遊行七恵、道を尋ねて何かに出会う

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見世物展を思い出した。

2022-03-13 21:49:10 | 展覧会
実に一年前の丁度今頃、国立劇場の敷地内にある伝統芸能情報館と演芸資料室とで
・見世物の「近代」・開国から明治の時代 見世物の精華展とをみた。
撮影可能なものはぱちぱち撮り倒したが、諸行無常ならぬ諸事情により挙げていなかった。
観に行ったのは2021.3.20という日で桜がよく咲いていた。
今年は3/13時点で大阪は梅はよく咲いている。
都内のことはいまちょっとわからない。
まあとりあえず挙げてみたいと思う。



リストがないのと、こっちのブログは量を置くのがメインなので、タイトルとかないままでゆきます。

流行人形双六の部分部分を集めたものがあった。

・為朝が鬼が島に。
・日蓮危機一髪
・三味線をつま弾く芸者さん
・水滸伝の関勝
・おかめがなにやら中国風な感じだな。


・上がりは三国美人それぞれの合奏。
その下では唐子が木琴を演奏。太鼓と鼓も合奏。


・猿田彦と向かい合うのは普通はアメノウズメだがこれは誰かね。
・鏡山のこれはお初が得意の武芸を見せているところだな。
・水滸伝の張順。水門を突破する。人気の場面で刺青の図柄にもある。
・和藤内と虎


・阮小五 この三兄弟好きだわ。
・九紋竜史進と戦う相手は数珠と頭と刺青文様から花和尚魯智深。
・近江のお兼の力の強さを見せる絵。

これらはみんな細工見世物の生人形がこれだけありますよ的な双六ですな。

モノクロビラ


猫の曲芸・力業



足芸もしてるよ。

軽業を見に来る猫客が洋装なのも明治だのう。


なぜかうなぎ


なからさへ。
うさぎの口上と亀の絵。


こういうのはシネマコンプレックスならぬ見世物コンプレックスとでもいうのかね。


モノクロビラ
全体図 西国巡礼三十三カ所の霊験記ものか。

細部を見てゆこう。









松本喜三郎の拵えた人形細工ものらしい。

思えば私も随分昔にINAXギャラリーで「上方下りの細工見世物」を見て以来本当に見世物が好きになったのですよ。

さてちょっと怪談系へ。



これは竹澤の宣伝か。

モノクロビラ


部分


そういえば林家正蔵のお化け屋敷ものを描いた国芳のあれは落語のビラだったかな。

こちらは玉藻の前の三国話のビラ


天竺で華陽夫人、中国で妲己、本朝で玉藻の前。


ゾウさんも働く曲馬団



この辺りは海外巡業とかも出て来るんだよな。

軽業





日本の軽業は本当に凄かったらしく、ヨーロッパやアメリカでも大ヒットしたらしい。
「ゴールデンカムイ」でもロシアに巡業するヤマダ曲馬団の話があるが、里見弴「TBV」、彼の兄・有島生馬「蝙蝠の如く」の二作は実在の京都出身の曲馬団員だった青年の数奇な生涯を書いた作品だが、そこでも欧州での人気ぶりがよく記されている。

この絵はどちらも国貞で、わたしが最初にみた見世物浮世絵は実にこの二枚。





ぎやまん船。
一田庄七郎の細工見世物を描く。

様々な曲芸




たのしいものを見ましたわ。