デ某の「ひょっこりポンポン山」

腎がんのメモリー(術後10年クリアーし"卒がん")、海外旅行記、 吾輩も猫である、人生の棚卸しなど。

最後の… 否! 最期の "吾輩も猫である"

2024-05-19 08:18:59 | 吾輩も猫である
 吾輩はなまえのある猫
明治の文豪 夏目某の「吾輩は猫である」の猫は『名前はまだない』と記されている。平成から令和の時代となり数々の絵本大賞に輝いた「なまえのないねこ」もタイトルどおり名前がない。が、吾輩にはレッキとした名前がある。シマジロウ 略して シマ! 命名は主人 デ某でも細君でもない。主人と細君の一人息子が名づけた。

     
 
 捨て猫から拾われて…
吾輩の誕生は概ね18年前… 捨て猫ゆえ誕生日不詳なり。様々な経緯を経て 主人の息子の独身時代に貰われたのだった。が、若い男の独り暮らしは短い。見そめた女性とたちまち結婚、お嫁さんはたちまち出産! で 息子は両親に「シマを貰ってくれないか」。主人は兎も角、細君は狂喜し たちまち主人夫婦との養子縁組に至った。


 大事にされ可愛がられ…
以来 箱入り息子として 蝶よ!花よ!で暮らしてきた… のではない。ではないが 大事にされてきたことは間違いない。とりわけ細君は可愛いがってくれた。猫ではないがデ某家先代の愛犬コロが天に召され、その悲しみがなかなか癒えなかった細君。コロの弟として、また息子の弟として 吾輩をあたたかく迎え入れてくれた。

 初めての動物病院
しかし犬にドッグイヤー。猫にキャットイヤー。人間のように長くは生きられない。数々の取柄ある吾輩の最大の取柄は頑丈!にあり、動物病院の世話になることは一度もなかった吾輩だが、三年前の六月、初めて動物病院に連れて行かれた。先生は『採血します』と。採血? それ何? と思う間もなく ブスッ! なんたる痛さ! 

    

 猫の宿命の病
先生は採血の結果を主人夫婦に見せながら『クレアチニンが異常に高いです。猫の宿命、腎臓病ですね』と。主人は腎がんの手術をして以来、経過観察の採血、CTを撮っているのでクレアチニンの何たるかはよく知っている。標準よりはるか高い数値に顔色を失った。細君も『大丈夫でしょうか? 治りますか? 』とオロオロ。

 吾輩の最晩年
以来三年にわたる点滴・投薬など吾輩の闘病が始まった。その後、やはり猫につきものの甲状腺の異常も重なり、採血の結果によって通院は週1日~週6日…。食欲がおち 階段の昇降もたどたどしくなった昨秋からはずっと週6日。吾輩を抱いては主人『軽くなったなぁ』。細君はなんとか食欲を促すアノ手コノ手も、なかなか…。

 旅立ちは 2024.5.8
そして 先日 休止していたブログに主人が「シマが旅立ちました」と記した次第だ。その臨終を実はもうひとりの吾輩がじっと見つめていた。いわゆる「臨死」の光景… やがて旅立つ誰もがご覧になるだろう。主人と細君の悲しみを間近に見る吾輩もそれは悲しかったが、如何せん天命なり。吾輩にはどうすることもできにゃい。

    

 主人と細君の縁につながる人々そして犬さん猫さん
しかし 今 吾輩はお空の彼方で穏やかな日々を送っている。先代の愛犬コロが早速に迎えに現れ、お空の暮らしについて何かとガイダンスしてくれてる。主人や細君の両親も時々やってきて『いろいろたいへんやったな。でもよくがんばった』と吾輩を労わってくれる。主人の友人や知人の愛猫 愛犬たちも表敬に訪ねてくれる。

 お空の世界は…
吾輩のお空の暮らしはまだ始まったばかりで わからないことも多い。が、ほんとうに穏やかな世界なのだ。主人は『おまえ、ひとりでちゃんとやれるのか?』。細君『私がいなくてもご飯は食べられるの?』。それはそちらの世界のこと。お空の世界はまた別!なのだが、説明してもわからないだろうな。でもなんも心配ない。

    

 心からの感謝を
主人 細君とは なお心はしっかりつながっている。つながり方は少しちがうが つながっている。そして ここに頂いた数々のご弔意に 主人は一々のお礼は辛すぎて出来ないようだが、吾輩としても心から感謝を申し上げたい。まだ気づかれない方もいらっしゃるだろうが、これ迄のご厚情、ほんとうにありがとうございました。

              シマジロウ拝 from blue sky

          作者不詳の名作「くずかごに頭を」… 小田和正「言葉にできない」にのせて!


