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ハッチがいた日常

夫は病死、仕事も辞めて被災猫ハッチと暮らしたけれど、10年で終わってしまった。これからは本当の一人暮らしの日々。

オフサイド・ガールズ

2008年01月04日 21時45分44秒 | 映画

 今日、下高井戸シネマでイラン映画「オフサイド・ガールズ」を見てきました。
 もしかしたら、今年見る映画のナンバーワンかもしれないくらい、面白くて感動する映画でした。本当に、全編、どきどきするし笑っちゃうし、なんともスゴイ映画です。サッカーがそれほど好きじゃなくても、絶対にスタジアムに行きたくなる映画ですね。そう、これは、イランというイスラム教徒の国での、ワールドカップ出場を賭けたテヘランでのイラン対バーレーンの試合を、テレビではなくてどうしても生で見たいと男装してまで見に来た女の子たちの話なんです。彼女たちの情熱と知恵と口達者なことといったら、もう惚れ惚れしてしまいます。
 私も、ワールドカップとなると絶対に試合を見てしまいますもの(ただし、テレビで)。自分の国が出られるかどうかなんて、それはそれは熱狂してしまいます。
 かねがね、イスラム圏の女性差別には言いたいことがありました。
 でも、映画を見ると、私が思っていただけの理由でもないような・・・。

 田舎出身の兵士たちと都会の女の子たち、そのやり取りの面白さは最高です。役者はすべて素人だというから、驚き!最後の最後まで、ものすごく楽しかったし、思わず噴出したり声を上げてしまったり・・・。監督と女の子たちに脱帽です。

 日本人のことも、ちょっと話に出てきたのも面白かった。お薦めです、ぜひ、ご覧ください!


「ひめゆり」

2007年12月26日 18時36分56秒 | 映画

 今日、長編ドキュメンタリー映画「ひめゆり」を下高井戸シネマで見てきました。

 今日26日から30日までの、10時50分からの1回上映です。今年最後の映画をこれと心に決めていました。初日に見ることができて、よかったです。
 割と若い子も見に来ていたのがうれしかったです。今、沖縄戦の集団自決に関して教科書検定の撤回を求めた運動が盛り上がっています。私も沖縄戦首都圏の会に入りました。

 でも、実際に沖縄に行ったこともないし、ひめゆりは名前しか知らない有様。戦後60年の記念として、原爆ドームを見に行ったのと同じように、沖縄に行って、ひめゆりの塔と、平和の礎を見なくてはいけないですね・・・。

 ひめゆり部隊の生存者の証言は本当に驚きの連続です。沖縄が唯一、日本で米軍に上陸されて攻撃を受けた場所なんです。学生も住民もみな、すさまじい被害を受けました。でも、こういうことが私たちはあまり知らない・・。こんなことでいいのでしょうか。いまだに、沖縄には米軍基地がたくさんあります。

 沖縄戦については、ウィキペディアに詳細に載っていました。そして、沖縄タイムズの過去の記事でも、生存者の証言で知ることができます。

 アメリカはあの小さな沖縄に、どれだけの兵を送ったか、ご存知ですか?そして、推定15万人の住民が犠牲となったとのこと。

 二度と戦争を起こしてはならない、その誓いの意味をこめて、この映画を紹介します。

 文部科学省の大臣から職員全てに見てもらいたい映画です。ぜひ、「文部科学省映画鑑賞会」を開催してください。

 私が今年見た映画、「ヒロシマナガサキ」、「ひめゆり」、「夕凪の街 桜の国」そして去年見た映画「蟻の兵隊」、「父と暮らせば」、きわめつけにアニメ映画「火垂るの墓」。

 これだけ見たら、戦争がどういうものだか、わかるでしょう!反省してください。


陸に上った軍艦

2007年12月21日 14時45分09秒 | 映画

 今日、下高井戸シネマで「陸に上った軍艦」を見てきました。
 今日はその上映初日でした。でも、絶対に間に合うはずの電車に乗って、下高井戸のひとつ前の桜上水で、前の準特急が笹塚で人身事故を起こし、電車はストップ。かなりあせりました。そして、一駅だから歩けるかも!と、地図もわからないまま、線路沿いの道を選んで走りました。でも、最近、冬眠モードの私の体型、走るのはかなりきついです。足があまり動かないのに息切ればかり・・・。かなりしんどかったです。必死で家事をこなして早く出てきたんですもの、無駄にしたくないし、その映画は、モーニングショーだから一日1回上映だもの。
 下高井戸駅にはつきましたが、相変わらずの方向音痴、勘で歩いて道に迷い、結局駅に上ってようやく自分の場所がわかり、ぎりぎりの時間に間に合いました。

