放課後、皆が下校する中でチョルも一人帰路を歩いていた。
ネクタイに手をやる。
キツ・・・
一番上までシャツのボタンを留め、尚且つ締めるネクタイは窮屈だ。
少し首元を緩めながら歩いていると、目の前にあいつを見つけた。
たびたびファン・ミエに絡む、3組のシンである。
ビクッ
チョルが睨んでいるのに気がついたシンは、友人と共に体を強ばらせた。
行こうぜ、と言って走り去る彼らを背にして、チョルはまた一人歩き出そうとした。
すると次の瞬間、チョルの後ろから女子の声が掛かる。
「バイバイ!」
女子たちは「挨拶しちゃったー」と言ってキャッキャ走って行く。
チョルはビックリして目を丸くしていた。
なんだ?と首を傾げながら、チョルは歩いて行った。
そしてすれ違った生徒たちの会話が、耳に入ってくる。
「ねぇ、今日モ・ジンソプが階段で話してた子って誰?」
「二人きりだったの?」「そう、なんか初めて見た子だったから」
「”チョルとミエ”の子か!」
そのフレーズがチョルの足を止める。
何か自分の知らないところで、予期せぬものが進行しているような・・。
<今回はまたなんなん?>
塾へ行く道すがら、ミエの頭の中はモ・ジンソプのピアスのことでいっぱいだった。
「あ、ミエ」
すると後ろから声を掛けられた。
振り返ると、パク・ジョンウクが立っている。
「お、ヤッホー!高句麗中もプレ成績表出た?」「うん、出たよ」
そこに書かれていた成績を見るなり、宇宙空間が広がった。
ミエとジョンウクの成績の差は、地球から銀河の果てまでくらいの差があったのだ・・・。
「キミ・・なんでこんな辺鄙な塾に通ってんの・・?」
「ジョンウクってすごいんだね・・なんなの・・天才なの??
三国高校よりもっといいとこいけんじゃないの?」
ジョンウクの成績に圧倒されたミエ。
しかしジョンウクはミエにこう話し掛けた。
「ねぇミエ」
「テスト終わったよ?だからさ、一緒に遊ぼうよ」
「えっ?」
ジョンウクからのその提案を、ミエは即座にOKした。
・・その場面をバッチシ目撃したのは、キム・チョルである。
まさかの二人の繋がりを前にして、目を丸くするチョル。
ミエからの誘いの答えを出せずにいたチョルにとっては、少し驚くべき出来事だ・・。
第五十一話④でした!
ジョンウクの成績ww
宇宙空間に放り出されるほどの成績w
スマートで優しくて頭が良くて・・ジョンウク、実はすごいモテるんじゃ・・!?
高句麗中でのジョンウクがどんななのかが気になりますね!
それでもこの年頃の女子にとっては、成績は良くないけど顔のいいモジンソプの方が魅力的なのかなぁ・・
けどこう考えると、ずっと全校一位だった雪ちゃんは本当にすごかったんだな・・と改めて気付かされますね〜
そんな雪ちゃんの上を行く先輩は・・やっぱり宇宙空間の存在だったんだろうな・・と思いました
第五十二話①に続きます