おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

秀山祭九月大歌舞伎 二世中村吉右衛門一周忌追善

2022-09-30 23:46:34 | 観たもの
 今月の歌舞伎座でございます。台風でバタバタしましたが、一応、一部から三部まで全て見てまいりました。ちょろっと感想などを。

 見た順番で二部からです。二部は白鸚さんの「松浦の太鼓」からです。白鸚さん、80歳にして初役です。「吉右衛門さんのために」というお気持ちで一世一代でお勤めになられました。「松浦の太鼓」は実は吉右衛門さんのは見ておりません。上演記録を見ると平成26年1月の歌舞伎座でかかっているのですが、その時は浅草メインで上京していて、歌舞伎座は幕見で「東慶寺花だより」だけ見てました。私が見たのは幸四郎さんと歌六さんでした。自分のブログを見ると、幸四郎さんを見た時に「吉右衛門さんで見たかった…」って書いてました。見られるときに見ておかないといけません。

 お芝居自体は適材適所、安心して楽しく拝見しました。美少年染五郎クンがゴマ近でご出演でした。歌舞伎座で主役を張った人もこういうお役もなさるんですね。白鸚さんや幸四郎さんの“教育方針”なんでしょうか。美少年なんですが、いまいち成人の鬘が合わない?変におでこというか前頭部が広くてちょっとアンバランス感がありました。ゴマ近、面白いです。良いアクセントになっています。こういう人たち、好きです。

 最後に白鸚さん、梅玉さん、歌六さんの「口上」がありました。泣けますね。特に白鸚さんはたった一人の弟さんで、悲しみを堪えられているご様子が涙を誘います。皆さん、お心のこもったお言葉でよろしゅうございました。

 続いて「揚羽蝶繍姿」です。今回のための書き下ろしです。吉右衛門さんの代表的なお役が順番に登場します。「籠釣瓶」「鈴ヶ森」「熊谷陣屋」「播磨潟だんまり」「須磨の浦」です。「籠釣瓶」では福助さんの八ッ橋でした。花魁道中は、廻り舞台を使ってさも歩いているような演出になってました。福助さんの襲名披露は見ていて、吉右衛門さんの次郎左衛門で見ています。今回は幸四郎さんで、いずれ本役でもお勤めになるんでしょうね。最後は長谷川等伯の「松林図」を背景に使っていらっしゃいました。吉右衛門さんが「等伯のことをいつか歌舞伎に…」と願ってらしたからだそうです。この話、どこかで聞いたことがあって、等伯は小説を読んだことがあって、「ぜひ、それは見たい!」とワタシも思っておりました。

 三部は孝夫さんの「七段目」です。戻りで1階3列目の花横をget、4月の「ぢいさんばあさん」以来の歌舞伎の孝夫さんでした。間近で御目文字叶い、うふっでございました。最初の酔っ払いはほわほわとお可愛らしく、力弥の手紙を受け取る時はキリっと凄みがあって、最後はビシッと決めるところは決めて、要するにどの由良さまもステキ!、それに尽きます。雀右衛門さんもダイエットされて、お顔も少しほっそりされて、美しいお軽でした。孝夫さんとじゃらじゃらするところもよろしゅうございました。とっても×10くらい、本当によかったのですが、平右衛門の人がねぇ~~~、奥さん。1階の3列目なので声はよく聞こえましたが、相変わらずのファルセットで抑揚も変だし、所作も何だか決まらなくて、筋書によれば「吉右衛門さんに習ったお役」ということなんですが、何を習われたのかしらと思ってしまいました。せっかくの孝夫さんの「七段目」だったのですが…。いまいち、印象がボケてしまいました。

 その後は菊ちゃんの「藤戸」です。吉右衛門さんがお作りになったお芝居で、初演は厳島神社での奉納歌舞伎でした。お能から来ていると聞き、「ワタシ、絶対寝るわ」って思っていたんのですが、いやぁ、凄いお芝居で見入りました。菊ちゃん、渾身の主役藤波と藤戸の悪龍でした。鬼気迫るものがあり、3列目で圧倒されました。奮発席で良かったです。