 新藤兼人の原作と脚本、それは、戦争の現実を少しユーモアも交えながらも、真摯に後世に伝えたいという気迫を感じました。
 ごく普通に生きている人間が戦争に巻き込まれる恐ろしさ、それはタダモノではありません。絶対にあってはならないのです。
 軍隊という非情な組織の実態に、本当に辟易しました。だからこそ、自衛隊だって軍隊だって、私は日本に存在してはならないと思います。日本人は、正直に言えば、卑怯な民族だからです。「弱いものいじめ」がまかりとおり、合法化される組織、それが軍隊なんです。

 個性、個体差、個人の自由を尊重しない国家は国家ではありえないでしょう、この現代にあっては。

 より多くの人に、この映画「陸に上った軍艦」を見てもらいたいです。絶対に見てもらいたい!そして、戦争の現実を知ってほしい。

 「陸に上った軍艦」は、朝11時上映で25日まで、その後は30日まで「ひめゆり」(朝10時50分上映)です。私は「ひめゆり」も見ます。

 沖縄戦がどういうものだったか、自分で知りたいから。そして、沖縄戦教科書問題も、この映画を見たら誰もがわかるはずだからです。市民を巻き込んで平然としている軍隊と国家のほうが、絶対におかしい!!!私は許せません!


ヒロシマナガサキ

2007年12月15日 07時32分16秒 | 映画

 昨日が下高井戸シネマの「ヒロシマナガサキ」上映最終日でした。慌てて、12時25分の回を見に行きました。
 この映画は、どうしても見たかったのです。日系アメリカ人が作ったドキュメンタリー映画。あの、原爆展すら認めないアメリカで作られたのに興味を持ちました。

 最近は、映画はどれも公式ブログがあるので、パンフは買わないのですが、今回は特別、購入しました。でも、公式サイトもぜひ、お立ち寄りください。

 最初から涙がぼろぼろでました。被爆者の体をアメリカの団体が検査している映像は、とても正視できませんでした。「検査すれども治療せず」。まるで、モルモットです。原爆の生存者は、生きて差別を受け、その人生は本当に苦難の連続だったようです。国の保護もなかなか受けられず、差別を恐れて、被爆者であることを隠して生活する。そういう状況は、今年見た「夕凪の街 桜の国」でようやく知ったことでした。被爆から62年も経ってですよ。本当に残酷すぎます。証言者の話、本当に貴重です。こういう映画を、世界中で見て、知ってほしいです。

 本当に、戦争を終わらせるためだけだったのか、原爆投下は。私はそうは思わない。実際に使ってみたかった、いいチャンスだ、宗教も違うし、野蛮な日本人には当然の報復だ、そういう発想ではなかったのか?

 西洋のものさしが全然通用しないのが日本人の思考回路だと、戦時中の中日アメリカ大使が言っていたのが印象的でした。

 イラクでも使えばよかったという声に対して、エノラゲイで投下したチームのある人は、そんな簡単なことじゃないと言い切ってくれたことには感謝します。

パンドラの箱を開けた人類。被害を受けた日本人。余りにも特殊な状況です。なんで私が、なんで私たちが・・・。それが戦争だと思うのが、本当に怖いし、悲しい。それは自分自身に起こったかもしれないこと。全ての人たちがそれを自覚してほしい。だから、絶対に戦争はしないで。証言者たちの思いを、多くの人に知ってもらいたいです。

私は、一般市民をねらったこの原爆投下を絶対に許せません。従軍慰安婦が許せないように、原爆投下も、人権を無視した許せない行為として、日本国が批難抗議の声を上げて訴えるべきだと思います。敗戦国にはなにも声をあげる権利がないのでしょうか?それを受けて当然というのなら、やはり、戦後処理はきちんとなされていないということじゃないのでしょうか。被爆者も私たちも納得できないんですから。


ドラマと映画は同じ??

