山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

ミッション 苔ごと脱落した着生植物を救出せよ!  平成30年7月初旬

2018年07月12日 | 番外編
 山梨県ではなかなか見ることが出来ない着生植物が苔ごと木から脱落してしまったという情報が入ってきた。地上に落ちたままだと今年はなんとか生きたとしても来年まで持ちこたえることは出来ないであろう。この植物を救うためにはまた木の上に戻してやるしかない。しかし、脆い苔の塊をどうやって戻せば良いのか?針金で止めるのは目立ち過ぎるし、木にとっても好ましく無い。釘で打ち付けるにも苔が脆くてすぐに脱落してしまいそうである。植木屋さんでは無いし、良い方法は知らないのだが考えに考えて・・・これでどうだろうか?


    高い木の上には珍しい植物が着生していた。200㎜望遠レンズでこのくらいしか追えない遠い位置に居た。


    トリーミング。スギランというシダ植物。山梨県では絶滅危惧種ⅠA類。


    単葉のシダが群生している。


    トリーミング。ホテイシダ(ウラボシ科)だと思う。山梨県絶滅危惧種Ⅱ類。


    問題の木がこれ。小さな葉が付いているがその下の部分は苔ごと脱落している。


    別の場所。ここも大きく苔が脱落している。

 この木に着生している苔と着生植物は年々脱落して数が減ってしまっているらしい。樹齢によるものなのか、それとも環境によるものなのかは分からないが、苔が脱落してこの木の幹は乾燥化しているように見受けられる。この木に脱落した苔を戻すのは再脱落の危険が高く困難であろう。周辺の木を探して同じ種類の木で苔が元気に着生しているものを探して戻すことにする。


    預かったのは良いが管理が難し過ぎて葉が一部脱落してしまった。


    苔の生えた木に戻す。そのまま釘打ちしても生着しなそうなので麻の紐でネットを作って打ち付けた。

 苔が生着したからと言って付いている着生植物が生き残ってくれるとは限らない。なにせ初めての試み、どうなるのかは全く分からない。葉の状況から見て今年花を咲かせるのは困難であろうから、来年以降に期待することになる。生き残って花を咲かせてくれるのを祈るばかりである。


    帰り際の道路脇で背高のオニノヤガラが1本咲いていた。

 園芸の勉強も必要になってくるのか?とも思ってしまう。
コメント (2)
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