青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
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第十話④

2021-03-29 | 第十話〜第十二話

ミエがユンヒ達と「モ・ジンソプ遭遇事件」で盛り上がっている頃・・。

こちらキム・チョルは、一人悶々としている最中だった。

[しばらく苦悶の時を過ごすキム・チョル]

先ほどの「Gの襲撃」での己の醜態が蘇る。

ズーン・・

休み時間いっぱい、チョルは誰もいない場所で落ち込み続けたのだった。

[そして至福の時を過ごしてきたファン・ミエは]

席に着く前に、ユンヒがミエをじっと見る。

いいね?私の話思い出して

ユンヒの「話」とは、とにかく”隣の席の男に気を付けろ”ということだ。

けれど今のミエには、何も響かないようである。

知らんよ、とにかく気分がいい〜♪

渦中の”隣の席の男”は禍々しいオーラを出していたが、

彼は透明人間だと思うことにして気にしなかった。

怖がっていた彼の為に、とGを捕まえたミエ。

けど先程はお礼どころか一言も何も言われなかったことに腹を立てていたが・・。

 

ま、捕まえろって頼まれたワケじゃないしね〜

[少々心が寛大になったのだった]

そう思えるくらいまで心は持ち直していた。

イケメンの影響はすごいものがある。

 

 

 

家に帰ってからも、ミエは机に向かっていた。

制服はベッドに脱ぎ捨て、カバンは床に転がっている。

ゴミ箱の中は、そろそろゴミがいっぱいだ。

大きなスニーカーが入っているから尚更だろう。

 

”大魔王”が、キラキラした背景を背負って笑っていた。

「お前、いい子だな。新入生か?」

そのあまりにもタイムリーな内容に、ミエは思わず固まった。

今日目の前にいたモ・ジンソプを思い出す。

「良い子だね〜」

興味津々

まるで現実世界との狭間にいるようで、ミエはドキドキしながら物語を進めて行く。

「俺らと行くよな?!」「俺ら”レッドドラゴン”に入れる最後のチャンスだ」

バッ

「行かねぇ」「何?!先輩に向かって・・」

「くっ・・覚えてろ!大魔王・・!」

なんだかどこかで見たことがあるような展開だ。

けれど主人公は先程思い浮かんだモ・ジンソプじゃなく・・

門のところで高校生相手に凄んでいた、キム・チョルだった。

するとそこで、母親の声がした。

「ファン・ミエ !部屋片付けて勉強しなさいよ!

集中できるの!?まるで豚小屋みたいな・・」

「はーいわかったぁ!」

返事をしながら手慣れた様子で漫画本を教科書の下に仕舞い、そう返事をした。

部屋を見回してみる。

グチャ〜

あーめんど

とりあえずこのグチャグチャが見えなければよかろう、

そう思ったミエは雑多な物をベッドの下に仕舞うことにした。

「何やってんの!

「ちゃんと片付けなかったら明日全部捨てるからね?!これは警告!」

「ダメ!片付ける!」

「勉強もしてるし!」

ミエは母親にそう言い返すと、タンスの上にある小銭を手に取った。

「お母さん、勉強しながら食べるお菓子買ってくる!」

ドドド、と階段を駆け下り、コンビニへと急ぐ。

「お菓子お菓子」

 

 

通りに出ようとした時、目の前を自転車が横切った。

びっくりして、思わずミエは小銭を落とした。

自転車を目で追うと、彼が乗っていた。

そうだった、向かいに住んでるんだった

そんなことを思い出しつつ、落ちた小銭を拾う。

 

顔を上げてみると、もうとっくに姿は見えなかった。

ふぅむ、と険しい顔をするミエ。

「アンタ、毎日こんな時間にどこ行くの?」

そう独言て、思い出す風景があった。

 

暑い暑い夏の日。

6年前の、抜けるような青い空の下。

 

 

森林の中で蝉の大合唱が聞こえていた。

ミエはサンダルで、

砂利道に立っていた。

 

顔全部隠れるくらいの大きなサンバイザーをした少年は、

家の手伝いの合間に手足を投げ出して眠っていた。

「うわ〜?」

少女ミエはそう言って、少年チョルの顔を覗き込む・・・。

 

 

 

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第十話④でした。

十話はここまでです。

現在と6年前が交互に出てくるこの感じ・・!

スンキさんワールドですね〜〜

早く全貌が知りたいです

そしてやはり気になる「となりの初恋はランキング1位」・・笑

 

第十一話①に続きます