 間狂言で丑之助さんが登場しました。何かのインタビューで「じいたんが作った大事なお芝居なので、一生懸命勤めます」って答えてらして、それも涙です。本当にしっかりと踊られていて、吉右衛門さんもお空の上でさぞお喜びのことと思います。大人の踊りのようで、ポイントポイントで決まります。音羽屋と播磨屋の血を受け継いでいらっしゃるので、生まれ持ったものもあるんでしょうけれど、きっと菊ちゃんが厳しくお稽古されているんでしょうね。

 一部は「白鷺城異聞」からです。これも吉右衛門さんがお作りになったお芝居で、姫路城でたった2日間だけ上演されただけで、今回が二回目です。ご出演が小川家と波野家の方ばかりで、ましゅまろ米吉クンが「親戚の法事」とおっしゃっていました。「姫路城の天守閣に物の怪が…」というあらすじを読むと、つい玉ちゃんの「天守物語」を思い出してしまい、玉ちゃんの富姫なら…と全く違うことを考えていた失礼な客はワタシです。お芝居だけど、結構舞踊の要素もあって、なかなか面白い演目でした。これから上演の機会が増えればいいのに、って思いました。

 最後は「寺子屋」です。音羽屋と高麗屋の松王の型の違いを見ることを楽しみにしていたので、高麗屋型を見られなかったのは返す返すも残念です。実は、この第一部、いろいろ訳あって、一階で見ました。6列目の中央で、花道を見渡せる席で、千代のお役の魁春さんが花道を歩かれるのを見てましたが、出のところから「千代」でした。何とも言えない“気”を纏っていらっしゃいました。さすがでございます。

 松王が再登場してからの台詞、「桜丸が不憫」っていうところは何度聞いても泣けます。この「寺子屋」では歌昇さんのところのお子さんお二人が初舞台でした。長男の種太郎クンは何度か舞台に出てますが、次男の秀乃介クンはお目見得無しでいきなりの初舞台です。まだ3歳だそうで、おじいちゃまの又五郎さんが涎くりで同じ場面にご出演でしたが、最後は秀乃介クンの手を引いて引っ込まれました。涎くりなのにおじいちゃまの顔になってました。涎くりを迎えに来るのは彌十郎さんでした。時政パパで一躍「時の人」になられて、拍手も一段と大きくなってました。

 一部から三部まで本当に豪華な出演者と充実のお舞台でございました。歌舞伎座ならでは!ですよね。コロナが少し右肩下がりとはいえ、他の劇場は休演があった中、歌舞伎座は一日も欠けることなく初日から千穐楽まで無事に開きました。本当に良かったです。吉右衛門さんが守ってくださったのでしょうか。「秀山祭」、来年以降もぜひ続きますようにと願います。幸四郎さんと菊ちゃんがいらっしゃれば大丈夫だと思います。

 
 こういうポスターもありました。

 《オマケ》
 
 
 銀座シックスの蔦屋書店で「播磨屋の本棚」というコーナーができていました。ゆかりの本が並んでました。吉右衛門さんのお持ちの本の展示もありました。付箋が貼ってあったり、メモが書いてあったり、“臨場感”ありました。芥川もお好きだったようです。
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今年の南座顔見世

2022-09-26 22:55:42 | 先々の予定
 12月の南座顔見世の予定がようやく出ました。今年も三部制、孝夫さんは第二部にご出演です。

【第一部】 10:30開演
 第一、「義経千本桜 すし屋」
    いがみの権太      獅童
    お里          壱太郎
    弥助実は三位中将維盛  隼人
    弥左衛門女房おくら   梅花
    鮓屋弥左衛門      片岡亀蔵
    梶原平三景時      鴈治郎

