってしまうと、加齢するにつれ、つまらない光景になります。

子どもの頃、まばゆい陽光のもとで、目にホコリが入ったとかの理由で、瞼をぎゅっと閉じ、暗くほのめく無数の閃光をかいくぐって陽光が瞼を照らし、太陽の方向は判別出来るような状態になった経験はないでしょうか。
更にぎゅっと閉じると、瞼の裏に焼き付いた残像が無数のフラクタル図形を描きながら消えていき、連鎖的に新しい模様が生まれていく。

子どもの頃はこんな情景をよく認識していたような気がしないでしょうか。

以前にもお話ししましたが、網膜に映った映像を視覚として処理しているのは脳です。
人間の場合、生まれつき全盲で、成人年齢に達してから、視覚を獲得したヒトの研究などで、脳が、視覚を自己と関連づけて空間認識できるようになるまで、意識にとって視覚があまり意味のないモノであることが分かっています。

つまり、おそらくは、意識が芽生えたばかりの新生児にとって、瞼を開けた光景と、瞼の裏の光景の重要性の差異が少ない(差異が判別できない)ため、もっともよく瞼の裏側の光景を見ている、はずで、年齢を重ねて、瞼の裏側の光景が重要でないことを学習するにつれ、脳はその光景を視覚として認識しないようになってきます。

昔、私の個人的な面白い経験で、暗闇の中で睡眠中に、まばゆい白い世界を漂う夢を見ている状態で,半覚醒状態になって瞼を開けると、真っ黒の視界、閉じると夢の続きで真っ白の世界、つまり通常と全く逆に目を閉じるとまぶしく、目を開くと暗いという状態を数十秒間繰り返し、奇異な感覚を味わいました。
これは、脳の中で、夢の情景を意識に感じさせる部分と、目からの視覚情報を処理する部分が全く異なる働きをしていて、目を閉じると脳は視神経からの情報処理を瞬間的にやめてしまうことを示唆していると思います。
古い蛍光灯のチラツキや、映像モニターの瞬断が非常に意識にとって気になるのと異なり、目瞬きがブラックアウトとして意識されないのは、こういった脳の働きが大きな要因です。

話を戻すと、年を経てつまらなくなった(意識されなくなった)瞼の裏側の光景も、意識を集中して凝視するとまたいろんなモノが見えてきます。

このような話は、視覚認識にとどまる話ではなく、もっといろんな事象に投射して考えることができると思います。

SHIRSTONE Samrai BINOCULARS 8×42

2011-12-25 17:48:19 | 双眼鏡 望遠鏡
今現在、星見、鳥見の主力になってる双眼鏡です。

聞き慣れないブランドですが、日本製で、以前にもお伝えしたように、ダハプリズム双眼鏡の草分けのメーカーさんの製品です。

上のリンク(追記 リンク切れ、キャッシュ参照)で分かるように元々はトンデモナイ値段が付いていましたが、先頃のイベントでは20Kで放出されており、私は少し前にさらによい条件で手に入れました。
見え味は、アペックスプロHGLと同等ってゆーか、ほぼアペプロなモデルです(若干ちがいますが)。
*追記
アペプロより魁スーパールーフとボディーが全く一緒。

アペプロと同じ特徴で気に入ってるのがピントの合わせやすさ、中央から周囲の視野まで、フッと同時に合焦する様子に、この双眼鏡の素性の良さがにじみ出ています。



赤外線

2011-12-24 23:24:32 | 懐中電灯

EZ Digital F537IR(赤外線カメラ)とHDS Clicky EDC IR HO 950mW(赤外線LEDライト)です。
これらの前にトイザらス限定 アイクロップス ナイトビジョン2.0 赤外線スコープを買ったりもしましたが、いくら暗闇の中とはいえ、あまりに使いにくい形状だったので、今はお蔵入りしてます。

F537IRは、通常のデジタルカメラと違い、赤外線(IR)カット用のローパスフィルターがスライドスイッチで外せるようになっており、同時に高輝度赤外線LEDが6灯点灯して、屋内(5m程度)なら、暗闇でもモノクロ写真が撮れます。
屋外では、HDS IRがその強力なIR照射で数十m先の目標を照らし、同じように写真を撮ることが出来ます。


シャッタースピードが最長3秒と短いので、望遠鏡をコリメートで覗かせて赤外線望遠鏡代わりにするなんて芸当は出来ませんが、アイデア次第でいろいろとオモシロイ芸当ができ、以前某社のビデオカメラのナイトショット機能の副産物として話題になった、薄手の生地を透けてその下を撮すなんて、朝飯前だったりもします。

ショート・ショート (ネタばれ編)

2011-12-23 20:35:39 | 日記
日本の光害”でどうしよう、と悩んでいたのは、財政事情に鑑み、なんとか望遠鏡を買わない理由を探していたからで、半ば物欲との戦いの為に記事を書いた。

