おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

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2023-12-31 21:56:38 | 観たもの
 年末恒例の今年観たお芝居の数です。毎年書いていますが、数を数えるのが苦手、しかも同じ芝居を複数回見たりしているので、本当のところ、よーわからんのですが、とにかくたくさん行きました。お江戸遠征もとうとう12回、8月の歌舞伎座遠征はお休みしたのですが、9月が俳優祭で月に2回上京したので合計12回となりました。こんなこと、亡くなった母が聞いたらきっと卒倒したと思います。ここは身寄りのない気楽さです。それと「推しは推せる時に推せ」、これに尽きます。今年ほど、この言葉が身に沁みた年はないでしょうね。

 9割以上は歌舞伎です。文楽も感想文は上げておりませんが、大阪の文楽劇場の公演は何とか細々と通っています。歌舞伎の親元、演目的に見ておいたほうがいいのかなと思いまして…。と書いてますが、実際のところは義太夫が気持ち良すぎて意識を失ってる場面多数でございます。

 歌舞伎以外は文学座を2回見ました。「夏の夜の夢」は東京まで見に行きましたが、見に行った甲斐がありました。それにつられて大阪でも文学座を1回見ました。来年は「オセロー」があるそうなので、それも上京する案件かと思っています。もうひとつ、大竹しのぶさんの「ビクトリア」も見ました。一人芝居です。一人芝居は腕のある役者さんでないと成立しないので、大竹しのぶさんは十分OKです。

 歌舞伎は孝夫さんは2月歌舞伎座「霊験亀山鉾」、4月歌舞伎座「与話情浮名横櫛」(孝玉コンビ)、6月歌舞伎座「すし屋」、7月松竹座「俊寛」、10月御園座「四谷怪談」「神田祭」(孝玉コンビ)、11月歌舞伎座「松浦の太鼓」、12月南座「七段目」です。あと、8月の上方歌舞伎会と9月の俳優祭でご挨拶でお出ましになったのを拝見しています。

 玉ちゃんは1月松竹座「幽玄」、3月歌舞伎座「髑髏尼」「吉田屋」、4月歌舞伎座「与話情浮名横櫛」(孝玉コンビ)、7月南座「坂東玉三郎コンサート人生は歌だけ」「坂東玉三郎夏のひととき」、8月南座「怪談牡丹燈籠」、9月「口上&衣装解説」、10月御園座「四谷怪談」「神田祭」(孝玉コンビ)、11月「お話と素踊りの会」、12月歌舞伎座「天守物語」です。

 印象に残ったのはやはり孝玉コンビ、「お富さん」をお二人で見られたのはほんと嬉しかったです。赤間山荘の場面は「いいんですか、そんな場面見せてしまって…」と顔を手で覆いながら指の間から見てるって感じでした。コンビ結成50年超のお二人だからこそですね。打ち合わせなしてやってしまうそうなので。御園座はメインは「四谷怪談」のはずなんですが、「神田祭」のほうは話題になっていたような…。とにかくイチャイチャ、ラブラブで多幸感満載でした。こちらも打ち合わせなしで踊られているそうです。

 こうやって見ると、お二方ともお舞台が続いていますね。贔屓からすれば、御目文字の機会が増えることは有難いのですが、働きすぎでなければいいのですが。孝玉コンビは松竹株式会社のキラーコンテンツですからね。亀ちゃんのことがあって、キラーコンテンツが孝玉コンビ一択になったような気がします。孝玉コンビはもちろん見たいけれど、ご負担になっても…と揺れるオトメ心です。と殊勝なことを書きつつ、4月の歌舞伎座の演目は当然ご両人のラブラブを見られるんですよね、と念押ししておきます。