 第二、「龍虎」
    龍           扇雀
    虎           虎之介

【第二部】 14:10開演
 第一、玩辞楼十二曲の内「恋飛脚大和往来 封印切」
       新町井筒屋の場
    亀屋忠兵衛       鴈治郎
    傾城梅川        扇雀
    丹波屋八右衛門     愛之助
    肝入由兵衛       寿治郎
    槌屋治右衛門      片岡亀蔵
    井筒屋おえん      東蔵

 第二、秀山十種の内「 松浦の太鼓」
    松浦鎮信        仁左衛門
    大高源吾        獅童
    近習江川文太夫     隼人
    近習渕部市右衛門    虎之介
    近習里見幾之丞     鷹之資
    近習早瀬近吾      橘太郎
    近習鵜飼左司馬     橘三郎
    お縫          千之助
    宝井其角        歌六

【第三部】 18:00開演
 第一、「年増」
    お柳          時蔵

 第二、「女殺油地獄」
    河内屋与兵衛      愛之助
    豊嶋屋七左衛門     進之介
    芸者小菊        壱太郎
    小栗八弥        鷹之資
    妹おかち        千之助
    母おさわ        梅花
    口入小兵衛       橘太郎
    山本森右衛門      松之助
    河内屋徳兵衛      橘三郎
    兄太兵衛        亀鶴
    お吉          孝太郎

 孝夫さんの「松浦の太鼓」はやはり南座での吉右衛門さん追善なんでしょうか。大きな声では言えませんが、ニン的にはああいう明るいちょっと無邪気なお殿様って吉右衛門さんよりは合ってると思うので楽しみです。これは1階で見るべき案件ですね。ゴマ近(ゴマをする近習)がすっかり若返っています。橘太郎さんがご出演なのが、ちょっとウレシイです。盛大なゴマすりになりそうです。

 一部の「すし屋」は、このメンバーだとまたまた江戸っ子の「すし屋」になるんでしょうか。獅童さんならば、愛之助さんのほうが…って思わなくもないのですが。権太女房小せんがまだ出ていないのですが、どなたか名題さんから抜擢されるのであれば、ワタシは千壽さんに1票!です。

 その愛之助さんは二部の「封印切」の八右衛門と三部の「女殺油地獄」の河内屋与兵衛です。「顔見世」ご出演も久しぶりではないでしょうか。どちらも叔父様の孝夫さんの持ち役です。みっちり指導を受けられるんでしょうね。上方言葉Nativeなのは強いです。がんじろはん、ガンバレ!です。「女殺油地獄」は松嶋屋さんの従兄弟さん三人のご共演です。天国の十三代目さん、秀太郎さんを安心させてあげてください。

 千ちゃんは結局女形に進まれるんでしょうかね。お縫とおちかです。孝夫さんが「千之助が20歳になったら与兵衛を演らせたい。自分は老け役の父親の徳兵衛をするから」とおっしゃっていたのですが、なかなか実現しません。

 12月はお江戸がエビサンの襲名披露で賑々しい中、思ってたよりは充実のラインナップのような気がします。顔見世貯金、頑張ります。
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生誕100年 清水九兵衞/清水六兵衞

2022-09-24 23:11:32 | 見たもの
 京都国立近代美術館で開催されている「生誕100年 清水九兵衞/清水六兵衞」展です。何となく美術館に行きたくなって行ってきました。国立近代のお向かいでは「アンディ・ウォーホル展」、大阪では「岡本太郎展」「フェルメール展」と売れ筋?の展覧会が開かれている中、そういう人気の展覧会に行くってなぜか“負けた気”がするので、あえて違うのに行ってみました。

 とりあえず「行きたい!」というだけで行ったので、「清水」とあるからは焼き物の展覧会なんだろうなぁぐらいは認識してましたが、ほぼ何も知らない状態でした。そもそも九兵衞さんと六兵衞さんって別の人って思ってたくらいなので…。同一人物だったんですね。無知蒙昧ぶり、全開です