【補遺】… 2024.6.30 記
     6/25 シマが旅立って初めての帰省をしました。
     両親のお墓参り、墓銘碑への戒名・歿年月日彫刻、庭と家の掃除・片付、ご近所・親戚への挨拶…
     三泊四日の短い帰省ながら寝る・食べる以外は殆どの時間をそうした作業・事柄に費やしました。
     シマのお骨は高槻(大阪府)に置いてきましたが、シマの形見を連れて帰省しました。
     道中のSAに着くたび自ら 妻の懐を出てケージに入るシマでしたから 「シマ。着いたよ。」と。
     実家に着き シマが上った身の丈の何倍!の高窓、シマが隠れた押入・箪笥にも シマを想いだし…。
     シマのトイレがそのまま残っており、綺麗にして他のものと一緒に市のリサイクルセンターへ。 
     痛む腰をおして作業などしたためヘロヘロでしたが、帰阪した翌日には大フィル演奏会へ。
     「やめよう」と思いましたが「約束もあり」出かけ、結果 …「行って良かった!」。


    
                 シマに居心地の良かった実家の高窓にて(7~8年前かな…)


 にほんブログ村 シニア日記ブログ 団塊の世代へ 


11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
吾輩は猫である (徒然)
2024-05-19 12:41:53
まだシマちゃんが元気な頃
何度このユーチューブを視たことか
可笑しく 哀しく 猫ちゃんの優しさ(^^♪
デ某さん素晴らしい追悼(吾輩はシマである)有難うございました

齢を重ねると涙もろくなって
シマちゃんに近くなっているのでしょう
お返事は結構ですので・・・・・
返信する
Unknown (エセ百姓)
2024-05-19 15:08:42
こんなYouTube見ると・・・相変わらずつらいッス。
「あなたに会えてホントによかった・・・。」かぁ。

元気出してください・・・シマちゃんが心配します。
ワタシもお返事は結構ですので・・・。
返信する
Unknown (chorus-kazeアッコ)
2024-05-20 07:47:18
おはようございます。
シマくんの仔猫のお写真
息子宅の虎太郎のちいちゃい時の頃とよく似ています。

コメント頂いた時書いてらっしゃった
ご友人のコンサートで歌われる
「けっしてこない聖者の日
(「セチュアンの善人」劇中歌)の
「女声合唱団風」2002年の時の歌をアップしました。
よろしければ覗いてみて下さいませ。
返信する
心より… (デ某)
2024-05-20 09:02:49
徒然さん
エセさん
アッコさん
コメント 嬉しく ありがたく 拝読しています
心より感謝申し上げます。

何かとますます大変な日々が待ち受ける徒然さん。
花に囲まれ MUGIちゃんに世話させられ…の日々のエセさん。
思わず!虎太郎ちゃんにお目にかかりたくなったアッコさん。
また改めて各々のブログを訪ねさせていただきたいと存じます。
ほんとうにありがとうございました
感謝をこめ小澤征爾指揮 チャイコフスキー「弦楽セレナーデ」第一楽章…
https://www.youtube.com/watch?v=RE4NtKYAptU
返信する
シマちゃんへ (SORA)
2024-05-28 22:43:10
シマちゃん、あかんやん
「くずかごに頭を」こんなん見たら泣けるやん
でもシマちゃんは本当に幸せやったね。
これからもずっと、ママとパパのそばで2人を見守っててね。
「泣いたらあかん!そばに居るで!」って2人に言ってあげてね。

シマちゃんこれまで沢山楽しませてくれてありがとうね。
返信する
Re : SORAさん (シマジロウ @ Blue Sky)
2024-05-29 22:01:53
SORAさん
ご無沙汰しています
SORAさんのコメント 青い空の上にもとどきました。
ありがとうございます。

> シマちゃん、あかんやん
> 「くずかごに頭を」こんなん見たら泣けるやん

この You tube は猫界で超!有名です。
「泣かされたけど 癒された」って感想が多いらしいですよ。
SORAさんも 涙のあとで
ほわぁ~んとした気持ちにならはったんやないですか?