 孝玉コンビ以外は、やはりこっそり贔屓の鷹之資さんでしょう。2月の「船弁慶」は圧巻でした。あの大きな歌舞伎座を完全に自分の世界にされましたから。9月の翔乃會も大変結構でした。それ以外の月もほぼ出ずっぱりではないでしょうか。踊りの名手ということで舞踊の場面に引っ張りだされることが多いように思いますが、たくさんで踊っていても鷹之資さんはすぐにわかるっていうのは凄いことだと思います。もちろん踊りもいいのですが、義太夫狂言もちゃんと出来そうなので、「忠臣蔵」「菅原」「義経千本桜」あたりで良いお役で出てくださったらと思います。

 「達陀」を見られたのも嬉しかったです。松緑さんも今年は大活躍でした。左近ちゃんとの「連獅子」も記憶に残ります。左近ちゃんも踊りがしっかりされています。頼もしい限りです。

 まだまだあると思いますが、キリがないのでこのあたりで…。75回、切符を買った数だけ見ることができたのも丈夫に生んでくれた両親のおかげと毎年この時期になると思います(コラっ、いつも思いましょう!)。来年も無事に観劇ができますように。「推しは推せる時に推せ!」です。

 今年も一年拙ブログにご訪問くださって有難うございました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

 どうぞ良い新年をお迎えくださいませ。
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當る辰歳吉例顔見世興行東西合同大歌舞伎

2023-12-31 14:53:26 | 観たもの
 “京の冬の風物詩”という枕詞が必ずつく南座の顔見世でございます。今年は「十三代目團十郎白猿襲名、新之助初舞台」でした。正直、あまり(否、全然?)興味もなく、行くこと自体どうしようかと思ったのですが、せっかく関西までお越しいただいているので、とりあえず夜の部だけ行くことにしました。「助六」の揚巻が前半が壱太郎さん、後半が児太郎さん、どちらも初役だったので三階の一番後ろの四等席ですが、2回見ました。

 夜の部は孝夫さんの「七段目」、襲名の口上、「助六」の三つです。「七段目」は令和元年の顔見世、昨年の秀山祭で見ていて、正直なところ「え、またですか?」感は否めず、孝夫さんの由良さんでしたが、舞台から一番遠い席での観劇となりました。ま、昨年の秀山祭の時は歌舞伎座の一階の二列目か三列目で見ているので、いいのかなと思いまして…。

 特に感想がない、っていうのも失礼なんですが、孝夫さんの由良さんはいつもかなりの高レベルで安定しているので、悪いところがあるはずもなく、「とても良い」しかないもので…。酔っ払いのフリをしているところと素に戻る時の顔つきが一瞬で変わるんですよね。映像ならばCGか何かを使った?って思うくらいの表情の変わりようで、いつものことながら「すごいよなぁ」って思いながら見ておりました。平右衛門は芝翫さん、お軽はタカタロさんです。令和元年の顔見世と同じ配役です。このお二人、芸質が似ているのか、「兄妹です」って言われるとなぜか心底納得できるんです。Twitterで「アホなところがいっしょ」って呟いていらっしゃるのを見ましたが、あまり物事を考えない、気持ちだけで動いてるって感じなんですかね。

 三人侍は進之介さん、隼人クン、美少年染五郎クンです。進之介さん、年に一度の顔見世での御目文字です。前は七月の松竹座にも出てらしたと思うのですが。姿も声も口跡も良いのに、何だかもったいないような気がします。隼人クンと染五郎クンって、美少年の無駄遣いのような気がしてならないのですが、前に出る主役級ではなくこういうお役もなさるのは親御さんの教育方針もあるのでしょうか。それに比べると千ちゃんは絶対目立つきれいなお役しかしなくて、それってどうなん?って思ってしまうのですが。隼人クンは切られ与三を孝夫さんに習われるそうで、顔見世の時もいろいろご指導を受けられたのでしょうか。

