それも日々

趣味と日々の記録

【星組】新!「1789」って感じでした

2023-08-02 16:53:18 | ヅカ
星組~~。
「1789」をやると聞いた時からめちゃ盛り上がって、
ロナンとオランプをトップコンビでやるとわかって、更に盛り上がり、

有沙瞳 退団の文字に、がっくりとうなだれる。

気持ちが忙しい。

配役が出れば、月組初演版と比べてきゃっきゃと騒ぎ、
ムラで初日が開ければ、新聞社のツイートでレポ記事や写真を見てわいわい騒ぎ。

まぁ、観劇日よりもかなり前から大騒ぎです。

月組初演版を見た時は、正直、マリーアントワネット愛希の主役パワー、ロベスピエール珠城の力強さ、フェルゼン暁の声の良さ
この辺が印象に残ったんですけど、ちょっとバランスの悪い芝居だなっていう印象。
記憶に残った歌も、マリーアントワネットのカジノ衣装登場の歌と、サイナモナムールだけ。
龍真咲は芝居歌が上手い人なので、もうちょっと覚えててもよさそうなもんなのに。

その後、この芝居は東宝でロナン主演オランプヒロインで公演。
満を持しての星組公演です。

多分、小池先生自身、外でもやってみて演出をバージョンアップさせ、役の膨らませ方を考えて
今回の形に行きついたんでしょう。
初演とは全く別物。今回のバージョンで長く宝塚で大事にしてほしい演目になったのでは(偉そう)

やっぱりトップコンビを主役カップルに配したほうがいいし、
パワーのある娘役がマリーアントワネットを演じて大正解。
(というか、前回はマリーアントワネットにパワーがありすぎてオランプが弱すぎた)
瀬央アルトワ伯は、突飛な恰好をしてるけど、妖怪ではなくごりごりに自分の欲に正直な当時の王族。
デムーラン、ロベスピエール、ダントン、のキャラクターも今回のほうがはっきりしてる。
潤色という演出方法で、外部のものを宝塚ナイズすることにかけて、小池修一郎は一つの頂点に立ってるのかも。

ちなみに、2幕冒頭の客席から舞台にあがってくるスタートは、二階A席からは何にも見えないよ~。
まぁ、客席降りは二階は見えないもんなので雰囲気を楽しんでいただいて。すぐに舞台に上がってくるし。
客席に早めに戻るように再三アナウンスされてるので、マジで二幕冒頭は遅れると席に入れてもらえないと思うので
ご注意を。

さて。

色々気づいたこと。

デム-ラン暁千星が歌がうまくて声が良いことなんてのは、百も承知。
ロナン礼真琴に負けない声量もある。
ダントン天華えまも、歌が上手いことでは定評がある。
そこに、極美慎がちゃんと乗っかれてる。
負けずにデムーラン、ロベスピエール、ロナン三人での「革命の兄弟」を歌ってた。
いやー、歌のお稽古がんばったんだなぁ!
もちろん、元々そんなに下手じゃないけど。
さすがに、この二人と比肩するほどではなかったでしょ?
きれいな男役さんだし芝居もダンスも破綻はないけど。がんばったなと。

実は、去年の「めぐり会いは再び」から3作連続で大劇場公演を見てるので、
公演ごとにかっこよくなり役が良くなるようすを見てたんだけど、
今回ロベスピエールは最初ちょっとびっくりした配役だったんだよね。
いやー。良かったね。よかったよ。

それ言えば、天華さんもダントンに配役されたのは次に進む良い役だった。
きれいで歌がうまくて、でも、ちょっと男くささに欠けて星組の男役としては若干弱いなという印象だったので。
今回、ダントンで少し悪い雰囲気、やんちゃな雰囲気をだしつつ、娘役と絡んで色気も見せられる。
よかったんじゃない~。

この二人は、これからの切磋琢磨が楽しみ。

ちょっと割りをくったのが、フェルゼンの天飛さん。
そもそも出番も少ないしやることも少ないんだけど、
それだからこそ、出てきた瞬間「うわ~~!かっこいい~~!」ってならないと、
マリーアントワネットの恋心に説得力がなくなっちゃう。
暁千星がやった時は、声の良さとぴたっと止まった時の姿勢の美しさでなんとかしたって感じだった記憶。
ちょっと難しかったのは残念。

