デ某の「ひょっこりポンポン山」

腎がんのメモリー(術後10年クリアーし"卒がん")、海外旅行記、 吾輩も猫である、人生の棚卸しなど。

あの素晴らしい愛を…

2020-10-24 14:22:55 | 人生の棚卸し
 深まり行く秋...。少し早いですけど11月のQPカレンダーをお届けします。犬シリーズは実はこの11月でお仕舞いです。12月はわが愛猫シマジロウがサンタになって登場します。週明けには最低気温が10℃を割る由、みなさま お風邪など召されませんように!



 学生時代、四畳半の下宿のラジオ(近畿放送)から流れる歌で最初に心に馴染んだのは 五つの赤い風船「遠い世界に」。心を掻き立てられたのはタイガース「廃墟の鳩」。そして心をビックリさせたのはフォーク・クルセダース「帰って来たヨッパライ」でした。

 心をビックリさせたフォークルは間もなく解散しました。しかし加藤和彦も北山修もはしだのりひこも各々の音楽の世界で活躍しました。その三人で今も健在!なのが北山修ひとりだけとは寂し過ぎますし、最初に旅立った加藤和彦の自死は衝撃的過ぎました。

 その加藤和彦の命日は今月17日、自死から11年が経ちました。旅立つひと月前の「嬬恋」の映像が残っています。フォークシンガーの多くが「嬬恋」から出発しましたが、彼の最後のステージも「嬬恋」、歌ったのは「あの素晴らしい愛をもう一度」でした。

 「嬬恋」から一時代を築いた多くのフォークシンガーがステージに立ち「あの素晴らしい愛をもう一度」をSing-out! 悲しい歌にもかかわらず共に歌う歓びがあるのでしょう、みんなノリ!ノリ!なのに加藤和彦ただ一人やや浮腫んだ顔が淋し気に見えました。


 赤トンボの唄を歌った空は/なんにも変わっていないけれど/あの時ずっと夕焼を追い駆けていった…
   広い荒野にポツンと居るよ/涙が知らずに溢れてくるのさ/あの時 風が流れても変わらないと言った…



  ※ 「フォークル」に関する過去の拙ブログ記「そこにはただ風が吹いているだけ」(2017.12.3)
     https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/66f48748f04be0a9e3df651fef9644e3


 今月27日はわが父の命日、五回忌を迎えます。私には理系に進み研究者になってほしかった父ですが、文系に進んだ私が勉強していること、仕事の話を「ほぉ~!」「そうか!」と相槌うちながら丁寧に、嬉しそうに聞いてくれた、在りし日の父でした。

 それだけに、私の息子(父の唯一の孫)が理学部に進み、外資の研究所に勤めたのは、父の大きな歓びでした。遺伝子の話など嬉しそうに、やはり相槌を打ちながら聴いていました。後に医師に転身した時は既に認知症が進んでいましたが、歓んだことと思います。

 「あの素晴らしい愛をもう一度」は、愛し合った男女の哀しみの歌ではありますが、その歌を聴きながら私は…もう一度 父に会いたい! 話をしたい!と 叶わぬことを思っていました。写真は父と姉と私、父の手作りのボートで遊んだ日本海です(後景は出雲半島)





過去ログ目次一覧
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
人生の棚卸し http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ddab58eb8da23a114e2001749326f1f1
人生の棚卸し(2) https://blog.goo.ne.jp/00003193/e/22b3ffae8d0b390afee667c0e9ed92ed
かんわきゅうだい(57~) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/20297d22fcd28bacdddc1cf81778d34b
かんわきゅうだい(~56) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c


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16 コメント

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お父様 (お母ちゃんの徒然)
2020-10-24 16:37:22
デ某さんへ
貴重な お写真
お父様 お優しそう
デ某さんは お父様似でしょうか

ふとそんな気が致しました

クルセダース「帰って来たヨッパライ」
こんな曲作りには驚きましたね

おらは死んじまっただ~♪ って
本当に晩年加藤さん死んじゃいましたね

なかでも北山さんが一番オーソドックスな人の感じにお見うけしましたが?

