遊行七恵、道を尋ねて何かに出会う

「遊行七恵の日々是遊行」の姉妹編です。
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ツイッターのまとめもこちらに集めます。

INAXギャラリー、LIXILギャラリーで見てきたもの その5 2005-2009

2020-05-31 22:34:05 | 展覧会
さていよいよネットデビュー後の感想である。

20051224 小さな骨の動物園 INAX大阪
「美しの骨」と題して感想をあげている。今再読するとなかなか面白い感想をあげていた。
これは動物の死骸から肉を剥ぎ、骨にした後の骨格標本、それが長居にあり、現物を目の当たりにしたわたしは自分には出来ないなと思った。
そう思いながら帰宅して下手な手で三枚おろしをしているのだから、途中までは出来そうだ。

20060120 肥田せんせいの なにわ学 INAX東京

こちらもこれが感想
お江戸の「粋」=イキではなく、なにわの「粋」=スイを体現されるお方。
コレクションの内からさまざまなおもしろいものを集めて展示。

20060211 小さな骨の動物園 INAX大阪  再訪

20060713 真似るは学ぶ  INAX大阪
本町移転後、初。感想はこちら
感想を再読すると、色々とそうそうとなるね。
太子孝養像の立派なのが実は樹脂製のレプリカ。正倉院にあるのと同形の硝子碗の綺麗なののレプリカ、まあ屏風のレプリカとしての絵はがきなどがあり、楽しかった。

20060909 『室内』の52年展 山本夏彦が残したもの INAX大阪
山本夏彦は面白かった。当時の感想はこちら
雑誌「室内」のセンスの良さに今更ながらにおおーとなったね。
わたしは山本夏彦は久世光彦経由なのだけど、面白いエピソードが多いのよな。

20061202 タワー -内藤多仲と三塔物語- INAX大阪
当時の感想はこちら
そして内藤博士の邸宅見学はこちら
いやもう本当に凄い博士でした。
邸宅も素晴らしかった。

20070414 世界のあやとり INAX大阪  橙色の毛糸の紐をもらい、わたしもあやとりしてみました。

20070712 バードハウス 小鳥の住む家 INAX大阪  要するにニガテなのだよ。

20071108 舟小屋 風土とかたち INAX大阪
能登、若狭、伊根、隠岐までの日本海側の舟小屋いろいろ。

20080329 クモの巣 INAX大阪  いろんな形があり、それを収集している人がいることにびっくりした。

20080607 『子どもの科学』 INAX大阪

わたしはこの雑誌を知らなかった。初めてみたが、面白いね。こういうのを読んでいたらもしかすると道が違ったかもしれない。

20080918 オコナイ 湖国・祭りのかたち INAX大阪
当時の感想はこちら
まあ滋賀県は古寺巡礼のちでもあり、神社も日吉大社をはじめ大小さまざま。そもそも琵琶湖自体が信仰の対象でもあるし。お祭りもたくさんある中、納得ですわな。

20081220 考えるキノコ 摩訶不思議ワールド INAX大阪
当時の感想はこちら
食べるキノコの展示ではなく…クラクラ

20090328 九州列車の旅 INAX大阪
当時の感想はこちら
すごく贅沢でかっこいいなー今は特にJR九州は水戸岡さんを起用してかっこいい列車をたくさん走らせているが、これはそれ以前のちょっと贅沢な九州の旅の記憶。シートの布の変遷や特急つばめの再現などなど

20090711 チェコのキュビズム建築 INAX大阪
当時の感想はこちら
三人の建築家ヨゼフ・ホホル、ヨゼフ・ゴチャール、パヴェル・ヤナークの作品の紹介。
カッコよかったなあ。

