生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

北海道浜中町に放射性セシウム汚染の宮城県産稲わら

2011年07月26日 00時53分56秒 | 生命生物生活哲学
2011年7月26日-1
北海道浜中町に放射性セシウム汚染の宮城県産稲わら

 十勝毎日新聞2011年7月23日1面によれば、道庁の発表によれば、

  「浜中町の畜産農家が使用していた宮城県産の稲わらから、国の暫定規制値(1キロ当たり300ベクレル)を超える1886ベクレルの放射性セシウムが検出された」(十勝毎日新聞2011年7月23日1面)。

とのこと。また、

  「この稲わらを餌として与えられた可能性のある肉牛15頭が、同町内で消費されたほか、東京都や青森県に出荷されたという」(十勝毎日新聞2011年7月23日1面)。

とのこと。
 また、同記事によれば、

  15頭のうち4頭は、釧路市内で食肉処理され、
            浜中町内のスーパーが1,080kgを購入
             消費者が約330kgを購入

とのこと。そして、道庁が浜中町内の店が仕入れた4頭の牛肉の一部を検査した結果、

  1頭の牛肉から   91ベクレル/kgの放射性セシウムを検出。
  他の1頭の牛肉から 16.2ベクレル/kgの放射性セシウムを検出。
  他の2頭からは検出されず。

とのこと。暫定規制値(1kg当たり500ベクレル)を下回っており、

  「道〔庁〕は「既に消費した場合も健康に影響はない」としている。」(十勝毎日新聞2011年7月23日1面)。

とのこと。
 しかし、飲み物と食べ物についての国の暫定規制値は、他と比べて大変高く設定されている。

http://kingo999.web.fc2.com/kizyun.html
によれば、飲み物については、

  アメリカの法令基準     0.111ベクレル/リットル
  ドイツガス水道協会     0.5ベクレル/リットル
  ウクライナ(セシウム137) 2ベクレル/リットル
  WHO基準(セシウム137) 10ベクレル/リットル
  WHO基準(ヨウ素131)  10ベクレル/リットル
  ベラルーシ         10ベクレル/リットル
  国際法 原発の排水基準値
     セシウム137     90ベクレル/リットル
     ヨウ素131      40ベクレル/リットル
  日本の暫定規制値(乳児)  100ベクレル/リットル
  日本の暫定規制値
     セシウム137     200ベクレル/リットル
     ヨウ素131      300ベクレル/リットル


 「暫定」とは、どういう意味で、いつまでなのか? 日本の暫定規制値がセシウム137とヨウ素131で異なるのは何故か? 

http://kingo999.web.fc2.com/kizyun.html
によれば、食べ物については、

  ベラルーシ(子供)       37ベクレル/リットル
  ウクライナ(野菜)       40ベクレル/リットル
  ベラルーシ(野菜)      100ベクレル/リットル
  コーデックス(Sr90, Ru106, I131, U235の合計)
                 100ベクレル/リットル
  アメリカの法令基準      170ベクレル/リットル
  これまでの日本の輸入品規制値 370ベクレル/リットル
  日本の暫定規制値(乳児)   100ベクレル/リットル
  日本の暫定規制値
     野菜、セシウム137   500ベクレル/リットル
     野菜、ヨウ素131   2,000ベクレル/リットル

 (コーデックスは、FAOとWHO共同の合同食品規格委員会)

とのことである。

 さて、

  「茨城県は25日、県内の畜産農家7戸が牛に与えていた茨城、宮城両県産の稲わらから、水分補正後の数値で国の暫定規制値(1キロ当たり300ベクレル)を超える1682~1万4545ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。このうち4戸から、5月9日以降に計78頭が出荷されていた。
 一方、栃木県は25日、那須塩原市の畜産農家が牛に与えていた同県産の稲わらから、水分補正後で2万4146ベクレルのセシウムを検出したと発表した。」
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011072500898

 また、

  「秋田県は25日、県内のホームセンター「コメリ秋田卸町店」で販売していた栃木県産の腐葉土から1キロ当たり1万1000ベクレルの高濃度の放射性セシウムが検出されたと発表した。腐葉土には国の暫定規制値が定められていないが、県は店側に販売自粛を要請している。(2011/07/26-00:20)」
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011072600005

