ミエが足を洗っている途中で、授業終了の鐘が鳴った。
「あ、チャイム」
<巡り会い>
「う〜」
靴下通過↑ してしまったGの汚れは、水で洗っただけではなかなか取れない。
すると、男子生徒達がワイワイしながら建物から出て来た。
「おっ、運動場俺らが一番乗り〜」
「ん?なんだ?」
「なんか足洗ってる子がいる」
彼らの話題が自分のことだと気づいたミエは、フッとその声の方を向く。
「一年かな?」
あんぐりと口と目を開けたまま、その瞬間、ミエの中の時が止まった。
「う〜わ〜」
「キレイな子。良い子だね〜」
「行こw」「おい走ろーぜ」
まるでスローモーションのように、それでいて早送りのように、
彼らは行ってしまった。
ミエはポツリと彼の名を口にする。
「モ・ジンソプ」
「うわぁ・・」
止まっていた時が、感情が、一気に駆け抜けたようだった。
ミエは目をキラキラさせてその高揚を味わう。
「まじでヨンタン兄さんとそっくりだった・・!」
ヨンタン兄さん・・それはユンヒの推しだ。
ファイアーボーイズのセンターの彼に似ていると、ミエはユンヒから散々聞かされていたのだった。
そしてここで、その学校一イケメンの彼についての説明を聞こう。
[残念ながら、
「あれ!モ・ジンソプ!」「どこ?!」 ↓あれ
「まじでヨンタン兄さんとクリソツじゃない?!」
ではここでファイアーボーイズの紹介も行こう!
そんな彼らをテレビや雑誌越しに見慣れたミエも、確信を持ってこう言う。
「いやもーまっっじでイケメンだった!びっくりだよ!」
[非常に楽しかった]
「みんな〜〜〜〜〜〜〜!!」
今世紀最大のニュースを報告すべく、ミエは一目散に仲間の元へと急いだのだった・・。
「そこで私とバッチリ目が合ってさ、モ・ジンソプが私に話しかけたわけ」
「私を見て、キレイで良い子だって・・!」
「?」
「なんかよくわかんないけどよかったね〜〜!」
「うん、怖いくらいイケメンだったよ!」
「けどモ・ジンソプに足の裏を見せてしまった・・Gの付着した・・」
「宝くじを買いたい・・!」「おぅ・・」
[ちなみにもちろん当選などせず、
身に余る幸運は、宝くじの分までは余ってはくれなかったようだ。
+)ユンヒの純情
「い、いやヨンタン兄さんの方がもっとかっこいいじゃん!
「愛してる!!ヨンタン兄!!永遠に!!リーダー!」
[誰も何も起こらなかった]
ユンヒの一瞬の迷いも、ヨンタン兄さんへの愛には代えられなかった。
こうして「ミエ、モ・ジンソプと遭遇事件」は盛り上がったまま終わったのだった・・。
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第十話③でした。
おお〜〜〜!!出たモジンソプ!!
ようやくミエちゃんとの接点ができましたね!
そしてファイアーボーイズの詳細も!!
ゆっくりと明かされていく感じが良いですね
第十話④に続きます