青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

第四十一話③

2021-11-30 | 第四十話〜第四十二話

青リンゴ塾に通うキムチョルらと共に、他の塾に通う高句麗中メンバーも加わり、

サッカーが始まった。ベ・ホンギュが駆けて行く。

キム・チョルはパク・ジョンウクと座りながら、少し話をしていた。

「ミエちゃん、本当にサッカー見に来たそうだったぞ。連れてくればいいのに」

「けど・・ややこしいだろ・・」

下を向いてそう口にするチョルに、ジョンウクはこう言った。

「すげー心配してんだな」

「・・ちげーし!

近所に住んでて親同士仲良いから・・ちょっとでもトラブルになると面倒だと思って・・」

気恥ずかしさを誤魔化すようなチョルを見て、

ジョンウクは数週間前のことを思い出した。

 

 

人気のない塾の階段で、二人で話した時のことを。

「近くでガク・テウクに似た奴を見たんだ」

「あいつはあいつの親父が、地方にある学校に行かせたんだろ」

「・・とりあえずホンギュには黙っててくれ」

「まさか自転車も・・」

「いや、それはマジで違うと思う。もしあいつなら蹴り飛ばしでもしてるはずだし。
 
停めてたあの場所でふざけてる奴結構居るから
 
 

「そうだな・・」

そう言ったチョルが視線を流した先に、駆けていくファン・ミエがいた。

 

 

深く息を吐きながら頭を掻くチョル。

心根の優しい友は、いつだって自分のせいで誰かが傷つくのを回避しようとしているのだ。

その真意を目の当たりにしたジョンウクは、思わず満面の笑みになった。

「あ〜〜そうなん〜?」

 

初めて見るような友のその顔を見て、チョルの目が点になった。

「お前・・なんだその顔?」「え?どの顔?」「どういう意味があるんだ?」

「意味?笑顔に意味があるか?楽しいからさ」
 
「いや・・なんで急に楽しいんだ?」「ん?ふふふ・・」
 

楽しそうに笑うジョンウクと、意味がわからないチョルと、

そんな二人を呼びにきたホンギュ。

「なんだぁ?」「ふふふふ」「お前こっちこい!」

気の置けない三人は、楽しそうに戯れ合った。

 

そして三日月が真上に昇る頃まで、彼らはサッカーを楽しんだのだった。

その頃ミエは、

天井の光る星と月を見ていた。

思い出すのは、五年前の夏のこと。

「ね〜一緒に行こうよぉ〜」

「勝手にしろ!」

「わ〜い!色々見にいこう〜!」「頼むから落ち着けっ」

[とにかく友達とはいいものだ]

現在のキム・チョルと無事”友達”になれたことに、ファン・ミエは嬉しさを隠しきれなかった。

明日、以前は叶えられなかった”友達”ミッションを成功させるべく、

ファン・ミエは意気込んでいた・・。

 

 


第四十一話③でした。

チョルの中学生らしい表情、良いですね〜!

気の置けない仲間との時間は、何よりも尊いですね・・

 

第四十一話④に続きます


第四十一話②

2021-11-28 | 第四十話〜第四十二話

晴れてキム・チョルと”友達”になれたミエは、終始上機嫌であった。

「そんじゃ後で塾でね!」

いつもなら憂鬱な塾行きのバスも・・

バスを降りて塾に向かうときも・・

「運転手さんありがとうございました!」

いつの間にか鼻歌まで歌う始末である。

しかし・・。

[とってもご機嫌なファン・ミエだけど、友達になれた喜びも束の間]

ミエは中学三年生・・つまり受験生なのだった。

[学生の本分は避けて通れない]

「もうそろそろ中間テストの準備しましょうね」

あれだけの宿題をこなしたのに、更に新プリント爆弾を投下されたミエは、目を白黒させていた。

けれど勝算がないわけではない。

中間テストは学校で習った範囲だから大丈夫だけど・・

厳しい目つきになるミエの視線の先には、”友達”となったキム・チョルが・・。

ヨンヒが来たら一緒に勉強しようって誘ってみよっかな?
友達だもんね〜

”友達”の特権を早速行使しようとニヤけるミエ。

すると、通路を挟んで隣の席のジョン・ソラが視線の端に入った。

こちらを見ている。

思わずハッとしたミエだったが、前の席のチョルが自分を見ていることに気がついて、

ニッカー

思わず嬉しくて笑ってしまった。

チョルはまずいものでも見たかのように速攻顔を背ける。

するとミエはあることに気がついた。

あっ!