 展覧会の概要です。
 清水九兵衞/六兵衞は、塚本竹十郎の三男として1922年に名古屋に生まれました。沖縄戦からの復員後、東京藝術大学工芸科鋳金部等で学び、1951年に六代清水六兵衞の養嗣子となり陶芸の道に進みました。陶芸家としての評価が高まる一方で「もの」と周囲の空間に対する関心が深まり、1966年に初めて彫刻作品を発表。1968年に「九兵衞」を名乗り、陶芸制作から離れ、アルミニウムを主な素材とする彫刻家として活動していきます。その作品は、構造と素材、空間などとの親和性(アフィニティ)を追求したもので、日本各地に設置された彫刻からもその創作意識を窺うことができます。
 清水は1980年の六代六兵衞の急逝を受けて七代六兵衞を襲名しました。その作品は、土の性質や焼成によるゆがみを意図的に用いたものであり、そこで得られた経験を、陶とアルミを組み合わせた作品、和紙やクリスタルガラスによる作品などに生かし、九兵衞/六兵衞としての新たな造形を示しました。
 本展では、陶芸および彫刻作品のほか、清水自身が撮影した写真作品、彫刻制作のための図面やマケットなど、約170件の作品および関連資料を通じて、その生涯を回顧します。

 “あえて”行っただけあって?、非常にゆったりと見ることができました。明日が会期末なんですが、全然そんなことを感じさせませんでした。なかなか面白い展覧会でした。「焼き物」だと思って行ったのに、いきなり彫刻、それも非常にモダン?スタイリッシュ?シャープな造形で、びっくりしました。↑概要にもあるように、清水家に生まれた方ではなく、六代目六兵衞さんのお嬢さんと結婚されて清水家に入られました。焼き物をしつつ、彫刻もなさっていたようです。

 焼き物のほうも、清水焼というと何となく花鳥風月が描かれたようなものを想像していたのですが、全然違いました。土そのもの、どちらかというと備前とか萩とか志野に近いような感じでした。でも、表面はつるっときれいなものもあって、微妙な色の釉が施され非常に優美な佇まいでした。「こういうの、好き」ってマスクの下で呟きながら拝見しておりました。

 彫刻はかなり大掛かりなものが多く、実はおけいはんの駅にもあります。ワタシ、毎日見ています。真っ赤な正体不明のオブジェが実は九兵衞さんの作品でした。「これって何やろう」ってずっと思っていたので、ようやくナゾ?が解けました。

 展示の途中で九兵衞さんを取り上げたテレビのドキュメンタリーが放映されていて、“百聞は一見に如かず”ではありませんが、すごくよく分かりました。

 
 
 彫刻は撮影OKでした。

 
 これは九兵衞さんご自身が作られた彫刻のミニチュア?です。屋外に置くことが多かったようで、建物の完成模型の縮尺に合わせてミニチュアを作り、それを模型の前とか中とかに置いて雰囲気を確かめていらっしゃいました(ドキュメンタリーで見た)。

 清水家って代々続いているのですが、一子相伝みたいなものはなく、それぞれの代が好きなものを焼いていらっしゃいます(これもドキュメンタリーで聞いた)。
 
 
 
 五代目清水六兵衞さんの作品です。これが清水焼に持ってるイメージに近いような気がしました。

 
 
 
 六代目六兵衞さんの作品です。
 
 《オマケ》
 4階の常設展です。
 
 
 とても美しい漆・螺鈿でした。

 
 アンリ・マチスです。

 
 
 三尾公三さんです。九兵衞さんと同世代で実際にお付き合いもあったようで、そのつながりで展示がありました。写真誌「FOCUS」の表紙の人です。「FOCUS」はよく買ってたので、ちょっと懐かしかったです。
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大阪文化芸術創出事業 歌舞伎特別公演(第1部と第2部)

2022-09-22 23:04:27 | 観たもの
 松竹座の歌舞伎公演でございます。2週間前のことですっかり“忘却の彼方”、さらに歌舞伎座にも行き記憶がどんどん上書きされておりますが、3部も書いたことですし、一応記事にしておきます。

