山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

月光ダイヤモンド富士 朝霧高原  平成29年1月16日

2017年01月16日 | 星空
 パール富士は月が円く写ってこそパールだと思うが、今回撮影に出かけたのは円い月では無くてダイヤモンド富士のように月の光が拡散して輝く月光ダイヤモンドである。日没前後の月を撮るとパールになるが、日没後1時間以上を過ぎた満月に近い月を撮影すると光が拡散してダイヤモンドのようになる・・・はずだが??

 前日は夜の8時ごろに田貫湖でダブル月光ダイヤモンド富士になるはずだったのでライブカメラを見ながら待機していたが、空模様が悪く精進湖線の途中まで車で行って引き返してきた。この日も朝から富士山は雲隠れしていてほとんどあきらめていたのだが、日没近い時間になってから富士山にまとわりついていた雲が飛んで山頂が姿を現した。パソコンで本日の撮影場所を探してGPSに転送して、夜7時に出発。狙うのは月光ティアラだったが、座標点の場所3ヶ所はいずれも富士山の眺望が得られず、かつ富士山頂の裏側に雲が出ていて割れる月光ダイヤモンドの撮影はほとんど無理な状況だった。場所を変えて良さそうなところを探すがなかなか見つからず、月の昇る10分前にようやく撮影場所を確保して急いでカメラをセットする。本日の月は月齢17で、上部が欠け始めている。


    富士山頂に棚引く雲が月光で白く光っている。月の出はもうすぐ。画像が青っぽいのはホワイトバランスを白熱電球にしているため。


    雲の中に月が現われた。ダイヤモンド富士のようにチカッとは輝かないが、光が拡散してダイヤモンド富士のように写る。


    月光ダイヤモンド富士。ゴーストは邪魔だが、このレンズの性能なので止む無し。


    雲の上まで月が昇ったところ。面白いのはゴーストに月の紋様が映っているところ。


    露出を変えると写り方もだいぶ変わる。このくらい輝かせれば月光ティアラや割れる月光ダイヤモンド撮影も可能なのではないかと思う。


    こんな暗闇に昇って来る月も悪く無い。


    600㎜望遠で捉えた月の登り始め。ピントが甘いが、ブレてもいる。シャッタースピードが遅いのでカメラとレンズの固定方法を考えなければならない。


    月齢17の月は上部が欠けていて光り方がいまひとつに見える。月齢15か16あたりのほうが良さそうだ。

 長焦点のレンズを使った時の固定方法や、月齢による月の形の変化など、割れる月光ダイヤモンド富士撮影に向けていろいろと課題が見えてきた。1ヶ月後にまたチャンスがやって来るので天候に恵まれることを願う。

 大寒波がやって来ているためにこの日の朝霧高原は-10℃まで冷え込んでいた。しかし風が吹かなかったためにさほどの寒さは感じなかった。おそらく湖の湖面も静かなはずだ。月光のダブル富士山撮影には絶好の条件なので、精進湖に立ち寄る。そしてもうひとつ、試しておきたいことがある。


    月光のダブル富士。半分凍り付いた湖面に綺麗に富士山が映っていた。ホワイトバランス白熱電球。


    同上、縦位置。オリオン座と冬の大三角形がもう高く昇ってしまっていて、富士山の上に目立った明るい星が無かったのはちょっと残念。


    200㎜望遠、Iso5000、F2.8、2sec で撮影した富士山。月明かりに照らされて富士山はかなり明るく写る。


    こちらが全く同じ条件で撮影したオリオン座大星雲。シャッタースピード3秒以内ならば画像の流れはあまり気にならない。


    若干明るさを調整してこの2つを貼り合わせる。おそらくはこんな感じで富士山とオリオン座大星雲を写すことが可能だろうと思っている。

 富士山の上に輝くオリオン座大星雲の撮影はもう2年くらい前から考えており撮影地もほぼ確定しているのだが、高下と竜ヶ岳でダイヤモンド富士撮影に四苦八苦している間に朝霧高原での撮影時期を逸してしまった。これは今年の秋まで持ち越しか、あるいはもし時間がとれるなら、沈むオリオン座大星雲を丹沢まで撮影に行くことになるかも知れない。問題なのは富士山の明るさとオリオン座大星雲の輝き方のマッチングで、闇夜では無くて月明かりで若干富士山が浮かび上がるくらいのほうが良いのではないかと考えているのだが、これも撮ってみなければわからない。アンドロメダ大星雲も含めて、この撮影も今後の課題である。
 


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする