おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

平成中村座@姫路城(演目決定)

2023-01-30 23:26:41 | 先々の予定
 姫路城で平成中村座の公演が行われることは以前拙ブログでもお知らせしましたが、本日製作発表記者会見が開かれました。

 第一部
 「播州皿屋敷」
  中村橋之助、中村虎之介、片岡亀蔵
 「鰯賣戀曳網」
  中村勘九郎、中村七之助

 第二部
 「棒しばり」
  中村勘九郎、中村橋之助、中村扇雀
 「天守物語」
  中村七之助

 姫路城ということでゆかりの「播州皿屋敷」と「天守物語」を選ばれたようです。「皿屋敷」のお菊さんは虎ちゃんなんでしょうか。虎ちゃんの女形、結構好きなので楽しみです。「天守物語」は玉ちゃんの演出だそうです。演出と言わずご出演してくださったらいいんですけど、ねぇ、奥サン~。主役の富姫はもちろん七之助さんです。亀姫、図書之助はどなたなんでしょうか。図書之助、孝夫さんがいいなぁと、唐突に思ってしまいました。玉ちゃんと孝夫さんに御目文字叶うのなら、平成中村座の松席奮発しますよ!って、どんどん違う方向に妄想が膨らみます。スミマセン。

 現実に戻りまして、なかなか魅力的なラインナップです。これは一部も二部も見ないといけないような気がしてきました。5月はお江戸遠征もないので、姫路で一泊して2日に分けて見てもいいかなと思っています。楽しみな5月です。あ、その前にお江戸で孝玉コンビの「お富さん」です。春が来るのが待ち遠しいです。

【追記】
配役出てました。↑大変失礼申し上げました
「播州皿屋敷」
 浅山鉄山   橋之助
 腰元お菊   虎之介
 岩渕忠太   亀蔵
「鰯賣戀曳網」
 鰯賣猿源氏  勘九郎
 傾城蛍火   七之助
 博労六郎左衛門 橋之助
 傾城薄雲   鶴松
 亭主     亀蔵
 海老名なあみだぶつ 扇雀

「棒しばり」
 次郎冠者  勘九郎
 太郎冠者  橋之助
 曽根松兵衛 扇雀
「天守物語」
 天守夫人富姫 七之助
 図書之助   虎之介
 朱の盤坊   橋之助
 小田原修理  亀蔵
 舌長姥近江之丞桃六 勘九郎
 薄      扇雀
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通し狂言 遠山桜天保日記

2023-01-28 22:12:33 | 観たもの
 お正月の国立劇場は、菊五郎劇団が総力を挙げて、とても華やかで賑やかなお正月らしい歌舞伎を上演されます。一度見てみたいと思いながら、なかなかタイミングが合わずようやく伺うことができました。

 今年は「遠山桜天保日記」、遠山の金さんが主役のお芝居でした。金さんはもちろん御大の菊五郎さん、テレビでよく見ていた「遠山の金さん」とはちょっと違ってました。テレビほど金さんの出番はなく(おそらく年齢の関係かと…)、もっぱら菊ちゃん、松緑さん、彦三郎さんがお話を回していらっしゃいました。たぶんテレビで見たら展開がスムーズでわかりやすいと思うのですが、舞台だと暗転になって次の場面になるので、何となくブツッ、ブツッと切れる感じで、そのたびにプログラムのあらすじを見て確認してました。もちろん、お話の最後はお白州で「この桜吹雪が目に入らないか」「これにて一件落着」で終わります。このお正月公演は、時事ネタを盛り込むのが“お約束”で、今回も「ブラボー!」やキツネダンスならぬ「ウサギダンス」があり、それなりに盛り上がりましたが、もっとわちゃわちゃ、ごちゃごちゃしてるのかなぁと勝手に思っていたので、お腹を抱えて笑うようなところもなく、若干“肩透かし”感がありました。見る前の期待がすっごく大きくなってたのでよけいそう感じるんだと思うのですが。

 菊ちゃんがちょっと切られ与三郎みたいな、お育ちの良い坊ちゃんからならず者に落ちぶれるお役なんですが、素のお育ちの良さはなかなか隠すことができず、難しいなぁと思いました。ご子息の丑之助クンが子役とは思えない立派な役者ぶりで、つい「吉右衛門さんがご覧になったら…」って思ってしまいます。