 1部は「傾城反魂香」と舞踊の「男女道成寺」でした。「傾城反魂香」は又平ががんじろはん、おとくが亀ちゃんでした。この組み合わせ、がんじろはんの襲名披露でも見ています。又平ってがんじろはんのニンに合ってるのか、よく見るような気がします。ニンと言えば、亀ちゃんだって、口八丁手八丁のおとくはぴったりだと思います。鼓もお上手ですし。楽器を操るお役って、よほどその楽器ができないと、演技よりも「楽器、ちゃんと出来てる?」ってほうに目が行ってしまうので、大変だろうなと思います。修理之助は翫政さんが大抜擢で、ちゃんとそれに応えていらっしゃいました。雅楽之助は愛之助さんで、最近身体が締まったせいか、こういう白塗りのお役は映えます。

 最後の自画像が手水鉢を通り抜けるところ、今回の狂言方が堀本さんだったので、「あ、今日は堀本さんが中に入って描いたはるんかしら」と思いながら見ておりました。(以前参加した「狂言方ワークショップ」で、これって狂言方が手水鉢の中に入ってタイミングを計りながら絵を描いてるって教えてもらったので、つい、そんなふうに見てしまいます。)

 「道成寺」は愛之助さんと壱太郎さんでした。↑上にも書いたけれど、愛之助さんがしゅっとされたので、こちらの白塗りもバッチリでした。ただ、苦手の舞踊なので、見てるような見てないような、そんな感じでした。強力が千太郎さんと愛三郎さんで、イマドキのお子さんなので顔がちっちゃいんです。上背もあるので、なかなかバランスが難しいなぁと思います。もうちょっと大きくならないとね、って思いました。

 2部は「神霊矢口渡」と「博奕十王」です。「神霊矢口渡」は壱太郎さんのお舟で2019年に国立劇場でかけられ、大阪では初めてです。私も初めて見る演目です。歌舞伎らしいと言えば歌舞伎らしい、エッ?エッ?エッ?が連続のお芝居です。義太夫が非常に気持ち良くて、見てるつもりなんですが気が付くと場面が変わっていました。亀鶴さんは壱太郎さんのお舟に横恋慕する下男六蔵でしたが、こちらの方が断然良いと思いました。段之姐さんがうてなのお役でした。先月の「弥次喜多」の老千鳥とは打って変わっておきれいなお役でした。老千鳥も楽しかったんですけどね。

 「博奕十王」は浅草歌舞伎で見ました。元々は和泉流の狂言で、猿翁さんが脚本を書きあげた歌舞伎舞踊だそうです。亀ちゃんの軽妙洒脱な舞踊を堪能できる演目です。閻魔大王のお役は青虎さんで、青虎さんもこちらのほうが断然よろしゅうございました。

 1部と2部を見たのは土曜日でしたが、この日もお客さんはよく入ってました。3階は3000円っていうのも「ちょっと見てみよか…」っていうお客さんを呼び込みやすいんでしょうね。こういう歌舞伎公演、ぜひまたお願いしたいものです。できればもう少し長くお願いします

 《おやつ》
 
 亀屋良長の月見団子
 団子と言いながら道明寺なんですけどね。この日はちょうど十五夜だったので買って帰りました。間違いのない美味しさです。

 
 
 喜久寿のどら焼き
 すみよっさん(住吉大社のこと)のそばにある喜久寿です。髙島屋に水曜と土曜だけ入荷があって、土曜だったので買ってきました。こちらのどら焼きもなかなかのすぐれものです。餡子は粒あんで刻んだ栗が入っています。以前ご紹介した髙島屋の和菓子バイヤーの畑さんも大絶賛でした。日持ちと配達の関係か、大阪髙島屋以外にはめったに出ないようです。機会があればぜひ!
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帰ります。

