逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

けったいな大阪地方選、もっとけったいなマスコミの報道

2015年11月25日 | 地方自治
(何ともけったいな大阪W選挙から2日後の11月24日(火)毎日新聞朝刊(大阪本社版)の第一面の見出し。選挙よりももっとけったいな嘘八百の記事の中身)

『橋下徹の熱烈なファンなのか?!?維新の隠れ機関紙だった大阪のマスコミの無残』

毎日新聞大阪本社版の第一面には大きく『支持層固めた5年半』と有るが、維新が絶好調だったのは4年以上前の話で、今では党が分裂してボロボロ状態。党勢は最盛期の半分以下である。
維新の場合、大半の議員は橋下徹への『ふあっとした民意』(曖昧なシンパシー)だけで当選した泡沫候補であり自分の後援会組織を持っていない。
新聞の見出し『支持層固めた5年半』とは大違いで、維新の場合には『支持層が少しも固まっていない』風任せ(橋下人気まかせ)の不安定な状態である。
橋下の目玉政策だった公選区長も公選校長も集まってくるのはクズばかり。しかも応募者が激減している。誰が見ても維新は今回で『終り』である。
誰彼かまわず相手を口汚く罵倒する『空中戦』が得意な維新の選挙では『ドブ板』も『地力』もまったく無縁である。
(『ドブ板で地力をつけた』として毎日記事で紹介しているのが維新の議員が総出で3000枚の政策ビラを配った出来事であるが、その程度のビラなら共産党なら一人か二人の党員が配る小さすぎる話)
今回の毎日新聞大阪版の記事ですが、赤旗が共産党の選挙を報じたプロパガンダ(政治宣伝)記事でもあるまいし、読んで顔が赤らむような、余りにも恥ずかしいヨイショ記事(維新の宣伝広報)になっている。これでは毎日新聞では無く、不真面目な維新新聞である。
あるいは悪事を重ねる出来の悪い息子を溺愛する愚かな母親の見当違いで見苦しい弁解の台詞と瓜二つである。
そもそも子供(橋下徹)の素行が悪いのは本人の責任よりも、今まで甘やかして育てた迷惑な母親(マスコミ)の責任の方がとんでもなく大きい。(マスコミ全員で煽らなければ橋下も維新も存在しない)


『橋下劇場の「店じまい」効果』

まさに、『けったいな』としか形容できない不思議な結果ですが、W選挙の翌日の毎日新聞では精神科医の香山リカが『店じまい効果』であると喝破する。
(人間は店じまいが予告されると、不要不急の物でも買ってしまいやすくなるが、目の前に迫った12月での橋下引退の時間的切迫感を上手く利用したと指摘しているが、これが今回の場違いな維新圧勝の真相だった)
今回の選挙ですが、政治学者の評論よりも精神科医師の判断の方が正解でしょう。
それにしても不思議な選挙でしたよ。何とも静かなのです。真面目に選挙活動をしていたのは共産党ぐらいで、あとは誰も何もしていない。維新の候補も橋下徹も胡散臭いし不真面目な『大阪都』の馬鹿話は封印する。
半年前の住民投票で維新は6億円も使ってメディアを使って大宣伝していたが今回はゼロ。
自民党は1回だけ新聞広告を出したが、メインは安倍晋三であり、肝心の知事選の候補はとんでもなく小さい。維新も反維新も事情は同じで敵味方双方の陣営ですが最初から、『やる気』が全く感じられない代物なのです。
6割程だった4年前の前回の知事と市長のW選挙や半年前の大阪都構想の住民投票よりも、今回のダブル選挙では投票率が10ポイントも大きく低下する。
ものは考えようで、争点が不明のこんな『けったいな』選挙でも半分以上の大阪の有権者が連休中日にもかかわらず気の毒にも、わざわざ投票所へ足を運び選挙に参加しかと思うと、案外に『真面目である』というか、なんとも健気である。