 一番、盛り上がったのは本編の最後についてきた「河原崎座初芝居の場」で、菊五郎さん以外は皆さん河原崎座の役者になり、全員で総踊りを披露されました。菊ちゃんもここはきれいな女形さんでした。皆さん、扇を使って踊られるのですが、扇の向きはバラバラで、これが玉ちゃんだったら、きっと持ち方とか角度とかぴったり揃えてくるんだろうなぁと全然関係のないことを思ってた失礼な客はワタシです。今月最初にパーフェクトな群舞を見てしまったので、ついそんなことを…

 お子ちゃま方も丑之助クン、真秀クン、亀三郎クン、大晴クン総出演でした。踊ってる間、後ろではそれぞれのお父様、お祖父様、叔父様方が自分の子、孫、甥しか見てなくて、何かおかしかったです。お祖父様、叔父様はニコニコなんですが、お父様は素というか、結構厳しい目でご覧になってました。

 国立劇場は今年10月末で一旦閉場し、建替えられるそうです。出来上がるのは6年後とも9年後とも言われており、今回が現劇場での最後のお正月公演でした。何とか行くことができてよかったです。11月以降も違う劇場で国立劇場主催の公演はあるそうです。東京駅から近いところが遠征組には助かるのですが。

 
 
 
 

【追記】
 菊五郎さんが「脊柱管狭窄症」で来月休演されるそうです。かなり“痛い”病気のようですが、全然そうはお見受けしませんでした。どうぞゆっくりご養生ください。
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“大雪”

2023-01-25 22:40:40 | その他いろいろ
 NHKの全国ニュースでも大きく取り上げられておりましたが、近畿地方は久しぶりに雪が積もりました。昨日から雪が降り始め、今朝起きたら真っ白になってました。

 これを“大雪”と呼ぶなんて雪国の皆様にとっては「ちゃんちゃらおかしい」ってところでしょうが、普段めったに雪が積もらないのでこれだけ積もるともう大変なんです。JRは昨夜からグダグダになって、今日はほぼ1日運休してました。JRの運休の影響でほぼ並行して走る阪急電車は激混み、「多客のため遅れ」ていました。おけいはんも「大雪のため遅れ」とアナウンスしていました。近畿の電車、ほぼ全てでダイヤが乱れていました。

 明日は鉄道は正常に戻るようですが、厳しい寒さはまだ続くとニュースで言っておりました。皆様もどうぞお気をつけくださいませ。

 ↓わが家の近所の“大雪”です。
 
 
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帰ります。

2023-01-22 19:11:32 | Tokyo
怒涛のお江戸遠征、無事終了し、帰りの新幹線です。銀座三越の青山のお弁当と安定のエビスビールです。

東海道新幹線は、今日の午後に新横浜と小田原の間の停電があり、その影響で私が乗る予定のひかりも22分遅れで東京を出発しました。歌舞伎座の第1部終わりで、新幹線が止まっていることがわかり、「今日、私は帰れるんだろうか?列車ホテル?京都へ着いてもその先は電車がまだあるんだろうか?」と第2部を見ていても気が気ではなかったのですが、何とか動いており、30分以内の遅れで収まりそうで、思ってた時間とあまり変わりなく帰宅できそうです。JR東海、すごいです。

国立も歌舞伎座も浅草もどれも非常に充実しておりました。やっぱり、お江戸はよろしゅうございます。また、来月、孝夫さんにも無事に来られますようにと祈ります。

【22:40 追記】
無事に帰宅しました。他事ながらご休心くださいませ。
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お江戸へGO!