 また、

  「高濃度の放射性セシウムを含む稲わらを餌に与えていた福島県浅川町の肉用牛農家から出荷された牛肉の一部が、道内で販売されていた問題で、道は21日、芦別市内の食肉販売業者が仕入れた牛肉と同一の牛の肉について香川県が行った検査の結果、放射性セシウムが暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を上回る654ベクレル検出されたとの連絡が、東京都を通じて寄せられたことを明らかにした。

 〔略〕道は「この牛肉を1年間、毎日1.3キロまで食べても許容被ばく量は超えないので、ただちに健康への影響はない」としている。 」(北海道新聞 07/21 15:00)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/306858.html



森林の二酸化炭素吸収量

2011年07月21日 09時32分08秒 | 生命生物生活哲学
2011年7月21日-2
森林の二酸化炭素吸収量

 朝日新聞2011年7月21日29面によれば、森林が二酸化炭素を吸収する量は大きいらしい。統計モデルを用いたユド・パン博士らの計算によれば(『Science』に2011年7月15日付け発表とのこと)、

  「世界の森林が1990年から2007年に吸収した二酸化炭素(CO2)の量は、この間に化石燃料の燃焼で排出されたCO2の約6分の1に上る」(朝日新聞2011年7月21日29面)。

という。また、

  「森林伐採などで吸収量の減少がなければ、世界の化石燃料によるCO2排出量の3分の1にあたる年約24億トン(炭素換算)を吸収し得たという」(朝日新聞2011年7月21日29面)。

とある。
 もちろん、森林の人類への恩恵は、二酸化炭素吸収だけではない。

  森林伐採をやめよう。
  森林伐採を止めよう。
  森林を作り、育てよう。

 もちろんまた、放射性物体が出ないエネルギー源の設置を増やそう。
 物理学者と工学研究者は、冷融合 cold fusion、または凝集系核科学 condensed matter nuclear science、または固体内核反応 condensed-matter (solid-state) fusionを研究し、エネルギー産出装置を創り出そう。


凝集系核科学、固体内核反応、常温核融合:網所への連結

2011年07月21日 01時27分33秒 | 生命生物生活哲学
2011年7月21日-1
凝集系核科学、固体内核反応、常温核融合:網所への連結


 The International Society for Condensed Matter Nuclear Science(凝集系核科学国際学会):
http://www.iscmns.org/index.htm

 
 Japan CF-research Society(CF(固体内核反応)研究会):
http://jcfrs.org/

  「CF研究とは、Condensed-matter(solid-state) Fusion, Coherently-induced Fusion, Cold Fusion, 等の意味での固体内核反応および関連する科学技術の研究を意味します。」
http://jcfrs.org/INFO.HTML
とのことである。

 
 CFRL (常温核融合研究所):
http://www.geocities.jp/hjrfq930/index.html
http://www.geocities.jp/hjrfq930/Gdnc/gdncj.htm



地球温暖化防止と原発推進との関係2

2011年07月20日 00時54分33秒 | 生命生物生活哲学
2010年7月20日-1
地球温暖化防止[キャンペーン]と原発推進との関係2

 池田清彦氏は、

  「CO2が排出されても生態系にはほとんど何の影響も与えないはずです。風力発電のための風車や太陽光発電のためのパネルを大量に設置するほうが生態系に対する影響は大きいと思います。
   さしあたっては、天然ガスと石炭を輸入して火力発電所を設立するのが最も安上がりで、人々との生活や生態系に対する影響が最も少ない発電方式ということになります。
   それにしても何度も言うようにCO2を悪者に仕立てて、原発を推進してきた原子力利権集団の罪は重いと思います。」(池田清彦オフィシャルブログ 2011年4月27日 (水)「ポスト福島原発事故の代替エネルギー」)
http://ike-64.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-d82d.html

と書いているように、二酸化炭素悪者論に与しない。
 福島第一原発事故後に書かれたという序章に、下記のような原発とIPCC(気候変動に関する政府間パネル)との関係についての箇所がある。当初から温暖化防止キャンペーンと原発推進とは密接に絡んでいるという。