フオークソングの始まりのようなメンバーでした

その後 お洒落なメンバーが登場続々
ジャッキー吉川とブルーコメッ好きでしたよ
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フォークソング (リーのママ)
2020-10-24 17:40:17
聞いたり歌ったりした曲ばかりですが、「加藤和彦の自死は衝撃的」といった印象がないのは少し時代が違うからかな?
タイガース「廃墟の鳩」はよく歌いました。私も大好きです。
学生時代は陽水から荒井由実といったところ。
荒井由実の曲は歌いやすくて、よく歌っていました。
「あの素晴らしい愛をもう一度」も気持ちよく歌える曲ですね。最近の流行りの曲は難しくてちっとも歌えません。

「父の手作りのボートで遊んだ日本海」は素敵なお写真です。たくましくて優しいお父様がそこにいらっしゃいますね。ボートを手作りってすごいです。
でも、父の世代は「なんでも自分で作る」という意識だったようですね。父から戦後は海水を汲んで煮詰めて塩を作り闇市で売ったと聞いたときは、この世代のたくましさを実感しました。
デ某さんのお父様も空の上で飛行機でも作っていらっしゃるのでは?
返信する
やっぱり、、繋がっている不思議。 (ふじのりんご)
2020-10-24 19:41:28
デ某さん、今晩は(^^)/
読み逃げばかりで、、反省していますm(__)m
だって、、難しすぎるんだもん 笑

今回は、コメント入れさせて頂きます。
前回のブログで ❢❣ 貴重な情報を初 見聞きしました~驚 しか、ありませんでした。
一つ賢くなったような!有難うございました。

何か、で某さんの歴史を見せて頂いたような・・
DNAって、、あるんですね~
ふ・し・ぎ アルアル 
返信する
懐かしい歌の数々 (沙羅)
2020-10-24 20:00:11
ボートがお父様の手作りとは素敵ですね。
やっぱり私もデ某さんはお父様似かなと思います。

最近『風』に始まって『あの素晴らしい愛をもう一度』や『悲しくてやりきれない』とか『花嫁』とかYOUTUBEで聞いていました。
私もデ某さんと同じです。
もう北山修二しか残っていないのだなと。
加藤和彦の自殺は衝撃的でしたね…そのことも思い出しました。

そうそう、少し前のNHk「アナザーストーリーズ」の「時代に翻弄された歌『イムジン河』」とてもよかったです。
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デ某さまへ (くりまんじゅう)
2020-10-24 22:15:30
時代を感じる白黒の写真 これいいですねぇ。お父様はなかなかのイケメンで
ガラス戸越しのキスをした岡田英次か 若き日の平幹二朗に似ています。デさま お父様似ですね。

フォークルの加藤和彦が 軽井沢のホテルで自死したことを告げるニュースは
今でもはっきり覚えています。妻の安井かずみとコンビで 素晴らしい歌を
数々残したドキュメンタリーをだいぶん前 NHKでやっていました。

番組中 加藤の洋服がいくつか紹介され それがどれもこだわりのある服で
細身の彼に似合っており とにかく加藤はおしゃれで番組中 夫婦と仲のよかった
大宅映子さんも いくつかエピソードを語ってくれました。

妻亡きあと確か加藤は オペラ歌手の中丸美智絵と結婚し 海外の自宅豪邸で
中丸氏が嬉しそうなインタビューを受ける様子を見た記憶がありますが
結局 長続きしなかったようですね。

↑のかたも書かれているように「アナザーストーリー」はイムジン河が
レコードの発売ができない 政治に翻弄された何十年もの間 ずっと歌い続けられ
やっと日の目を見た放送内容でした。

この番組中 はしだのりひこ・加藤和彦・北山修
が歌うシーンが なんども流れました。
デ様が言われるように ああ今はもう はしだも加藤もいないと 私も感じつつ観ました。

坂崎幸之助氏はフォークルというより アルフィーのメンバーとして印象に残ります。
加藤和彦が健在なら まだまだいい曲を作っていたはずで 残念ですね。
返信する
Re : お母ちゃんの徒然さん (デ某)
2020-10-24 23:10:45
徒然さん
亦々!速攻のコメント ありがとうございました

> デ某さんは お父様似でしょうか...ふとそんな気が致しました

私は母親似!だと言われ、姉が父親似と言われていました。
ただ 歳とともに段々父親に似てきたと言われています。

> クルセダース「帰って来たヨッパライ」
> おらは死んじまっただ~♪ って 本当に晩年 加藤さん 死んじゃいましたね
なにかしら救われる歌で...エンディングには つい!成仏しそうでした
加藤和彦も はしだのりひこも...早すぎましたね。
加藤は お寺の後継者になるつもりで仏教系の大学に入り中退、はしだは神学部に入り中退。
加藤は人生まで自ら中退してしまいました。

> 北山さんが一番オーソドックスな人の感じにお見うけしましたが?

