生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

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事故は予想しない時に、予想しない原因から起こり、予想しえない結果を生ずることが多い

2011年07月01日 22時05分44秒 | 生命生物生活哲学
2010年7月1日-1
事故は予想しない時に、予想しない原因から起こり、予想しえない結果を生ずることが多い

 2011年6月29日に京都大学で行なわれた原発講演会での、荻野晃也氏による「地震と放射能汚染」の
16:36分ころに、示されたスライドは、「ベックの法則」というものであった。

********** 荻野晃也氏「地震と放射能汚染」の1スライド

ベックの法則

(ベック博士が1964年までの21年間に、246基の米国原子炉施設において発生した事故記録を解析した上で得た結論)
C.K. Beck: Proc. 3-th Conf. Atomic Energy, Geneva, 1965

(1)最大想定事故(M.C.A.)は起こりうると考えるべきである。
(2)事故時には安全装置が働かないことがある。
(3)事故は予想しない時に、予想しない原因から起こり、予想
   しえない結果を生ずることが多い。

これに対する推進派の考え方:希望的観測に終始。非科学的。
(1)そんな事故なぞ起こるはずがない。
(2)働かないはずがない。どれかが作動するはずだ。
(3)あらゆることまでかんがえてあるから大丈夫だ。

**********

 核分裂型原子炉は、制御が困難であり、事故が起きるとその影響の深刻さと地理的広範囲さはきわめて大きい。

  <事故は予想しない時に、予想しない原因から起こり、予想しえない結果を生ずることが多い>

 今回の事故となり得る事に対しての安全対策をとったとしても、次の事故は(少なくとも原発推進する人たちの)想定外のことから起きるかもしれない。
 科学技術の適用には、その製造物の運転によって生じる廃棄物の空間的時間的規模も考えるべきである。原発が作り出す1日の放射性廃棄物を1日で無毒化できない限り、(核分裂型の)原発は作ってはいけなかった。

 ところで、武田邦彦氏への岩上安身氏による会見、
110630「武田邦彦×岩上安身」
http://www.ustream.tv/recorded/15710358

は一見の価値多いにあり。