  「もともと温暖化キャンペーンは原発絡みで始まったことで、イギリスのサッチャー首相が、イギリスは石炭も北海油田もなくなって、最終的には原発でエネルギー需要をまかなうしかないと思ったときに、たまたま、ジェームズ・ハンセンの米議会公聴会での 「温暖化が大変だ」という証言があって(一九八八年)、それに便乗して、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の立ち上げをバックアップして、「温暖化抑制」キャンペーンを始めたわけだ。もともとは原発の推進と密接に絡んでいるのである。イキリス国民に、温暖化でこんな大変なことが起こるのなら、安全な原発のほうがいいのではないかと言って、原発を推進しようとしたというのがIPCCの始まりなのだ。
 日本は、このIPCCをあまりにも信用し過ぎて、IPCCの言っていることは全部間違いないと、ずっと従ってきた。二〇〇九年の十一月に、IPCCがインチキだったということがバレて、そのあと、あちこちの国はみんな温暖化対策の政策をやめてしまった。アメリカは当然のこと、オーストラリア、カナダ、フランスあたりは、みんな温暖化対策法案をすべて廃案にした。日本だけ、いまでも二五%削減などとアホなことを言っていて、ほかの国はみんなやらない。」(池田清彦『激変する核エネルギー環境』57-58頁)。

 「二〇〇九年の十一月に、IPCCがインチキだったということがバレ」たことについての、日本語書籍は、

スティーブン・モシャー & トマス・フラー(渡辺正訳 2010.6).『地球温暖化スキャンダル-2009年秋クライメートゲート事件の激震』.日本評論社.

 なお、環境省は、

  「平成22年5月6日
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)レビュー委員指名に関するインターアカデミーカウンシル(IAC)の報道発表について(お知らせ) 」
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=12445

  「平成22年7月6日
   オランダ環境評価庁によるIPCC第4次評価報告書第2作業部会報告書の地域ごとの影響を評価する章に関するレビュー結果公表について(お知らせ)」
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=12690

  「平成22年7月8日
   英国イーストアングリア大学により設置された独立レビュー組織による「クライメートゲート事件」レビュー結果の公表について(お知らせ)」
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=12697

といった文書を紹介している。
 
 たとえば100年間で地球平均気温が摂氏3度あがり海面高度が30cm上がるとしても、今回の東北地方太平洋沖地震での土地陥没は一日にして数十cmのところがあった。

 
[I]
池田清彦.2011.5.激変する核エネルギー環境.223pp.KKベストセラーズ[ベスト新書].



木の葉っぱは、木の葉蝶に意匠を盗まれたのか

2011年07月19日 20時46分44秒 | 生態学
2010年7月19日-1
木の葉っぱは、木の葉蝶に意匠を盗まれたのか



 ↑:コノハチョウの表翅


 ↑:コノハチョウの裏翅。下方の楕円形の穴のように見えるところは、鱗粉が無く、透明物体になっている。どのようにして、中央縦に、翅脈を横切って、木の葉の中央脈のようなものができたのか(発生メカニズムは?)。



関西美術場 備忘録

2011年07月14日 15時16分49秒 | 美術/絵画
2010年7月14日-3
関西美術場 備忘録


批評空間
 ・カロンズネット
http://www.kalons.net/
 ギャラリーの案内で展示日程が見やすい。批評文が掲載されていることが素晴らしい。数人の書き手がいるようなので、二人以上の人がそれぞれ独立的に論評または展評 reviewを書くとか、議論して一つの記事にするとか、してもらえると面白い。


 
展示空間(発表・交流システム)
関西のギャラリー目録
(URLは、できるだけ絵柄画像つきの日程または現時点での展覧案内の網処)

□ 京都
 ・ギャラリーすずき
http://keage-g-suzuki.com/cms/intro.php

 ・アートスペース虹
http://www.art-space-niji.com/index.html

 ・ギャラリーはねうさぎ
http://www.haneusa.com/top.html

 ・ギャラリー16
http://park21.wakwak.com/~art16/exhibition/exhibition.html

 ・ギャラリーなかむら
http://www.kyoto-art.net/list/detail/142

 
□ 奈良
 ・ギャラリー勇齋(最寄り駅:奈良)
http://www.g-yusai.jp/exhibition/

 ・Gallery CLASS(最寄り駅:生駒)
http://web1.kcn.jp/gallery-class/top/top.html

 
□ 大阪
 ・アートスペース亜蛮人(13:00~20:00、最寄り駅:恵美須町、難波)
http://www.aband.jp/exhibition.html

 ・ギャラリー菊(最寄り駅:淀屋橋、北浜)
http://plaza.harmonix.ne.jp/~artnavi/02gal.pak/03gal-tikamiti/03rental-gal/15-kiku-hp/02-kiku.html#Anchor-exhibition

