手裏剣戦隊ニンニンジャー ３

自分は逃げ出した。「皆さんはヒャッカラゲの相手をお願いします」予想して天晴達に事前にそう頼んでいた霞は風花と共に萬月を追った。「後は簡単です」霞は笑って、自分達で仕止めることを提案してもいた。実際ガマガマ銃で逃走を止め、回り込む霞と風花。「追い駆けっこは終わりです！」木遁で萬月を縛る霞。「やったね、霞ちゃんっ！」もう勝った気の風花。「観念して下さい！」だが、萬月は突然低い声で笑い出した。「おめでたい奴らだなぁ、フッ！！」木遁を破り、一瞬で駆け抜けて霞と風花を斬り払う萬月。
「俺様の本気、味わってみっか？」連打で萬月に斬られる二人。「さっきとはまるで？！」混乱する霞。「もう一丁っ！」狙いを風花に定め、いたぶり出す萬月。「風ちゃん！」叫ぶ霞。「おいっ、おめぇ！　自分のこと頭いいと思ってんだろ？　俺様はな、オフクロの腹ん中でずっと見てたんだよ。おめぇみたいな奴が一番騙しやすいんだよなぁっ」風花を繰り返し斬る萬月。何もできない霞。「産まれた時から馬鹿で弱いフリしてたんだよっ！」「まさか？！」「俺様の狙いはなぁ、おめぇらを罠にハメて、忍者の恐れを集めてやることだ！！」風花を斬り飛ばす萬月。
「ああぁっ！！」変化が解け、変装のカツラも落ちる風花。「風ちゃん！」傷だらけの風花に呼び掛ける霞。「どうだ、気分はよ？」風花を庇う霞はマスクの下で『恐れ』た。瓢箪に『酒』が溜まる。それを飲む萬月。「かぁ～っ、旨ぇなぁ、おいっ！　忍者の恐れってヤツは格別だぁ。親父も喜ぶぜ、もっと恐れろよ」剣を構える萬月。霞はマスクの下で涙を溢した。さらに『酒』が溜まった。そこへ「霞！　どうした？！」天晴達が駆け付けた。ガマガマ銃で銃撃するが、弾を跳ね返され吹っ飛ばされる天晴達。「うわぁああ？！」「この分だと、ラスト忍者も大したことねぇな」「何だと？！」超絶化する天晴。
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手裏剣戦隊ニンニンジャー ４

「超絶手裏剣斬！！」燃える一番刀を伸ばして萬月に振り下ろす天晴。剣で受け切り弾く萬月。「なんて野郎だ？！」「ここは一先ず、引きやしょうっ！」キンジが煙玉を使い、一同はその場から遁走して行った。
「数々の無礼、御許し下さい」月明かりの牙鬼の本陣では、戻った萬月に正影が頭を下げていた。「軍師のクセに見抜けねぇなんて、ホントに無能な奴だな？　俺様が奴らの恐れを集めて、親父を復活させたやるよ！」萬月は言い放っていた。一方、道場では霞が一人正座して打ちひしがられていると、好天が歩み寄った。「私の甘さが風ちゃんを傷付けてしまいました」「策士、策に溺れる。というやつじゃな」「皆に忍者としての心得を戒めておきながら、私が破ってしまいました」好天に向き直る霞。「敵を侮り、恐れました」「お前も、まだまだという訳じゃ。心に刻むがよい。優れた忍者程、侮り、恐れ、悩みやすいもの。故に、修行のは、果てが無い」手当てを受けた風花と、天晴も様子を見に来ていた。「それだけじゃ。では、ボナノーテ！」好天は煙玉を使い、消えていった。
「霞ちゃん、私、平気だから」「ごめんなさい風ちゃん、私のせいで」床に手を付く霞。「悩まないでくれ霞姉。アイツを侮ったのは、俺達も同じだ」八雲は語り掛けた。「たった一回の失敗で悩み過ぎだって！」自分も床に座る天晴。「そうそう、だとしたらお兄ちゃんなんて一生悩んでないといけないもんねぇ？」「そういうことだ！」「なんで威張ってんの？」ツッコむ凪。「これまで霞姉の作戦で、ノットイージーな状況を切り抜けてきた。その信頼は、これからも変わらない」目に涙を溜める霞。「霞が『行け』て言ったら行くし、『突っ込め』て言ったら突っ込むぜ？」「お兄ちゃん、言われなくてもそうでしょ？！」微笑む霞。「皆で！　作戦を立てやしょう」「ありがとう」霞に仲間達に囲まれ、
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手裏剣戦隊ニンニンジャー ５