 続いての「口上」は主役のエビサンとカンカンをはさんで、右側に孝夫さん、左側に梅玉さんが座られていました。進行は孝夫さんです。年齢順なんですかね。個人的には梅玉さんのほうが安定していて、見てるこっちも安心なんですけどね。絶対に間違っちゃいけない場面で噛んだりしたらどうしよう、ってなぜかワタシがドキドキしてしまうんです。大きなお世話なんですけどね。何カ所か「うっ?」って感じのところもなきにしもあらずでしたが、無事にお勤めになられました。続いて、梅玉さんの番になりますが、相変わらず流暢に淀みなくご挨拶されて、さすがでございました。お二人ともお父様の十二代目團十郎さんが中心でした。ま、そうなりますわね。エビサンの神妙なご挨拶の後は、カンカンですが、妙に変なクセがついてて、以前見た時も「ん?」って思ったのですが、それがますますひどくなってて。このまま大きくなるの?って思うとなかなかお大変です。せっかく見た目も声もいいのに、もったいないことです。

 最後は襲名披露公演の「助六」です。エビサンは主役の助六でございます。でもワタシの興味は周りの役者さん、オペラグラスを覗きながら、「あ、あの人出たはる」とチェックしまくっておりました。舞台に登場する役者さんの数が半端なく多くて、あっち見てこっち見て忙しかったです。芝のぶさんが並び傾城でご出演でしたが、先月ほぼ主役のお役を勤められたのに、やっぱりこうなるのかと思いながら見ておりました。男女蔵さんが意休をお勤め、声も姿も左團次さんにそっくりで、これからこちらが持ち役になるんでしょうか。

 揚巻は壱太郎さんも児太郎さんも不足はなく、立派にお勤めでした。おじい様の藤十郎さん、お父様の福助さんがお作りになった打掛も素晴らしかったです。最近は玉ちゃん以外はこういうお衣装を新調されたって全く聞かないので、それこそ「昔は良かった」ってなるんでしょうね。「助六」はお芝居云々よりも、お衣装とか小道具とかそういうのを楽しむ演目になっておりました。スミマセン。

 
 
 
 襲名の祝幕です。

 
 スポンサー様です。

 
 エビサンといっしょに写真が撮れるスポットもありました。

 
 顔見世の竹馬も復活です。

 
 「満員御礼」の札止めでした。
 
 《かべす》
 
 
 久しぶりのひさご寿司のお寿司です。お食事の後は「助六」だったので、お腹いっぱいになってもOK!(コラっ)ということで、がっつり美味しいお寿司をいただきました。

 
 おやつは中村軒の黒豆大福です。12月限定だそうで、黒豆がほのかに甘くて美味しい大福でした。

 
 
 仙太郎のあぶり餅と栗蒸し羊羹です。12月はかならずこのあぶり餅を食べることにしているので、無事にいただくことができてよかったです。このあぶり餅も黒豆大福も時間を置くとちゃんと固くなってて、ちゃんとお餅でした。
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歌舞伎座+演舞場の「かべす」

2023-12-31 00:58:30 | 食べたもの
 今回の遠征の「かべす」です。

 まずは毎度お馴染みしらたまやさんです。二日間同じメニューとなりました。

 
 志賀高原ビールとふっくら煮豆

 
 かぼちゃ含め煮

 
 あん肝旨煮

 
 
 日本酒投入!

 
 そば団子鶏ゴボウあんかけ

 
 鴨ねぎごはん

 
 みかん

 美味しいお料理でお酒もおしゃべりも進みます。二日目は常連さん?歌舞伎をよく見てる人ばかりだったので、いろいろ、決して文字には起こせないお話で盛り上がりました。

 幕間のおやつです。

 
 木挽町広場のわらび餅

 
 根岸のこごめ大福
 演舞場のランチになりました。本当は温かいお蕎麦を食べようと思っていたのですが、売り切れで、お弁当も買いそびれ、おやつにするつもりで三越で買った大福で飢えをしのぎました。買う時は「二個も多いよなぁ」と思っていたのですが、虫の知らせだったのかもしれません。