2022-09-18 17:45:52 | Tokyo
当初の予定では明日の第一部を見て帰阪するつもりでしたが、JR東海が明日の12時から名古屋〜新大阪間で計画運休すると発表したので、急遽帰ることにしました。今日泊まって明日早朝に帰ることも考えましたが、きっと新幹線は混み混み、京都へ着いてから先の在来線もわからないので、電車が順調に動いているうちに帰ります。

一応、第一部から第三部までは一通り見たので、良しとします。ただ、今日は久々に新宿伊勢丹へ行くつもりだったので、それはちと残念でございます。デパ地下でお菓子ナンチャラという催しをやってるそうで、それ、めっちゃ楽しみにしていたのですが…。

【追記】
無事に帰宅しました。風は少し出てきていますが、今のところ雨は降ってません。今日の銀座はすごい土砂降りで、文字通りバケツをひっくり返したような降りようで、それもあって「早よ帰らなあかんわ」って思ったんです。
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お江戸へGO!

2022-09-17 11:53:30 | Tokyo
台風が近づく中、お江戸へ向かっております。気象庁は不要不急の外出はするな、予定は変更しろとおっしゃっていますが、切符も取ってあるしね、仕方ありません。孝夫さんの「七段目」は戻りで花横三列目をgetしてしまい、must go!なんです。「往きはよいよい、帰りは?」な気分です。

↑上の写真はおそらく神奈川県のどこかです。今日はA席だったので、富士山が撮れず…。山がダメなら海を、と思ったのですが、熱海の辺りってトンネルばかりで、海が見えても一瞬でした。仕方ないので、とりあえず見えた景色です。
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大阪文化芸術創出事業 歌舞伎特別公演(第3部)

2022-09-13 23:32:08 | 観たもの
 
 

 松竹座で開催された大阪府・大阪市主催の歌舞伎公演です。↑非常に良い演目、出演者、配役にもかかわらず公演期間はたったの4日間しかありません。大阪府と大阪市にお金が無かったのか、こんな古臭い芸能にお客さんは来ないと思ったのか、“文化果つる地”大阪だからなのか、よーわかりませんが、もうちょっと長く、せめて10日間はかけてほしかったですね。初日の第3部と土曜の第1部と第2部に行きましたが、三階席はほぼ満席でした。おそらく下の階も結構入っていたのではないかと思います。

 どの部も“ハズレ”はなく、充実した良いお舞台でした。主演はがんじろはん、亀ちゃん、愛之助さん、壱太郎さんなんですが(チラシの似顔絵)、名題さんや名題下さんが主要なお役でご出演でした(チラシにも名前が載ってる)。歌舞伎座のような“どこを見てもスター級の役者さん”っていうのもいいんですが、スターばかりでなくてもみんなが力を合わせればこれだけ出来るんや!っていうのもよろしゅうございます。

 見た順番で第3部から。愛之助さんの「夏祭」です。2013年に松竹座で通しで団七をお勤めになりました。その時の記事はコチラ。十三代目さんにご指導を受けられた我當さんからお習いになりました。本当によかったです。ニンに合ってるんでしょうね。今でいうヤンキーみたいなチンピラやくざっていうのが…(←褒めてます)。見た目も以前よりずいぶんとすっきりして、最後の泥場もかどかどで見得が決まり、恰好よかったです。

 今回も大いに期待して劇場へまいりました。前回は通し上演でしたが、今回は定番?の住吉鳥居前から長町裏まででした。期待を裏切ることなく、perfectな団七でした。大阪弁Nativeっていうのが強みですね。台詞はもちろんですが、相槌とか独り言とか捨て台詞とか、そういうのもすべてちゃんと大阪弁なんです。お江戸の方だと台詞はなんとか大阪弁イントネーションになっても、それ以外のところが怪しくなってしまいますから。さすがの吉右衛門さんの団七でも、きっと義太夫狂言としては正しい台詞だと思うのですが、大阪人が聞くと「え?あれ?」みたいに思ってしまったので。大阪の人ね、大阪弁のイントネーションに煩いんです。スミマセン。