それにしても今回、おじ様も充実してて良い。
専科から輝月ゆうまさん、ペイロール。月組では星条マギーがやってた役で、部下がどんなにコメディパートを担っていても一人だけめちゃくちゃ怖くないといけない。
ロナンがパリに出てくる原因を作る人でもあるので、最初からばーんと出てくる。
いやー!かっこいー!悪ーい!最高でした。

部下の3人組、特にメインの碧海さりおくん、良かったね。
オランプは助けたい下心満載!でもペイロールの指令は絶対!という感じ。部下二人もがんばってたよ。

輝咲(オレキザキ)さんが「我らがネッケル!」に配役されたのを見た時も握りこぶしで「やったー!」って言ったけど
あんなに出番があるとは思わなかった。
もしかしたら、オレキザキ史上最も長く舞台に出てるかも?めちゃ嬉しい。
それから、なぜフランス革命においてネッケルがあれほど民衆に支持されてたのかもよくわかった。
財務担当大臣だと思ってたけど、スイスの銀行家なので財務健全化のためのプロとして呼ばれて、身分を問わず課税をという主張だったという。
「ベルばら」では飛ばされがちだからね、この辺。

で、ネッケルとアルトワ伯がまったく違う言い分でルイ16世に向けて訴えるもんだから、
優しいルイ16世はどうしたらいいか判断つかない。
でも、国王は自分で国の主権は自分にある、というそこは動かないんだなぁ。
ひろ香祐さんの国王陛下、マリーアントワネットを広く深く大切に思い、自分の趣味を大切にし、国民も愛してるけど、
国民がなぜ怒ってるのかはよくわからない。そういう、凸凹した感じを少し浮きあがった重さのない人のようなセリフ回しでうまく表現してたなぁ。

今回天寿みっきーも綺城あかさんもいないので、おじ様の配役も新鮮でしたね。

ポリニャック夫人の白妙なつさんが、あんなに歌える人とは知らなかった。
こういうのも使われないと気づけないので、どんどん白妙さんに短めのソロをあげてほしいな。

ソレーヌ、シャルロット、リュシル
いわゆる路線の娘役さんが配されてました。
ソレーヌのソロって、月組の時にもありましたっけねというレベルで覚えてなくて。
(役替わり、負担になるばかりなのでは?)
今回、小桜さんのソレーヌは汚しメイクも徹底的で、貧乏がゆえに夜中の公演で夜鷹みたいな娼婦をやらなくちゃならない悲しみが爆発してた。
シャルロットは小回りの利く利発な子って感じが出てたし早口の台詞も聞き取りやすい。
リュシルは、あの雑然とした中でも育ちの良い子って感じでデムーランの年下の恋人って雰囲気で。
でも、正反対のソレーヌとリュシルが並んでちゃんと友達に見えたんだよね。
多分、台詞にない小さな所作や芝居が見るともなしに目に入ってるんだろうね。不思議。

で、今回の個人的な大発見は、天希ほまれさん。
印刷工チームで、メイン3人(デムーラン、ダントン、ロベスピエール)の後ろについて芝居したり歌ったり踊ったりしてる4人のうちの一人
ミッシェル。
今回、公演スチール入りもしてて、「へー、目に力があるね」なんて覚えてて、
印刷所の場面になったら、なんか動きが気になる人がいてオペラあげたら、公演スチールそのまんまのミシェルがいたと。
そこから、ずーっとオペラで追いかけてました。
ロナンとデムーランの上手い歌で劇場全体がうわんうわん鳴ってる時も、その歌にあわせて踊ってる天希さんを見てた。
ちょっと小柄だけど、表情がよく動いて少ない台詞もちゃんと届けて、
印刷工チームなので今回はちょっとだけスポットのあたるダンス場面もあったりして。
大変、満足。
芝居の最中はずっと衣装が同じだから見つけられたけど、男役大階段になったらどうかな?と思ったけど
心配ご無用だった。
そこ!でオペラあげたらドンピシャ。
ご本人も「ずーっと見ててくれてたでしょありがとー!」っつってばちーんとウィンクくれました(思い込みが大事)
ガッツというかしーらん(壱城あずさ)を彷彿とさせる何かがありました。

今後星組を見に行く理由になりましたよ!
天希ほまれ!研11?になるのかな。なるべく長くいてくれーーーーーーー!