20090919 七宝 色と細密の世界 INAX東京
これは次の項で書く。

多岐にわたるINAXギャラリーの展覧会。
本当に素晴らしい…

INAXギャラリー、LIXILギャラリーで見てきたもの その4

2020-05-27 01:44:03 | 展覧会
21世紀からのINAXギャラリー展示の記録。
今回はネットデビュー以前に見たものの感想まで。

20010407 林 丈二的考現学 INAX 大阪
20010420 林 丈二的考現学 INAX 大阪
もともと林さんのファンで著書も色々手元にある。何度読み返しても面白い。
藤森教授が書かれたか、赤瀬川さんが記されたか、「宇宙人」との評があった。
宇宙人が地球人の行動を計測し調査しているかのような、執拗で広範囲で深く広く、とても面白い視点で見てはるわけです。
この展示も面白かった。パチンコ玉のメーカー別とかコーヒーカップとスプーンの位置関係、としまえんから自宅までの地図と道案内された人が何分で家に到着するかの調査とか。
そしてご本人のトークとスライドショーに参加した。面白すぎた。
林さんは東京の人なので、関西との違いを面白がられ、それがこちらから見て逆に東京はそうなのかという面白みがあり、こうした逆転性が生じたのも楽しかった。
「はりやいと」の看板について、東京人の林さんは「針や糸」と思われたそうだ。
鍼灸とお灸のことを「はり・やいと」というのは関西だけらしい。
この日わたしは重くて申し訳ないのだが、マンホールメーカーから貰ったマンホール型の文鎮を差し上げた。この業界の者でないと入手できないものだったので、珍品ではある。
もうそのメーカーも廃業した。

20011104 秘土巡礼 INAX 大阪  建物を作るために必要な土の話。そういえば日本という国は諸外国から「紙と木で作られた家に住まうもの」がいる国だと認識されてたんだなあ。今思ったが、この「 」をどこかの国の言葉ぽく適当なカナ文字にしたら、ええ加減なファンタジーでも作れるかもしれんな。ヒヒヒ←殿山泰司ぽいぞ。

20020413 月と建築 桂離宮と月の放物線 INAX 大阪
  
この前年2001年12月の終わりころにわたしは桂離宮に初めて出かけたので、非常に感慨深く展示を見た。
「月」の字を形にした引手も好きだ。
月を楽しむ建物としての桂離宮。
イエメンの岩上の建物の明り取りがアラバスタ―なのにも感動。綺麗だった。
ワークショップにも参加して月の映像を色々と見せてもらった。
この絵葉書を見てて「∀ガンダム」の「月の繭」がしばしばアタマに流れるのです。

20030412 土木の水辺-神戸堰・豊稔池ダム・水路閣 INAX大阪
国内のダムや堰や閘門などの写真が素晴らしく、行きたくなった。
香川の豊稔池ダム素敵…水路閣大好き。
場内ではエリック・サティの曲がずっと流れていた。心地よかった。
この展示から「水辺の土木」への憧れが生まれたのは確か。
これは図録。同行した方がプレゼントしてくれはりました。



これは出雲の神戸(かんど)堰 

20030906 緑をまとう家 INAX大阪  あえて「ニラハウス」「タンポポハウス」に住まう人やもじゃハウスにする人もいるのがこの日本。涼しいだろうが困りごとも多そう。実例写真多数。甲子園もまたこの仲間。

20031213 動物園のデザイン INAX大阪  

当時の友人らとこの展示を見てから住友銅吹所跡、空堀商店街、そこから高津、谷九へ向かいなかたに亭でお茶をして解散したのだが、動物園のデザインで擬石・擬木の重要性について初めて知ったわ。
上野動物園のデザインを中心に。シマウマ、ゴリラ、ゾウ。偽物であっても環境を似せている。
阪神パークにいた象のキクコが千葉のゾウの動物園で没したことを知る。

20041204 建築のフィギュア フォトモ・紙粘土模型・ジオラマ INAX大阪
20050121 建築のフィギュア フォトモ・紙粘土模型・ジオラマ INAX大阪
20050210 建築のフィギュア フォトモ・紙粘土模型・ジオラマ INAX大阪