 周りも上方のお弟子さんたちで固められました。磯之丞は千壽さん、琴浦はりき彌さんでした。りき彌さん、名題になったというのが自信になったんでしょうね。台詞もすごく安定して良くなってました。もちろん、千壽さんの二枚目の優柔不断なぼんぼんも、ちょっと秀太郎さんの面影を感じたりして、よろしゅうございました。上方歌舞伎会で活躍された光さんと愛治郎がこっぱの権となまこの八でしたが、チラチラ出てくるだけですごく雰囲気があって、これからも注目のお弟子さんです。

 琴浦に横恋慕する大島佐賀右衛門が當十郎さん、三婦女房おつぎが吉弥さんで、大阪弁Nativeがこれだけ揃うと、青虎さんが一寸徳兵衛、なかなか厳しかったです。澤瀉屋さんってあまり上方のお芝居ってないので、よけい無理なのかもしれませんが。がんじろはんや壱太郎さんでも、時々「ん?」って思ってしまうことがあったくらいなので。

 義平次の亀鶴さんですが、お芝居の上手い役者さんなので結構期待していましたが、案外、さらさらとしていて、義平次のねちっこい、嫌らしい、マムシみたいなものがあまり感じられなくて…。義平次が「これでもかっ」ってくらい畳みかけるように挑発して、それに乗ってしまった団七が舅を殺すことになるので、もうちょっと突っ込んでほしかったなぁって思いました。私が見たのは初日だったので、千穐楽までに変わってたかもしれないのですが…。通し上演の時は橘三郎さんでした。

 愛之助さんがお辰もなさったのですが、ま、お綺麗な女形さんでした。決して加役ではありませんでした。でも、ちょっと品があり過ぎたような…。やくざの女房で、自分の顔に鉄弓を当てるような人なので、もっと鉄火な感じで演じてほしかったですね。亀ちゃんが演れば似合いそうだなって思ってた失礼な客はワタシです。あるいは、吉弥さんとか? そうしたら、おつぎは扇之丞さん?って妄想が膨らみます。

 最後のお祭りのお囃子もだんじりで、大阪の夏って感じでした。ワッショイワッショイでは感じが出ませんから。

 ご覧になった方たちの評判も非常によろしいようで、「ぜひ歌舞伎座で!」というお声もあるようです。それは本当に見たいですし、お江戸の皆様に「これがほんまの『夏祭』や!」って言いたい! その時はワキも上方の役者さんで固めていただかないと、この大阪の雰囲気は出ないです。歌舞伎座だからって、お江戸の役者さんになると途端に魅力がなくなると思います。ただね、お江戸の人があまりご存じでない役者さんになると、集客的には難しくなるんでしょうかね。でも、11月以降は2部制に戻るようなので、こういうお芝居がひとつ入っててもいけそうな気がします。松竹株式会社さま、ヨロシクでございます。
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クラウドファンディング(伝統芸能系)

2022-09-11 23:32:29 | その他いろいろ
 
 伝統芸能のプロの実演家として舞台で活躍することを志し、日々厳しい修練を重ねる国立劇場の研修生たちが安心して研修を受けられる環境を整えるため、クラウドファンディングを始められました。9月1日開始で、3日には第一ゴールの300万円を達成され、現在はネクストゴールの600万円を目指していらっしゃいます。それも達成しそうな勢いです。だから、ワタシが話題にする必要もないような気がするのですが、お金はあるに越したことはないので、記事としてupしておきます。歌舞伎も文楽も研修生の方たちがいらっしゃらないと成り立ちませんからね。決して他人事ではありませんので。
 クラウドファンディングのページはこちらです。