まこっつぁんは、上手いし、熱いし、言うこと特にないんだよね~。
それにしても、礼真琴が好みの顔じゃなくて本当ーーに助かったと毎回思う。
いや、美人ですよ?美人だけど好みドストライクではない。だから、助かったという話。
下手したら、湯水のようにお金使っちゃってたよ。危ないったらありゃしない。
蘭寿とむさんの時と同じくらいお金使うならやっぱりしっかり働かないと無理だ。
ジャガビではマジであぶなかった。
というくらい、かっこよくて上手くて輝いてるトップ男役さん。何見ても上手い。「ガイズ&ドールズ」の頃からずっと右肩上がりに上手い。
「R.R.R」期待してます。

ひっとんも、可愛いしダンス上手いし熱いし元気あまってるし、歌も及第点だし、言うことない。
でも、3連続で見て確信したのは、「ひっとんは芝居が上手い」だと思う。
彼女、時間経過を見せるのが上手い。役が、芝居の時間経過の中で変化したり成長したりしてる様子が伝わってくる。
可愛いしダンスが上手いことで紹介されがちだけど、
お芝居の人だな~って。
あと、あのド派手衣装のマリーアントワネットの隣にいて、メインはこっちだなとわからせる華やかさは見事。

実は、礼舞空の二人のデュエットダンスは、上手い人同士で踊ってるのにちょっとしっくりこないなと思ってたけど
今回、かなり解消されてきたような気がする。
ひっとんがまこっつぁんに寄り添う時のスピードと距離感がなかなかつかめないのかな?って感じてたんだけど。
かなりいい感じ。
上手い人同士なので、次はずっと組んで踊るようなデュエットダンスにして徹底してくっついて踊ってみるのもありでは。

エトワールの詩ちずるさんも頑張ってましたよ。悪くない。
しかし、有沙瞳ファンの娘ちゃんが「なぜ退団エトワールじゃないのか」とお怒りで。
でも、マリーアントワネットとしてあれだけ仕事があったら、エトワールまでは難しいし十分だったのでは。
くらっちも、運だよなぁ。彼女にぴったりの男役路線が8学年くらい上にいたら
また違うジェンヌ人生だったかもしれないしね。
ま、星組娘役の目の前にずーっと立ちはだかった音波みのり(はるこ)が強かった、としか言いようがないか。ま、仕方がない。


ここまで書いといてなんですが、
私「ディミトリ」の感想文書いてない?あ、そうだ。絶対BSで放送するからそれ見て書こうと思ってたんだ。
そのうち、時差ぼけ投稿します。


<追記>
観劇した回で、機構ストップがありました。
二幕、これからバスティーユに火薬を奪いにいくぞー!って群衆が集まってきたところで、
突然音が止まって、照明も真上からのオーソドックスなものだけになったなと
思ったら、一斉に組子が上手下手にはけた。
で、緞帳がおりてアナウンス。

迷いなく舞台上からはけるスピードの速さにびっくりした。

で、5分くらいで再開かな?時計が見られないので体感だけど。
全員、クライマックスに向けてすごく集中してたところだったので、気持ちが緩んじゃったら惜しいなと思ってたけど、
そんなことなかったです。
直前のロナン銀橋に出て行って歌うソロに合わせて、
デムーラン以下印刷工チームまで横一列に並んで一人ずつ踊るっていう場面から再スタート。
皆さん、自分のソロのターンを踊りおわってぴたっと止まった時には、ほぼさっきまでの状況に戻してた。
ミュージカル、生の舞台に立つ役者ってのは、独特の集中力を育ててるんだなと感心しました。

珍しいことだったので、追記。


コメントを投稿