> シマちゃんは本当に幸せやったね。

主人と細君には 吾輩 … 失礼! 僕の ず~っと前に
コロという愛犬がいたこと、ご存知だと思います。
そのコロ先輩が お空にかかった虹の彼方で
あたたかく しっかり ボクを迎えてくれました。
そして「シマ!おまえは恵まれていたんだぞ」って。
コロ先輩は 主人夫婦がまだ若く大変だった時代に、
「十分に目をかけられなかった」と。
「言わば その延長線上にシマの幸いがあった」と。

> これからもずっと、ママとパパのそばで2人を見守っててね。
> 「泣いたらあかん!そばに居るで!」って2人に言ってあげてね。

コロ先輩といっしょに応援しようと思っています。
コロ先輩も「シマのお蔭で 此頃 思い出してもらい嬉しい」と。
いっしょに応援すれば 元気になるのも早い!と思います。

> シマちゃん これまで沢山楽しませてくれてありがとうね。

SORAさんのことも お空の上から応援しま~す!
ご家族ともども どうかお元気にお過ごしくださいまし。
長い間 ボクを応援くださって
ほんとうにありがとうございました
返信する
Unknown (mikihana)
2024-06-01 17:15:47
ご無沙汰しています。
たまに何か更新されていらっしゃるかなと
ブログを見させて頂いています。
が、こんな悲しいお知らせを伺うとは思いもしませんでした。

私の頭の中では
息子さんのお宅からお迎えになられた頃のことがあります。
でも年月が経てばシマ君もサクも
病気になったり老いていくのですね。
そして私も・・・。

シマ君は奥様に抱かれて最期を迎えられたのでしょうか。
シマ君もご家族の皆様に愛されて
安らかな気持ちで虹の橋を渡ったと思います。

けれど、ますます寂しくなってきました。
シマ君のご冥福を心よりお祈りいたします。
デ某さんも奥様もどうぞご自愛下さいませ。
返信する
Re : mikihanaさん (デ某)
2024-06-01 22:55:02
mikihanaさん
コメント ありがとうございました
こちらこそ ご無沙汰 失礼していました。

> たまに何か更新されていらっしゃるかなと‥‥

更新は基本的にはしていませんが
偶に 書かずにいられない書かなくてもいいことを"補遺"として。

> が、こんな悲しいお知らせを伺うとは思いもしませんでした。

長くない‥‥と承知しつつ 突然!の旅立ちに思われました。
たとえようもなく深い悲しみです。

数日前 シマが初めて夢に現れました。
ゆっくりゆっくりスローモーションのように近づいてきて
シマ どこにいてたんや! と声をかけると
なにもこたえず カリカリを食べ始めました。
シマは 最後は すっかり食べる意欲を喪っていましたから
「えらい!えらいぞ シマ!」と褒めたら
またスローモーションのようにゆっくり去って行きました。
食べてるよ!と 食べる姿を見せにきたように思えてなりません。
よくがんばる いい子でした。

> 私の頭の中では
> 息子さんのお宅からお迎えになられた頃のことがあります。

連休中。
四月から勤める病院が変わった息子は何かと多忙で
こちらには一日も来れませんでした。
シマと別れができなかったことが
息子のためにもシマのためにも 残念でなりません。

> 年月が経てばシマ君もサクも
> 病気になったり老いていくのですね。
> そして私も・・・。

はい。私も妻も‥‥。
一昨年は妻の母親 昨年は私の母 今年はシマジロウ。
三年つづきの不幸で さすがに我が身!我らが身を‥‥。

> シマ君は奥様に抱かれて最期を迎えられたのでしょうか。

はい。妻にしっかり抱かれて‥‥。
荼毘に付すため車で向かったとき 
妻が「ずっと一緒にこうしていたいね」と。

> シマ君もご家族の皆様に愛されて
> 安らかな気持ちで虹の橋を渡ったと思います。

もっともっと長く‥‥と思いましたし
もっともっとしてやれたことがあったなぁ、とも。

> シマ君のご冥福を心よりお祈りいたします。
> デ某さんも奥様もどうぞご自愛下さいませ。

ありがとうございます。
サクちゃん お母さまともどもに
mokihana家の皆様のご健康とご多幸をお祈りします。
くれぐれもお身体たいせつになさってくださいね。
返信する
Unknown (chorus-kazeアッコ)
2024-07-05 16:56:27
私の不完全な下手な演奏にコメントありがとうございました。
私のブログへのご訪問も感謝しておりますm(_ _)m
返信する
Re : アッコさん (デ某)
2024-07-05 20:18:56
リスト「愛の夢」より
Ⅲ.おお、愛しうる限り愛せ の演奏。
日々の総てに夢中でいらっしゃったアッコさんの
そんな 思いのたけ!がこめられている‥と思いました。
音楽の素晴らしさ! かけがえのない一曲! でありましょう。

私の "現在" は「お茶を "挽く"」日々。
その頃の「ピアノを "弾く"」アッコさん、
きっときらきら輝いていらっしゃったことと思います。
返信する

コメントを投稿