青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

第五十一話④

2022-02-28 | 第四十九話〜第五十一話

放課後、皆が下校する中でチョルも一人帰路を歩いていた。

ネクタイに手をやる。

キツ・・・

一番上までシャツのボタンを留め、尚且つ締めるネクタイは窮屈だ。

少し首元を緩めながら歩いていると、目の前にあいつを見つけた。

たびたびファン・ミエに絡む、3組のシンである。

ビクッ

チョルが睨んでいるのに気がついたシンは、友人と共に体を強ばらせた。

行こうぜ、と言って走り去る彼らを背にして、チョルはまた一人歩き出そうとした。

すると次の瞬間、チョルの後ろから女子の声が掛かる。

「バイバイ!」

女子たちは「挨拶しちゃったー」と言ってキャッキャ走って行く。

チョルはビックリして目を丸くしていた。

なんだ?と首を傾げながら、チョルは歩いて行った。

そしてすれ違った生徒たちの会話が、耳に入ってくる。

「ねぇ、今日モ・ジンソプが階段で話してた子って誰?」

「二人きりだったの?」「そう、なんか初めて見た子だったから」

「あーあの子じゃない?すごい小さくて、大魔王と同じクラスの・・」
 
「あ〜」
 

 

「”チョルとミエ”の子か!」

そのフレーズがチョルの足を止める。

何か自分の知らないところで、予期せぬものが進行しているような・・。

 

 

 

<今回はまたなんなん?>

 

塾へ行く道すがら、ミエの頭の中はモ・ジンソプのピアスのことでいっぱいだった。

自分から聞いちゃってやぶ蛇だったかな・・家に落ちてんならあるはずだよね?
 
いやあっちから勝手に押し付けられたんだから私に責任はないはず・・ていうか今度っていつ!

「あ、ミエ」

すると後ろから声を掛けられた。

振り返ると、パク・ジョンウクが立っている。

「お、ヤッホー!高句麗中もプレ成績表出た?」「うん、出たよ」

「おお〜私見てもいい?取り替えっこしよ!」「いいよ」
 
「え、マジで?」
 
 
「やった!」
 
ミエは自分のプレ成績表を取り出すと、ジョンウクのと取り替えた。
 
軽い気持ちで頼んでみたのだ。ほんのかる〜い気持ちで・・。
 
「ジョンウク、テストよくできた?私は去年より落ちたけどそんなに大差は・・」

そこに書かれていた成績を見るなり、宇宙空間が広がった。

ミエとジョンウクの成績の差は、地球から銀河の果てまでくらいの差があったのだ・・・。

「キミ・・なんでこんな辺鄙な塾に通ってんの・・?」

「場所は関係ないよ。ミエも頑張ったじゃん」「え?何言ってんの?からかってる??」

「ジョンウクってすごいんだね・・なんなの・・天才なの??

三国高校よりもっといいとこいけんじゃないの?」

ジョンウクの成績に圧倒されたミエ。

しかしジョンウクはミエにこう話し掛けた。

「ねぇミエ」

「テスト終わったよ?だからさ、一緒に遊ぼうよ」

「えっ?」

ジョンウクからのその提案を、ミエは即座にOKした。

・・その場面をバッチシ目撃したのは、キム・チョルである。

まさかの二人の繋がりを前にして、目を丸くするチョル。

ミエからの誘いの答えを出せずにいたチョルにとっては、少し驚くべき出来事だ・・。

 


第五十一話④でした!

 

ジョンウクの成績ww

宇宙空間に放り出されるほどの成績w

スマートで優しくて頭が良くて・・ジョンウク、実はすごいモテるんじゃ・・!?

高句麗中でのジョンウクがどんななのかが気になりますね!

