夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

松岡圭祐著「万能鑑定士Qの事件簿 Ⅺ」 (角川文庫)

2018-02-13 14:00:44 | 本と雑誌
万能鑑定士Qの事件簿 XI (角川文庫)
松岡 圭祐
角川書店(角川グループパブリッシング)


京都を歩く一人の男がいる
彼の容姿は修学旅行中の女学生ばかりか女性教師の心も騒がせる

それだけの外見をした男は・・・借金抱える実家の寺を世間の注目ひきつける人気の的に5年かけて変えた

彼の名前は水無施瞬

凜田莉子と同じ瀬戸内陸が教えた男


この世の為に何かを為すべきだと その目的の為には周囲を欺いてもかまわない

そこが莉子との違い


小笠原は莉子と共に客寄せに瞬が仕掛けたトリックを暴く記事を書くべく取材をすることになる
そうして莉子は瞬に相談を持ち掛け あえなく断られた麻耶の為に借り手がつかない古い建物をできるだけお金をかけない改装を始める

自分の持つ知識を駆使しての人助けこそ莉子の真骨頂
当然のように手伝う小笠原


あるゲームで瞬に負けた莉子は 瞬のトリックを見破るのに必要な品を他の条件に従うよりはと瞬に返し

そこを責めた小笠原は同僚の宮牧の言葉に 自分の迂闊な鈍感さに気付く


互いの気持ちを確認できていない二人の・・・
それゆえの・・・


莉子の為に瞬が川へ投げ捨てた品を川に飛び込み追いかけて取り戻す小笠原


人に有害なものがある場所に一人入って倒れている瞬を救い出した小笠原


日頃は頼りない 大丈夫かしらーそういう描かれ方をしている小笠原の
いや いざという時にこそ踏ん張る
何かあった時にこそ頼れる部分 

そこに胸きゅんとなる莉子


そうした場面も描かれて・・・・・

瞬も生き方を変えることとなり


江戸時代に書かれた文から言葉の意味を解く莉子

そうした謎解きも勿論楽しめる一冊です