例によって間が開いた(間が抜けたともいう)記録です。
十月末のイケフェス大阪2022の二日目、どこへ行ったかの記録。
個別のまとめはまたいつか。
この日は道頓堀から。
昔はともかく今のわたしは道頓堀は行かない所になりましたわ。
元々キタの人だからこっちに行かずともやってゆけるけど、まあ大昔は中座があったからね。その中座も焼失し、お芝居は松竹座に集中。
まだかに道楽あたりは行くけど、そこから先はあえて歩かないな。
でもこの日はやっぱり歩くことになる。
食道園宗右衛門町本店ビル
イケフェスで見学するのは二度目。
親しみのあるのも当然で、大阪府下のあちこちに支店があり、わたしなども子供の頃から良くつれて行ってもらった。特に冷麺が美味しい。
改めてここの内装の楽しさがくるね。
一人ででも行きたいな。
そこから午前中の道頓堀を歩く。
大学の同級生で神戸の鈴蘭台の住民を昔々案内したとき、「香港みたい」とのたもぉたっけ。
当時より今の方が実感がある。
それにしても…
自安寺というお寺へ向かう。道頓堀東にあるという。
さっきの食道園と同年の1968年の建物。打ちっぱなし。
裏手が道頓堀川に面している。
一階の妙見堂を見学すると、提灯に片岡仁左衛門丈の名前が。
ふふふ。嬉しくなる。
そこから日本橋へ出て鶴橋へ。JRに乗り換えて寺田町。
さあ源ケ橋温泉まで歩く歩く。
暑い日差しに負けながら歩く。これは国道なんかな。
なにやら大人気らしいウナギ屋さんがあるがスルーして歩く。ようよう近づく。
けっこう遠いな。
周囲や商店街もいい建物がちらちら。
ここ本当に良かった。現役の時に行きたかったというのは本音なんだが、なかなか遠いので難しいのよね。
ご主人のお話も非常に面白かった。いやーよかったわーーー
脱衣場に「お好み焼き・千代」の名前入りの鏡があった。
そのお店さっき見たなと思いながら歩くとたちまち発見。
久しぶりにお好み焼きを食べることにした。
よく大阪人のイメージで、たこ焼き・お好み焼き・串カツを毎日食べているように思われているが、いずれも毎日食べる人とおつきあいがない。
むしろ昆布だしのきいたおうどんを毎日食べる人の方が多いと思う。
さてお好み焼き。ファミリー層が多い。ご主人がとても親切で、それで先ほどの鏡の話をすると喜ばれた。
ああ、久しぶりに食べたお好み焼き。お店の個性がよく出てたわ。
寺田町から京橋へもJR。
そこから裏手に入る。京橋も京阪者ではないので案外来ないのよな。
ははあ、昼飲みの店が並んでるなあ。若い女の人も多い。
飲まないわたしはそりゃこことは無縁になるわな。
片町線の線路を渡って、てくてく…ああ、これが。
ボランティアの人と少しお話して色々納得。かっこいいよね、こういう物件のリノベ後の活躍は。
階段へのアプローチがいいな。
日本映画「陽のあたる坂道」のヒロインの住まうアパートを思い出した。
あのアパートはその坂道と玄関廻りと階段がとても魅力的なのよ。
小石川と記されているが、調べた人によると中目黒らしい。
http://dokidokikoganei.blog.jp/archives/18086877.html#more
ありがとうございます。
そこからすぐに煉瓦の廃工場が見えた。惜しいな、もったいない。
京橋へ向かう道筋に古書店が二軒もあった。大きな柳が植わった道。横手には墓地。
地図にも出ていない。
地下鉄に乗り谷六へ。そこから谷町筋をゆく。途中で曲がり今度は上町筋。
これまた延々と歩いてどこまで行くのかなと思った途端に上町荘出現。いい感じですな。
セレクトショットプも入り、工夫された書棚と壁面の使い方とか、素敵な空間だった。
こういう時、自分が少しでも個性的なおしゃれが出来る人なら、と思うのだが、わたしではどうしてももっちゃりするのよなあ…
折角谷町に出たのだからついでに歩こうと思い、イケフェスの公開時間がギリギリになるラインで歩き始める。
やはり大阪市内中心部のこの谷町界隈は戦災から生き延び、高度成長期にもなじみ、21世紀までがんばる民家がたくさんあった。