『橋下現象?で、大阪経済の地盤沈下が止まらない』

橋下徹が自民党推薦で大阪府知事に当選した2008年の大阪の経済力(市民所得)の全国順位は5番目だったが、知事を任期途中で辞めるころには10位に転落、その後も順調に低下が続いていると思われる。大阪を代表する世界企業であるパナソニックは赤字に転落するしシャープは倒産寸縁で身売り話まで出ている。(橋下が大阪のトップをしている間に、数千社が本社機能を東京に移動して大阪から出て行って仕舞う)
W選挙の2日後の毎日新聞大阪本社の第一面の朝刊記事『支持層固めた5年半』ですが、ウェブ上には何処にも無いのである。(唯一見つけたのはブログ記事冒頭に掲げた毎日新聞ビューアーだけ)
なにしろ11月24日(火)毎日新聞朝刊(大阪本社版)の第一面のメイン記事『支持層固めた5年半』ですが、三百代言の橋下徹と同じで口から出まかせの『嘘八百』である。あるいは二日遅れの維新の選挙コマーシャルである。
余りにも毎日新聞(大阪本社版)朝刊に書いていることが、ことごとく大阪の客観的な事実とは違いすぎる『真っ赤な嘘』なのである。
唯一正しいのは小見出しにある『ダブル選圧勝』の文字だけとは呆れ返る話である。(あまりにも不出来で恥ずかしい選挙宣伝のヨイショ記事?なので、ウェブ上に掲載しなかったのだろうか。?)
現在大阪府も大阪市も維新は過半数を失っており『少数与党』であるが、今までの悪事のツケが回ってきている。
(大阪府が建設した泉北ニュータウンの唯一の足である泉北高速鉄道をハゲタカ外資に売却するトンデモナイ計画に心ある地元堺市の維新議員が造反。その造反議員を除名したことから維新は少数与党に転落しているが自業自得の悪行である)

『自民党の仁義なき内部抗争としての橋下維新騒動』

過去の選挙で絶対的な強さを誇った橋下人気ですが、とっくの昔に峠を越えていて今では見る影もない有様。今年4月の統一地方選での大阪府議選や市長選では完敗状態に陥っていた。特にひどいのは橋下徹や松井幹事長の出身地である八尾市の市長選ではダブルスコアで維新の候補が反維新の候補に負けている。
今回の毎日新聞などマスコミが『維新の大勝利』と宣伝する今年8月の枚方市長選は、昨年総選挙で大阪11区(枚方市)から出馬した縁もゆかりもない自民党の佐藤ゆかり衆院議員が介入して自民が分裂、維新が漁夫の利を得た結果である。自民が統一していれば今の維新では到底勝てない。
同じくマスコミが大勝利と報道する東大阪市議選8人当選も、そもそも維新が与党になる気なら20人以上の立候補が必要で、市議選では共産党でも候補を8人立てている。
民主党ですが大阪では泡沫候補であり力がない。
橋下徹が7年前に大阪府知事に出馬したのは自民党推薦であり、松井知事も当時は自民党府議だった。
前回参議院選挙で維新の会から当選して半年で議員を辞めた、そのまんま東(宮崎県知事だった東国原 英夫)は維新の同僚議員の全員が、実は自民党への合流(復帰)を熱望している事実に呆れ返り、『この党は駄目だ』『最初から終わっている』と断言して、半年で見切りをつけてタレントに復帰している。
維新とは、自民党内の落ちこぼれの『屑』の集まりであり、実は自民党内の最右翼組織である安倍晋三の隠れ会派程度の意味だった。
維新と反維新の対立ですが、これは、『自民党内部の内輪もめ』程度の話なのである。
橋下徹が石原慎太郎の前に維新の党首にと打診した相手が現在は自民党総裁の安倍晋三首相だったことは既にマスコミでも大きく報道され誰でも知っている常識程度。
今回の維新勝利も、実は自民党支持者の半分が自分の党の推進候補ではなくて、橋下維新を応援しているからにすぎない。自民が一本化すれば今の凋落著しい落ち目の維新では到底勝てない。
首相官邸が自民党候補ではなくて、敵対する維新の方を応援しているのは誰でも知っている公然の秘密である。
分裂状態に陥って苦戦している大阪の自民党を一生懸命に応援しているのが、なんと大阪の日本共産党。
自民党から比例票をもらい見返りに小選挙区票を融通するという公明党流のバーター取引ではなくて、今の共産党の方は『見返りなし』のポランティアでの一方的な応援なのですから不思議である。