 
 松竹大谷図書館が今年もクラウドファンディングを開始されました。今年は、来年2023年の小津安二郎生誕120年に向け、小津監督の歌舞伎記録映画『鏡獅子』の4Kデジタル修復に取り組まれるそうです。昨年のブックカバーは「桜姫」でしたが、今年は「鏡獅子」です。こちらも歌舞伎ファンは大変お世話になっているので(筋書・番附の後ろの上演記録はこちらがお持ちの資料に基づいて作成されています)、零細ブログではありますが、記事として取り上げました。
 クラウドファンディングのページはこちらです。

 
 こちらは孝太郎さんがブログで宣伝されていました。いつも日曜美術館で紹介されている展覧会ですね。
 クラウドファンディングのページはこちらです。
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重陽の節句

2022-09-09 23:06:36 | 食べたもの
 本日9月9日は「重陽の節句」でございます。季節を大切にするわが家でございますので、菊のお菓子を買ってまいりました。俵屋吉富の花細工羹「鞠花の園」です。菊の花を型抜きした羊羹と菊の花びらが散らしてあります。羊羹なんて久しぶりでしたが、甘くて(当たり前!)美味しゅうございました。あ、丸かぶりはしておりませんので。三等分して、3回に分けていただきます。

 これ、髙島屋の和菓子バイヤーの畑さんのTwitterで紹介されていました。こちらのTwitter、それはそれは美味しそうな和菓子の写真が満載です。髙島屋の「銘菓百選」という売り場(三越の「菓遊庵」みたいな売り場)で販売される全国各地の和菓子を担当されています。店頭の和菓子って、全国各地からクロネコや飛脚でやってくると思いきや、お店によっては畑さん自ら電車で現地に行きピックアップ、それを関東の髙島屋各店に配達されることもあります。大変そうだけれど、楽しそうです。

 
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歌舞伎座の「かべす」

2022-09-07 23:38:25 | 食べたもの
 先月の上京の折のおやつです。

 
 歌舞伎座地下の木挽町広場の売店で売ってる「わらび餅ソフトクリーム」です。カップの中にもわらび餅がいっぱい入っています。結構いけました。

 
 葉山の日影茶屋の日影大福です。歌舞伎座1階のお土産屋さんで買って、ホテルでいただきました。3部の「弥次喜多」で葉山が出てくるのでご当地ものということで売ってました。鞄に入れていたのでぺちゃんこになってしまってますが、美味しい大福でした。最終日にも1個買って、家でいただきました(大福は日持ちがその日限りなので…)。

 
 サントリー美術館のカフェが金沢の不室屋さんで、そちらで車麩のフレンチトーストをいただきました。この日のランチです。お弁当みたいなのもあったのですが、メニューの写真に惹かれこちらになりました。お麩なのでモチっとして美味しかったです。久しぶりにこんな甘々なおやつを食べたような気がします。

 
 先月も行ったコレド室町のDOTABELUKAのプリンです。高砂会の前の腹ごしらえ?です。こちら8月いっぱいで閉店されました。日本橋で穴場のカフェを見つけたと喜んでいたのに…。まぁ、「穴場」って思われるぐらいだから閉店したんでしょうね。

 
 「歌舞伎座と言えば…」のめでたい焼きです。1部の幕間に「おおとり」で食べてきました。「おおとり」で食べられるのは先着5人程度のようで、予約したかったら開場と同時に3階へ直行しないといけません。そうそう、10月から幕間のお食事がOKになるみたいで、ってことはめでたい焼きもロビーで食べられるんでしょうかね。

 ここからはお土産です。
 
 銀座鹿乃子の花かのこ

 
 船橋屋のくずもち

 
 
 文明堂のドラえもんのどら焼き

 
 葦の「湘南チーズパイ」。これも歌舞伎座1階のお土産屋さんで買いました。湘南が舞台にちなんで、ってことのようです。会社に持っていきましたが、同僚にめちゃくちゃ喜ばれました。

 
 銀座ウエストのクッキー 

 我ながら“充実”の「かべす」でしたね。今月は何を食べましょうか。買いましょうか。楽しみです。
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