 ・ギャラリー 風(11:00-18:00、最寄り駅:北浜)
http://www13.ocn.ne.jp/~art.kaze/kaze-hp01/exhibition.htm

 ・コウイチ・ファインアーツ(月~金11:00~18:00、土11:00-17:00、日祝休み、最寄り駅:肥後橋)
http://www.kouichifinearts.com/info/info.html

 ・アートコートギャラリー
http://www.artcourtgallery.com/acg_news.html

 ・ラッズギャラリー(最寄り駅:福島)
http://www8.plala.or.jp/LADS/
  2011.7.15(金)~24(日) 川嶋 守彦 元永 紅子 二人展。
  2011.7.26(火)~31(日) 北籔和夫 鉛筆絵画 展 のしてんてん系宇宙探索の新たな挑戦。

 ・TEZUKAYAMA GALLERY
http://www.tezukayama-g.com/english/exhibitions/current.html

 ・ギャラリーほそかわ
http://galleryhosokawa.com/log/index.php?c=1-

 ・キャズ
http://cas.or.jp/index.shtml

 
□ 堺
 ・ギャラリーいろはに(最寄り駅:阪堺線 宿院、南海本線 堺)
http://www.tcn.zaq.ne.jp/art/irohani/

 
□ 神戸
 ・神戸芸術センター ミューズアーケード
http://www.art-center.jp/kobe/bukken/event.htm

 ・ギャラリー島田
http://www.gallery-shimada.com/schedule/index.html

 ・ギャラリー サーカス・サーカス(県庁前)
http://hwbb.gyao.ne.jp/circusx2-pk/tenran.htm
http://hwbb.gyao.ne.jp/circusx2-pk/goannai.htm

 ・アート○美空間Saga
http://www.saga-beauty.com/schedule/index.html

 ・ギャラリー開
http://www.ac.auone-net.jp/~kai-kobe/japanese/now.html

 ・ギャラリー301
http://www.gallery-301.com/

□ 芦屋

 ・芦屋画廊(最寄り駅:JR芦屋)
http://www.ashiya-garo.com/work/index.html



美術修行20110712(火)

2011年07月14日 13時41分53秒 | 美術/絵画
2010年7月14日-2
美術修行20110712(火)


 中田桃子展/ギャラリー風/北浜。
http://web-gallerykaze.com/archive/110712-22_nakata/top.htm
http://www.kalons.net/index.php?option=com_content&view=article&id=6420&catid=0&lang=ja
http://blog.livedoor.jp/artkobujime/archives/1485181.html

 加藤義夫氏による「中田桃子流の空気遠近法」と題する文章の最初に、
  「光と大気の織りなす自然のきらめきや揺らぎ、そしてその空気感をさわやかに描いてきた」
とある、その通りに、絵画からの作用があるように受け取れる。
 つまり、作品によって時間感覚などが多少異なるがおおよそ、ゆったりとした時間のなかで繊細な感性が表現されている。
 画面構築のきっかけは、奈良県桜井市の自然の風景らしい。しかし、絵画ではなんらかのものを『再現する』ということは原理的に言ってあり得ないから、少なくとも、『光と空気の息づかいと水面の輝き』(加藤義夫氏による「中田桃子流の空気遠近法」から)を表現した、あるいはそこに(なんらかの視覚的知覚システム上の約束事によって)そのような世界を構築し存在させる、ということになるだろう。
 物体から読み取られる性質は、物体無しにはあり得ないが、物体を可能な限り画面に存在させずに、『息づかい』や『輝き』そのものが画面に存在させるように(錯覚または想像によって?)できれば、物体についての同定をすることはその程度に避けられて、したがって『息づかい』や『輝き』に焦点が当てられ、浮かび上がるように存在することになるだろう。
 したがって、中田桃子氏の作品は、本質的に抽象絵画の部類に分類される。

 この中田桃子展の絵画構成は、木製パネルを支持体とした14個のアクリル絵画で、最大は縦90cmx横200cm、最小は縦20cmx横20cmである(目録データによる)。
 まずは、形態的構成要素と色彩的構成要素から。ただし、下記の分析(崩れ)は、途上であり(したがって分析枠組みも変更されてゆく)、ごく入口にとどまっている。
 鍵語:直線的と曲線的、基調色と諧調色、縁取りの方法と部分画面、縦縁と水平縞、遠近処理と遠近効果と空間構成、縁取りの改変、立体展開。

