青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
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第八話②

2021-03-09 | 第七話〜第九話

”大魔王”ことキム・チョルの登校前、

クラスメート達は平和に談笑していた。

彼が3−12のドアを開けるまでは。

約3秒間の静寂

しんとした教室で、思うことは一つ。

[まぁ、去年と同じ日常だ]

静寂に包まれた教室内で、じっと息を潜めるチョル・・。

 

<歌え、クソ〜>

ガラガラッ!

ドン!

すると突然、大きな音を立ててミエが隣に座った。

おまけにチョルの方を睨んでくる。

「クッソ」

その振る舞いを見てユンヒはビクビクしていたが、

ミエの怒りボルテージはまだおさまらないようだ。

 

<イケてるミエ>

 

[キムチョルが睨んでくるならこっちは無視してやろーじゃないか
 
その程度ならミエにもできる]
 
 
もうアンタは透明人間だから!
 
 
[隣の席だけど、だってコイツはやな奴だから!]
 
私はもっと大切なことに神経使わなきゃいけなくて忙しいの!
 
かくしてチョルは透明人間と化した。
 
一方担任は朝礼の後、模擬試験の話をした。
 
「今回の模擬試験はとても難しいことは皆分かってるかしら?
 
内申には響かないからって手を抜いてはダメよ。
 
今回の模擬試験の成績がそのまま入試に反映されると考えなさい」
 
[つまり勉強]
 
ミエが神経を使うべきなのはチョルではなく、勉強だったのである・・。
 
 
<どうして・・・>
 
 
 
ミエと友人達は、休憩時間に思い思いの時を過ごす。
 
 
お菓子を分け合っていたユンヒが、眉根を寄せて聞いてきた。
 
「ねぇ、てかアンタ・・・」 「ん?」
 
「なんでもない」
 
 
先ほどチョルの隣で強気な態度でいたミエのことを、ユンヒは一応心配していた。
 
けれどいつだってミエは、キョトンとした顔で首を傾げるのだ。
 
「あれ?」
 
 
「そこってすごい後の方じゃない?もうやってんの?」
 
「塾は進むの早いんだよ」
 
そして友人達は、テキストを進めながら塾の話をし始めた。
 
「うちら塾で模擬試験やってるしね」「ハングン塾は体罰あるって」
 
「私そこ行くとこだったんだけど!親ようやく止めてくれて」
 
「難しいけどできたー」
 
 
「トホ先、なにげに人をけなすじゃん。宿題もめちゃ出すし」
 
「ミソルが同じ問題集使ってるから、答え一冊多めに取ったらしいよ」
 
「やったじゃん」
 
 
「ファンミエ 、アンタも塾来なよぉ。何の話かわかんないでしょ?」
 
「えーヤダ」「断固拒否やん」
 
チへは残念そうにしながら、再びテキストに向き直った。
 
ミエの心の中で、少しだけ何かが残る。
 
 
<意識>
 
 
退屈な授業中。
 
ミエは先ほど心に残った何かが、モヤモヤとした意識になるのを感じていた。
 
 
 
「大体このくらいの・・違い?」
 
今学校で習っているところと、友人達が塾でやっているところ。
 
それは明らかな差があった。
 
こんなに前倒しで習うの?
 
 
 
<意識してないって>
 
 
母親からの言葉が脳裏に蘇る。
 
「チョル君を見なさい!しっかりしてるわ勉強は頑張るわ優しいわ!アンタも見習いなさいよ!」
 
 
勉強に行っていた意識は、ふとした瞬間に再び隣の席の人へと戻された。
 
ミエは透明人間の存在感を、右隣にひしひしと感じている。
 
 
チラッ
 
 
隣の透明人間は、真剣に勉強に取り組んでいた。
 
 
 
 
ふと、二年生の時に偶然耳にした会話を思い出した。
 
「大魔王、今はもう完全に模範生じゃん」「摩訶不思議よな」
 
 
「・・・・」
 
 
行ったり来たりする思いと意識が、ミエの心を白く曇らせる。
 
チィと口を真一文字にして、ミエはただ前を向く。
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
第八話②でした。
 
チョ・・チョルの横顔の破壊力よ!!
 
 
なんというか・・スンキさんの絵ってシンプルな線なんだけど
 
すごく繊細で、すんごい美しいんですよね・・。ジ◯リの絵に近い感じがあります。
 
いや〜この先が楽しみですねーー!
 
 

第八話③に続きます