青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

第三十八話①

2021-10-31 | 第三十七話〜第三十九話

ミエはこれまでの出来事を、かいつまんでチョルに説明した。

「・・ていうわけなの」

 

それを聞いてホンギュもジョンウクも笑っている。

はははっ!

少しバツの悪い表情をしているミエと、まだ驚きを隠せないチョル。

広げられたノート、みんなでやっている宿題、転がったサッカーボール。

そして、バラバラだった塾の面々が、どこか気安い空気の中で一緒に居る状況・・。

「・・・・」

チョルはホンギュに聞いてみた。

「これ全部・・サッカー教えてる一環ってのか?」

「俺は頼まれたからやってるだけ!」

「ミエが宿題終わってからサプライズで言うって言ってたんだよ」

「いや〜サッカーやったこともないのに突然割り込んだら、

アンタとアンタの友達も嫌がるかもしんないって思ってさぁ・・。
 
あとサッカー、ある程度出来たらいいなと思って」
 
ミエはこの状況になった理由を説明した後、改めてチョルに聞いてみた。

「だからさ、アンタたちが夜サッカーすんの見に行ってもいい?!」

「絶対一緒にやりたいってわけじゃないの!

見物でもめちゃ面白いだろうし!てか思ったより面白いんだねサッカーって!」
 
「おいおいお前はド下手だろーがよww」

乗り気なミエと、それをからかうホンギュと、フォローを入れるジョンウクと。

「一緒にやったらその瞬間幼稚園のお遊戯になんぞw」

「なんだとー!?」「いや、ミエはすごく上手になったよ。さっきだって・・」
 

 

「おい!黙ってろ!」「私アンタからボール奪ったし!みんな見てたよ!認めなさいよ!」

「あれはミスっただけだしー」
 

わいわいと喧嘩するミエとホンギュの後ろでジョハンが、「僕も一緒に・・」と口にしたが、

それが叶うことはなかった。

「いや、」

 

「来ないで欲しい」

チョルが、冷静に拒絶したからだ。

「・・え?」

ミエも、その場にいた誰もが耳を疑った——・・。

 

 

<それが理由?>

その後、塾の授業が始まったが・・

「いや〜お前達、どうしてこんなに宿題やってこれたんだ?全部できてるじゃないか〜」

塾講師にそう褒められても、ミエはずっと下を向いていた。

授業が終わり、各々解散して帰って行く。

「おかげさまで宿題よくできたわ〜」

「んじゃ、サッカー教えんのはもう終わりな?」

ヨンヒも、ホンギュも、ジョンウクも。

そしてバスでは、ジョハンが残念そうに下を向いていた。

ミエはただただ、放心状態だった。

「なんで・・?」

来ないで欲しい、とチョルが言った後そう聞いたら、

「夜は危ない」

チョルはたった一言そう言った。

納得できるはずもなくミエは、モヤモヤを抱えたままバスに揺られていた——・・。

 


第三十八話①でした!

「夜は危ない」ってチョル・・お父さんか!

心配してのことなんでしょうけど、ちょっと言葉足らずだわーっ

宿題の会兼サッカーの会、すごくいい雰囲気だったので解散しちゃって残念です

また新たな会が発足するのを楽しみに待ちましょう〜〜

 

第三十八話②に続きます


第三十七話⑥

2021-10-29 | 第三十七話〜第三十九話

宿題会も一段落した塾の屋上では、威勢の良いミエの叫び声が響いていた。

「やぁ〜〜っ!!とおっ!やぁっ!!」

 

「取る!取るぞ〜〜!私ならできるーっ!」

ベ・ホンギュのさばくボールを取ろうと奮闘するミエを、微笑ましそうに二人が見ている。

じゃれ合ってんなー、とヨンヒが呟き、ジョンウクが静かに笑う。

「シールももらって宿題も全部終わったからもう用無しってことなん?!

アンタこんな風に生きてたらダメんなるよっ!?
 
私この先もっと上手になるかもしんないのに?!」

必死に食らいつくミエだが、ホンギュは鼻で笑う。

「いやーダメなもんはダメだって。お前は足だけは早いけど運動音痴・・」

その時だった。

バッ!