マケットの楽しさ。いいなあ。とても面白かった。
数人の作家さんの仕事の紹介で、特にフォトモの手法にはびっくりした。
つまり風景写真に切り抜きの人々を合わせる、一種の立版古みたいなもので、こういうのは楽しかった。
それからペーパークラフト、紙粘土の模型…あと素晴らしかったのがスノードームにシュヴァルの城を閉じ込めている物。ほしいわ。
こういうのが本当に好きだ。

20050210 イスラムタイルの世界 INAX大阪 と言いながら、これをみたのは立売堀のINAX関連の施設。フィギュア見てから歩いていった。
こちらは参考の絵ハガキ。
  
綺麗でね。これを見てると四ツ橋時代の階段に貼られてたタイルを思い出しもした。
こういうの…


20050514 唐桑・海と森の大工 INAX東京  宮城県にこの唐桑というところがあるそうな。実はわたし、てっきり、唐天竺の果てから東海に浮かぶ扶桑、というような妄想があったので、宮城県だと知って「そうなのか」と思ったのでした。
船大工の仕事。カキ養殖のリアス式海岸のところにあるのだね。
木の佳い香りがしてた。大漁旗もある。クイズラリーしてビスコもらったよー。

20050515 ハンガリーの建築タイル紀行-ジョルナイ工房- INAX大阪

もともとジョルナイ工房の魅力を知ったのは、京近美の「ドナウの夢と追憶 ハンガリーの建築と応用美術 [1896-1916]」展で見たジョルナイ工房の様々なやきものから。もう本当に目から星が飛び出すようだった。
十年ぶりの再会。
綺麗で蠱惑的で、欲しくて欲しくて。建築セラミック、タイルの素晴らしい魅力。忘れられない。
パネル展示もたくさんあり、ときめいたなあ。
参考:京近美のチラシ部分


20050917 泥小屋探訪 奈良・山の辺の道 INAX大阪  奈良は廃都の魅力が深いが、更に山の辺の道には更に古い良さが残る。泥土が意外に湿気の国でも活きるのだなあと思った。トルコ当たりの乾燥した地域ののとまた違うわけだね。
そしてこの泥土であるがゆえに火災に強いみたい。

ちなみにこの日は村野藤吾の名作そごうが壊され、新たにそごうが新装開店したので出向いたのだった。
後には大丸北館になるのだがね…

続く。

INAXギャラリー、LIXILギャラリーで見てきたもの その3

2020-05-23 00:22:33 | 展覧会
しつこく続くが、これぞいつもの「記憶と記録のため」。

19950414 飛騨古川の町意匠 INAX 大阪

正直な話、下呂温泉や飛騨高山は大好きな場所だが、飛騨古川というところはこの展覧会まで知らなかった。
どれくらい知らなかったかというと、全く。なのでここの木彫のすばらしさに驚いた。
富山の井波の彫刻のすばらしさも知っていたが、ここのを見てなるほど「飛騨の匠」かと納得した。
飛騨の匠といえば租庸調の昔からここの土地は職人仕事がその代替だったし、「夜長姫と耳男」も飛騨の匠の技能の話が出る。やはり凄いのだよ。

19950422 劇場をめぐる旅──芝居小屋建築考 INAX 大阪

各地の芝居小屋の写真を集めていた。庶民の楽しみ。非日常の空間。そこにいるのは楽しいことだ。
それにしてもたくさん残っていたのだな。それからヨーロッパの劇場、アジア各地の芝居空間。アジアでの芝居熱の高さにも驚いた。演劇的というより…なんだろう。

19950427 キューピー 20世紀の天使 INAX 名古屋
  
ローズ・オニールの元ネタを知らずともキューピーを知っているのは間違いなく食品メーカーと赤ちゃん用のお人形のため。ここではいわゆる後者のキューピーさんをはじめ様々なキューピーが紹介されていた。可愛いなあ。
ちなみに鏑木清方も美人がキューピーさんにエプロン掛けする絵を描いている。