 
 演舞場のお団子

 
 もなかアイス

 
 めでたい焼き

 結局幕間は甘いものばかりになってしまいました。ガッツリ食べると眠くなるので、あまり量が多くないようにと思うとこういうお菓子になるんですよね。

 お土産のお菓子です。

 
 榮太樓の黒豆大福

 
 同じく榮太樓のドラ焼

 
 切腹最中
 「忠臣蔵」のお話がかかると必ず売ってます。餡子の中は求肥で、好きなんです。

 
 浜松の巖邑堂の酒粕のカステラ(間に餡子がはさんであります)
 日本橋高島屋にあって、このカステラ最近のお気に入りで、毎回買ってます。あ、榮太樓も高島屋さんです。山本山へ行ったので、そのついでに寄りました。1月は寄る時間があるかなぁ…。

 《オマケ》
 
 
 銀座三越の新館入り口前のクリスマスイルミネーションが復活してました。

 
 日産のビルもクリスマス仕様でした。

 
 エルメスのショーウィンドウ

 
 銀座の吊るし柿
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十二月大歌舞伎

2023-12-30 22:54:47 | 観たもの
 歌舞伎座でございます。何度も書いておりますが、今月は定額制に申し込んだので、大阪のオバチャンは「元を取るため」第1部1回、第2部3回、第3部2回切符を取りました。これに「流白浪燦星」も見てるので、3日間ずっと歌舞伎を見ていたような感じでした。月曜に仕事に戻りましたが、何かフワフワして、「ワタシ、何してるんやろう?」って思ってました(仕事の方が本業なんですけどね)。

 第1部からです。ワタシが見た日は満員御礼、札止めでした。定額制の予約で電話した時も40分以上つながらなくて、「取れるんやろうか」とヒヤヒヤしましたが、何とか二等席でgetできました。みっくんの「旅噂岡崎猫」(以下「化け猫」)と獅童さんの超歌舞伎でした。「化け猫」は春秋座で見た記憶があります。もうちょっと長かったように思います。今回は時間が短かったせいもありますが、あまりお話らしいお話はなく、みっくんの化け猫が怖い!やゑ亮さんの身体能力のすごい!にびっくりしていたら終わったって感じです。

 「超歌舞伎」は面白い、盛り上がると聞いていて、ペンライトもあったほうが楽しいと言われ、300円の使い捨てのペンライトまで買ってスタンバイしましたが、残念ながらワタシには合いませんでした。まず、初音ミクさんの映像と声がダメでした。アニメ声っていうんでしょうか、若い(幼い?)女の子の声が歌舞伎座にはそぐわない、「無理っ」って思いました。最初にそう思ってしまうと、結局最後までそれを引きずってしまって…。お話も一応「義経千本桜」をモチーフにしているそうなんですが、ストーリーがあったのは「え、これだけですか?」で、後は映像とか群舞とか立ち回りとかそれに終始してました。ライブとかに行ってればもう少し「これはライブ」と思って乗れたのかもしれませんが、ワタシは音楽は全くテリトリー外でして…。とりあえず、1回は見た、ということで。

 第2部は勘九郎さんと七之助さんの「爪王」と松緑さんの「俵星玄蕃」でした。「爪王」は以前南座顔見世で見ました。原作は動物文学の戸川幸夫さんで狐と鷹の闘いを描いています。台詞はほとんどなく、闘いの場面は全て踊りです。なかなか激しい踊りなんですが、勘九郎さんがその身体能力を如何なく発揮されています。見ていてすごく面白いんです。

 「俵星玄蕃」は講談が元になった新作歌舞伎です。三波春夫さんのイメージが強いんですが、歌詞とかは全然覚えておらず、歌舞伎を見る前にYouTubeで探さなくちゃと思いながらその時間はなく、ぶっつけ本番?となりました。そんな小難しいお話ではなく、昨年の「荒川十太夫」同様歌舞伎との親和性も高く、気楽に見ることができました。松緑さんのニンに合ってました。松緑さんのブログを読んでると、講談で歌舞伎化したいものはまだまだあるようで、楽しみです。でも、「忠臣蔵」ならば「仮名手本忠臣蔵」の通し上演をそろそろお願いしたいのですが。歌舞伎座新開場の時からかかってないように思います。大幹部の皆様がお元気なうちに、ぜひ一度!