不意にホンギュの足元からボールが掬われた。

ミエは高らかに笑いながら、そのボールを掻っ攫う。

「うわっ!待てっ・・!」「イエーーーーーッ!!!」

「ドリブルもできるもんね!」

「ね?!私の言ったこと合って・・」

ミエがそう言って後ろを向いた途端、足がもつれた。

バランスを崩し、宙に浮くミエ。

目の前に、目を丸くするキム・チョルがいた。

ミエはチョルに語りかける。

[ってなわけでさ、チョル]

[あんまビックリしないでよ、ね?]

チョルの元へと飛んでいくミエ。

チョルは咄嗟に手を伸ばす。

ミエの手がチョルに届き、二人の顔が近づく。

二人の間に見えた空に、飛行機が飛んでいた。

 

ベ・ホンギュも、チャ・ヨンヒも、パク・ジョンウクもみんな固唾を呑んだ。

バキッ!

ミエの額がチョルの顎に衝突し、その衝撃で後方に倒れる。

「うわ〜っ!危ない・・!」

が、その倒れていく方向にジョハンが飛び込んできた。

このままでは踏む、とチョルの危険信号が点滅する。

「わっ!?」

彼の上に被さる瞬間、チョルは咄嗟に身を捩った。

そしてそのまま三人は、各々地面に転がったのだった。

ガンッ

 

 

寝転がる三人を見て、こちらの三人は口をあんぐりと開ける。

と、次の瞬間各々動いた。ヨンヒはそっぽを向き、ホンギュとジョンウクはチョルの元に駆け寄る。

「なーんだキスすんのかと思ったのに。つまんね」「おい!大丈夫か?!」

チョルは地面に座りながら、青い顔をしていた。

それもそのはずだ。

誰も何も説明していないのだから。

「な・・」

「何なんだこれは?!」

 

・・というわけで、ミエはずっと心の中でチョルに語りかけていた”秘密”を、

一からチョルに説明することになったのだった・・。

 


第三十七話⑥でした。

あーーようやくチョルがこの宿題会の存在を知りましたねw

ここからどう物語が動くのか・・

そして助けようとするも逆に邪魔になっちゃうジョハン君がいいですねw

ちょっと佐藤先輩味あって気になります、ジョハン君・・

 

第三十八話①に続きます


第三十七話⑤

2021-10-27 | 第三十七話〜第三十九話

<ファン・ミエの事情③>

あれよあれよという間に、宿題をする集まりは大人数になった。

[それで、その後ずっと集まって宿題してたんだ]

その顛末を、ミエはチョルに説明する。

宿題をする会は、塾の屋上でも行われた。

もはや公共財産となったジョハンのノートを中心に、皆がそれを見て宿題に取り組んだ。

そして恒例のサッカー特訓教室も続いていた。

ひとしきりボールを追いかけたミエが、ジョハンに聞く。

「うちらさ、サッカーちょっと休んで先に宿題終わらせない?」

「ダメだ・・!」 「じょ、情熱がすごい・・」

なぜだかジョハンがサッカーに燃えているので、仕方なくサッカー教室は続行・・。

また塾に行って、宿題して、

また校庭でサッカーして・・。

「うわっ!ファン・ミエ!」 ガンッ!