19950520 劇場をめぐる旅──芝居小屋建築考 INAX 大阪  再訪

19950721 絵画の中の床模様 INAX 東京  

本物の絵ではなくパネルでの紹介だが、泰西名画に描かれた室内画の床ばかり集めたもので、その視点が面白かった。
ヤン・ファン・エイクの夫婦で手をつなぐ有名な「アルノルフィーニ夫妻の肖像」などをはじめ様々な床が出ていた。
この展覧会以降、西洋絵画を見るときはそうした建築を見る楽しみも加わった。

19951006 鋪地・中国ペーブメント INAX 東京
  
ほち、という。中国の庭園の石の床面。様々な文様で構成されている。可愛い道。上海の豫園などが有名だが、実際に見に行った時、予想以上によかった。こういうことを全てINAXで学んだのだ。

19951208 琳派の萌芽 光悦村再現 INAX 東京  

鷹ケ峯の芸術村の様相…実際に鷹峯に行くのは実に20年後だったなあ。

19960713 漆──進化する樹液 INAX 大阪  実は漆というと漆器しか思いつかず、さらに言えば完成品しか興味がない。だからひの加工過程とか漆とは何ぞやみたいな内容とは思っていなかったので、職人たちの考えとか知ることができてよかった。

19961214 色彩建築-モダニズムとフォークロア- INAX 大阪  24年後の今、ようよう正しいタイトル名を知る。「建築の色と形」だとばかり。いや、あながち間違いでもないか。この展覧会でいちばん心に残ったのは、「別荘建築などの非日常建築は色彩が派手になりがちで、周囲と合わせる気がない」というのを知ったことだな。言い方は違うのだが、こういう意味のことが実例と共に紹介され、強く心に残った。
この展覧会以後、いろんな個人住宅の色彩をそういう目でみるようになった。
住宅街ではある程度の妥協が必要なのだ。別荘地ではそのしがらみから解放され、ある意味色彩感覚がルーズに野放図になる。
また展示とは関係ないが、楳図かずおの家が訴えられたのも、この法則によるものかもしれないと後年考えたりもした。

19970322 新・坪庭考-すまいの小さな自然 INAX 東京  これはガーデニングとかそういう個人の家の小ぢんまり系お庭の紹介。可愛いわ。イスラム風、南欧風のが特にいい。少しばかりイノダ本店の奥のところを思い出す。映画「悪魔が来りて笛を吹く」の椿邸の庭園を思い出しもする。

19970719 ディテールがつくる風景──タイル・れんが・テラコッタ紀行 INAX 東京  スペイン、モロッコ、イラン辺りのレンガ、テラコッタの砂っぽさがその地の空気感を捉えているわけです。

19970823 新・坪庭考 INAX 大阪  こちらでも。

19980307 蜂は職人・デザイナー INAX 東京  蜂の巣。いろんなのが出ていた。世の中には色んなマニアや研究者がいるなあと感心したり呆れたりしたが、まあ正直ニガテです。

19980314 道具の謎解き INAX 大阪
  
これは何?というナゾナゾ形式の展示で面白かった。世界は広いわ。100問近くの質問があってわたしは正答率が2割くらいの体たらくだけど、とても面白かった。

19990417 現代棟梁 田中文男 INAX 大阪  宮大工の人の仕事の紹介。

19990807 人間住宅──環境装置の未来形 INAX 大阪  これは実際に住宅をこれから作るという人にこそ見てほしい展示でしたわ。
木の家をはだしで歩けるようになってて気持ちよかったなあ。
この日はわたしの誕生日で、今は亡きヴォーリズの大丸心斎橋、そこで「蝶と甲虫」を見てからてくてく。

19990904 土佐物部村・神々の形 INAX 東京  

「いざなぎ流」の展覧会だというので物凄く気合が入った。行くと様々な御幣がきちんと四角の空間にぶら下がる。神の降りてくる御幣。「いざなぎ」流の祭文などについては谷川健一「魔の系譜」で高校の時に知り、それからずっと憧れていたからときめいたなあ。
で、現実としては映像で見たのだが、神主さんらが紙をチョキチョキ切って色々拵えてゆくのだが、それが怖くて…