 第3部は舞踊の「猩々」と玉ちゃんの「天守物語」です。「猩々」は松緑さんと勘九郎さんで、踊りの上手いお二人なので面白く拝見しました。「猩々」って、朱色の鬘と朱色のお衣装、お化粧も可愛らしくて、「いつもの松緑さんじゃない!」と思いながら見ておりました。お二人ともとても楽しそうに踊られるので、見ているこちらもニコニコになりました。

 「天守物語」は七之助さんの富姫と玉ちゃんの亀姫です。亀姫は妹分、年下の設定です。玉ちゃん、確かに七之助さんの妹でした。お化粧はいつもよりは丸みがあってお可愛らしく、声も数トーン高めでお可愛らしく、お衣装も赤い打掛でお可愛らしく、とにかく「カワイイ」んです。富姫と亀姫がじゃらじゃらして「お勝手」って扇をポンと放り投げる場面、「キャンッ」ってなりました。先日の中村屋さんの追っかけ番組の中でご指導されている場面がありましたが、素でもあれだけお可愛らしいんですから、ほんと、すごいですよね。そういえば、コロナ前に孝夫さんが「桜姫」のご指導で、やはり素で釣鐘権助をなさってましたが、あの時も色気ダダ洩れでした。フジテレビさまにおかれましては、孝夫さんと玉ちゃんの素顔でご指導されている場面だけを編集した番組を一つ、ぜひ作っていただきたたく、お願い申し上げます。絶対需要があると思うんですけどね。「桜姫」の時、玉ちゃんもご指導に入られたと思うので。

 話がそれました。「天守物語」、玉ちゃんの出番は前半で終わってしまうのですが、演出と照明を担当されているので、あちこちに玉ちゃんの美意識が感じられ、さすが玉ちゃんでございます。七之助さんも富姫の貫禄あって、これからこれが持ち役になりそうです。虎ちゃんも元々きれいなお顔立ちで、玉ちゃんから一挙手一投足指導されたので、図書之助のお役大丈夫でしょうね。余談ですが、中村屋さんの番組で扇雀さんがすごく心配そうにお稽古をご覧になってたのが印象的でした。それに気づかれた玉ちゃんが声をかけられて、玉ちゃん背中にも目がついてるんでしょうか。すべてにおいて人間離れした玉ちゃんでございます。

 
 歌舞伎座の新しい緞帳です。

 
 わかりづらいですが、「超歌舞伎」の時の幕です。左右両側は桜の木かと。

 
 獅童さんの次男夏幹クンの初お目見得でした。お兄ちゃんの後ろについてしっかりと踊っていらっしゃいました。
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立春歌舞伎特別公演

2023-12-29 22:19:46 | 先々の予定
 2月の松竹座の公演のチラシが更新されました。幹部さんだけでなく名題さんのお役も写真も入っています。画期的なチラシではないでしょうか。これまでも名題さんでも重要なお役に抜擢されてチラシに載ることがありましたが、今回のように全員が載るって初めてなような気がします。主催が松竹株式会社ではないので、こういうこともできたんでしょうかね。

 上方歌舞伎は、実際のところこういうお弟子さんで支えられています。チラシ上段に載ってる幹部俳優のうち、関西Nativeは愛之助さんと吉弥さんのみ、それ以外は皆さん東京生まれの東京育ちだではないかと(ちゃんと調べたわけではないのですが、おそらく…)。秀太郎さんがよくおっしゃっていた“上方の匂い”を醸し出すことはなかなかキビシイと思います。お弟子さんたちがワキを固めることで、主役がアヤシイ上方言葉を操っていても、何とか上方らしい空気が漂わせることができます。成駒家さんの寿治郎さん、鴈乃助さん、扇之丞さんは、きれいな上方言葉を発せられるので、登場されるだけで落ち着きます。