  [後日、つづきの稿にしよっと。]

 一つ加える。抽象絵画では、直方体ならば、少なくとも直角に回転して四方向が楽しめる。
 『山の内側への層』を上下を逆にして見ると、また面白い。大きくは、水平縞の部分が上方に位置することによる効果だろう。しかし、元のほうが、自然的であると感じる。このあたりのことを分析すると、動態的かつ自然的な画面が構築できる方法につながるかもしれない。すなわち、自然界の有様の模様 patternまたは生き様の模様 patternから出発して、肉眼では見えない発散物、または発散 emanationの振る舞い、あるいはそれらの相互作用を抽出する(抽象する)というやり方である。(ついでに言えば、放射能(字義通りには、放射性物質の作用の一つである放射線を発する働きのことであるが、しばしば放射性物質という概念またはカテゴリー、あるいはそのような物質概念に属する実際の物体、つまりを放射性物体を意味する)または放射線とは、発散作用の一つである。)

 

  ↑:図1。入口空間。(画像掲載は作家さんの了承済み。)


  ↑:図2。奥空間。


  ↑:図3。『青丹よし』(部分)。たとえば真ん中付近の重力方向の帯状面を立体とみなしてしまう。その場合に、幅太いところは前方に存在していると取る。色の明暗による遠近感にしたがえば明色部分が前方に来る。ここでのたとえば一本の白い水平縞は、形態的枠組みでは幅細いところに在るので、後方または奥の方に存在して明るく輝いているように見える。隣り合う画面区画のからの作用によって、複雑な組み合わせとなっている。ひょっとしてそれが、曲線的両縁で囲まれる区画(画面)のゆらめきを修飾(多かれ少なかれの変更、あるいはむしろ空間的捻れ)していて、より深い感触とつながっているのかもしれない。

 
 
 マーラー生誕を祝して展/ギャラリー菊。
http://plaza.harmonix.ne.jp/~artnavi/02gal.pak/03gal-tikamiti/03rental-gal/15-kiku-hp/02-kiku.html#Anchor-exhibition
 竹垣恵子氏の布に描いた?絵画?が面白かった。


 
 飯田淑乃展/キャズ/難波。
http://cas.or.jp/2011/IIDA/
 
 物質的構成=〈直方体空間、天井に設置された制御可能な照明(スポットライト8個)[むろんコードによって電源に接続されている(はず)]、右側と左側の壁面に四つずつの写真、ソファ、ソファの正面に後に写されるもののための壁面=映写スクリーン、ソファの後方上に投影機〉。
 表現的構成={スピーカーからの音声(少し感情表出的声での語り、効果音)、場所と時間が制御された(順番的)照明、右側と左側の壁面に四つずつの写真}。
 紙芝居的見せ方に感じた。ただし人は、(一方向的順番ではなく)あちこちと照らされた写真の前に行くことになる。紙芝居は場所固定的でその範囲内で時間的に展開するが、紙芝居を照明の(場所的かつ)時間的制御によって空間展開的構成にしたと解釈できる。
 この場合、聴覚情報からの或る人の感性装置の反応総体を、時間的に変化する視覚情報からの或る人の感性装置の反応総体と、重ね合わせるのだろうか? その結果はどうなる? 
 朗読音に不慣れで、語りの内容を受け取ることができなかった。当方の訓練が必要。総合(効果)についても、当方の訓練が必要。

 写真ではなく、絵画だったらどういう効果になったのだろうか? 朗読音声無しで、いくつかの絵画を或る順番で照らす。暗闇でなく自然光がふんだんに入る場所ならば、逆に幕が瞬時に降りてきて、或る絵画一つだけが出演しているようにする。……なんてことを考えた。
 作家さんと話して、そこでの歴史という言葉で指示または意味していることは、かなり異なっているように思った。歴史はそれを語る人が構築し「所有」するものである。では、どのように織り出し、紡ぐのか。自由である。しかしその人の様々な諸制約(意識不可能なものも含めて)のもとにある。この項、そのうちに。

