検証・電力システムに関する改革方針

「自然エネルギーですべての電力をまかなう町」の第2部です。

基本的な勉強をしよう 連載小説320

2013年07月01日 | 第2部-小説
「知り合いと話をしていたら、そんな面倒なことしなくて、原発を再稼動してもらったほうが簡単じゃないのと言った人がいたよ」
「えっ、本当、そんな人がいるの」
「ああ、この先のばあさんがそう言っていた」
「あの、82歳の?」
「そう、その婆さん!」
「何も考えてないのよ」
「でも、案外、そんな人が多いんじゃない」
「かもわかんないね。難しいことは分からないって、これまで通りでいいって」
「でも、原子力発電はコリゴリだと思っているんでしょ」
「最初の頃はそうだったと思うが今は、それほど強く思っていないんじゃないか」
「だからこそ、私たちはなぜ自然エネルギーなのか。しっかり勉強しなければいけないんじゃない」

「勉強はいいが、だれが先生になるんだ。どこかの大学の先生が来てくれるといいがそれじゃお金がかかるしね」
「私たちで勉強すればいいじゃない。冨田さんはこれまでそっち方面をやって来られたし、今は仕事でいろいろ情報も持っているでしようから。どうですか冨田さん」
 言ったのは京香だった。
「京香さんの提案は賛成です。あくまで個人の立場で、この中の話ということでしたら引き受けていいです」
 話し合いは冨田も驚くほど、ムダ話はなくすすんだ。