新しいシュラフ、ナンガ イコイを買ってから、イスカのヨーク(けっこうボロボロ)を洗い、あまりにきれいになったので、イコイを苦労して収納し、ヨークを使っている。

ひねキングカレーは、再発売のあと、一旦売り切れそうになったが、300個以上追加され、ここしばらく売れ行きが鈍い。
12/26追記 ここ一両日で120個売れてる?のかな。

プロワークチェア PW-600S、座面を高くしてもバランスが崩れないかどうか試していて、腰から背筋にかけてをそらす運動にちょうど良いコトを発見。ストレッチが気持ちいい。

野外観望の寒さで、結核で高熱に苦しむ人々が、屋上に体温を下げるためのバルコニーを設け、水風呂にはいるというストーリーと、出典のウィンターズ・テイルを思い出し、ついで白馬アサンソー、まえがみ太郎のツバメトビ、ビジランティ、と連想が及び、現代のステルス戦闘機が失った美しいシルエットについて、残念きわまる想いから、中華屋の幻のメニューデュ・プレへと概念的連想が発展した。




音楽

2011-12-22 21:38:18 | 本、小説、漫画、動画、映画、音楽等
ハイファイ、というか、オーディオに傾倒したのは比較的遅く、ハタチを超えてからでした。

大きなシステムはほとんど手放してしまいましたが、いまでも手許には、重量27kg(スペック)を誇るプリメイン(A-10 IV)や、小粒でも凝ったエンクロージャーの素直な2Way(S-101C)などがあり、普段使いのBOSEとはひと味違った音楽を聴かせてくれます。

音楽は、何でも聴きますが、思い入れがあるのがディーリアス。
イギリスの作曲家で日本では三浦 淳史さんや出谷 啓さん市川千尋さんら、熱心なディーリアンによって、紹介されてきました。
ディーリアスの音楽の特徴は叙情だと感じています。
静かで清々しい熱情、緩やかに流れる技巧、強く訴えかけてくる小さな音、
これらの特徴が、エルガーら他のイギリスの作曲家にも共通する雰囲気を持って、たゆたう、そんな曲が多いのです。
かつて出谷 啓さんのFM番組、”でーやんの音楽横丁”のなかで、ディーリアスを好きになる人には、心に悲しい傷を負ったり、深い挫折を経験したりした人が多いという趣旨のお話しがありましたが、精緻におおらかに流れるメロディーが聞き手の感情を大事な、大切なモノとして包みこんでゆく。
ほんとうに美しい叙情を惹起する。
碌でもない日常、現実から、少しばかり良い方角へと誘ってくれる。
そんな曲の数々が私のお気に入りです。

ただ、邦盤は少なく、ディーリアスの音楽に欠かせない指揮者、サー・トマス・ビーチャムの管弦楽曲とあとは数えるほどしかなく、シャンドスその他の海外盤を輸入レコード屋さんであさりまくった記憶があります。
いまではAmazonなどでも、デュプレのチェロ協奏曲含め、色々と手に入れやすくなっていますので、オススメです。

デュ・プレについて一言、
この史上もっとも才能あふれるチェロ弾きの女性は、多発性硬化症に襲われ、夭折してしまいましたが、発病のちょうどそのとき、演奏会のために来日していました。だけど、彼女の身体は演奏できる状態になく、帰国。夫のバレンボイムの看病も空しく、結局彼女のチェロの響きが日本で奏でられることはありませんでした。今もって残念極まります。


遠征の際のいきつけのお店

2011-12-21 23:30:53 | 脱線して底抜け
以前から、遠征の際には気に入った宿、飲食店等に繰り返し行くことが多い。

ここのところ、とある中華料理店にご執心である。(千葉県誉田の寿楽という)
店の名の付いた看板メニューはじめ、お持ち帰りメニューや、定番の餃子など、順にお品書きの制覇を企む。(寿楽メンはオススメである)
その店はおじさんひとりが調理し、調理補助のおばさん2~3名で狭い店ながら常に途切れることのないお客さんに対応している。
おじさんは硬い表情、ぶっきらぼうなワンマンさをふりまきながらも、客商売についてはきちんとわきまえていて、心地よい。
中華屋のオヤジの伝統衣装、薄手の白いシャツ姿が安堵感を誘う。
肝心のお味も秀逸、いまのところハズレが無い。詳しくは書かないが、メニューの内容にもコダワリが見て取れ、クラシカルでありながら、オーソドックスでないのも好ましい。(たとえば、カツ丼、親子丼、玉丼があり、天津飯ではなくカニ玉丼だったりする)
全般に多めのボリュームで、廉価とまでは言えないが、オトク感は充分。
私が通い出す少し前まで、カレーというメニューがあったらしいのが興味をそそるが、今はもう亡いのが残念きわまる。

多分、おじさんは照れ屋に違いないと踏んでおり、ツンデレのかほりが漂う。



ビジランティ

2011-12-20 22:17:15 | 脱線して底抜け

ノースアメリカン(後にロックウェル、ボーイング)の艦攻、A5であります。
空軍の大型爆撃機に対抗して海軍機にも戦略核爆撃能力を持たせるために造られた巨体です。
戦略核の主体がICBMに移行するに従い、存在価値を失い、攻撃機として運用は終了したものの、13年も破られることがなかった高々度記録や高速での長大な航続距離、複座であることから、偵察機へと転用されたが、数々の進歩的な機構や巨体が災いし活躍の機会は短かった。

