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原っぱと遊園地

2007-04-01 | 建築と文化
青木淳は、ルイヴィトン表参道やルイヴィトンニューヨークの設計で知られている。
水戸にもルイヴィトンの店舗が出来たこともあり、何となく気になっていた。
もっとも水戸のルイヴィトンはテナントとして入っているので、意匠的な感動はあまり感じられないが。

青木淳は、著書「原っぱと遊園地」王国社の中で、
建築は、「遊園地」と「原っぱ」の二種類のジャンルに分類できるのではないかと述べ、その中で住宅建築における考え方を示していた。

普通には、「至れり尽くせり」は親切で良い事だと思われている。
でも、それが住宅全体を決めていくときの論理になることで確実に失われるのは、「原っぱ」に見られるような住む人と空間の対等関係である。
しかし、見渡してみれば、住宅を取り巻く状況は、
すでに「遊園地」に見られるように、
空間が先回りして住む人の行為や感覚を拘束するのをよしとする風潮がある。

青木淳の住宅建築に対する思いは、「原っぱ」にある。
住宅が「原っぱ」であるというのは、
そこが人の生活の中で大きな位置を占める場所であり、
住む人と空間との関係に自由があることを感じとられたほうがいい。

建築がどんなに住む人の気持ちとぴったりと合っているとしても、
建築が住む人の気持ちに留まることを拘束するのであっては、怖すぎる。
いつでも、この空間を別のあり方に変えることができる。
そういう気持ちがあるようにつくられるべきではないか、と思う...。

うーん、青木淳が発言している意味そのものは理解できるのだが、
実際の住宅設計レベルで「原っぱ」を取り入れて行くのには、まだまだ課題が多いなぁと感じた。






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