「漂泊の思いやまず」とは芭蕉「奥の細道」冒頭の一節だが、今のわたしは強く同意するばかりだ。
コロナ禍の下、思うままに出かけられない状況で、この言葉はリアルに自分を焦がす。
行きたい、行きたい、行きたい。
行きたいが、以前のようにスイスイと出かけられないことはわかっている。
しかしわたしを東京ハイカイ者にした(!)要因たる弥生美術館に行くにはもうこのせわしない年末の一日しかなかった。
わたしは出かけた。
「漂泊の思いやまず」出かけたのだ。
芭蕉先生は歩いたり馬に乗ったりして陸奥へ向かったが、わたしは新大阪から新幹線で向かった。
今回はポイントがたまっているのでグリーン車で往来することにした。
少しでもリスクを軽減しなくてはならない。
ガラガーラの車両で快適に東京へ向かったが、快適すぎて寝入ってしまい、久しぶりの富士山を拝むこともなく熱海辺りで目覚めた。
ああ、熱海にも行きたい。
弥生美術館へは東京駅からなら千代田線で行くのがよいのだが、大手町ではなく二重橋駅からの方が合理的だと今回初めてわかった。
行幸通りを皇居へ向かって歩く方が大手町へ出るより早いのだ。
人気のない道を往く楽しみもある。
弥生美術館では「奇想の国の麗人たち」展が開催中。
今回も友の会の会員更新するが、まだ一回分あることを教わる。そうか、コロナのせいでずれてるのか。
展覧会の感想は年明けに予定。
華宵コーナーは戦う美少年、夢二は童画の展示でどちらもとても好ましかった。
好きなものだけで構成された美術館。
1991年12月「美少年の系譜」展でここの会員になったのだが、以来一度も欠かさず通っているのだった。
ここで韓国の禹那英さんの展覧会のチラシをもらったので四谷の韓国学院ギャラリーに行きたいところだが時間の都合から次回に回す。
そのまま池袋へ。久しぶりにタカセ。少し並んでランチ。オムライスとサバランとをいただく。
おいしかったわ。ああ、以前は池袋に行くたびタカセでこうして食べたり買ったりしてたんだよなあ。
またこんな日が来ますように。
さて池袋の丸井へ。「装甲騎兵ボトムズ」展。
わたしはサンライズのロボットアニメ育ちなのですが特に80年代半ばまでの作品が大好きで。
富野監督作品以外ではこの「ボトムズ」がもう最高に好き。
ぱちぱち撮りたおしたわ。
タイムアップ。丸ノ内線で東京へ。
駅弁買いに行くがエンガワの押し寿司は売り切れてた。でも焼き鯖寿司はあったのでよかった。
再びグリーン車。16時発のにのった。
惜別の念というかなんというか。
やっぱり東京は面白いのよな。
大阪もいいんだが、ぬるいのだよ。
東京に3日ばかりいると早く大阪へ帰りたくなるのだが、それはあのぬるさに癒されるため。
東京で受ける刺激の強さはやっぱり必要。
また行きたい。
今日みた夢二の作品の中にこんな言葉があった。
「ああ 早く昔になればいい」
夢二は草双紙を愛していて、明治大正の世にふっと幕末の頽廃的な美に包まれたいと思ったのだ。
それがこの言葉を言わせた。
そしてこの言葉は久世光彦も愛していて、自作の小説のタイトルに引用した。
「早く昔になればいい」
今のわたしもこの言葉を実感として共有する。
「ああ、早く昔になればいい」
昔のように東海道を好きなように往来できますように…
コロナ禍の下、思うままに出かけられない状況で、この言葉はリアルに自分を焦がす。
行きたい、行きたい、行きたい。
行きたいが、以前のようにスイスイと出かけられないことはわかっている。
しかしわたしを東京ハイカイ者にした(!)要因たる弥生美術館に行くにはもうこのせわしない年末の一日しかなかった。
わたしは出かけた。
「漂泊の思いやまず」出かけたのだ。
芭蕉先生は歩いたり馬に乗ったりして陸奥へ向かったが、わたしは新大阪から新幹線で向かった。
今回はポイントがたまっているのでグリーン車で往来することにした。
少しでもリスクを軽減しなくてはならない。
ガラガーラの車両で快適に東京へ向かったが、快適すぎて寝入ってしまい、久しぶりの富士山を拝むこともなく熱海辺りで目覚めた。
ああ、熱海にも行きたい。
弥生美術館へは東京駅からなら千代田線で行くのがよいのだが、大手町ではなく二重橋駅からの方が合理的だと今回初めてわかった。
行幸通りを皇居へ向かって歩く方が大手町へ出るより早いのだ。
人気のない道を往く楽しみもある。
弥生美術館では「奇想の国の麗人たち」展が開催中。
今回も友の会の会員更新するが、まだ一回分あることを教わる。そうか、コロナのせいでずれてるのか。
弥生美術館
— 遊行七恵 (@yugyo7e) December 26, 2020
橘小夢、田代光のモノクロ絵と伊藤彦造の淡彩と御正伸の油彩による耽美的な絵が特に多く並ぶ面白さ。山川秀峰の「葛の葉」をモチーフにした着物もあり、山東京伝のナンセンスな人魚話、何人もが描いた雨月物語、絵本の舌切雀、稚児絵までトキメキで構成された内容だった。
悦びに灼かれた。 pic.twitter.com/RfTB8fKaxd
展覧会の感想は年明けに予定。
華宵コーナーは戦う美少年、夢二は童画の展示でどちらもとても好ましかった。
好きなものだけで構成された美術館。
1991年12月「美少年の系譜」展でここの会員になったのだが、以来一度も欠かさず通っているのだった。
ここで韓国の禹那英さんの展覧会のチラシをもらったので四谷の韓国学院ギャラリーに行きたいところだが時間の都合から次回に回す。
そのまま池袋へ。久しぶりにタカセ。少し並んでランチ。オムライスとサバランとをいただく。
おいしかったわ。ああ、以前は池袋に行くたびタカセでこうして食べたり買ったりしてたんだよなあ。
またこんな日が来ますように。
さて池袋の丸井へ。「装甲騎兵ボトムズ」展。
わたしはサンライズのロボットアニメ育ちなのですが特に80年代半ばまでの作品が大好きで。
富野監督作品以外ではこの「ボトムズ」がもう最高に好き。
キリコの幸せな時間
— 遊行七恵 (@yugyo7e) December 26, 2020
谷口さんの作画かな?
このやり取り好きだった。 pic.twitter.com/1vgeblEaDQ
ぱちぱち撮りたおしたわ。
タイムアップ。丸ノ内線で東京へ。
駅弁買いに行くがエンガワの押し寿司は売り切れてた。でも焼き鯖寿司はあったのでよかった。
再びグリーン車。16時発のにのった。
惜別の念というかなんというか。
やっぱり東京は面白いのよな。
大阪もいいんだが、ぬるいのだよ。
東京に3日ばかりいると早く大阪へ帰りたくなるのだが、それはあのぬるさに癒されるため。
東京で受ける刺激の強さはやっぱり必要。
また行きたい。
今日みた夢二の作品の中にこんな言葉があった。
「ああ 早く昔になればいい」
夢二は草双紙を愛していて、明治大正の世にふっと幕末の頽廃的な美に包まれたいと思ったのだ。
それがこの言葉を言わせた。
そしてこの言葉は久世光彦も愛していて、自作の小説のタイトルに引用した。
「早く昔になればいい」
今のわたしもこの言葉を実感として共有する。
「ああ、早く昔になればいい」
昔のように東海道を好きなように往来できますように…