それでもこの年頃の女子にとっては、成績は良くないけど顔のいいモジンソプの方が魅力的なのかなぁ・・

 

けどこう考えると、ずっと全校一位だった雪ちゃんは本当にすごかったんだな・・と改めて気付かされますね〜

そんな雪ちゃんの上を行く先輩は・・やっぱり宇宙空間の存在だったんだろうな・・と思いました

 

第五十二話①に続きます

 


第五十一話③

2022-02-26 | 第四十九話〜第五十一話

授業が始まっても、ミエもチョルも、

なんだかモヤっとした気持ちを抱えていた・・。

 

キーンコーンカーンコーン

モヤッとした時は、聞きに行くのが一番だ。

ミエは休憩に入るチャイムが鳴った途端、ダッシュで離れた建物まで急ぐ

9組だったよね?!

9組へと続く階段。これを降りれば着く。

するとその階段を上がってくる人が居た。

下るミエと上るその人・・モ・ジンソプが、

階段の踊り場で出くわしたのだった。

モ・ジンソプはイライラしていた。

そしてその渦中の相手が、突然目の前に現れる。

「あ!」

「ファン・ミエ」

しかしモ・ジンソプは、すぐにイケメン・爽やかオーラを出して彼女の名前を口にした。

ミエはなんの疑いもなく、人懐こそうにモ・ジンソプに話し掛ける。

「今ちょうど探してたの!」

「そうなの?探しに来たならとっくに・・いや、俺も君を探してたんだよ。偶然だね」
 
 
そして二人は同時に、互いを探していた理由を口に出した。
 
「俺ら話すべきことが沢山あるからね。英語の・・」
 
「ねぇ、あのピアスいくらするの?」
 
 
「え?」
 
「いやただ〜私も一つ欲しくって!一回開けてみようかな?って・・」
 
 
言いたいことってそれかよ・・

英語の宿題のことで謝りに来たのかと思ったら、全くの別件・・。

モ・ジンソプは黙り込んでしまった。

ピアスを失くしたのがバレたかも、と思えば思うほどミエの顔に汗がつたった。

モ・ジンソプは何も言わず、ただミエの顔をじっと見ている。

「あー・・」

「こっちおいでよ」「ん?」

そしてモ・ジンソプは、ミエの耳元で囁いた。

あのピアスの値段はね・・と。

 

予想の数倍以上の値段を耳にして、ミエが大きな声を出した。

「へっ?!あんな小さいのがなんでそんなに・・じゃなくて〜!

「うわ〜私にはとても買えないわ!

とにかくすぐピアス探し・・ってアンタがね〜!それじゃ〜」
 

誤魔化しきれてない理由を口にして、ミエは足早にその場から去ろうとした。

が、呼び止めるモ・ジンソプ。

「ファン・ミエ。いつでもまた来いよ、お前の方からな」

そしてミエは心に誓った。

家の中ひっくり返してでも、もう一度探す!!

いよいよヤバい事態に突入だ。

帰ったらまずピアスを探さねば・・・。

 


第五十一話③でした。

階段で出会った時のモジンソプw 

思い切り素が出てますが、ミエに会った途端戻るのはさすが!w

しかしミエも失くしたとは言いづらいけど、無理矢理渡されたものだから気に病むのもなんか・・

とモヤモヤするでしょうね・・

スンキさんはこういうとっても曖昧な状況や感情を漫画にするのが上手だなぁと

改めて思います

 

第五十一話④に続きます


第五十一話②

2022-02-24 | 第四十九話〜第五十一話

[そんなこんなで]

青空に高く舞い上がるシャトルを、ミエは強く打った。

シュンッと飛んで行くそれだったが、チョルの目にはゆっくりにしか見えないようだ。

ぎゅっ

バシッ

渾身の一発だったのに、いとも簡単に打ち返されてしまった。

無限リピートのその攻防に、ギャラリーから「犬の訓練みたい・・」と言われているw

はぁはぁと肩で息をするファン・ミエ。体育教師から「交代!」と告げられた。

「アンタ、サッカーバカなだけじゃなかったの?」

チョルは特に何も言わずに、チョル・ミエペアは解散となった。

ぶつぶつと文句を言うミエに、ユンヒが冷静にコメントする・・。

「ていうかバドミントンもめっちゃ出来るじゃんか!まぁ体格の差で負けたけどさ!」

「いや、アンタが下手なんだって・・」

 

 

<キャンセル>

 

今度はペアを変えて打ち合いをする。

サーブはチョルからだ。

バッ

バシッ!!