 昼の部の「源平布引滝」では千壽さんが葵御前、りき彌さんが待宵姫です。夜の部の「曽根崎心中」では下女お玉が翫政さんです。これまで寿治郎さんの持ち役でしたが、それを引き継がれるんですね。寿治郎さんのお玉、好きなんです。「曽根崎心中」って大体舞台がずっと暗くて、結構な確率で意識を失っているんですが、なぜかお玉が出てくるところだけはちゃんと見てるんです。翫政さん、ガンバレ!です。

 なかなか楽しみな公演になってきました。昼の部は大阪府の半額鑑賞会に応募したら当たったので、一等席で見ます(と言っても、そんな良席ではないと思いますが)。夜の部は“安定の”三階席になりそうです。大入りになって、松竹座での歌舞伎公演が増えますように!
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流白浪燦星

2023-12-28 22:27:33 | 観たもの
 新橋演舞場の「流白浪燦星」でございます。これで「ルパン三世」と読ませます。戸部和久さんが脚本・演出を担当された新作歌舞伎です。日本テレビの「笑ってコラえて!」で特集が組まれていたので、ご覧になった方もいらっしゃると思います。“壮大なネタバレ”で、あれを見ただけで結構全編見た気分になれました。ワタシは推理小説を後ろから読むヒトなので、ネタバレ全然OKなんです。見ている間も、「あ、ここですね。」「あ、あれですね」といちいち確認してしまいました。

 アニメが超有名、みんなが知ってるキャラクターをどうやって歌舞伎に落とし込むんだろうかと見る前は期待半分、心配半分な気分でしたが、ちゃんと歌舞伎でした。アニメのお馴染みの台詞もあちこちに散りばめられていましたが、それだけで進むのではなく、古典歌舞伎のパロディみたいな台詞もありました。役者さんもアニメのキャラのモノマネになるのではなく、ちゃんと歌舞伎役者として歌舞伎の台詞を発せられていたのもポイント高かったと思います。

 主役のルパンは愛之助さん、テレビや映画、歌舞伎以外の舞台へのご出演で「芸が荒れる」と言う人もいる中、やっぱり本籍地は歌舞伎、座頭として立派にお勤めでした。義太夫のお稽古をされているので、歌舞伎の台詞も流れることなく、カドカド決まります。

 相棒の次元は笑三郎さんで、珍しい立役で、ニヒルにカッコいい次元でした。マントの裏地はお約束の黄緑色でした。峰不二子は笑也さん、ワタシより1歳年上のはずなんですが「年取るの忘れたはる?ってお尋ねしたいです。Twitterで見たのですが、笑也さんのことをご存じないお客さんが「今、売り出し中の若手よね~」とおっしゃっていたそうで、しらたまやさんに行った時もそのTwitterで盛り上がったのですが、笑也さんのお耳にまで届いたようで、千穐楽のカーテンコールで「売り出し中の若手です」とおっしゃったとか…。銭形警部は中車さん、ガチャガチャした感じが合ってます。役名は銭形刑部、ぜにがたぎょうぶと読ませていました。五右衛門は松也さんで、最初から最後までずっと二枚目でした。

 千壽さんが偽次元と通人萬望軒をお勤めでした。相変わらずの芸達者ぶりでオイシイお役でした。何をやっても目立つお役に作りこんでいかれますよね。中車さんからも「天才役者」と言われてて、上方歌舞伎贔屓としては「そうでしょう、そうでしょう」とちょっと嬉しかったです。

 最初から最後までダレルことなく、楽しく拝見しました。「笑ってコラえて!」の宣伝効果もあったのか、満員御礼が続いていました。早や、第二弾という声も上がっているそうです。アニメの方にいろいろお話があるので、無限に続きそうです。大阪でも演ってほしいけれど、これだけの役者さんを揃えるのは(来てもらうのは)難しいんでしょうね。

 
 演舞場玄関の看板です。「満員御礼」の札が貼ってありました。

 
 