涙を溢した。
街では萬月がやみくもにビルを破壊する等していた。「出てこい忍者！　出てこねぇと、人間どもがどうなっても知らねぇぞぉ？」萬月が煽っていると、忍装束の霞が一人で駆け込んできた。「目的は私達忍者のはずです！　罪の無い人々を怯えさせるのはやめて下さいっ！」「一人で来たのかおめぇ？」「忍者足る者、敗北の汚名は一人でそそがねばなりません！」「ほう」「参りますっ！」突進する霞。萬月は控えるヒャッカラゲに手出しさせず、一人で霞に襲い掛かった。斬り結ぶ霞と萬月。霞は萬月の斬撃を避け、地面に膝から滑り込んだ。ガマガマ銃を撃ち込むが避けられ、受けられる。笑って銃を払う萬月。
喉を掴み上げられ、腹と頬を打たれて転がさられる霞。「うはぁっ！」「威勢のいいこと言ったわりには歯応えが無ぇなぁ」背後の建物の物陰に天晴とキンジが控えているのを確認する霞。『忍者の恐れ』を集めるつもりの萬月は霞をすぐには殺さないとみたキンジは、霞が一人で引き付け、隙を見て天晴と二人で強襲する作戦を立てていた。「二人のこと、信じてますので」そう言っていた霞は萬月に追い込まれていた。「さあ、恐れは？」萬月が剣を霞に突き付けると天晴とキンジが飛び掛かってきた。
「何？！」まともに斬り付けられた萬月。素早く萬月から離れる霞。手筈通り、物陰に隠れていた。風花が姿を現した。「落とし穴の術！」「ドンドンじゃーっ！」「おおぅー？！」出現した穴に落とされる萬月。「火炎の術！」「風の術！」「メラメラじゃーっ！」「ハリケーンじゃーっ！」天晴とキンジは火炎竜巻を穴に放った。「小賢しいわッ！」妖力で防ぎ、穴から飛び出してくる萬月。と、天晴達がいない。「ヒャッカラゲ、探せ！」この行動は凪におおよそ読まれていた。ヒャッカラゲの内、２体が突如後ろから萬月を斬り付けた。
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手裏剣戦隊ニンニンジャー ６

「ヒャッパァ！」「何しやがる貴様らぁ！！」激怒した萬月は周囲を薙ぎ払った。斬り付けた当の２体はわかっていた様にこの攻撃を避けたが、残りのヒャッカラゲは撃破された。「レードモニ・シダリフ！」逃れたヒャッカラゲの１体が杖を振るって呪文を唱えると、八雲と凪の姿に変わった。「忍者めっ！」萬月が怒っていると、霞が再び姿を現した。霞の周囲に変化済みの一同が集う。「締めくくりは、イケイケドンドンだ！」「はい」「モモニンジャー手裏剣！」天晴に答え、変化忍手裏剣を装填する霞。「手裏剣変化っ！」霞はモモニンジャーに変化した！！
「忍なれども忍ばない！」構える天晴。「忍なれどもパーリィナイッ！」スターソードガンを鳴らすキンジ。「手裏剣戦隊っ！」クルッと回る霞。「ニンニンジャー！！」名乗る一同。「忍ぶどころか、暴れます！！」「させるかよぉっ！」言い放ってきた霞に突進する萬月。乱戦になるが力で振り払われる一同。「ガマガマ銃！」霞の合図で全員萬月を囲んで銃を構える。「忍者一撃！！」ガマガマ銃の決めの舌は剣で弾かれるが鞭にして総掛かりで連打する一同。「うおっ？」やや怯む萬月。
「スターライト忍烈斬！！」突進する天晴とキンジ。加速した天晴が一太刀入れ、キンジが竜巻で巻き上げて連打を打つが逆に斬り飛ばされ竜巻も解除された。「だはぁっ！！」着地した萬月にカラクリ変幻、弓で矢を打つ霞と風花。矢に力を乗せて打ち上げる八雲と凪。「カラクリ変幻、五忍斬っ！！」跳び上がった天晴が集められた力を手裏剣状にして打ち出す。「うおおうっ？！」剣で受けるが炸裂時に被弾する萬月。
「押せ押せドンドンだ！」「今度こそ決めようぜ？！」獅子王に言われながら超絶チェンジャーを構える天晴。それを取る霞。「あっ」「貸して下さい！」「お前もついにやるかっ！」ノリ気な獅子王。
　　　　　７に続く

手裏剣戦隊ニンニンジャー ７

「結構です。あの格好、私のセンスに合わないので」「何ぃ？」「でも、力は貸して下さいね？」激熱刀もキンジから借りた霞は超絶チェンジャーを激熱刀に装填した。「ザ・勝負！」「モモニンジャー、激熱に参りますっ！」「ザ・激熱！」桃色に燃え上がる激熱刀で連激を萬月に打ち込む霞。「超絶激熱乱れ斬り！！！」「一番勝負！！」「ハァッ！」萬月を斬り伏せた霞。「まさか、この俺に？！」悶絶する萬月。「次は全員で！」振り返る霞。「ああ！」応える八雲。他の一同も跳び上がった。霞も加わり、先陣を切って降下する。「ザ・激熱！」「一斉激熱手裏剣斬ッ！！！」「一番勝負！　忍者一閃！！」回転の勢いで全員で萬月を斬り付け、爆発が起こった。跳び退く一同。
「許さねぇぞ！！」妖気を纏って立ち上がった萬月に驚く一同。呪言を唱え、自ら巨大化する萬月。天晴達はゲキアツダイオーで対抗したが霞の姿が見当たらない。「オトモ忍手裏剣、お借りしました！」霞は一人でシュリケンジンを駆り、現れた。「掛かってこいやぁ！」荒ぶる萬月に率先して斬り込む霞。天晴達も加勢するが斬り返される。霞は盾で萬月の剣を受けさせ「天晴君！」「おう！」隙を突かせ、蹴りの連打を萬月に打ち込ませた。勢いで挟撃して追い込む一同だったがガシャドクロ４体が増援に来て阻まれる天晴達。「今の内に逃げるのじゃあ！！」有明達の差し金だった。「ババア、余計なことをぅっ！」苛つきつつ「この借りは返すぜ？」萬月は去った。
「仕方ありませんね、八雲君！」「ああ、青龍拳っ！」八雲に龍状のエネルギー弾をガシャドクロ達に撃ち込ませる霞。「シュリケンジンアッパレ斬り！」１体撃破する霞。「パオーンブーメラン！」パオンマルに組み換え、斧を放ってもう１体倒す霞。「UFOビッグバン！」UFOマルに組み換え、上空からエネルギー砲を打って
　　　　　８に続く