そしてまた、屋上で宿題会。

皆で問題を解いて、解説し合って、談笑し合った。

「お前なんで全部終わったのに来てんだ?お前もボランティア精神すげーよな」

「楽しいじゃん」
 
「ちょっとこれ解いてみてよ」「いや俺はファンミエ を・・う・・うん・・その前にちょっとトイレに・・」
 
「逃げたら殺す」
 
ミエは目の前にあるそんな光景を見て、心が温かくなるのを感じていた。
 
 
こんな風に集まって宿題できるなんて・・チョルも一緒だったらもっと良かったなぁ
 
全部終わったって言ってたから仕方ないけど
 
 
少し残念な気持ちも味わいながら、満足そうにミエは言う。

「もう私も全部終わりそう〜!」

へへっ

嬉しそうに笑うミエを見て、ヨンヒがこう尋ねてきた。

「何浮かれてんだ?」「てかなんでヨンヒはあんまり塾に来ないの?」

「つーか、なんでアンタ、ホンギュ にサッカーなんて習ってんだ?体育の実技か?」
 
 
「キム・チョルに習えよ。遥かにうまいと思うけど。アンタ、キム・チョルと仲良いじゃん」
 
「あ・・」
 

ミエが答えに詰まっていると、ホンギュが横からネタバレした。

「おいおい!仲良しってw

こいつ元々サッカー習い始めた理由が、キム・チョルに良いとこ見せてーからなんだよ!」

「んで、もう誰に教わっても希望はねーからサッカー教室は終わりな!」

「俺、お前には不可能しか教えれねーわ」「えぇ〜〜!?」

ホンギュの発言に不平を鳴らすミエだが、ミエのサッカーセンスはなかなかの特異センスだったようだ。

「だって俺マジであんなことする奴初めて見たし。二人ともサッカーしてんだか踊ってんだか・・」

「まぁ積極的なとこは買ってやるけどさ、おかげで一年分笑わしてもらったわ!」

そう言って爆笑するホンギュに、「ベ・ホンギュ・・」と嗜めようにも真実なので何も言えないジョンウク。

ミエは開いた口が塞がらない・・。

 

一方こちらは、トイレに行った帰り道を歩くジョハン。

サッカーに参加したいので、その旨を聞く練習をしているらしい。

「俺も一緒にしていいかな?俺も一緒にやっていいかな?」

そう一人でつぶやいて歩いていた、その時だった。

「俺も一緒にやりた・・」

目の前に大きな影があった。

こんな背の高い知り合いは、一人しかいない・・。

 

 


第三十七話⑤でした。

三十七話は短めに切ったので、ちょっと長めになってますすみません

なんか皆、すっかり仲良しですね〜〜^^

ミエちゃんの行動力すごい!中学の垣根を越えて集まるの、すごい良いですね・・。

そしてサッカーセンスww

こんなことしてたから足に青あざあったのねw

 

第三十七話⑥に続きます


第三十七話④

2021-10-25 | 第三十七話〜第三十九話

<ファン・ミエの事情②>

晴れて生徒が二人となった、ベ・ホンギュによるサッカー特訓教室。

空高く上がったボールに向かって、生徒であるファン・ミエとジョハンが走る。

「ボール見ろ!ボール見て走れ!二人ともどこ見てる?!」

「瞬発力死んでんなマジで!オメーは女子より飛べねーのか?!」

オタオタとボールを追う二人に、遠慮のないホンギュのゲキが飛ぶ。

「2対1なのにボール奪えねーのかよ!?」

「おいっ!どこ蹴ってんだ!!」

 

[うちらめっちゃイジメられながら習ったけど、

ホンギュもパンを・・いやシールを集めたかったみたいだから]

[思ったよりチョロい奴だったよね!]

相変わらずサッカー特訓の授業料はパンについてるシールで、ジョハンが加わってからは彼が3枚献上した。

そしてジョハンからの献上品はもう一つ・・。

ジャジャーン!

[それにジョハンのノートを見て、急遽ホンギュも一緒に宿題やることになったんだ]

ジョハンの完璧な宿題ノートに魅せられて、ホンギュも一緒にベンチに座る。

三人がワイワイとノートを囲んでいると、そこにジョンウクもやって来た。

「どれどれ分からんかった問題見てやろ」「え・・ヤダ」

「あれ?皆で宿題してるの?ジョハンもいる」

「わぁ!キレーに整理したんだね!」「う・・うん」

「早く説明して!」「そうだな、早くやれよ」「アンタが言うな!」

するとそこに、とある人物が近づいて来た。

「何だぁ?塾行く途中で聞き覚えのある声がすると思ったら・・」

「チビスケ達がみんなで仲良く何してんだ〜?」「ヨンヒ!」

それはチャ・ヨンヒ、その人だった。

ヨンヒは皆の中心にあるノートに視線を落とす。

「何?宿題?」「おい!俺は小さくねーぞ?!背ぇあるっつーの!!」

ホンギュの反論をスルーして、ヨンヒの視線はジョハンの完璧ノートから離れなかった。

「ふーん・・」

「私も入れてよ。宿題しねーと「わーい!」

 

