青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

第十話①

2021-03-23 | 第十話〜第十二話

「うわああ!」「そっち行くぞ!」

3年12組に、突然Gが現れた。

授業中にかかわらず、教室内はパニックである。

「きゃあああっ!」「うわああ!」

するとそこで、遂にファン・ミエが躍り出た!

捕まえる!

(先生は「みんな静かに」と言うが、これが静かにしていられるだろうか)

ミエはGに照準を合わせると、一気に仕留めにかかった。

G目掛けて足を振り下ろす!

グチャッ

「およ?」

・・結論を言うと、始末には成功した。

成功したのだが・・。

「うぇぇぇ!」「ぎゃあああ!」「うわあああ!」

[3−12は大騒ぎであった]

・・それもそのはずだ。

Gを踏もうと足を振り下ろした勢いで上靴が飛んで行き、

ミエは靴下でGを潰してしまったのだから・・。

 

 

<G-Shock >

「うわあああ!どうすんだよ!」「ウエェッ」

「ありゃ上履き飛んでった・・」

ミエは念押しにGを踏んだ足をグリグリと動かした後、

スッと上に上げてみた。

「あー!足あげないでぇぇ!」「ぎゃあああ」

「静かに!もうやっつけたから!騒がないで!」

皆の大騒ぎはおさまらない。

一人の男子がミエに向かってこう言った。

「きったねーー!」

「何よ!捕まえたのに・・」

みんなのためにGをやっつけたのに、そんなことを言われては心外だ。

振り返って言葉を続けようとした時、隣の席の人が目に入る。

大きな体を縮めたその姿を目にして、ミエは再び6年前の夏を思い出す。

 

 

<怖かった>

 

田舎の夏、と言ったらもうGは風物詩みたいなものだろう。

しかし・・。

「ぎゃああああ!!」

6年前のキム・チョルが、大声を上げて逃げ惑う。

ミエは怖がるチョルの元へと駆けつけ、威勢よくこう言った。

「私が捕まえるよ!」「うわあああっ!ヒィィ!」

「このぉぉぉ!死ねぇぇぇ!」「あっ・・やめろよっ!!」

素手でGをやつけるミエに、チョルは顔面蒼白である。

そんな彼らの様子を見ていた祖父母とスンジョンが、笑っていた。

「小さいのに上手に捕まえるねぇ」「うちのチョルは足が多い虫ってだけで大声出すんだから」

「図体はでかいのにね〜」

「私が捕まえたからね!チョル!」

そう言って、満面の笑みで潰されたGを見せるミエ。

チョルの血の気が引いていく・・。

うわあああああああ

 

「一緒に行こうよ〜!一緒にいこ!!」

・・という背景があっての、このチョルの冷たさだ。

ミエが追いかけても追いかけても、チョルはスタスタと歩いて行ってしまう。

「私も一緒に行く〜!」

「ミエちゃんと仲良くしろって言っただろ!」

「うっ」

 

 

 

 

そうして父親にゲンコツを喰らったことを、

チョルもまた思い出していた。

ハッ、と我に返る。

 

「あーそっか、あんたゴキブリ・・」

 

ミエからそう言われ、チョルは改めて自分が縮こまっていたことに気づいた。

周りと見回すと、

クラスメートがこちらを見ている。

チョルはすぐにバッと体を起こした。

「さ、もう一度集中集中!ファン・ミエは軽く洗って来なさい!」

「ハイ・・」

「ファン・ミエ 、かっちょいー!」

友からそう言われ、ミエは得意気な顔をしてもう一度チョルの方を振り返った。

私が捕まえたんだよ!

フイッ

しかしチョルはミエから顔を背けると、「話しかけんなオーラ」を出して黙り込んだ。

話しかけんな 話しかけんな 話しかけんな 話しかけんな

「はい、黒板注目ー」

そして再び授業は再開し、ミエは足を洗いに外へ出た。

ミエの胸中はこんな思いでいっぱいだ。

 

<私が捕まえたのに>

モヤモヤとした気持ちを抱えながら、ミエは運動場側の手洗い場まで歩いて行く・・。

 

 

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第十話①でした

ミ・・ミエちゃん・・マジか・・

足で潰すとか凄すぎますね・・。小さい頃は素手だったし、全然怖くないんだろうなぁ。。

うちにも退治に来て欲しいです・・(切実)

 

今回第十話の扉絵はこちらです

中学生らしいカットですね

微笑ましいです

 

第十話②に続きます