”友達”になった今だからこそ、できることがあることを思い出したのだ。

 

<再挑戦>

塾が終わってから、ミエは食料品店に入った。

わずかなお小遣いを使って、あの因縁のパンを買う。

バッ!

「なんでまたそれ買う?」

ベ・ホンギュがそれを見て冷静に突っ込んだ。

「つーかサッカー教室は終わったけど〜?もらって欲しいならしょーがねーな」

「取らぬ狸の皮算用ーーっ!あんたのじゃないから!」

「んだよ、じゃーシールくれ」

「やだねっ!!」

そして二人は、塾の前で喧嘩を始めた。みんなクスクス笑いながら振り返っていく。

「あんたみたいにパンを無駄にするやつにシールをもらう資格はないっ!

農家のおじさんが泣くよ?!」
 
「はぁ?!んだとこのチビマメが!」「おーおー鼻の穴広げちゃって」
 
「こいつ!!俺はもうお前の味方はしてやんねーかんな!!」
 
「はぁ?!いつそんなんした?!」「何だと!?俺はお前にサッカーを・・」
 

怒りでプルプルと震えるホンギュだったが、勝利のカードは自分が持っていた。

キム・チョルのあとを追いかける。

「あ〜!久しぶりのサッカーだぁ〜!」

「ん〜一回くらい連れて行ってもいいって言おうとしたんだけどなぁ〜?あ〜あ」

行きたそうにしているジョハンを見て、ジョンウクが言う。

「じゃあジョハンも・・」

「やーだよ!高句麗中以外のやつはいらん!お前はその必要以上のお節介を・・」
 
「俺もいかない!!」
 

「行こーぜ、みんな待ってる」

じゃーな、と言ってホンギュ、そしてキム・チョルにパク・ジョンウクは去っていった。

残されたのはファン・ミエと(相当悔しそうな)ジョハン・・。

あんた・・大丈夫?

そして高句麗中ボーイズ達はサッカーに行ってしまった。

ミエは”友達”の特権を使わないまま、帰路に着いたのであった。

 


第四十一話②でした!

ミエとホンギュの喧嘩はいつも面白いですね

そしてジョハンが不憫です

 

第四十一話③に続きます


第四十一話①

2021-11-26 | 第四十話〜第四十二話

さて突然だが、ここでファン・ミエの根本的な疑問についておさらいしよう。

[友達って何だろう?]

”友達”というものについての考え方は、生まれた時からの環境によって左右されることが多々ある。

[この町で育ったファン・ミエにとっては、友達作りは別段難しいものではなかった]

「まぁ凛々しい坊ちゃんですわね」「娘ですの」

(生まれた時からしっかりとした眉毛のファン・ミエは、男の子に間違えられることもあったようだ)

[クラスメイトはいつも40人以上いて]

[気の合う子達と仲良くなって、喧嘩売ってくる子達もいたけど無視すれば良かったし]

「よろしくね!」「よろしくー!ねぇファボ(ファイアーボーイズ)好き?」「うん!」

「じゃあうちらもう友達ね」「うん!」

今じゃ親友のユンヒとの始まりもこんな感じで、ミエは友達作りに関して特に不自由なく育ったのだ。

だからこそ、キム・チョルとの出会いは衝撃だった。

「うわあああ!嫌だぁぁ!」

子供の時も、大きくなってからでさえ、この態度。

「馴れ馴れしくすんじゃねぇ」

[あの子は何がそんなにしんどくてウザくて、ややこしいんだろう?]

キム・チョルの眉間の皺は一体なぜ出来るのか。

そしてどうして自分に、壁のようなものを作るのか。

[なんで私があげたパンは受け取らずに、他の子がくれたものは受け取るの?]

