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プラモときどき四方山話

趣味で作るバイクモデルと日常

スプロケット作り

2015-04-15 21:54:00 | YAMAHA XS-1
 3回にわたりチェーンを作る過程を書きましたが、チェーンと切っても切れない関係のスプロケットの事を書かないでは片手落ちという事になります。

 そこで今回の記事はスプロケットを作る方法を書こうと思います。

 その内容は今更と言われるかもしれませんが、ことわって置きますが、この方法も諸先輩がとっくに取り入れている方法で、私ごときが語るには僭越かもしれません。

 しかし、この部品を作る方法を事細かに解説されている記事はあまり多くは無いと思うので、丁度XS-1を作るに際し、チェーンを作ることになったのでこの機会を借りて紹介しようと思います。




 チェーンのローラーの幅を0.7mmにしたので、同じ厚さのアルミ板を使います。

 ローラーの幅と同じ厚さがポイントで、チェーンとスプロッケットは噛み合いがピッタリで横方向の隙間が有りません。

 スプロケを作るにはチェーンのピッチを円周上にピッタリ合わさなければいけません。

 100分の1単位の計算で直径を出し、デバイダーでアルミ板に罫書きますが、如何せん手作業ですから・・・。

 円周を罫書いたらピッチ幅を円周上にポイントしていきます・・・これも手作業ですから・・・。

 ポイントに0.4mmドリルで少し掘り込み、次に0.5mmで道穴を開けます。
 0.4mmで穴を開けるには折損のリスクを伴うのでやめた方が良いかと。

 道穴が開いたらドリルの太さを何段階かに分けて徐々に大きくし、最終的に1.4mmまで拡大します。





 ドライブ側は既に出来上がりセンターの穴開けを待つばかり、ドリブン側は穴の周りを切り落としてスプロケットを切り出します。




 切り出したスプロケットをヤスリで整形、微調整をして出来上がりました。

 スプロケットの歯の部分は両面とも斜めにヤスリ、刃先も整形します。

 最近は一発で出来る様になりました。


 そしてチェーンをかけてみました、全周にわたって噛み合う事が必須条件。



 噛み合いは、回転させた時にスムーズに噛み合い、スムーズに抜けること。



 文句無し。
 刃先が長いとローラに引っ掛かりますから、現物合わせで丁度良い所を探す事になります。


 これで前後のスプロケットが完成、後はドリブン側に軽め穴と取り付けボルト穴を開ければ完成です。



 チェーン作りとスプロケット作りを書きましたが、二つでセットですから結構大変な工作になります。
 その内のスプロケット作りが成功するか否かでホイールを回転させられるか否かに関わりますから、どちらかと言うとやはりスプロケット作りの方が難易度は高いと思います。

 いずれにせよ道具もたいした物は必要無いし、材料も大した物は使っていません、使うのは神経と忍耐力のみ、挑戦するにはそれ相応の覚悟は要りますよ。

チェーンの組み立て

2015-04-13 00:08:00 | YAMAHA XS-1
 ローラーの切り出しが終わり、駒のゲート処理も終わり、内側になる駒の黒染めも終わりました。



 30㎝の真鍮パイプから1mm未満で切り出し、殆ど長さを使い切ったのでローラーだけで300個は越えます。

 駒も200個は越えているので、この中には500個以上の部品が転がっている事になりますね。


 いよいよ組み立てですが、ここから先は私のオリジナルな方法だと思います。

 ピンに使うのは長さ30cm、0.6mmのピアノ線、洋白線よりも固く、バリも固くて落ちないので敢えてハガネを使っています。




 ピアノ線の先端を穴に通しやすくするためにテーパー又は角を落として丸くなる様にリューターを使います。


 ここで使用する工具を紹介しましょう。


 見て分かりますよね。
 リュータはこの工作を目的にだけ購入、既に2本目になりました。

 切れ味の悪いニッパ、これは切断する時に少し金属を潰し、バリを作りやすくしてくれます。

 ヤットコはピンを差し込む時に使いますが、細口のペンチやプライヤーでも可。

 ピンセットは2本必要で、一つはローラーを摘まむため細くギザギザが付いて頑丈な物が有ればベスト、もう一つは先端が曲がっている形状の物です。




 ピアノ線にそれぞれの部品を通していますが、1本の編み針を使って編んでいる感じです。




 通したら丸みを付けた先端をニッパでカット、リューターで平らに削りバリを付けます。

 バリを付けたら部品を端まで寄せてカットします。




 カットしたら切断部分を上にしてギザギザのピンセットでローラーを摘まみ、もう一つのピンセットで駒を下に押し付けてピンを押し出し、出ている部分にリューターを掛けぎりぎりまで削りながらバリを付けます。

 かなり慎重な作業で、しっかりバリが付かないと途中で外れますが、その時はその都度ピンを新規に刺し直しをすれば良い訳です。




 繋げた状態はきつく合わさっているのでこんな状態、でもこの状態が重要で、最初から緩いとねじれや振れの原因になります。

 ある程度の長さになった時によりよりとほぐしを掛け、最終的にはCRCを付けて潤滑します。


 エッチングチェーンを組み立てる上で一番重要なポイントはきつめに組み上げる事で、それが結果的に振れや歪みを無くす事になり、チェーンラインも正確に取れる事になります。