ええやないの。こういうのを見つける楽しみというのもあるわけですよ。
空堀を行くと旧ヤム邸があった。ダイビルのとはやはり全然趣が違うね。
タイミング的にカレーを食べるのは重いのでまたいつか。
この辺り小さい民宿というかホテルとかあるんだな。
この通りの有名店がコロナ以前に高津神社の境内で五百円均一で屋台を出したのをニュースで見た。主催は高津神社。
随分前にこの谷町筋を天満橋から天王寺にかけて歩き倒したことがある。
それで高津神社と生玉神社が近所なのを知り、境内で有名やパン屋さんのパンをかじった。
下寺町もハイカイしたが、まだあの団地も残ってて、面白い景観だったなあ。
松屋町筋に出た。まっちゃまち。漢字では出ないので「まつやまち」と打つが、そんなもん本当の大阪人は誰も発音出来へんわ。
「関西電気保安協会」を歌わんと発音できんのと同じような、身に染みてる習性よな。
駅の改札前には界隈の玩具、人形会社のウィンドウや床面画があった。
堺筋本町の地上へ出ると、大阪商工信用金庫本店ビル。ここは外観はいつでも見てねというところで、イケフェス参加とは言え24時間365日拝見できるのは良いですな。
それで今井兼次のレリーフを見てねということでした。
近い割にここから農人橋もやけど、本町橋行くのが何故か面倒なのよ。
なんか色々車道をよけて歩いて…シティプラザ大阪とかいう大きいホテルをめがけて歩く。
その向こうにマイドーム大阪があるけど、ここはもうちょっと店とかテコ入れせぇやといつも思ってたな、行ってた頃は。今は知らんけど。
商工会議所の向かいにある宇野薬局も時間があれば見に行きたかったが、諦めてβ本町橋へ向かったが…え?あれか。ううーんううーん、そうなんや。
まあ川べりにこういうお洒落なん建てるのはよいことやと思いますわ。堂島かってそうやしね。
それからこんなのもあった。
芝居では「天川屋義平」になってたな。一昔前まではみんな知ってた名前。
そこから大塚製薬へ。先に裏手に出た。屋根が完全に斜めな建物がある。これが噂のあれか。
見学は終わったか。くるりと回って玄関前へ。
紙パッケージ会社のウィンドウを見たら「あっ知ってる知ってる」商品がずらり。
社名を知らずともこういう会社は身近な存在。
東横堀川に架かる橋に立つ。この川は道頓堀川に通じるので、夏の松竹座の歌舞伎役者の船乗り込みで通過する。何年前か高麗橋あたりで見かけて追いかけたなあ。手を振ってもらえて嬉しかったよ。
で、橋を渡った途端、20年ぶりにとある建物を発見。そうか、ここだったのか。
登録有形文化財。ここはもう難攻不落でね。資料にも出てこないくらいの難しいところ。
時間がないので慌てる。フジカワビルへ。瓦町を歩いているが、その認識がないまま歩き、大きい道路が見えてそれが堺筋だとはわかったが、出て振り仰げば、まさかのフジカワビルに到着してたやないの。
以前は一階がギャラリーで、その時には螺旋階段も見たけれど、今は楽器関係のお店になってた。上の階へ行くと、橋爪さんのコレクションしているミニチュア建造物がずらり。
これは以前にくらしの今昔館で見たものですわ。それにプラスして色々出ている。
ご本人もおられた。
さあ最後は生駒ビルヂング。
堺筋を北上する。
久しぶりに内部を堪能致しました。
いや実によかった。
更に地下へも屋上へも下ったり上がったり。
おおー
すごい楽しいよ。
今年のイケフェスの大トリには生駒ビルヂング。
疲れて一休みしてたらあっという間に日が落ちた。
しかしビルヂングたちはそうなると照明をつける。
また来年も開催されてほしい。
次は船場界隈に来るのは11/23。道修町の神農祭と船場博覧会の最終日。
今回は行かなかった芝川ビルだが、実はここのマーケットがわりと楽しみなのでこの日に行くことにしたのよ。
職場も住まいも船場から離れた北摂のわたしだけど、いつもとても楽しませてもらってます。開催してくれはむって、本当に良かった。
また来年も開催されることを、そして参加できることを信じて元気に生きてゆこう。