「うわっ」

シャトルが早すぎて、ペアの男子は取れなかった。

クラスメートからどよめきが上がる。

「大魔王マジでめちゃうまいな」

 

そして女子の呟く、「かっこいい」という声も。

 

ふとチョルがミエの方を見た。

思わずビクッとして目を丸くするミエ。

ふんふん〜

けれどミエは目を逸らし、特にリアクションはしなかった。

「片付けして〜」

チョルは先ほどミエからの誘いに応えなかった罪悪感で、モヤモヤしている。

 

 

片付けをする生徒たちの中にいるミエを見つけ、

チョルは歩き出した。

そしてミエの持っているシャトルを半分持つと、小さな声でこう言った。

「今度な」

 

あ・・

そして体育は終わった。

 

<ふと思い浮かぶ>

昼休み、ミエは友人たちと歩きながら先ほどのチョルから言われた言葉について考えていた。

今度っていつよ?成績表もうすぐ出るのに

すると。

ふと見下ろした場所に、彼がいるのに気がついた。

色素の薄い髪の色は、学年一のイケメンのあの人に違いない。

 

そしてミエは、先日のテスト勉強中に気づいたことを思い出した。

突然思い出した、モ・ジンソプのこと・・。
 
英語の解説紙半分じゃん ピアス返して〜
 
そういえばあのピアスどうしたんだっけ
 
 
そしてミエは、思い当たる場所を探してみたのだ。
 
カバンかジャケットのポケットにあるはずだけど・・あれ?
 
 
「あれ?あれ?ない?えー?」
 
 
・・ということを思い出したのだった。
 
ミエは嫌な汗をかきながら、足早にそこから歩き去った。
 
しかしその後ろ姿を、下にいるモ・ジンソプはじっと見ていたのだった・・・。
 
 
 

第五十一話②でした!

 

チョルはバドミントンも上手なんですね!

運動神経抜群!

 

そしてモジンソプ、後ろに目でもあるのか?!それかミエレーダーでもあるのか?!

なんだかんだめちゃ気にしてるな・・
 

第五十一話③に続きます


第五十一話①

2022-02-22 | 第四十九話〜第五十一話

ビデオ観賞会後、どうなったかというと・・。

 

[とりあえずビデオはそんな感じだったけど、とにかく面白かった]

なんとかビデオ没収を免れたミエは、ユンヒから借りたそれを丁重にお返しした。

それを踏まえ、[母の警告]がミエに告げられる。

「アンタ今回も成績表隠したら、本当に大変なことになるからね?」

 

前科があるだけに、耳の痛い話だ。

が、ミエはそれを聞いてこう思った!

だったら成績表が出るまで遊ばなきゃね!!

・・というわけで、ペンと参考書を放り出したミエが街に放たれましたw

[16歳]

[勉強だけしててたまるか〜!]

 

 

「行ってきます・・」

鏡を見ながら「前髪パッツンにしすぎたかなぁ」と呟きつつ、ミエは靴を履いた。

ふと、前髪に触れた自分の手を見る。

白くて小さい自分の手。

塾でビデオを観た時に触れた、チョルの手とは全然違う・・。

 

 

[1999年5月初旬]

[プレ成績表が出た]

ミエはそれを見ながらこう思った。

[プレ成績表は”成績表”じゃないから、お母さんに言わなくていいか]

[ファン・ミエは少し成績が落ち]

平均はそんなに悪くないのに・・順位こんなもん?
 

