検証・電力システムに関する改革方針

「自然エネルギーですべての電力をまかなう町」の第2部です。

Co2削減で社会保障費が減ったドイツ 連載小説339

2013年07月24日 | 第2部-小説
 温室効果ガス排出量削減のためドイツが力を入れて取り組んでいるものに建物の省エネ・コジェネレーションがあります。これは何かというと、ドイツでは全エネルギー消費の4割を建物が占めているといわれています(日本は3割)。そしてその消費の9割は暖房と給湯が占めていますがエネルギー効率は3割、7割は損失している。そこで建物の断熱と暖房の性能を向上させて損失を25%~30%削減させる。この取り組みで全エネルギー消費を13%削減するというのが目標です。

 2006年から始めた住宅の高断熱化リフォームでは、2011年までの6年間に302万3000戸が国補助を受けてリフォームをしました。また、再生可能エネルギー分野に投資された資金は2010年度だけで279億ユーロ(1ユーロ110円換算で3兆3,480億円)、再生可能エネルギー分野に37万人の雇用が生まれました。雇用が生まれると何が起こったかと言えば、国の社会保障費の支出が減ったのです。