2007年10月26日 19時14分53秒 | 映画

 実は、私はかなり天邪鬼です。
 今、フジテレビで大ヒットドラマ「HERO」が昼間、再放送されています。でも、ちょっと前にも再放送したばかりなんですよ。なぜなんだ?それは、きっと、もっともっと映画の興行成績をあげたいためのあざといやり方なのではないでしょうか?これだけ大ヒットしたら、もう満足でしょうに・・・。
 最近の民放は、昼間に再放送ドラマばかり放送しています。ついこの前までワイドショーをやっていた日本テレビもその方針に切り替えました。
 で、暇な主婦は、再放送ドラマばかりみていりゃいいって思っているわけ?
 これでは、放送というものがいったいなんのためにあるのか、わかりませんよね。放送局の基本に戻ってほしいです。

 だって、再放送ってのは、適当に視聴率が稼げて、実費はかからないわけでしょ?制作費はタダ。安直すぎやしませんか?
 たしかに、いまどきのドラマはあまりにコミック漫画原作が多くてあまり見る気もしませんが、この状況に危機感を感じるのは、私だけではないと思います。20代の頃に放送作家を目指していた私としては、本当に悲しいです。

 それと、最近再放送していて「踊る大捜査線」も、ものすごく面白かったけれど、映画は2作ともイマイチだったと記憶しています。ドラマでヒットしたから映画も同じってわけにはいきません。

 HERO再放送って、映画上映しているからなんでしょ?姑息だよね。

 自分の局で、自分の手で、しっかりした番組を作ってほしい。下請けに何でもやらせ、再放送ドラマを延々と流して、それが放送局のやり方?私は納得いきません。今のこの時代に、もっといいドラマを作ってほしいし、もっといい報道番組を作ってほしい!!

 ワイドショーは割りとみていたんですよ。けっこう面白かったのに。ニュースとは違う切り口で事件放送する、そういうのほしいのになーー。残念です。

 そのうち、HEROを映画館で、ロードショーじゃなくて下高井戸シネマあたりでかかったら見ます。予告を見ていると、なんだか大体ストーリーがわかってしまうんですもの。忘れた頃に見に行きましょう。


世田谷・昭和懐かし通り

2007年10月03日 10時12分51秒 | 映画

 昨日、出かけるときに駅でおもしろいパンフレットを見つけました。京王電鉄も協力して、「世田谷、昭和懐かし通り 大人のスタンプラリー」という今月1日から始まった企画です。世田谷区のレトロな商店街でスタンプを集めて、映画「ALWAYS続・三丁目の夕日」のペアチケットやオフィシャルブック、懐かしおもちゃセットなどが当たるというもの。商店街の場所は、千歳烏山、下北沢、明大前、下高井戸に東松原。
 私は京王線沿線に住んでいますが、東松原には一度も降りたことがないので、興味津々です。この企画、乗った!?ぜひ、スタンプを集めて応募してみたいです。
 一番興味ひいたのが、千歳烏山かな?
 
 映画「ALWAYS三丁目の夕日」は、下高井戸シネマで見ました。ものすごく面白かったです。続編が出るのは知っていましたが、今年だとは・・・。続編もヒットするといいですね。何より、キャストがいいです。もう、この映画のサイトもあるんですよ。

 さあ、みなさんもこのパンフレットを持って、世田谷商店街を闊歩し、メンコをゲットしましょう!なんでも、メンコ配布店では、その店で買い物しなくてもメンコがもらえるそうです・・。


夕凪の街 桜の国

2007年09月14日 13時16分35秒 | 映画

 昨日、心配なごまこを留守番させて、どうしても見たい映画があったので、出かけました。シアターN渋谷の、モーニングショーで上映しています。この映画館は、初めてでした。二つシアターがあって、私が見たのは、1のほうで座席は75席。たしかに、こじんまりしています。でも、座りやすく、居心地のいい映画館でした。
 映画「夕凪の街 桜の国」は、広島の被爆者の物語です。被爆者が差別されるという現実も描かれています。前半が、昭和33年の広島の話、そしてそれからその主人公だったヒロインの姪(田中麗奈)が登場し、広島に黙って出かけた父を尾行してついていきます。最初は自分が被爆者の子孫だと知らず、広島に行って徐々にその現実に向き合っていきます。
 映画の中で、原爆が落ちたのではなくて、「落とされたんだ」というセリフがありました。そうです、アメリカによって故意に大量破壊兵器の原爆が落とされたんです。何の罪もない一般市民がどれだけの被害にあったか、本当にひどい話です。
 先日、爆笑問題の番組で、原爆を落としたアメリカに訴訟を起こすというのがありました。本当にそうしてほしいです。そうしない限り、永遠に戦後は終わらないと思います。
 
 涙がぼろぼろ出て、鼻水も出て、映画を見終わったら目がかすんで大変でした。
 前半の物語で、美しい皆実(麻生久美子)さんが過去の被爆体験をずっと押し殺して生活しているのがわかりました。夏の暑い日に、彼女はずっと長袖です。それは、ケロイドがあるから。職場の目の前の用品店に素敵なワンピースが飾ってあるのも、フレンチスリーブだから彼女には着られない。でも、素敵だと思う心。女性の細かい心理が本当によく表現されています。
 