[私一生懸命やってるのに]
 
[何がこんなにずっともどかしくさせるんだろ]

チョルが作るその壁を取り去って、一緒になって笑いたい。

ミエのその願いを叶えるには、これが一番手っ取り早かった。

「私達、友達になろう」

だからそう言ったのだ。

チョルの一番近くにいたいと、素直にそう思ったから。

 

 

 

 

 

 

ブレーカーを上げたら無事電気も点いた。

しかしこの人は、未だに暗いオーラを背負っている。

なぜ俺はあんな返事をしてしまったのか・・

[世界最高レベルで混乱する16歳]

二度も手を踏まれ負傷しながらも、なぜミエと友達になることにYESと言ってしまったのか、

チョルは自分が信じられなかった。

[こいつマジで変な奴すぎる]

[平気な顔して変な行動ばっかするから、つられてこっちまでおかしくなりそうだ]

[あいつにもし兄貴がいたら、今頃俺ボコボコにされてるだろうな]

チョルは妹を持つ兄として、ミエにとっての自分はそんな存在なのではないかと考える。

けれどもう過去は元に戻せない。

[あぁ、だけど覆水盆に返らず]

じっとり・・

重々しい空気のチョルとは対照的に、ミエはなんとも晴れやかな笑顔である。

あははは あははは

見るからに上機嫌モードなミエに釘を刺すように、チョルは低い声で話した。

「お前・・よく聞けよ」「うん!あ、そーだ!果物食べる?!」
 
 
「慌てんじゃねぇ」
 

チョルの不機嫌モードを察知して、ミエはぶんぶんと頭を縦に振った。

「うん!うん!慌てない慌てない!分かってるよ!」

「そんで適度に・・守るべきことは守れよ」

チョルの刺した釘が何への釘なのかが分からないミエは、目を丸くする。

「何を?」

「学校では顔に出すんじゃねーぞ」

チョルの言うその”釘”に、ミエは「ええ〜?」と声を上げた。

「じゃあ友達になるってのはどういう意味でOKしたのさ!?」

「お前はホンギュやジョンウクと同じじゃねーの!状況がちげーだろ!
 
いやそもそも女子となんか・・」
 

「田舎ん時みてーに、お前の思い通りにはならねーってこと」

言い聞かせるみたいにそう言われ、ミエは叱られた子犬のようにしょんぼりする。

チョルの”釘刺し”は更に続いた。

「分かった!慌てずに!ほどほどにね!」

「そんで下の名前だけでは呼ぶなよ。抱きつくのもダメ!」
 
「あ・・うん・・ほどほどに・・」
 
「ほどほどにでもダメ!」

 

厳しいチョルの出す条件にブーたれるミエ。

チョルは「やるぞ宿題!マジで分かってんのか?!」とそっぽを向くミエに言う。

[・・うっかりこぼした水だけど]

[こんなに望んでるのにずっと無視し続けるわけにもいかず]

[望み通りにしてやった方が気が楽でもある]

「内容整理して台本書かなきゃ!」

ミエはチョルがどんなに嗜めても、”友達”になれたことが嬉しくて仕方ないようだ。

頑張ろー!

 

 

チョルは深い息を吐きながら、ふとこう思う。

 

[だってどうせキム・チョルは・・]

一年後には、ここに自分はいないのだと。

だからここで起こる関係も感情も、意味がないことなのだと・・・。

 

 

+)

さらに二人は、こんな会話もしてました

「ところでさ、どうして急にサッカーの試合に出ることにしたの?」

「頼まれたから・・」「けどなんで一回だけなの?」

「んなこと聞いてどーすんだよ。集中しろ集中!
 
「いやね、私思ったんだけどさ、
 
塾の宿題、あんた解説紙持ってたんなら最初から一緒にやろうって言えば良かったじゃん?
 