2023-01-20 10:32:24 | Tokyo
お江戸へ向かっております。絶好の富士山日和でございます。

怒涛の遠征ツアーが始まります。今日は国立劇場からです。初めての菊五郎劇団のお正月公演、とても楽しみです。お子ちゃま方も大活躍だそうで、親戚のおばちゃん気分での観劇になりそうです。

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仁左さま@「歌舞伎家話」

2023-01-19 22:28:10 | 先々の予定
 孝夫さんが「歌舞伎家話」にご出演です。
 
 イープラスの紹介記事です。
 片岡仁左衛門が一年ぶりに「歌舞伎家話」に登場!
歌舞伎俳優 片岡仁左衛門が昨年1月に配信された「歌舞伎家話」第13回より1年ぶりに登場!
2022年も多くの公演に出演し、2023年の活躍にも期待が高まる仁左衛門。昨年を振り返ってのエピソードと、本年の公演へ向けた意気込みなどを語る。
昨年は歌舞伎座「二月大歌舞伎」にて『義経千本桜 渡海屋・大物浦』の渡海屋銀平実は新中納言知盛を一世一代として渾身の力を込めて演じ、知盛の生き様を見事に描き出した。
「四月大歌舞伎」では坂東玉三郎とともに、人気の高い演目『ぢいさんばあさん』に出演。仲睦まじい若夫婦から、年月を経た老夫婦までを演じ、夫婦の間に流れる瑞々しい感情や別れの寂寥感、再会の喜びと、途切れることのない夫婦の深い愛情を感じさせ、観客の胸を熱くした。
そのほかにも、「秀山祭九月大歌舞伎」で上演された『仮名手本忠臣蔵 七段目』の大星由良之助や、南座「吉例顔見世興行」『松浦の太鼓』で勤めた松浦鎮信も印象的で、芸の継承にも積極的に取り組んだ。
そして、迎えた2023年も仁左衛門の活躍は続きます!歌舞伎座「二月大歌舞伎」(2月2日(木)初日)では『霊験亀山鉾』に出演し、藤田水右衛門/隠亡の八郎兵衛を一世一代にて勤め、さらに、歌舞伎座新開場十周年を祝う「鳳凰祭四月大歌舞伎」では玉三郎とともに待望の『与話情浮名横櫛』への出演が発表されている。
常に芸の真髄を究め、さらに高みを目指す仁左衛門の胸の内に、中井美穂が迫る!貴重なエピソード満載の「歌舞伎家話」第22回をお見逃しなく!

 いろいろとお話してくださるようですね。非常に楽しみです。聞き手も中井美穂さんなので安心です(決して「片岡さん」なんてお呼びにはなりませんから)。

 配信日:2月1日(水)20時~ アーカイブで2月7日までご覧になれます。
 配信予定時間:70分
 視聴券:2000円
 視聴券の申し込みのページはコチラ
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「江戸の夢びらき」「桃源」「閉店時間」

2023-01-16 23:08:02 | 読んだもの
 今回はエンタメ系の読んだ本です。

 「江戸の夢びらき」
 
 【内容紹介】
寛文7年(1667)、浪人の娘・恵以はひとりの少年と出会う。子どもながらに柄の悪い侠客たちに囲まれ、芝居に出れば大暴れして舞台を滅茶苦茶にする破天荒さに呆れながらも、恵以は自然と人の注目を集める彼の素質に気づく。少年の名は海老蔵。長じて市川團十郎を名乗り、〈荒事〉の追求の果てに江戸の民衆から信仰にも近い人気を集め、劇作家としても今なお愛される名演目や斬新な演出を次々と生み出した不世出の天才。彼が命をかけた〈荒事〉とは何だったのか、そして、なぜ舞台上で命を落とすこととなったのか。謎多き初代市川團十郎の波乱万丈の生涯を、元禄の狂乱と江戸歌舞伎の胎動とともに描く空前の一代記がここに誕生!

 エビサンの襲名に合わせたかのように11月10日に文庫が発売されました。松井今朝子さんの本なので、面白くないわけはなく、非常にサクサクと読み進むことができました。「鳴神」とか「暫」も出てきて、最初はこんなふうに演じていたのかとほーっと思いました。初代は上方にもご出演で、そこで初代坂田藤十郎とも会ってます。藤十郎さんというと福々しいニコニコ顔の藤十郎さんがパッと浮かんでしまって、どうも作中の描かれ方とは違うんだけど、って思いながら読んでました。二代目は初代が偉大すぎて、なかなか思うような結果が出ず、吉原に入りびたりで、その結果「助六」ができたようで、意休のモデルになる人もいらっしゃったようです。と書きつつ、どこまでが事実でどこまでがフィクションかはわからないのですが。でも、事実だけを書くっていうのも、以前、成田屋さんのことを書いた新書を読もうとしましたが、ちょっとしんどくなって、途中で読むのを止めてしまいました。なかなか塩梅が難しいですね。