15位、と書かれているそれに目を落とした後、チラと隣の席を見る。

[キム・チョルは・・]

 

同じくプレ成績表に目を落とすチョルの表情は、なんとも読み取りづらかった。

成績が良かったのか悪かったのか、ちっとも顔に出ていない。

ミエの視線がよっぽど熱かったのか、チョルがそれに気づいた。

ミエの視線の届かないところに仕舞う。

「ねぇ、遊びに行こーよ!」

「は?」

てっきり成績のことを聞かれると思ったチョルは、目を丸くした。

目の前でニカッと笑うミエ・・。

 

<いつもの拒絶>

チョルは引き気味に、小さな声で答える。

「・・は?またその話か?

「う〜んどこ行こ・・街・・?お店見て、美味しいもの食べて・・」

「はぁ?」
当然のように話を進めてくるミエに、思わずチョルは反発した。
 
「いやなんで俺が・・お前と・・」
 
しかしミエは、キョトンとした表情でチョルを見ていた。
 
 
はっ
 
 
まん丸い目が、なんの邪心もなくチョルを映す。
 

 

ヒクッ・・

「ビデオ観ただろ」「え〜?」

チョルはそう言って、ミエから顔を逸らした。

真っ直ぐにぶつかってくるこの小さな女の子に、チョルはいつも戸惑ってしまう・・。

 


第五十一話①でした。

へぇ〜!プレ成績表ってのがあるんですね。成績表よりは簡易だけど、点数とか順位は書いてあるんですね。

日本でもあるとこはあるのかな・・?私の通っていた中学にはありませんでした

 

そしてミエからチョルにデート?のお誘いがっ!

どうなるやら乞うご期待・・!

 

第五十一話②に続きます


第五十話④

2022-02-20 | 第四十九話〜第五十一話

映画は終盤近くなり、登場人物達の動きも増えて来た。

「あいつも死ぬの?」

「いや、あいつはねぇ・・」「しっ!」

後ろでベ・ホンギュ達が話している間、ミエはチョルのことを考えていた。

チョルは虫は怖がるくせにこういうのは大丈夫なんだ・・基準が謎・・

そして目に入ったのは、先ほども気になったチョルの大きな手・・・。

ミエは思わず自分のと見比べてみた。

それはあまりにも違った。

まるで違う生き物みたいに。

ビクッ

突然右手に感触が伝わって、思わずチョルはビクッとした。

見ると、ミエがすぐ隣にいる。

「今度は何だよ?びっくりすんだろ

「アンタ手めっちゃ大きいね」

と同時に、映画は佳境のホラーシーンに突入した!

キエエエエエエ!

あまりの怖さに、ヨンヒは手に持っていたガムを放り投げ、

それがなんと、ソラの顔に命中。

ベ・ホンギュとジョハンは咄嗟に抱き合った。

・・そんな二人の後ろから画面を覗くコ・テグァンw

ミエは観ていなかったから平気だった。

チョルと手について話をしていたからだ。

「大人の手みたい。不思議」

「私とどんだけ違うかな?」「は?なんだよ突然」

「ほら・・」

チョルの手の平を開かせて、ミエは自分のそれと重ねてみた。

重なった手越に見えたチョルの目が、ビー玉みたいに光っている。

初め驚いていたチョルだったが、すぐに顰め顔になった。

少し体を引きながら。

どこからかサイレンが聞こえた。

映画の中からだった。

何か騒がしい声がしていた。

手と手を繋いだ二人の後ろが、地獄絵図と化していたからだった・・。

 

<結末>

そしてビデオ鑑賞会の末路がどうなったかと言うと・・。

塾長がドアバーン!

みんなで反省会でドーン!

親バレでガーン!

宙に舞うビデオ!

「お母さんダメッ!借り物なの!」

「ダメーーーーっ!!!」

チーン・・

[The End ]
 
18禁は18歳になってから〜!

・・お後が宜しいようで(笑)

 


第五十話④でした。

おお〜手を重ねるシーンはドキッとしちゃいましたが、後ろで皆が大荒れになってて笑いましたw

あと反省して手を上げるシーンでチョルの手だけ飛び抜けて出てるwwミエちっさw

 

細かいシーンも面白かったですね

 

第五十一話①に続きます