19990904 銀座建築祭り INAX 東京、イトーキ、松屋  イベントをしていた。特に松屋銀座でのレゴによる名建築再現が凄かった。

19990918 道具の心理学 ──いまモノ語りが始まる INAX 大阪  

個々人の使い続けている愛用品の展示とそれにまつわる物語。これはお弁当箱。可愛いね。
趣味と目的が合致している人が多かった。

19991218 土佐物部村・神々の形 INAX 大阪  こちらでも。

 INAXギャラリー、LIXILギャラリーで見てきたもの その2

2020-05-16 22:59:32 | 展覧会
かなりの数なので何回かに分けての回顧・懐古。

19891223 リカちゃんハウス INAX 大阪  これが最初に行った展覧会。とにかくリカちゃんハウスは子供の頃から大好きで、いろいろ買ってもらってたので、すごく嬉しい展覧会だった。

これは図録。ここに載っているうちの 四つを持っている。そう、持っているのですよ。ただしだいぶボロボロ。
「リカちゃんハウスの変遷」の字のところの「リカちゃんママのブティック」から左斜めにかかるハウスは全部ある。
パットちゃんの変身ハウスなどなど。壁紙というか家の奥の様子を紙で差し替えに出来たりして面白かった。
展示はどこかの大学の先生のコレクションのもので、学生がたくさん来ていた。
こちらは図録の裏

家族がそろったのは随分後。なにしろわたしたちが現役でリカちゃんと遊んでいた頃、パパのフランツは行方不明。ちなみにママの織江さんの愛読書は「アンナ・カレーニナ」…なかなか深いよな。亭主行方不明妻の愛読書…
小1だったが学校の図書館に「アンナ・カレーニナ」があったので読んだ。基本的に当時すでに漢字の大半は読めたし、辞書を引くこともしたので、わからないなりにきちんと読んだのだった。
この図録を再読するとすごい人たちの対談もあり、今も読みごたえ十分。ただしこれは研究書でもあるので、ハウスの写真は少ない。それがちょっと残念。

19910725 グリコおまけ INAX 大阪  わたしはリカちゃん人形のうち姉のリエちゃん人形や別バージョンのレディーリカを愛していた。そして遊ぶ時にはグリコのおまけも仲間入りさせて楽しく遊んだ。今もグリコのおまけの家具系は棚に設置して、小さなドールハウス状態にしている。
この展覧会の翌月、芦屋市立美術博物館でもグリコのおまけ展が開催され、そちらにもいそいそと出向いたが、遠かったなあ。

19920604 上方の細工見世物 INAX 大阪
19920613 上方の細工見世物 INAX 大阪  これはあまりに良くて、良すぎて二度見に行った。もっと行ってもよかった。
わたしの見世物好き・見立てもの好き・生人形好きなのはかの展覧会からだと思う。元から好きだったものを形にしてもらえた感じ。
中でも松本喜三郎の美人な観音様の生人形(谷汲観音像)、幕末の浅草奥山での細工見世物のチラシに浮世絵、干物で拵えた細工物、陶器人形、菊人形。本当に魅力的他だった。
ああ…このチラシが今行方不明なのが無念。
わたしはこの展覧会から信濃橋の「せともの市」を知ったのだ。早速翌月信濃橋に出かけ有田焼の佳いのを買ったり、陶器人形を見たりした。
何もかも皆懐かしい…

19921219 金鯱 INAX 大阪

19930116 金鯱 INAX 大阪  何故これを大阪でしたのかよくわからないのだが、面白いのは面白かった。つまり名古屋人がいかにシャチホコを自慢にしているかを熱く語る内容だったのだ。妙な迫力があったわ。