 「桃源」
 
 【内容紹介】
「な、勤ちゃん、刑事稼業は上司より相棒や」大阪府警泉尾署刑事課捜査二係の新垣遼太郎×上坂勤が、南西諸島を舞台とするトレジャーハント事件に挑む!新たな正統派警察捜査小説シリーズ、ここに誕生。
大阪府警泉尾署の刑事、新垣と上坂。仲間の金六百万円を持ち逃げした比嘉を追って沖縄に飛んだ二人が辿り着いたのは、近海に沈む中国船から美術品を引き上げるという大掛かりなトレジャーハントへの出資ビジネスだった───。遺骨収集、景徳鎮、クルーザーチャーター。様々な情報と思惑が錯綜するなか、真実はどこに向かうのか。新結成の凸凹コンビが事件の謎に迫る。新シリーズ開幕!

 黒川博行さんの本です。推理小説って同じ作家さんのを大量に読むと、何となくみんな同じに見えて飽きてくるのですが、黒川さんのはつい手に取ってしまいます。かなり分厚い本ですが、一気に読めました。やっぱり面白いです。黒川さんの本は社会問題的な知識も得ることができるのでお勉強になります。今回も沈船ビジネスなるものを初めて知りました。世の中にはいろいろな商売があるものだと思います。最初はごちゃごちゃして、人もいっぱい出てくるし、「どうなるのか?」と思いましたが、最後はきっちりと解決しました。そういうのも快感になるんでしょうね。それと、大阪弁、大阪が舞台っていうのもポイント高いです。

 「閉店時間」
 
 【内容紹介】
花形企業の東京デパートに働く紀美子、節子、サユリ。同じ高校の同級生仲良し3人だが、配属された呉服売場、食料品売り場、エレベーター係という職場の違いも影響し、三者三様の仕事と恋の悩みがあった。仕事と恋愛を通して成長していく女性の姿を描く傑作長編。圧巻の面白さの元祖・お仕事小説、初文庫!

 昭和38年に刊行された有吉佐和子さんの本です。百貨店が舞台ということであれば、“百貨店愛好家”のワタシは読まなければなりますまい!と思いまして。時代設定は昭和30年代前半だと思いますが、「これって今のお話ですか?」って思ってしまいました。もちろん、当時よりは女性の社会進出が進み、バリバリお仕事されてる方も多くなってると思うのですが、OLさん、事務員さん、店員さんって括られるような人種は60年以上経っても、あまり変わってないような気がしました。ワタシがそのぼんやりとした括りの中でちまちま仕事をしているから、よけいそう思うのかもしれませんが。これも有吉さんなので、とても面白いのですが、ちょっと切なくなりました。百貨店が6時閉店っていうのが、唯一「時代が変わった」って思った点でした。
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「その名を暴け」「日本の中絶」「キリスト教美術史」

2023-01-14 22:39:35 | 読んだもの
 長らく中断しております「読んだもの」です。何度も書いておりますが、拙ブログ、そもそも“読書日記”をつけたくて始めたはずなんですが…

「その名を暴け #Me Tooに火をつけたジャーナリストたちの闘い」
 
 【内容紹介】
2017年、ニューヨーク・タイムズ紙に掲載された記事が世界を変えた。映画界で権力を誇る有名プロデューサーが、女優や従業員らに性的虐待を行ってきた衝撃の事実。報道の背景には、二人の記者による被害者への丹念な取材や加害者側との駆け引きがあった。その日を境に、女性たちは声を上げ始めた――。#MeToo運動を拡げたピュリッツァー賞受賞記事の内幕を描く調査報道ノンフィクション。

 #Me Too運動のことは見聞きしたけれど、詳しくは知らなかったので、ちょっと読んでみようかと。映画を見ない人なので、加害者の有名プロデューサーも被害者の女優さんたちも全く存じ上げず、「あぁ、あの人ね」ってわかればもうちょっと面白いのかなぁと思って読み始めましたが、読み進むうちにそういうことは気にならなくなりました。何となく、アメリカならもっと開けてて、すいすい取材が進むのかしらと思っていたのですが、男性中心社会であることに変わりないんですね。取材がなかなか前に進まず「う~ん」ってなったり、露骨に妨害してくる相手に「もうっ」ってなったり、記事発表にこぎつけた瞬間は「やったー!」ってなったり…。トランプさんのことも出てきて、ずっと下品でヤな奴だとは思っていましたが、本当に酷い奴でした。次の大統領選に出ようとしてるけれど、絶対ダメだと思いました。