 アクスタも売ってました。
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九月の南座

2023-12-25 22:54:19 | 先々の予定
 えらい先になりますが、来年9月の南座の予定が発表されました。新作歌舞伎「あらしのよるに」です。南座で本邦初の公開となって、とても評判が良く博多座、歌舞伎座でも上演された演目です。南座への凱旋公演ですね。

 獅童さんの主演は変わりませんが、もう一人が松也さんから壱太郎さんに変わるようです。またちょっと違った印象になるのでしょうか。藤間ご宗家の演出・振り付けで、完璧に古典歌舞伎になってました。この「あらしのよるに」以降、新作なのにがっつり古典歌舞伎みたいなのが増えたように思います。楽しみですね。

 南座での歌舞伎は3月、5月、9月、12月になりました。玉ちゃんがまた8月に出てくださったら、さらに増えます。
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納めました

2023-12-23 21:09:21 | 観たもの
京都南座の顔見世で今年の歌舞伎見物を納めました。「助六」で打ち出したので、厳密に言えば、孝夫さんで納めたのではないのですが、今年最後のお芝居は孝夫さんの「七段目」ということで。perfectな由良さんでございました。

「助六」は舞台の登場人物の数が半端なく多く、番附を見ながら、誰が誰と“答え合わせ”しておりました。それと、壱クンとコタくんの揚巻の打ち掛けが、藤十郎さんと福助さんのもので、それはそれは贅を尽くした素晴らしいお衣装で、目の正月をさせていただきました。「助六」はそれだけでOKかなと…。
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三月と四月の歌舞伎座

2023-12-21 23:55:53 | 先々の予定
 都民劇場の都民半額鑑賞会の情報がupされ、3月と4月の歌舞伎座の出演者が掲載されていました(演目はまだ)。

 3月は孝夫さん、4月は孝夫さんと玉ちゃんのお名前がございます。キャッホー これって孝玉コンビの演目がかかるってことなんでしょうね。このお二人の名前があって、共演されなかったら、ラブラブのお役じゃなかったら、みんな暴れると思います。

 何がかかるんでしょうかね?孝夫さんは新しいお役はなさらないとおっしゃってて、玉ちゃんは負担の大きなお役はNGのようだし、どういう演目があるんでしょうか。ワタシはぜひもう一度「寺子屋」を拝見したいのですが、松王と千代ってお大変なんでしょうか。「ぢいさんばあさん」ならそんな長時間ではないような気がするのですが。松緑さんがいらっしゃるので「名月八幡祭」もいいなぁと思ったり。妄想が膨らみますね

 孝夫さんはその前の3月もご出演です。2月から4月まで3か月連続ですね。有難いし嬉しいけれど、ちょっとお身体も心配です。

 これで来年も1月から4月まではお江戸遠征が決定です。身を粉にして働きます。
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六月の松竹座

2023-12-18 23:00:38 | 先々の予定
 お江戸に行ってる間に松竹座で「スーパー歌舞伎ヤマトタケル」が上演されると発表がありました。大阪に来てくれるのであれば、2月の演舞場はいいかなと一瞬思ったのですが、配役がまだなので、イケメン隼人クンは演舞場で見ておいたほうがいいのかなと思ったりして…。

 これって、6月の松竹座は「鬼滅の刃」だったってことなんでしょうね。「鬼滅の刃」がなくなって、代わりに「ヤマトタケル」が上演されることになったので、松竹座もそれがやってくる、ってことなんでしょうね。御園座も5月が「ヤマトタケル」だそうです。

 松竹座は元々「スーパー歌舞伎ができる劇場」として設計されたと聞いたことがあります。宙乗りに適した劇場だそうです。その場所で元祖?とも言える「ヤマトタケル」が上演されるって、必見の演目です。

 来年は関西でも歌舞伎が多くかかりそうです。松竹座は1月が玉ちゃん、2月は「立春歌舞伎特別公演」、7月は「夏歌舞伎」、10月はエビサンの襲名です。南座は3月が「花形歌舞伎」、5月は「歌舞伎鑑賞教室」、12月は「顔見世」があります。楽しみな1年です。
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