 広島へは、2年前に初めて行きました。戦後60年、原爆ドームをどうしても見たかったから。そして、あのチンチン電車に乗りたかった。行ってよかったです。まだ行ったことない人は、ぜひ、広島に行ってみてください。

 昨日の朝刊、安倍辞任ショック関係がほとんどでしたが、紙面の片隅に、ロシアの新兵器実験のことが載っていました。放射能を使わないで、「安全」に大量殺戮ができるという兵器です。
 原爆もひどいけれど、相変わらず、そういうことを開発している国も、恐ろしい。そして何より、自衛隊があの悪名高いクラスター爆弾を持っていることが本当に恐ろしい。
 
 戦争は、きりのないものです。絶対に戦争を始めてはいけません。それは、日本という国と国民が身をもって知った真実ではないでしょうか。平和への努力、どの国もかならず、平和への努力をすべきです。地球から戦争をなくしていきましょう。こんなことは、二度とあってはならないのです。理由もなく殺されていくなんてこと、絶対に許せません。

 いい映画でした。できるだけ多くの人に(そう、世界中の人に!)見てもらいたい映画です。あなたも、さっそく、映画館に行ってみましょう!


記録映画「ヒロシマナガサキ」

2007年07月27日 14時05分07秒 | 映画

 何週間か前、テレビのニュースでこの記録映画のこと、そしてこの記録映画を作った日系3世の映画監督スティーブン・オカザキ氏のことを知りました。そして先日、新聞の「ひと」欄に彼が載っていたのです。
 もうじき、8月です。あの、ヒロシマナガサキの日が、近づいてきました。私にとっての8月の夏は、終戦の夏です。もちろん、私は戦争を知らない世代です。でも、親からたくさん聞いてきたから、他人事には思えないのです。このことは、絶対に語り継いでいかなくてはならないことなんです。今回の選挙でも、「戦争」について、深く考えてほしいと思います。そんな中、日本が敗戦なんて忘れ去ってしまったかのようなこの時代に、うれしいことに日系3世が、この記録映画を作ってくれたのです。うれしいです、本当に。絶対に忘れてはいけないことだし、これからもその体験を自分のことのように次の世代に語り継いでいかなければならないのですから。
 東京では、岩波ホールで上映しています。私は、下高井戸シネマに来るまで待つかもしれません。でも、絶対に見ます。
 あの戦争を、私たちは絶対に忘れてはいけません。親の体験、祖父母の体験、それらを次の世代に伝えていきましょう!二度と戦争をしてはならないのです。だからこそ、その答えはぜひ、今度の選挙で示してほしいです。
 核兵器とは次元が違うかもしれないけれど、原発問題。日本という地震国で原発を使うのはものすごく危険です。今回の地震でよくわかったはずです。リスクのあることをしてはいけない。次の世代へ負の遺産を押し付けてはいけません。少しでもいい世の中にしていかなくちゃ!


