検証・電力システムに関する改革方針

「自然エネルギーですべての電力をまかなう町」の第2部です。

一極集中型の発電事業 連載小説323

2013年07月04日 | 第2部-小説
  同白書によると、日本の発電事業は2012年度、一次エネルギー(22,091億kJ)の38%(8,437億kJ)を消費して、得る電力は41%(3,479億kJ)です。損失の59%(4,953億kJ)は電力生産のために発生させた水蒸気(熱エネルギー)ですが大気と海に放出しています。さらに、発電と消費地が遠く離れているため、送電途中の電力損失は平均5.5%も発生しています。このように日本の電力事業はエネルギーを大変、浪費しているのですが放出したエネルギーは電気料金に加算しているので電力会社は痛くもかゆくもありません。

 日本の電気料金が世界と比べて高い要因のひとつは放出エネルギー代を含んでいるためです。オーストリアやドイツは火力発電の熱を地域暖房や給湯、木材の人工乾燥など熱電併給(コージェネレーション)で大切に使っています。
一極集中型の発電事業に利点はありません。やめなければいけない発電形態です。