[それでヨンヒも来ることになったの]

[つまりはそういうこと]

ミエの行動で、ジョハンのノートで、周りにどんどん人が増えていく。

事の顛末はつまりこういう事なのだと、ミエは心の中でチョルに説明する・・。

 


第三十七話④でした。

いや〜すごい!どんどん増えていきますね〜^^

ミエちゃんの行動力は本当すごいなぁ・・見習いたいです

 

第三十七話⑤に続きます


第三十七話③

2021-10-23 | 第三十七話〜第三十九話

とにかくキムチョルに頼らず宿題を終わらせたいミエは、

Sクラスの面々に手当たり次第頼むことにした。

「ヨンヒ、一緒に宿題しよ?」

ミエはホンギュから返されたパンを食べながら、まずはヨンヒに共に宿題をやろうと誘った。

「適当に写せよ〜どうせ授業で全部習うんだからさぁ〜」

が、ヨンヒはどうにもやる気がないようだ。

続いて残るたった一人の女子、新羅中のあの子にもミエは声を掛ける。

「ソラちゃん!ソラちゃんだよね?一緒に宿題・・」

「嫌」
 
 
残る女子、ジョン・ソラには秒で断られてしまった。
 
[それでね、私女の子達と仲良くなりたんだけどうまく行かないんだ。
 
女の子、たった二人なのに]
 

[そしてこの人は・・]

「・・宿題?」

[この人、名前なんだっけ?
何を言ってるのかよく分かんなかったけど、とにかく嫌なんだと思う]
 
「宿題・・終焉・・忙しい・・」
 
 
 
ミエは以前チョルに宿題を一緒にやろうと言って断られた時のことを思い出す。
 
[アンタも最初は断ったけど、私に宿題全部終わったのかって聞いて来たってことは、
 
私が宿題教えてって言ったから、気になってたの?]

断ってはい終わり、とならなかったチョルの心情を、分からないなりに想像してみる。

うーん、負担にならないようにうまくやってみよう
サッカーはしばらくお休みしないと

そんな折だった。

自販機から教室へと帰る廊下で、残る一人のSクラスメンバーとバッタリ出会した。

 

「お!こんちは!名前は確かジョ!ハン!ねぇ、もしかして宿題・・」

ジョハンは何も言わずに、一冊のノートを差し出した。

 
「何?見ろって?」「取るなよ!見るだけだ!」「?うん」
 
 
そうして開いたノートを見て、思わずミエは目を見開いた。
 
そこには、見るも美しい宿題解説が書き綴られていたのだった!
 

ノートを仕舞おうとするジョハンと、もう一度見ようとするミエの攻防!

「あなた何者?!宿題めっちゃ綺麗に整理されてんじゃん!

参考書レベルなんだけど!はい!借ります!貸して!貸して!」
 
「嫌だ!」
 
ミエは怒りの炎を背負いながらジョハンに詰め寄った。

「じゃあなんで見せたんだよ?自慢?!」

「だ・・・だから・・」
 

「俺だってパク・ジョンウクみたいに教えられる!」

「?」

なぜジョハンが、ミエがジョンウクに宿題を教えてもらっていることを知っているのかは謎だったが、

どうやらそれが何かに対する交換条件らしい。

ジョハンは覚悟を決めた顔で、その条件を口にした。

「だからその代わり・・」

「俺もサッカー行ったらダメか?」

 

 

 

 

 

 

というわけでめでたく・・

 

サッカー特訓教室は、生徒が一名増えました

ホンギュがプルプルと震える。

喜びで震えるなら良かったのだが、どうやら真逆の震えらしい。

「俺は幼稚園の先生じゃねぇ〜〜!!」

ホンギュの叫びが校庭に響き渡った。

ミエの行動で、確実に何かが変わっていく・・。

 


第三十七話③でした。

以前「ジョン・ノラ」ちゃんだと思っていた新羅中の女の子は、

「ジョン・ソラ」ちゃんということが判明しました!

間違えちゃってすみません

ソラちゃん可愛い名前だけど、しかし素っ気ないな〜〜

いつか仲良くなれるのでしょうか・・

頑張れミエ!

 

第三十七話④に続きます