なんで一人でやっちゃうんだよー」
 
それをお前が言うか?お前の方から教えてくれって言ったんだろ!」
 
 
「あ、雨止んだ!」
 
「雨の日も飛行機はよく飛ぶねぇ」「飛行機は雲の上飛んでるからな」
 
「そっかぁ〜」
 

 


第四十一話①でした。

最後の二人の会話にほっこり

この会話の掲載は四十一話最後ですが、時系列でまとめて今回持って来ました。あしからず〜〜

 

そして赤ちゃん時代のミエがかわいいw眉毛ww

チョルの赤ちゃん時代も見てみたいですね^^

 

いよいよ”友達”になるも、学校では話しちゃダメなのか〜💧

チョルの気持ちも分かりますが・・

けど嬉しそうな笑顔のミエを前にしたら断れないよね〜〜

いずれ田舎に帰る身だから、感情を動かさずにここを去りたいというのはわかるけど・・

なんか勿体無いですよね〜〜!

若いんだから一瞬一瞬を生きてほしいよ私は!(急に謎の立ち位置)

 

チョルの感情のストッパーをミエに外し続けて欲しいですね。

物語がどんどん動いていく〜〜^^

 

第四十一話②に続きます


第四十話④

2021-11-24 | 第四十話〜第四十二話

ザアアアアーー・・

真っ暗になった部屋に、土砂降りの雨音が響く。

少しだけ目が慣れてきたチョルは、先ほど落としてしまった電灯のネジを見つけた。

そんな冷静なチョルと裏腹に、ミエは暗闇の中で右往左往している。

「もーなんなの?またブレーカー落ちたかな?!ちょっと点けてくるね!」

ガッ!!

その拍子に、ミエは思い切りチョルの手を踏んでしまった。

「あーっ!」

そのチョルの叫び声で、ミエはもっとパニックになった。

「ぎゃっ!?あんたどうして床に・・」 ガンッ

「あっ!また!」 

ドンッ!

うっ、という呻き声と共に、二人の体勢が崩れた。

ミエが咄嗟に叫ぶ。

「ごめん!大丈夫?!」

その時、雷が瞬いた。

ピカッ

その一瞬の光の中で見えたのは、互いの顔。

遠くで雷鳴が聞こえる。

薄暗闇の中で二人は、吐息がかかりそうなほど近くにいた。

 

ザアアーーーー・・

叩きつけるように降る雨音が、窓の外にくぐもって聞こえていた。

小さく震えるように、心臓が揺れている。

ドクン ドクン

ミエはまるで吸い寄せられるように、チョルの方へと近づいた。

そしてまるで昔から決まっていたことのように、こう口にしたのだ。

「チョル」

「私達、友達になろう」

 

 

 

 

 

ザアアアーーーーー・・

 

雨音が跳ねる音に、心臓の鼓動が重なる。

何を考えるよりも早く、チョルは答えていた。

 

「う・・うん・・・」

 

 

 

 

「ほんと!?」

瞬間、ミエがチョルに抱きついた。

「うわぁ〜〜!!」

まとわりつくミエの体温を感じながら、

チョルは五年前の夏を思い出す。

 

 

 

 

 

「あそこに願い事をすればいいんだよ」

「私はチョルと仲良くなりたい!」

何も変わらないミエが、実体を持ってここにいた。

「やっぱナシは無しだかんね?!」

 

 

<制限速度>

ハッ

チョルは突如、我に返った。

ものすごく近いところにミエの顔がある。

「うわっ!!」

「何すんだ!?おかしいんじゃねーのか?!」

「あーびっくりしたぁ!」
 

弾かれるようにミエから離れたチョルと、どこか嬉しそうなミエ。

二人はドタバタしながら、ブレーカーを点けに移動したのだった。

 

 


第四十話④でした。

今回は四十一話とくっつけて時系列順にしている感じです。あしからず・・

 

おおっ久しぶりに胸キュン展開?!

ミエちゃんてばチョルに抱きついちゃって〜!

