阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

「那智勝浦道路」視察(続)

2008年02月18日 22時09分21秒 | 政治
 記者会見場での私。表情が硬いですね。和やかに、ブレずに、しかし、明快に説明する川内博史衆議院議員のスタイルは本当に勉強になりました。まさに「説得者」そのものでした!

「那智勝浦道路」視察

2008年02月18日 21時39分37秒 | 政治
 今日は那智勝浦町と新宮市を結ぶ「那智勝浦道路」と「グリーンピア南紀」の視察を行いました。民主党の国会議員団(川内博史、大島敦、田村謙治衆議院議員)と合流し、現地視察と地元の方々との意見交換、そして記者会見に出席しました。

 ガソリン税の暫定税率廃止、および道路特定財源の一般財源化の意義については、このブログでも再三訴えてきましたが、実際に、今、議論になっている道路が、巨額な予算を投入して作る必要があるのかどうか。道路の必要性は認めた上で、もう少し、持続可能な使い方が可能ではないか、現地の方々のご意見も伺いながら考えることが目的でしたが、大変に有意義なひとときでした。本当に現場を見て良かったと思います。

 那智勝浦道路は全長15.2キロ。1240億円かけて作られています。昼間は極めてスムーズに流れる道路ですが、朝晩は渋滞が発生するため、その緩和を行うのが主な目的です。制限速度は80キロ。4車線の高規格道路です。

 新宮市三輪崎の起点に着くと大勢の報道陣とともに「歓迎 地方の道路の実情をよく見て下さい」と書いた横断幕を掲げた方々が待っていました。「民主党に対する申し入れ」を行う方々と聞いていたので、かなり刺々しい雰囲気を予想していましたが、その表情には敵意よりも切実感が漂っているように感じられました。

 この道路が無駄かどうか、短い時間でそんな判断はできません。しかし、この道路が、あまりにも過剰品質で、実際に必要な品質を超えていることはすぐにわかりました。

 調査団の団長である川内議員が中心になって様々な情報開示とともに対話をを行いました。国土交通省のHPによると「那智勝浦道路」がない場合、この地域の移動に17.6分かかりますが、整備後は17.4分になるそうです。つまり、12秒(!)を短縮するため、1240億円が使われているのです。また、この事業の総便益は1850億円と計算されていますが、これは、観光で来た人や、偶然通りかかった人も含めた全ての人が、日給7万2000円(時給3000円×24時間)である想定に基づいていているそうです。どちらも頭の中が???マークでいっぱいになりそうな説明ですね。 

 「いい道路を作りたい!」気持ちはわかります。しかし、今の財政状況を考えれば、1キロ80億円を超える道路、川内議員によれば「ヴィトンやエルメスのような道路」ではなく、もっと身の丈に合った道路に変える必要があります。例えば、道路計画と建設は地方に任せ、制限速度80キロの道路を2車線の60キロにすることで、おそらく費用は半分以下になるのです。そうすれば、もっと他にも道路が作れるでしょうし、教育や医療、地域振興に使える費用も確保できるはずです。また、今の最高品質道路ではお呼びではないであろう地元の業者にもお金がまわっていくでしょう。私たち民主党が目指しているのは、そんな、地域の皆さんが納得できる政策であり、ガソリン税の暫定税率廃止、そして道路特定財源の一般財源化がその突破口になるんですよ! 私たちの説明に多くの方々が頷いて下さいました。

 「よくわかりました!」「頑張ってください!」横断幕を持った方々は安心した表情に変わり、私たちが出発する時は、温かい笑顔で手を振って見送って下さったほどでした。

 明日は高野口駅で駅立ち後、橋本市内、九度山町で活動します。企業での挨拶の他、今日の視察の感想を街頭演説で伝えていくつもりです。またも朝4時起きですが頑張ります!


 写真:「那智勝浦道路」の橋脚を視察。そのあまりの壮麗さに、みんな驚嘆の声を上げていました。右下が団長の川内博史議員です。