 「日本の中絶」
 
 【内容紹介】
日本では10人にひとりが経験者といわれる中絶。経口中絶薬の承認から中絶のスティグマ、配偶者同意要件まで、中絶問題の研究家が、世界の動向に照らして日本における中絶の問題点と展望を示す。

 なかなか重いテーマでした。著者の塚原久美さんが21歳の時に中絶と自然流産を経験されており、その罪悪感に長年苦しめられ、中絶問題を研究されることになりました。結婚も妊娠も出産も経験していない身にはちょっとしんどいところもあったけれど、中絶医療や行政、中絶薬のことや避妊、性教育のこと、現在の日本の置かれている状況がよくわかりました。行政も政治も男性だけが牛耳ってて、自分たちの都合の良いように誘導してるってわかってたことではありますが、本当に酷いものですね。バイアグラがソッコー承認されたのに、避妊薬や中絶薬がなかなか承認されません。しかも、もし承認されて売るとしたら、すごい高額になる予定で、これは産婦人科が今の中絶手術で稼いでいる分をそのままスライドさせようとしているからだそうで、久しぶりに「医は算術」って言葉を思い出しました。「水子供養」ってどこかのお寺が1970年代に考え出した“商売”だそうです。「中絶=悪」と刷り込まれている女性の心理につけこんでます。この前どこかのお寺で水子供養のお地蔵さんってあったのですが、「嘘っぱちやん」って思ってしまいました。最初から最後まで重くて、全然ホッとするところはなく、何とも言えない読後感でしたが、読んでよかったと思いました。男性にもぜひ読んでほしい本だと思いました。

 「キリスト教美術史 東方正教会とカトリックの二大潮流」
 
 【内容紹介】
ローマ帝国時代、信仰表明や葬礼を目的として成立したキリスト教美術。四世紀末に帝国は東西分裂し、やがて二つの大きな潮流が生まれる。一方は、1000年にわたって不変の様式美を誇ったビザンティン美術。他方は、ロマネスク、ゴシック、ルネサンス、バロックと変革を続けたローマ・カトリックの美術である。本書は、壮大なキリスト教美術の歴史を一望。100点以上のカラー図版と共に、その特徴と魅力を解説する。 

 西洋絵画の展覧会に行くと、絶対にこのキリスト教美術って出てくるので、勉強しておいた方が面白く見られるかしらと思い手に取りました。カラー図版もあるし、何とかなるかしらと思ったのですが、全然何ともなりませんでした。一応、最後のページまでは進みましたが、読んでる途中「何で、この本買ったんやろうか?」ってページを開けるたびに思ってました。そもそもの問題として、西洋史が苦手でほとんどわからない、キリスト教がよくわからないので、絵の背景となる説明がほぼ意味不明で字を見てるけど頭に入ってこなくて…。アマゾンのレビューを見ると、皆さん「入門書としてよい」と高評価なんですけどね。作者が知らない人だらけっていうのもあったのかもしれません。最後のほうの「ルネッサンス」と「バロック」でようやくボッティチェリ、ダ・ビンチ、ミケランジェロ、ルーベンス、レンブラントと知ってる名前が出てきてちょっとホッとしました。入門書を読むための入門書、みたいなのがあればいいのに、って勝手なことを思ってしまいました。
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松竹座の「かべす」

2023-01-12 22:51:51 | 食べたもの
 松竹座の玉ちゃんの公演は午後2時に始まり4時過ぎに終わるので、劇場で何か食べるってことはありません。髙島屋で買ったお土産です。

 
 仙太郎の七草まんじゅうです。皮に春の七草が練りこんであります。でも、そんなに強く主張するものではないので、普通の田舎饅頭でした。本当はたねやの七草餅を食べたかったのですが、7個入りで賞味期限はその日中だったので、一口サイズのお餅でしたがさすがに7個を一人で食べられないので、そちらは諦めました。