19930624 立版古 INAX 東京  これ元々は大阪だけでの展示だったのが面白いからと先に東京へ横取りされたという展覧会なのよね。すごい面白くて楽しかったわ。肥田先生のコレクション。10/10分のと内容は一緒。

19930913 遊牧民の暮らし-ゲルのコスモロジー INAX 東京  この当時モンゴルの草原暮らしの人々の住居は中国語での通称「パオ」が主流で、この展覧会で初めて「ゲル」というモンゴル語の名を知ったわけだ。しかしなかなかわたしの周囲には知られず…
今この絵ハガキ見たら、けっこう情報量の多い絵が描かれているな。


19931010 立版古 INAX 大阪  もちろん楽しみました。

19931127 夢の軌跡 INAX 大阪  詩人・倉橋健さんの詩と共にモノクロで近代建築写真が並ぶ。とても幻想的でありかつ情緒的な展示。これは大阪オリジナルの展示で、だから建築も関西のに限られていた。この展示から近代建築へのときめきが本当に始まったと思う。


19940130 ゲルのコスモロジー INAX 大阪  行きましたよ。

19940211 電話ーコミュニケートジャングル INAX 名古屋  

たどり着くのに手間取った。電線とかまあ色々とやね…しかしそうしたものよりも、むしろ現代アート的なアプローチの展覧会でした。
電信電話業界に生きているので、そうした意味でも興味があって見に行った。これは名古屋オンリー展。
この日は徳川美―愛知県美―松坂屋―INAX―ヒマラヤ美を巡った。

19940417 階段の物語 INAX 大阪  この展覧会がまたとても素晴らしくて…

出雲大社の復元模型のミニチュアもあり、何か神様な感じがした。
当時の新聞や雑誌の紹介の切り抜き。



19940503 大阪松竹座-なつかしのデザイン INAX 大阪  これはもうサヨナラへの追悼ものでもある。
97年に映画館から劇場へかわり、ファサードだけ残したというか…まあ踏襲したわけです。

参考

「亜細亜の嵐」なんていう古い映画のポスターもあり♪桜咲く道 なんて松竹少女歌劇団の歌も流れていた。
この辺りの資料は今の大阪歴博が持っているのも嬉しい。


19940514 耳の建築 INAX 東京  水琴窟の再現は良かった。


19940522 大阪松竹座-なつかしのデザイン INAX 大阪 前掲。

19940805 見立百景 INAX 東京
19940924 見立百景 INAX 大阪
19941113   見立百景 INAX 大阪 三回も見たが実はよくわからない意図だった。

19950225 INAX大阪・10年の歩み INAX 大阪
本来この時西宮戎の展覧会をする予定だった。しかしこの時、阪神大震災が起こり、急遽差し替えでこの展示。
チラシぺたぺた。
この日、三世猿之助の「天下茶屋聚」をみて特に「かまぼこ小屋」の場に惹かれた。
猿之助さんが地震見舞いを懸命に話していたのが忘れられない。

ちなみにこちらは東京での開催の絵ハガキ

続く。

INAXギャラリー、LIXILギャラリーで見てきたもの その1

2020-05-16 00:01:52 | 展覧会
悲しいニュースが飛び込んできた。
LIXILギャラリーの閉館である。出版も終わるという。
INAXギャラリーの時代からとてもとても楽しませてもらってきただけにつらい。
無料でこんなに遊ばせてもらってよいのかといつも思ってきたが、ついに閉ざされることになってしまった。
途中で親会社の名称変更に伴いギャラリーの名も変わったが、内容の充実度は変わることがなかった。
わたしの場合、主に大阪のギャラリーに行ったが、近年は東京の方にもよく行った。
基本的に巡回展が多いので、見損ねたのを見たり、再訪したりということである。
尤も、近年の大阪のLIXILギャラリーはグランフロントの中のけっこう乗り換えが面倒な場所に移転したので、そちらに行くより東京の京橋の方がわたしには行きやすい、という奇妙な個人的事情もあった。
キタの人間の言うことではないかもしれないが、月一東京へ出る身としては、その方が合理的なのである。

