ビジョナリー・カンパニーって考え方がある。良い企業が数十年の長きに渡り存続・繁栄するためには,その会社のビジョン・理念がしっかりしている必要がある,って考え。有名な本があるよね。
それと同様,進学校の盛衰を見ていると(っていうか母校桐蔭学園高校の衰退を見ると),学校にも,長く繁栄するためには「ビジョン」というか理念というか校是というか校風が重要なんじゃないか,って思えてくる。
要するに,いい学校であり続けるための要件としてのビジョン。長く繁栄するのは,ビジョナリー・スクール。
典型例は… 麻布が江原素六の大人的な自由な校風を受け継いでいる。開成は質実剛健か。武蔵は旧制高校風のアカデミックなところ。栄光はMen for others, with others. その他はよく知りませんが。浦和高校あたりの県立の雄にも,良い特徴があったりしますね。
それに比べると我らが桐蔭は…
校訓が
ってのが寂しい。ちょっと抽象的だし(悪く言えば,何も言っていないに等しい)。私は中高6年いて,どの先生からも,校長(U理事長)からも,生徒からも,この「校訓」を聞いたことはなかった。
その他に,桐蔭学園には建学の精神ってのがあって,
- 社会連帯を基調とした、義務を実行する自由人たれ。
- 学問に徹し、求学の精神の持ち主たれ。
- 道義の精神を高揚し、誇り高き人格者たれ。
- 国を愛し、民族を愛する国民たれ。
- 自然を愛し、平和を愛する国際人たれ。
これもねえ。。なんだか優等生的にいい文句をみんな集めたよ的な。最後の「…国際人たれ」を昨年に追加したようですが。。。
これも,校訓同様,私の中高6年で,話題にされることはなかった。要するに学校としてのビジョンが浸透していなかった。学校としてのアイデンティティがなかった,ということなのでしょうか。
桐蔭学園の凋落の原因は,U校長が理事長を兼ねたことによるガバナンスの停滞が主原因だと思っていましたが,上記の「ビジョン不足」もあるかもしれませんね。。
学校法人の経営者諸氏,ビジョンは大切ですよ!!