青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
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第九十四話②

2023-08-23 | 第九十四話〜

その頃のミエたちは・・・。

「うわああああ〜〜〜!」

絶賛非常事態継続中である。

「おい待てっ!」「コラァ!中坊ども!」「逃げろっ!」

「うわああ!」

必死に走りながら、狭い路地へと逃げ込んだ。

そこで足がもつれたミエは、派手に転んでしまう。

「あっ!」

「きゃっ!」

「こっちだ!捕まえろ!」

絶体絶命の大ピンチ。

もうダメだ、と思ったその時!

「起きろっ!」

ふわっと体が持ち上がった。

ミエはホンギュとジョ・ハンに支えられながら、なんとか再び走り出した。

「待てーっ!高句麗!百済!新羅ーっ!」

[早く走れっ!中坊たち〜!]

違う中学の三人が、手を取り合って必死に走った。

がんばれ、中坊たち!

 

 

<黒騎士チャンス>

結果、ミエたち三人は高校生を巻くことに成功した。

高校生たちは、路地を一つ一つ、ゆっくりとした速度で歩きながらミエたちを探す。

「あいつらどこいった?」「良い話するから出てこいよ〜」

「ここは俺らの庭だぜ?中坊〜?」

ゆっくりと高校生たちの声が遠ざかっていった。

路地裏にあるゴミ箱の近くで、ホンギュが肩で息をする。

そのゴミ箱の隣には、電話ボックスがあった。

カチャッ、と受話器を上げる音が小さく響く。

「くそっ高校生が中学生追いかけるかよ!俺になんの関係があんだよ!マジありえねぇし」

「しーっ!」

ホンギュが愚痴っている横で、ミエは小声で電話をしていた。

「もしもし?警察ですか?XX高校のヤンキーたちが・・」

「え?何でヒソヒソ声かって?だって危険だからです!え?違います、イタズラ電話じゃないです」

「塾まで近いからもう塾行こうぜ」「バス乗っちゃだめ?」

「大通りに出た瞬間捕まるって。ここはあいつらの庭だぜ?」「あ・・そっか・・」

ここでジョ・ハンが、新たな提案をした。

「じゃあ・・大魔王・・キム・チョル呼んじゃダメかな?塾にいると思うんだけど・・」

「はぁ?!」

 
 

「何言ってんだ!ダメに決まってんだろ!」

ホンギュは秒でそれを突っぱねた。それはホンギュの意地と友情の措置だ。

「ただ塾までダッシュしたら終わる話だろ!誰か呼んだり待ったりしてる間に捕まるって!

しかもあいつあんまポケベル使わねーし、俺も番号覚えてねーし」
 

警察に通報電話をしたミエだが、警察はまるで取り合ってくれなかった。

頼みの綱が切れた状態で、ミエは途方に暮れる。

あああどうしよう・・
 
チョルがこの辺ウロウロすんなって言ってた理由がわかったよ・・

残りの小銭はあと僅か。

ボックスの外では、ホンギュの声が聞こえている。

「ちょっとこっち寄れ!道教えるからよく聞けよ」「う、うん・・」

この残りの小銭で、どこに掛けるかはもう決まっていた。

ミエは左の掌を広げてみる。

けれどそこには、滲んでまるで読めない数字がぼやけているだけだった。

「・・・・・」

[なんだよも〜〜〜]

滲んだ文字は、まるで見通せない霧のかかった未来そのものだ。

ミエはその未来の先にチョルがいることを、どうしても期待してしまう・・・。

 


第九十四話②でした。

 

ジンソプもそうですけど、ミエも警察に電話していて、

韓国では通報の敷居がそんなに高くないものなんですかね

結局あしらわれちゃってたけど。。。

とにかく・・・無事に逃げられますようにー!!

 

第九十四話③に続きます



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