階段物語り展


これまでに通った展覧会のデータを挙げる。
19891223 リカちゃんハウス INAX 大阪
19910725 グリコおまけ INAX 大阪
19920604 上方の細工見せ物 INAX 大阪
19920613 上方の細工見せ物 INAX 大阪
19921219 金鯱 INAX 大阪
19930116 金鯱 INAX 大阪
19930624 立版古 INAX 東京
19930913 遊牧民の暮らし-ゲルのコスモロジー INAX 東京
19931010 立版古 INAX 大阪
19931127 夢の軌跡 INAX 大阪
19940130 ゲルのコスモロジー INAX 大阪
19940211 電話ーコミュニケートジャングル INAX 名古屋
19940417 階段の物語 INAX 大阪
19940503 大阪松竹座-なつかしのデザイン INAX 大阪
19940514 耳の建築 INAX 東京
19940522 大阪松竹座-なつかしのデザイン INAX 大阪
19940805 見立て絵 INAX 東京
19940924 見立百景 INAX 大阪
19941113 見立百景 INAX 大阪
19950225 INAX大阪・10年の歩み INAX 大阪
19950414 飛騨古川の建物 INAX 大阪
19950422 芝居小屋の空間 INAX 大阪
19950427 キューピー20世紀の天使 INAX 名古屋
19950520 芝居小屋の空間 INAX 大阪
19950721 絵画の中の床模様 INAX 東京
19951006 鋪地・中国ペーブメント INAX 東京
19951208 光悦の村・再現 INAX 東京
19960713 漆 INAX 大阪
19961214 建築の色と形 INAX 大阪
19970322 新・坪庭考 INAX 東京
19970719 タイル INAX 東京
19970823 新・坪庭考 INAX 大阪
19980307 蜂の巣 INAX 東京
19980314 道具の謎解き INAX 大阪
19990417 宮大工 INAX 大阪
19990807 人間住宅 INAX 大阪
19990904 土佐物部村・神々の形 INAX 東京
19990904 銀座建築祭り INAX 東京
19990918 道具の心理学 INAX 大阪
19991218 物部村・神々の形 INAX 大阪
20010407 林 丈二的考現学 INAX 大阪
20010420 林 丈二的考現学 INAX 大阪
20011104 秘土巡礼 INAX 大阪
20020413 月と建築 桂離宮と月の放物線 INAX 大阪
20030412 土木の水辺-神戸堰・豊稔池ダム・水路閣 INAX大阪
20030906 緑をまとう家 INAX大阪
20031213 動物園のデザイン INAX大阪
20041204 建築のフィギュア フォトモ・紙粘土模型・ジオラマ INAX大阪
20050121 建築のフィギュア フォトモ・紙粘土模型・ジオラマ INAX大阪
20050210 建築のフィギュア フォトモ・紙粘土模型・ジオラマ INAX大阪
20050210 イスラムタイルの世界 INAX大阪
20050514 唐桑村の船大工 INAX東京
20050515 ハンガリーの建築タイル紀行-ジョルナイ工房- INAX大阪
20050917 泥小屋探訪 奈良・山の辺の道 INAX大阪
20051224 小さな骨の動物園 INAX大阪
20060120 肥田せんせいの なにわ学 INAX東京
20060211 小さな骨の動物園 INAX大阪
20060713 真似るは学ぶ  INAX大阪
20060909 『室内』の52年展 山本夏彦が残したもの INAX大阪
20061202 タワー -内藤多仲と三塔物語- INAX大阪
20070414 世界のあやとり INAX大阪
20070712 バードハウス 小鳥の住む家 INAX大阪
20071108 舟小屋 風土とかたち INAX大阪
20080329 クモの巣 INAX大阪
20080607 『子どもの科学』 INAX大阪
20080918 オコナイ INAX大阪
20081220 考えるキノコ 摩訶不思議ワールド INAX大阪
20090328 九州列車の旅 INAX大阪
20090711 チェコのキュビズム建築 INAX大阪
20090919 七宝 INAX東京
20091112 ゑびす大黒 INAX大阪
20100108 結城座 INAX東京
20100116 七宝 色と細密の世界 INAX大阪
20100130 七宝 色と細密の世界 INAX大阪
20100626 植物化石 五億年の記憶 INAX東京
20100911 植物化石 五億年の記憶 INAX大阪
20110212 夢みる家具 森谷延雄 INAX大阪
20110709 にっぽんの客船 タイムトリップ INAX大阪
20120607 聖なる銀 アジアの装身具 INAX東京
20120908 山と森の精霊 高千穂・椎葉・米良の神楽 INAX大阪
20130420 中谷宇吉郎の森羅万象帖 INAX大阪
20131012 ヴィクトリア時代の室内装飾 女性たちのユートピア lixilギャラリー
20140126 ブルーノ・タウト 工芸 lixilギャラリー
20150213 タイルが伝える物語 図像の謎解き lixilギャラリー
20150213 宮田亮平 海へ lixilギャラリー
20150922 鉄道遺構再発見 lixilギャラリー
20151114 マカオのアズレージョ ポルトガル生まれのタイルと石畳 lixilギャラリー
20161217 南極建築 1957―2016 lixilギャラリー大阪
20170320 武田五一 建築標本 lixilギャラリー大阪
20180113 織物以前 タパとフェルト lixilギャラリー
20180504 貝人列伝 lixil東京
20180624 海を渡ったニッポンの家具  lixil大阪
20190127 富士屋ホテルの営繕さん。 lixil東京
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随分と見たものである。
特に最初の四ツ橋にあったINAX時代の展覧会は何もかもがきらきらしていた。
ビルの二階のギャラリーへはいつも勝手口からの階段を上がって行った。
というのは大抵そこへ行くのには心斎橋から向かうので、長堀通から入ると勝手口が正面より近いのである。
御堂筋線で行く場合と四つ橋線とでは多少の行き違いもあったが、その当時はクリスタ長堀もなかったので、そう歩く方が合理的だった。
ビルの勝手口からの階段には綺麗なイスラムタイルが貼り付けてあり、それを見るのも楽しかったというのもある。