 
 髙島屋の銘菓百選で買いました。どら焼きはすみよっさんの喜久寿のものです。上の段は金沢の森八の「福梅」と京都の長久堂の「鳰の浮巣」という葛湯です。これだけでは何が何やらわかりませんので、お店のホームページから写真を拝借しました。

 
 福梅
 
 鳰の浮巣

 
 佐渡の尾畑酒造の「壱穂」というお酒です。髙島屋にたまたま来られていて、買ってきました。買った時は何も思わなかったのですが、松竹座で「そういえば鼓童って佐渡よね」って思い出して、何かすごい偶然でした。

 
 
 公演前の腹ごしらえはマルイのカスカードでクリームパンを食べました。カスカードは神戸のパン屋さんのチェーンなんですが、ワタシの大学の駅にもあって、よく買ってたので何だか懐かしくなって入ってみました。

 《オマケ》
 
 こちらは文楽劇場のロビーで奈良の特産品が売ってて、あまり誰も買ってなかったので、せっかく来られているのに申し訳ないような気がして、奈良漬けを買ってきました。15日(日)と22日(日)もあるようです。いらっしゃる方、ぜひどうぞ!
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初春文楽公演

2023-01-10 23:24:11 | 観たもの
 初文楽にもまいりました。文楽も3部制になっています。今回は2部と3部を見ました。

 2部は「義経千本桜」の「椎の木の段」「小金吾討死の段」「すしやの段」です。先月、南座の顔見世にかかったし、孝夫さんで何度も見てるし、文楽で見るのは初めてなので楽しみにしていました。でもね、文楽の義太夫ってめちゃくちゃ気持ちいいんです。何度も闘いましたが、残念ながら意識を失うことしばしば…。それと、権太の人形のかしらが「小団七」というもので、二枚目じゃないんです。(かしらの写真と説明はコチラ)孝夫さんのお役なので、もっと二枚目のシュッとした人形じゃないとイヤだ!って思ってしまって…。

 3部は「傾城恋飛脚」の「新口村」と「檀浦兜軍記」の「阿古屋」でした。「新口村」は先月の南座顔見世の「封印切」の続きになります。これも歌舞伎で何度も見ました。もちろんストーリーは同じなんですが、見た目がずいぶんと違います。歌舞伎だと忠三郎の家の外でお芝居をしていますが、文楽は家の中が舞台です。忠三郎女房が留守番をしているところへ、怪しげな男が次から次へ訪れて、家の中を窺って帰ります。これも歌舞伎では見ないですね。忠兵衛の父の孫右衛門を梅川が介抱して、親子の対面を果たすところは同じでしたが、最後は八右衛門が捕手となってやってきます。「え、そうなん?」ってちょっとビックリでした。あ、でも、忠兵衛・梅川が黒いお着物で逃げてくるのは同じでした。雪深い里にあの格好は寒いなんちゃうん?っていつも思ってるんですが。「ここいっしょ」とか「ここ違う」とか何だか間違い探し(間違いじゃないけど)みたいな観劇になりました。

 その後は「阿古屋」です。これ、何度か見てますが、ほんと、好きなんですよね。人形が琴・三味線・胡弓を演奏します。もちろん、本当の演奏は出語り床のほうなんですが、まるで人形が弾いているようで、人形も見たいし、出語り床も見たいし、ヒラメの目がうらやましいと思いました。簑助さんが引退されてからは、特に前で見る必要もなくなったので、最近は二等席で、一番後ろの席で見てるので、広く見渡せるんですが、それでも見られませんね。

 阿古屋のお衣装の俎板帯には勘十郎さんお手製の蝶々と金糸・銀糸が垂らされ、さらにゴージャスになっています。三曲の手(琴手・三味線手・もみじ手)は簑助さんのをお借りになっているそうです。

 文楽では今月から幕見が復活していて、この「阿古屋」だけリピートしたいのですが、帰りが遅くなるのがちょっとキビシイかな…。

 文楽劇場のお正月の設えです。「卯」の字は東大寺別當橋村公英さまの揮毫です。
 
 
 
 
 
 ロビーに阿古屋の人形が飾ってありました。
 
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