そしてようやく友達認定ですねー

ここから二人の関係も進展していくんでしょうか・・先が気になりますね

 

第四十一話①に続きます

 


第四十話③

2021-11-22 | 第四十話〜第四十二話

半ば強引にファン家へと連れてこられたチョル。

ミエの母は笑顔でこう言った。

「それじゃお母さんはちょっと約束があるから行ってくるわね。

冷蔵庫に果物あるからね。チョルくんは帰るときおかず持って帰ってね!」
 
 
 
ミエの母はそう言い残して、二人を残して出て行ってしまった。
 
バタンとドアが閉まる音を聴きながら、立ち尽くすチョルとミエ・・・。
 
 
 
 
 
 
 
<怒る必要ないじゃん>
 
相変わらずどんよりとした曇り空は続いて、まだ夕方だというのに既に暗い。
 
 
ミエはどうしようもなく気まずい思いで俯いていた。
 
来いって言われたからって本当に来るなんて・・
 
チラ、とチョルの方を見ると、チョルは無表情でミエを見下ろしている。
 
 
とにかくこうしていても仕方がない。
 
ミエは早速宿題について切り出すことにした。
 
「う・・」
 
「あの・・今宿題持ってる?」「うん」
 
「それじゃダイニングテーブルに座ってて!」
 
 
 
 
「私の部屋には絶対入らないでよ!?」
 
ミエはそう言って自室へと入って行った。
 
その攻撃的な態度に、チョルは小さく舌打ちする・・。
 
 
 
しかし自室のスイッチを押しても、電気が点かなかった。
 
「あれ?」
 
 
「あーこの電灯完全に死んだわ・・!」「予備あるか?」
 
 
いつの間にか後ろに立っていたチョルに驚くミエ。
 
しどろもどろになりながらチョルをリビングに戻そうとするが・・・。
 
「い、いや大丈夫!!どうせダイニングで・・いや、大丈夫だってば・・!」
 
 
 
<提案>
 
そして結局・・
 
「邪魔するなよ。影が落ちる
 
 
 
 
「う、うん・・」
 
 
消えた蛍光灯を、チョルが替えてくれることになった。
 
けれどミエは落ち着かない。
 
なんと言っても自室には、チョルの”お下がり”や”片方のスニーカー”が置いてあるからだ。
 
 
この部屋を見て、チョルが何も思わないはずがない。
 
ミエはソワソワしながら、椅子の上に乗ったチョルを見る。
 
 
 
 
けれどチョルは、からかうでも呆れるでもなく、何も気にせずにただ電灯を替えてくれていた。
 
そんな”何もしない”気遣いをしてくれるチョルに、ミエはなんだか親しみを感じる。
 
 
「ねぇ!!」
 
「さっきボール止めてくれてありがとうね!」
 
サッカーボールが顔に飛んできた時、止めてくれたお礼を突然叫ぶミエ。
 
チョルはびっくりしてタジタジだ。
 
「へ?あぁ・・」
 
へへっ!
 
 
ずっと険悪だった二人の仲は、これにて完全に仲直りとなった。
 
ミエはいつものペースを取り戻し、ぺちゃくちゃとおしゃべりを始める。
 
チョルはその話を、右耳から左耳へと流しながら適当に相槌を打った。
 
「ねぇねぇ、あの時の家のビデオ、結局故障したから次の買ったんだけど、
 
またお父さんが中古買ってきたんだよ。また壊れたらどーすんだろーね?」
 
「へー・・」
 
「帰るときスニーカー持って帰る?あーでももう少し洗ったほうがいいかも。
 
前にアンタがドカドカ音立てるから墨汁こぼしちゃったんだよね。
 
墨汁があったのはしょうがなかったんだけど・・」
 
 
 
すると室内が暗いせいか、チョルは電灯を止めるネジを一つ落としてしまった。
 
 
「あっ」
 
 
するとその時、稲光が瞬いた。
 
ピカッ
 
 
ゴロゴロゴロ・・!
 
 
プツン
 
 
また?
 
 
あたりは暗闇に包まれた。
 
ミエの家の中で二人がこうしているのは、もう二度目である。
 
 
 
 
 

第四十話③でした。

チョル、電灯替えてくれるの優しい〜〜!

前ソンイちゃんが学校のを替えるの頼んでたし、背が高いからよく頼まれるんでしょうね

なんにせよ仲直りができてよかったです^^

そしてまた暗闇での二人・・!ハプニングが起きそうでドキドキですね〜〜

 

第四十話④に続きます