 
 写真が出現して、絵画はその独自性を追求する方向がある。たとえば自然美を或る場所と時間に『再現』する、あるいは他人に『伝達』する、ことでは、絵画は写真にかなわない。そこで、真実性 realityを再解釈することになる。ところで、写真は実物にはかなわない。ならば、写真は、そこへ行く手間暇をかけないで得られる伝達性が取り柄なのか。もとより、人が撮影すれば、すでに自然界のどの部分を切り取るかという選択がある。さらに、どのような側面をどのような素材で取るか、という選択がある。すると、わたしたちは(表現を含めて)意志(の内容)を表現しているのか。



美術修行2010年7月13日

2011年07月14日 10時48分15秒 | 美術/絵画
2010年7月14日-1
美術修行2010年7月13日

 第57回全関西美術展/大阪市立美術館/700円。
 撮影禁止。目録(100円)はあったが図録はなかったと思う。おそらく、会場での催事も無いようだ。
 抽象は少ない。技法的あるいは構図的に興味があったのを下記。
 中川和美「夏空」。
 藤田啓二「稜線 work-11-03」。
 松岡美子「刻の行方」、ナイフで絵具を寄せて縁を形成し、同時に下地の色を出しているのだろうか、その効果が面白い。F130か。ギャラリー風で見た青系統の大きいのを見たい。
 黒田恵子「**〔自分の筆記文字判読できず〕11-06」。
 筒崎清吾「翔落舞」。
 森本恭代「Re: ありがとう」、0.5mm厚くらいの紙を貼っているのか。ワックス的表面。
 纐纈昌代「Zhen」、桃と白の部分を全面展開したら面白いかも。
 具象だが、迫力の点では、石田克「アシュラ」。多くの人型のところ、眼と口を抜くかデフォルメするとどうなるのだろうか。
 夜になって、2階を見なかったこと、日本画部門を見なかったことに気がついた。

 画面の記載(構成、構造(配置関係)、製作方法、部分または構成要素の感性的効果(の共通性と差異性)、展示環境下での全体効果)。狙いまたは意図。自己評価。言語的影響。


美術修行2011年7月7日(木):まつもと やすこ 展

2011年07月08日 13時13分19秒 | 美術/絵画
2011年7月8日-1
美術修行2011年7月7日(木):まつもと やすこ 展

 まつもと やすこ 展/ギャラリーすずき(蹴上)。2011年7月7日(木)。
http://keage-g-suzuki.com/cms/
 
 






  ↑:床を這い回る、和紙集成体。その隊列構成の様々。
   (画像掲載は作家さんの了承済み。写真の色が適切でなくてすみません)
 
 

  ↑:和紙片が集成された構成単位体(部分)。上から見たもの。

  
 大きさから言って主要だと思われる、仮設展示的作品について。
 見えでの単位物体は、蝋に浸した和紙を細長い長方形(幅も長さも計測し忘れた)に区切ったもの[基本単位物体は和紙紙片]。長辺の片方は直線的に、もう片方は下記写真のように手でちぎられたようで毛羽立っている。それが多数の、梯子状に、両端の棒状のもので集成されている(同様物体の配列による律動の生成)。その形状は変異がやや大きい。
 床上にほぼ平たく配置されたものがほとんどである(個数を測定し忘れた。5+12=17、か)。重力方向の配置範囲は小さい。二つの単位物体が左方の壁によりかかっている。

 

  ↑:這い登ろうとする意志による。
 


  ↑:毛羽立つ。
 
 






  ↑:壁掛け作品の諸相。

 
 壁掛け作品は三つ。
 紙片を垂直方向に見せるようにしての、左右反復(うねり)的またはらせん的配置と、毛羽立ち表面の配置が、そしてそれらの串刺しが、良い効果を生じさせている。

 
 [次なる展開の可能性についての、あくまで勝手な私的思いつき。構成単位体の形状変異を大きくさせ、さらに配置の変異を大きくして、動的にする。あるいは、単位体の数を少なくし、大きさも小さくして、いわば切り詰めることによる緊張感を狙う、最小主義的接近か。あるいは、彩色を取り入れるか。単位体の種類を大胆に増やすか。毛羽立ち効果を大きくするか(設計思想はかなり異なることになるだろう)。]