中高一貫の私学から医学部に入り卒業、国家試験もパスし九州大学で教鞭をとった秀才です。
北山は 音楽的には加藤・はしだに及びませんが、詩(作詞)では群をぬきました。
後の日本の音楽シーンの核となる存在であっただけに、なにもかもが残念でなりません。

一度きりのフォークル再結成には はしだのりひこが参加できなかったのが残念でした。
でも坂崎幸之助が 新しい光、味わいを放ちました。
フォークルの三人にも坂崎幸之助にも心から感謝しています。

イムジン河
https://www.youtube.com/watch?v=BRqWuMmks1Y
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Re : リーのママさん「フォークソング」 (デ某)
2020-10-24 23:15:41
リーのママさん
コメントありがとうございました

> 「加藤和彦の自死は衝撃的」といった印象がないのは少し時代が違うからかな?

フォークルは私より少しだけ上の世代ですが、解散後も長くその影響下に私はいましたから(笑)
ただ尾崎豊の突然の旅立ちとは かなりちがう感覚のように思います。

> タイガース「廃墟の鳩」はよく歌いました。

少し前の時代の「アカシアの雨がやむ時」もそうですが、
「廃墟の鳩」には、時代の底にあるものを音楽として示す前衛性のようなものを感じます。

> 陽水から荒井由実といったところ。

かぐや姫、小椋佳なども含めて、そのあたりが時代と音楽の画期のように思います。
いずれも私は大好きですが、
私のような田舎育ちには オシャレな陽水・ユーミンはちょっとだけ敷居が...(笑)

> 最近の流行りの曲は難しくてちっとも歌えません。

いつの頃からか詩(詞)とメロディラインが一致しなくなりました。
そのあたりから「とっつきにくさを感じる」世代に追いやられてしまいましたね

> 「父の手作りのボートで遊んだ日本海」は素敵なお写真です。
ありがとうございます
タンス、私と姉の勉強机、天体(反射)望遠鏡、楽焼の窯etc....父はなんでも手作りでした。
で、今も そのまんま!残っています(笑)

> 父から 戦後は海水を汲んで煮詰めて塩を作り闇市で売ったと聞いたときは、
> この世代のたくましさを実感しました。

そういう世代、戦前~戦後の日本を生きぬいてきた人々の...凄さ!ですね。
そのDNAは我が世代には少~し残っていますが...(それ以上は控えさせていただきます/笑)

> デ某さんのお父様も空の上で飛行機でも作っていらっしゃるのでは?
寧ろ 昔とった杵柄で天体望遠鏡を作り下界をハラハラしながら眺めていそうです
返信する
Re : ふじのりんごさん「やっぱり...繋がっている不思議」 (デ某)
2020-10-24 23:33:31
ふじのりんごさん
コメントありがとうございました

> 読み逃げばかりで...だって難しすぎるんだもん 笑
> 今回は、コメント入れさせて頂きます。
確かに 硬い!話ではありますが... 難しいですかねぇ
だとすれば私の書き方に工夫がいりそうです。

> 前回のブログで ❢❣ 貴重な情報を初 見聞きしました~ 驚 しか、ありませんでした。
青山透子さんの著は「平明に書くことのお手本」のように思います
機会がありましたらぜひご一読ください。

> デ某さんの歴史を見せて頂いたような...DNAって...あるんですね~ ふ・し・ぎ アルアル

写真の父はまだ30代でしょうか...。
私の現在の年齢からすれば青二才なのですが(笑)
いま見ても つい!父の威厳を感じてしまいます。
なにしろ父がこのとき履いているのはサラシのフンドシですからねぇ
さすがに今の時代には ナイナイとお思いでしょうが、アルアルなんです。
手術の際にはくのは なんと!「T字帯」すなわちフンドシなんですよねぇ
返信する
Re : 沙羅さん「懐かしい歌の数々」 (デ某)
2020-10-25 00:00:32
沙羅さん
コメントありがとうございました