北摂の阪急沿線の者はキタ、つまり梅田までが自分の行く場所で、それより南にはほぼ行かないという人が大半を占める。
わたしは展覧会に行く都合があって、二十歳頃からミナミにも出るようになったが、それでも四ツ橋へは滅多に行かなかった。
かつて四ツ橋には大阪電気科学館があり、そこへは何度も訪れたが、わざわざ西梅田駅まで出て四ツ橋で下車して行くというルートを使っていた。それが阪急沿線の者には煩わしい。御堂筋は乗りやすいのに西梅田は遠いので、ということだ。
だからその界隈は気合を入れないとなかなか行かなかった。
ところがある日、心斎橋の工事中にか、かつてよく出かけたフランス料理店(閉店してしまった)の窓から長堀通を見て、左の方に電気科学館が見えたことで、ようやく位置関係を把握した。
これならわざわざ四ツ橋線に乗らずとも心斎橋駅から徒歩ですぐではないか。
ということで出向くようになった。

最初に行ったのは1989年だからもう31年前になるのか。
リカちゃんハウスの展覧会があるというのを新聞で見て飛んで行った。
昼休み時間にご飯も食べずに行ったのだから、わたしも随分と情熱があった。
20分しかいられなかったが、とても嬉しかったのを覚えている。
道も間違えなかったのは前述の理由から。
そして91年7月のグリコ展がこれまた楽しかったのだが、その流れでか、翌月には芦屋市立美術博物館でもグリコのおまけ展があり、その時初めて芦屋の美術館にも出かけたのだった。こちらのチラシは手元にある。

というわけで、しばらく回顧記事を挙げてゆこうと思う。