赤い鯨と白い蛇

2007年06月28日 18時14分02秒 | 映画

 今日、久しぶりに映画を見てきました。ずっと見たいと思っていた映画です。それは、せんぼんよしこ初監督の「赤い鯨と白い蛇」。このところ、頻繁に外房大原に通っているからか、館山という土地にも何か親しみを感じました。
 新聞に載っていたからか、彼女のこの映画にもともと興味があり、さらに、NHK朝の生活ほっとモーニングの金曜日の「この人にトキメキ!」の香川京子の番組のときに、コレは絶対に見ないといけないと思ったのでした。そして、結果は、見てよかったです。今こそ、こういう地味でも心にしみる映画を多くの人に見てもらいたいと思います。
 戦争では、これからはちょっと違うかもしれないけれど、たいていは男性が軍隊に入って出兵し死んでいきます。残された女性たちの思いを代弁しているこの映画は、男性にもぜひ、見てもらいたいです。そして、通奏低音のように、「女であること」がテーマになっているのです。
戦後62年。もう、あの当時を体験した人たちも、どんどん証言しないまま、亡くなっていっています。今だからこそ、当時のことをきちんと証言してもらいたいです、これからの日本のためにも。沖縄では、教科書検定の集団自決の記述削除に反対意見がでました。当然です。軍の直接の命令が残っていなくとも、沖縄の人たちは強制的に軍により、集団自決をさせられたのは事実なんです。この、戦争という狂気を、体験していない私たちの一部は、想像することすらできないのです。だから、憲法9条を変えようとしているんです。でも、国家も個人も、誰も、人を殺す権利はありません。戦争は決してゲームではないのです。リセットしたからといって、失った命は生き返らないし、誰もが加害者であり被害者になってしまう、恐ろしいものなんです。
 今の政府は、どんどん、個人の自由を奪い、国家の管理をきつくしていっています。本当に言いたいことがいえない社会になっていいのでしょうか?戦争とは、そういう状況になることなんです。銃口に花を挿して、平和を祈ろうではありませんか!
 大勢の人に、この映画を見てほしいです。そして、戦時中の埋もれた体験を、もっともっと公表してもらいたいです。この記憶は、絶対に語り継いでいかなくてはいけないのですから。
 私は同じく戦争をテーマにした映画を去年、見ました。こちらは、勇気あるドキュメンタリーです。「蟻と兵隊」、ぜひ、ご覧ください。元兵士の奥村さんの行動と、中国でであった女性の寛容さに感動しました。戦争の現実を、少しでも多くの人に感じてもらいたいです。
 私は、夏になると、太平洋戦争について考えたくなります。8月、原爆が落ちて、敗戦記念日があって・・・。アメリカ議会では従軍慰安婦問題がかなり取り上げられました。うれしいことです。日本が戦時中にしたこと、もっともっと世界に公表してもらいたいです。事実なんだから!敗戦で学んだことがあったはずなのに、どうして政府はおかしい方向にすすんでしまうのでしょうか?亡くなった人たち、兵士はもちろん、武器すら持たない一般の人たちの犠牲がどれだけあったのか。中国大陸では本当はどんなことがあったのか、もっともっと明らかにしなくては埋もれてしまうのに・・・。
 今は、自由にこうして者が言える世の中です(一応)。どうか、勇気をもって、昔の事実を話してください、お願いします。私は亡くなった両親から、もっともっと戦争のこと、聞いておけばよかった・・・。東京大空襲を体験した母の話、きちんと記録しておけばよかったです。


武士の一分

2007年05月03日 13時18分16秒 | 映画

 昨日、下高井戸シネマで見た2本目が、この「武士の一分」です。こちらも、よかったです。けっこう泣きました。そして、木村拓哉って、時代劇も似合っているな、とにかく何演じても、かっこいい役者なんだと感心しました。
 山田洋次監督の藤沢周平時代劇3部作のラストを飾るのが、この武士の一分。実によくできている映画です。
 最初の「たそがれ清兵衛」も下高井戸シネマで見ました。そして、この山田組の美術に知り合いがかかわっているのです。映画製作には大勢の人間がかかわっていますが、クレジットに載るまでになるって、大変なことなんですよね。ドラマもそうです。知り合いがセットを作ったというドラマを見ても、なかなか最後に名前が出てこないんです。
 その知り合いのYさんは彫刻家ですが、亡くなった父親の会社を継いでがんばっています。Dr.コトーではあの診療所を作ったそうですが、その、わざと年代を感じさせる「エイジング」の手法について、賞をとったあとに夫とわたしと彼で飲んだとき、かなり酔っ払って喜んでいましたっけ。そのあとでした、彼の会社の名前がドラマの最後に出てきて、あーよかったねー!と思ったのは。今回も、見終わって席を立つ人を尻目に最後まで目を凝らしていたら、ありました、「山崎背景」が!!感動しました。
 細部にまでこだわる監督の下で本当に苦労の連続でしょう。でも、いい映画に携わって、幸せでしょうね。うらやましいな。藤沢周平は、さえない武士の描写がすばらしく、時代劇でもスーッと入っていかれる共感があるからこそ、あれだけ人気があるのでしょう。その原作を見事にリアリティーをもって作り上げた山田洋次監督も、すごいです。時代がどうであれ、人の気持ちや思いは一緒なんですよね。
 決闘シーンはドキドキしました。血が出たらハエがたかりそうな季節・・・。そういえば、藩主が廊下を通るときに声をかけてもらえるということで、失明後に元上司と出向いた庭の隅では、二人とも藪蚊に刺されっぱなしで、あの痒さとたまらなさ、よく表現できていました。風の向き、匂い、そういうことまで感じられる気がする、よくできた映画です。だからこそ、人の心のひだまでも感じられるのでしょう。三村新之丞(主人公)も、目が見えなくなって逆に見えてくるものがあったんだと思います。決闘のあと、戻ってきた女房と静かに幸せに暮らしていくことでしょう。苦難が絆を強くするんだと思いました。
 脇役もものすごい俳優たちが演じているんですが、その中でピカいちなのが、笹野高史の中間役。見事でした。いい味出していました。
 芋がらの煮物、私も作ってみたいな。あの当時のものを食べていたら、きっと健康でいられるのでは?スローフードです。