> ボートがお父様の手作りとは素敵ですね。

多趣味なのか器用貧乏なのか...。
廃車の水冷エンジンを貰ってきて地下水のポンプにつなぎ扇風機で風を送る冷房機を手作り。
晩年は 篆刻(石印)・木製パイプに凝り、
篆刻を頼まれると材料費のみ頂き 数百は作ったようです。

> やっぱり私もデ某さんはお父様似かなと思います。

段々父に似てきているとはいえ やっぱり母親似なんですよねぇ。
そして性格は 大工だった祖父に似ている、と言うのが親戚の一致した評です。

最近『風』に始まって
『あの素晴らしい愛をもう一度』や『悲しくてやりきれない』とか『花嫁』とかYOUTUBEで...
♯Me too! そういう世代なんですね、私たちは!(笑)

> 私もデ某さんと同じです...もう北山修しか残っていないのだなと。
> 加藤和彦の自殺は衝撃的でしたね…そのことも思い出しました。

加藤和彦の自裁はやはり安井かずみ(の死)に行きつくような気がしてなりません。
安井かずみの書を少し読んでみようと、
今日、図書館に行きましたら、十数冊の在庫のうち在架は2冊だけ...大半が予約待ちでした。
これって なんなのでしょう

> NHk「アナザーストーリーズ」の「時代に翻弄された歌『イムジン河』」とてもよかったです。

ず~っと以前に視たような記憶もありますが、再放送を待ちたいと存じます。
なお「イムジン河」を韓国の女性歌手が日本語で歌っているYou tube があります。
これはなかなか素晴らしく心うたれました。

イ・ラン「イムジン河」
https://www.youtube.com/watch?v=qhBQinebAp0
返信する
Re : くりまんじゅうさん (デ某)
2020-10-25 00:48:34
くりさん
コメントありがとうございました

> 時代を感じる白黒の写真 これいいですねぇ。

ありがとうございます。
写真は たぶん昭和30年代の初め、昭和の折り返しの時代にあたります。
この頃の父の趣味はカメラ...「給料数か月分のカメラを月賦で買った」由。

> ガラス戸越しのキスをした岡田英次か若き日の平幹二朗に似ています。デさま お父様似ですね。

晩年の父は実は中曽根康弘を少し緩くした感じでした(笑)
だからか...私は中曽根康弘を余り悪くいえません(爆)

> 加藤和彦が 軽井沢のホテルで自死したことを告げるニュースは今でもはっきり覚えています。
> 妻の安井かずみとコンビで 素晴らしい歌を数々残したドキュメンタリーをNHKで...

「消えてしまいたい」と言って自死した加藤ですが、私達の心からは消えません。
そして加藤の中からは安井かずみが消えなかったのだと思います。

> 加藤の洋服がいくつか紹介され...細身の彼に似合っており とにかく加藤はおしゃれ...

衣にも食にも哲学があったのでしょうね。
京都生まれで京都の学生時代にブレイクしましたが、
鎌倉・逗子・東京で育ち、精神としては関西!ではありませんでした。
勿論、東京!でもなかったと思いますし、「そんなことはどうだっていい」と言うでしょう(笑)

> オペラ歌手の中丸美智絵と結婚しますが...長続きしなかったようですね。

加藤にとって それ以上に 中丸三千繪にとってこそ 不幸な結婚であったような気がいたします。

> 「アナザーストーリー」の番組中 はしだ・加藤・北山が歌うシーンがなんども流れました。
> ああ今はもう はしだも加藤もいないと 私も感じつつ観ました。

この喪失感を共有する世代の「同時代感」を...今!改めて思いました。

> 坂崎幸之助氏は フォークルというより アルフィーのメンバーとして印象に残ります。

それは仰るとおりだと思います。
ただ 私の中では「アルフィー」はちょっと存在感が希薄ではあります

> 加藤和彦が健在なら まだまだいい曲を作っていたはずで 残念ですね。

♯Me too!
時代を掘り下げ時代を紡ぎ時代を拓く音楽家がもっと!世に出てほしいと、
閉塞感に満ちた今の時代にこそ痛切に思います。
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