飛行機はゼロ戦やシュトゥーカ、マスタングのようにその性能や戦果で評価される機体がある一方、姿形の見事さからも評価されるモノもある。
日本海軍の流星改や、コニーことスーパーコンステレーションなどはその代表であるように思う。

個人的にこのビジランティは美しい機体であると思う。
ジェットの軍用機は猛禽類に例えられることが多いが、このビジランティはさしずめ優美な燕鳶に比すのがふさわしい。
そんな思い入れがある機体です。

ウィンターズ・テイル

2011-12-19 23:59:06 | 本、小説、漫画、動画、映画、音楽等
古い、調べてみたら、1983年のハヤカワFT(ファンタジー)文庫での発刊です。
19世紀から20世紀にかけてのニューヨークが舞台のお話しで、主人公(?)のピーター・レイク、ヒロインのベヴァリーの恋愛は、読後20年以上経ったいまでも、壊すことが出来ないきれいな形のまま、記憶に残っています。

ことさらに、ベヴァリーが死んでしまった後のピーター・レイクの深い喪失感は例えようもなく厳しく突き刺さり、今でも活字の並びで憶えているそのいくつかのセンテンスは、半ば肉体的に胸のあたりをキュっとさせる、印象的なモノです。

長らく絶版のままなのですが、私の持っていたのは、表紙が取れボロボロだったので、この間、古本で購入、加えて作者のマーク・ヘルプリンの短編が載ったアンソロジーをいくつか買いました。

この本は好きな人にはたまらなく好きで仕方が無くなるお話しらしく、映画脚本家のアキヴァ・ゴールズマンが初監督作品として映画化を目論んでいるようで、小説で本当に好きな作品は映画化して欲しくない主義の私ですが、このウィンターズテイルに関しては、知名度のあまりの低さ、絶版のままでなく、なんとか復刊して読まれるようになって欲しいという思いから、願わくば原作のイメージを壊さずに映画化して欲しいと思っています。

私の読書歴のなかでは「ジェニーの肖像」(ネイサン)の切なさや、「利腕」(フランシス)の読了感を併せ持ち、登場する白馬アサンソーは「まえがみ太郎」に登場する神馬ツバメトビ(声・池田昌子)を彷彿とさせ、主人公ピーター・レイクの”タグボートめ!”という科白は、どことなくカフカちっくであり、加えて、ニューヨークのバッテリーパークに、こよなく憧れをいだかせる、そんな小説です。

現代アメリカの文壇の力を私に思い知らせたきっかけの本の一つでもあります。

野外観望

2011-12-18 10:00:03 | 双眼鏡 望遠鏡
夜明け前、いつもの双眼鏡観望地(クルマで5分)に、望遠鏡もって観望に行きました。
以前にもお伝えしたように、北西方向に大幹線道路があり、条件はよくありませんが、今回は東方向が目的なので、まーいいか。
少し雲がありましたが、明るい半月との位置関係から目星をつけ、ファインダーで捉えて覗いてみると、、、見えました

画像はプラネタリウムソフトによるイメージです

土星の輪。ガリレオがさんざん苦労しても輪であることを見抜けず、ホイヘンスによって初めて輪であることが看破されたリングですが、一式20K以下のちゃちな望遠鏡ではっきりと見えました。
まあ、輪だけなら、通常の時期は送料込み8千円のラプトル50や以前紹介した35倍組立望遠鏡でも見えます。
ただ、数分で視野から外れてしまう土星を全周微動の経緯台で、クリクリと追いながら見続けるのは、上記の2機種には出来ないワザです。
その後、スピカ、アルクトゥルス、火星、方向を変えてミザールの二重星、そして薄明まえに水星をみて帰ってきました。
週末前の天気予報では、結構曇りっぽかったのですが、予想外に条件のいい星見をじっくりと堪能しました、気分は惑星ハンター♪ なのです。

屋内観望

2011-12-17 20:26:58 | 双眼鏡 望遠鏡
一般に倍率の高い望遠鏡で、レンズ、反射鏡、鏡筒と気温の差があると、表面で微小な気流が生じ、像がゆらゆらと滲んだりします。
で、通常屋外で観望することが多い望遠鏡は、モノ(大口径の反射望遠鏡など)によっては、一時間以上かけて、温度順応させてやらないと使い物にならないコトもあります。
先日入手した、KDS 63-800は、屈折光学系なので、反射光学系望遠鏡ほど、周囲の温度変化に敏感ではありません。


今日の夕刻、充分に外気温に順応させた(窓を開け放っておいた)部屋に望遠鏡を置いて、西向きの窓からひとしきり金星、アルタイル、ベガ、デネブ、フォーマルハウトと観望しました。

その後、東向きのベランダに移動し、倍率を高くして、天頂付近の木星をじっくりと観望しました。
ヤワなベランダなので、高倍率故の振動の影響(星像のブレ)にはちょっと閉口。