 一発目で大成功とはとても言い難いですが、一つ一つの工作を丁寧に正確に行えば、いつか満足のいくチェーンが出来る筈です。


 書き足りない部分は多いと思いますが、エッチングチェーン作りに挑戦しようと思われる諸兄の参考になれれば幸いです。

 ご意見、ご質問など有りましたら遠慮なくご連絡下さい。

ローラーの切り出し。

2015-04-10 19:26:00 | YAMAHA XS-1
 XS-1に限らずコスモズファクトリーのエッチングチェーンを作る時には避けて通れない工作にローラー部品を作る事が必須となります。

 エッチングシートには2枚重ねてローラーとする様に抜いて有ります。



 処女作では訳も分からず、サイトの説明通りに素直にこの2枚重ねの部品をローラーとして使いましたが、どう見てもオカシイ・・・2作目から早速ローラー作りになった訳で、見た目がまるで違ってきました。

 ローラー作りも回を重ねる内に進化して行き、どうやって同じ幅に全数そろえるか、また、どうすれば切断の瞬間に飛ばして無くさないで出来るか・・・などなど解決すべき問題もほぼ無くなって来ました。

 今考えれば最初からそうすべき事柄でも、当時は試行錯誤の時代でネットの中にもヒントとなる物は殆ど見つかりませんでした。

 そもそもコスモズファクトリー製のエッチングチェーンに限っての検索に無理が有った様で、メーカーの作例をアレンジした作例を探すのはそう簡単では有りませんでした。


 無い知恵をフル動員させて無駄なく綺麗で正確な部品を作るには、工作機械を全く持たない身としては結構キツイ工作で、エッチングチェーンを使った初期の作品では、今見るとトホホな状態です。

 現在の方法では切り飛ばして無くしたり、幅が不揃いだったりした問題は全く無くなり、ねじれや振れの無い実物と同じ公差に収まるチェーンを作れる様になっています。


 チェーン作りで最も重要な部品のローラーはいい加減に作ると上記の原因になり、回転は言うに及ばず自然な弛みは求めようが有りません。

 ただ付いているだけのチェーンで良いと言うのであれば、何も拘る必要は有りませんが、それでは作る意味が半減以上無くなると思います、まあ満足点をどこに置くかの違いで個人差の問題ですが・・・。


 これから部分的ですがローラーを作る過程をお見せしますが、多分この方法はとっくに先輩たちが取り入れている方法で、お前が初めてじゃ無いぞっと言われるに決まっています、それを前提に置いて・・・。




 今回ローラーにする材料は1.2mmの真鍮パイプを使っています。

 特に理由は有りませんが、各部の色分けにバラエティーさを付けようかと思ったからで、アルミパイプの方が工作性は良い反面、傷が付きやすいという弱点も有ります。

 まず、パイプの中に0.6mmのピアノ線を通して少し出しておきます。

 大き目なカッターで目分量で目標の幅よりもほんの少し長めにカットしますが、カッターを押してパイプを転がしながら切るよりも、パイプを指で転がしながらカッターの刃を乗せる方が切断ラインが安定するようです。




 不揃いの幅を揃えるためには、希望の幅と同じ厚みを持つアルミ板にパイプと同径の穴を開け、切り出したローラーをはめ込みます。

 飛び出ている部分をヤスリ、途中で裏返しにして同じ様にヤスリます、出来るだけ固い物の上で作業する事が求められます。




 この様にアルミ板と面一になればOK。




 この様にバラつきの無い部品が出来ます。

 使っている道具はどこでも安く手に入る物ですが、その数の多さに負けない忍耐力が有るか無いか・・・。

 ローラーの作り方・・・タミヤのエッチングチェーンを歪みやねじれを起こさないキチットしたチェーンにしたいと思うのであれば、ローラーを作ってピンも換えなければならなくなります。
 大小の違いは有れど、駒だけを使う作り方は同じです・・・いくらか参考になりましたか?。

グレードアップ

2015-04-08 23:22:00 | YAMAHA XS-1
 XS-1 ですが、やっと塗装が始まりました。

 メッキやシルバー塗装の下地塗りで、ブラックオンリーの状態。

 チマチマと細工を重ねていたリム関係やフレームとスイングアーム、フロントフェンダーやエンジンの左右のカバー等、机が狭いのでこれ以上広げられないので何度かに分けてやらなければなりません。

 そんな中で、フレームやホイールの塗装が始まりエンジンを載せる段階が見えて来たので、少し早目に次の工作を準備しています。

 今回作る XS-1 は、チェーンを可動させるべく、いつも使っているコスモズファクトリーのエッチングチェーンを用意しました。



 エッチングシートから駒部分のみ切り離しましたが、これから各々2本のゲートをヤスって綺麗にする作業が待っています。

 針金か何かに通して一気にヤスれば良いなどと荒っぽい作業はしたくないので、何時もの如く一つ一つ丁寧に処理していきますが、その数200個は優に超えます。

 エッチングチェーンを作るに当たっての試練の儀式で、この作業を終えると次の試練はローラー作りになります。

 このチェーンと前後のスプロケット作りはいくつもの試練を越えて出来上がります。

昨日の続き。

2015-03-27 22:19:00 | YAMAHA XS-1
 モチベーションアップのための工作が続きます。

 スタンドに盛った半田を削り落として整形したので、いくらか見られる様になったのではないでしょうか。





 そしてフレームにスイングアームとサイドスタンドも含めて仮組です。





 スタンドを立てた時のスタンドの傾きもいい感じで、頑丈そのものです。


 こんな事をしながら少しづつ気分を高めて行きますよ。