『消滅した自民党内の護憲リベラルの代役としての穏健保守の共産党?の役割』

昔の自民党には護憲リベラルの『穏健保守』の勢力が必ず一定数存在した。ところが、極限まで右傾化した今では自民党内の護憲派の穏健保守は完全に死に絶えて無くなっている。
消滅したその自民党内の護憲リベラル派の代わりが、今の穏健保守の共産党なのでしょうか。何とも不思議な話である。
大阪の共産党ですが、中央の共産党が反自民での野党統一を呼びかけているのに、反維新のスローガンで、その自民党と一緒に選挙を行うことで、支持者からどれだけの共感を得られたのか多いに疑問である。。
橋下徹ですが、何かの政治活動だとみれば政治学者の山口二郎がいうように間違いなくファシズムですが、多分これは知識層の大きな誤解か勘違い。
そもそも橋下徹は2008年の最初から『一期限り、二期目はない』(政治を職業としては駄目だ)と繰り返していたし、維新の会の当選議員に対しても同じように『一期限り、二期目はない』『政治家を職業としては駄目だ』と再選を戒める徹底振り。
基本的に不真面目な『遊び』(政治ゴッコ)なのです。本物の政治家なら政治活動に生涯を捧げる。(橋下が言うような数年で完結する政治など、世界中に何処にも存在しない)
半年前の住民投票でも『負ければ辞める』と言っていたが、これが多分本音ですね。色々なものに対して喧嘩を吹っかけていたのも、政治活動ではなくて、話は逆。
実は政治家を辞める口実を作る為だったとみれば実に分かり易い。
そもそも管理売春業者(犯罪組織)の顧問弁護士だった橋下徹には如何なる公職にもつく資格が最初から無いのである。
2008年の大阪知事選候補として橋下を選んだのは東京の自民党本部であり、裏の事情を知っている大阪の自民党は最初から危険物として躊躇していた。(当たり前ですが、関係者は全員が表に絶対に出ない『隠された不都合な真相』を知っているのである。ただし、タブーなので誰も怖がって口にしないだけ)

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3 コメント

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維新は全国政党か? (ヒポポタマス)
2015-11-24 20:44:26
iwjのインタビューで東京維新の議員が暴露している話がすごすぎる。

維新の党員は8千人弱だった。
この人数では地方政党としても少なすぎる。

党勢拡大のために党員を増やす活動をして何万人か集めた、がこれは全部東京維新会員、で恥本は党首選をやめたのだ。
ほかにも驚くべき話が満載、最初から最後まで笑えます。


維新がW戦で勝った原因の一つに、対立候補が自民党員だった理由が大きい。
この自民党党員は安部の政策を支持しているのだ。
安部を支持している人物を、対維新だからという理由だけで投票できる人は少数派だと思う。
自民党員ではない人物、または党を離党してから立候補すべきだった。
もう一言 (ヒポポタマス)
2015-11-24 21:00:33
自民幹部が応援行きだしたら情勢悪くなった。

これも数字に現れています。
大阪ローカルの八百長プロレス (宗純)
2015-11-25 10:02:13
ヒポポタマスさん、はじめまして。コメント有難うございます。

維新の前党首の江田前代表ですが、6月の時点で松井大阪府知事との会談で、大阪組は自民党と組むとハッキリ断言していたと明らかにする。安倍晋三『なんちゃって平和法案』が強行採決されたのは7月なので、その少し前に維新と自民党との野合は水面下で進んでいたのですから、野党連合路線とは決定的に対立する。
分裂は不可避だったのですよ。橋下徹の維新ですが、これは自民党安倍晋三の隠れ派閥程度の存在であり、野党のふりをする与党自民党の第五列です。維新の騒動ですが、基本的に大阪ローカルの八百長プロレスなのです。
大人が政治の話として真面目に論じる話ではありません。

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