地球温暖化防止と原発推進との関係

2011年07月07日 12時48分31秒 | 生命生物生活哲学
2010年7月7日-3
地球温暖化防止と原発推進との関係

 人間の生命と健康のための環境を保全するという観点からは、放射性物質を作り出すという点だけで、核分裂型の原子力発電炉は、作ってはいけないものである。イギリスのサッチャー政権のときに原子力発電事業を民営化しようとしても、保険の引き受け手がなくて断念したわけである。
 人あるいは生物が生きるための環境保護の立場ならば、核廃棄物の生産速度よりも速い処理速度の処理技術が無ければ、核廃棄物を生産してはいけないはずである。にもかかわらず、「(発電時)はCO2を出さない」から「クリーン」だという言説(むしろ安全デマの一種)が広く流布したことは、なぜだろうか。
 二酸化炭素排出が地球温暖化に結びつくとしても、それが原発の理由に利用されるのであれば、そしてその方向に行きそうであれば、地球温暖化論の様々な段階での議論が妥当かどうか疑うべきである。日本においても、学術会議第三部会の振る舞いや地球温暖化研究者の言説から、原発推進に役立っていると思う。(なお、本来の問題は、人間にとって不都合な(『気候』変動ではなく)気象メカニズムないしは気象条件であって、「地球温暖化」は、問題の矮小化だと思う((問題があるとすればだが))。)
 一部の論者は、福島原発事故が起きてしまったことについて、原発反対者にも責任があると根拠を明示せずに主張している。例えば、武田徹『原発報道とメディア』(要引用頁)とか、宮台真司×飯田哲也『原発社会からの離脱』(要引用頁)とかである。

 さて、志村嘉一郎『東電帝国?その失敗の本質』によれば、東京電力は当初から、地球温暖化「問題」への対処としての京都議定書に関わっていた。

  「京都議定書〔に対して〕〔略〕、産業界の反対は強かった。だが、平岩の政治工作が功を奏したのか、二〇〇二年五月二一日に衆議院で、三一日に参議院で批准が承認され、六月四日に国際連合に受諾書を寄託した。
 閣議決定された「京都議定書目標達成計画」では、〔略〕分厚いページの計画書の最後の方に、「原子力発電の着実な推進」の項目がある。そこに、
〈発電過程で二酸化炭素を排出しない原子力発電については、地球温暖化対策の推進の上で極めて重要な位置を占めるものである。今後も安全確保を大前提に、原子力発電の一層の活用を図るとともに、基幹電源として官民相協力して着実に推進する。その推進に当たっては、供給安定性等に優れているという原子力発電の特性を一層改善する観点から、国内における核燃料サイクルの確立を国の基本的な考え方として着実に進めていく。〉
 と書かれていた。
 京都議定書の推進で動いてきた平岩外四と東京電力の思惑はここにあったのである。
 東京電力の原発を推進する書類には、
〈地球温暖化防止京都会議でも、温室効果ガスの削減目標をクリアするため、日本は、出力一二五万キロワットの原発二〇基の新増設が必要、との方針が打ち出された。〉
 と、ある。
「当時、原発二〇基増設などとは、国会に対し一言も説明がなかった」
 と、入沢は述懐する。
 このとき、平岩は八八歳。経団連会長を八年前にやめても、東電相談役として原発二〇基の増設推進に動き回っていたのであった。」(志村嘉一郎 2011.6『東電帝国?その失敗の本質』、124-125頁)。

 
[S]
志村嘉一郎.2011.6.東電帝国?その失敗の本質.232pp.文藝春秋[文春新書].[y798]


風間虹樹 個展 <いのち。乱舞、、、> 案内

2011年07月07日 00時38分45秒 | 美術/絵画
2010年7月7日-2
風間虹樹 個展 <いのち。乱舞、、、> 案内

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芸術センター記念受賞作家展
風間虹樹 展 ~いのち。乱舞、、、~
2011年6月19日(日)~7月10日(日)10:00-17:00[会期中無休]
神戸芸術センター 2階 ミューズアーケード [入場無料]
神戸市中央区熊内橋通7-1-13
 山陽新幹線または地下鉄の新神戸駅から歩いて数分
 阪急または阪神の三宮駅から歩いて10数分
 JR三ノ宮駅から歩いて10数分
 電話:078-241-7477

作者在廊予定
 2011年7月 9日(土)12:00~17:00
 2011年7月10日(日)12:00~17:00

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  ↓展示の様子。