阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

有機レモンを通してのウクライナ支援

2022年03月12日 15時28分13秒 | ボランティア
 『走るさかぐちの歌』を作曲してくれた瑞穂市のキョウコさん。被爆2世でもある広島出身のご主人の故郷で採れた有機レモンの特売を続けています。特売期間の売り上げの半分をウクライナに寄付されるとのことで、レモンを10キロ買わせて頂きました。100個以上の極上レモン。まずはレモン鍋を作って食べましたが、我ながら美味しくできました!

 いろんな方に呼び掛けて数日で178,000円を集めることができました。チェルノブイリから僅か2キロあまりの町で生まれたウクライナの民族楽器バンドゥーラの演奏家カテリーナ・グジーさんなどを通し、戦争に苦しむ方々の人道支援活動に使って頂きます。










自分だけ防弾チョッキを使用する発想になれるかどうか?

2022年03月11日 11時43分53秒 | 政治

 国連でのPKO活動に参加していた時、防弾チョッキの使用を打診されたことがありましたが、即座に断りました。山岳少数民族の村に住み込み、現地の住民と信頼関係を構築することが日々の活動の要諦でしたから、自分だけ使用するなど考えられないことでした。

 当時、カンボジアでは毎日のように銃声や砲撃を聞いていました。誰もが持っていたAK47(カラシニコフ自動小銃)は1秒間に10発以上の連射が可能で、防弾チョッキだけで被弾を防げるものではなく、また、約10キロの重さがあるので筋トレ効果はあっても迅速に行動するには妨げになります。国連要員であることを示すための帽子やベストの着用が推奨されていましたが、私はできる限り最小限にしていました。反政府武装グループの支配地域の上を国連のヘリコプターで飛行する時は、防弾チョッキが置いてあり、お尻の下に敷いて使用するように指示されたことはあります。ジャングルからAK47やM16で撃ってくるからです。

 今回、日本政府はウクライナに防弾チョッキを供与するとのことです。一定の効果はありますが、防弾チョッキ装着に適さない子どもや女性を置いて自分だけ装着する発想になるのかどうか、現地にいた実感からすると大いに疑問です。また、戦闘部隊が使用する場合の防衛装備移転三原則との整合性も十分な議論が必要です。

 写真は国連のベストを着てのモザンビークでの選挙支援活動と、カンボジアの村での生活。モザンビークは国旗にAK47が描かれていることで知られています。独立に向けたゲリラ戦の苦闘を表しています。











ロシアのウクライナ侵略への糾弾と、ロシア人の人権への配慮は矛盾しない

2022年03月10日 00時35分16秒 | 政治

 ロシアによるウクライナ侵略は主力を投入しての本格的な戦闘になり、民間人を含む多くの犠牲者が出ている。ウクライナでは、18歳から60歳までの男性には総動員令が発令され、ウクライナ国籍の18~60歳の男性は戦闘要員になる。また、3万人を超える女性兵士も戦いの前線に立つことになる。家族と別れ、圧倒的な戦力のロシア軍と戦い祖国防衛のために命を捧げる覚悟を思うと胸が苦しくなる。

 私自身は国連ボランティアとして参加したカンボジアでの国連平和維持活動(UNTAC)や、米国による対テロ戦争の戦場になったパキスタン・アフガニスタン国境の部族地域では銃声や砲撃を身近に感じて活動した経験がある。実際に多くの仲間や身近な人々の不条理な死に接し、戦争だけは避けなくてはならないと強く感じた。それが政治家を志す動機にもなった。ウクライナの人々の勇気への心からの敬意とともに、一日も早くロシアの侵略戦争を止めるのが国際社会の最大の使命だと思う。

 私は今、羽田次郎参議院議員の政策秘書もしている。戦争を止めるために日本の役割を追求することに自分の経験の全てを注ぎ込もうと考えている。また、ウクライナ人はもちろん、世界各国でヘイトスピーチの対象になり、様々な権利が侵害されている一般のロシア人に対してもどのような人道的な役割が果たせるか、議員の国会での質問を通して日本政府に対応を迫っていこうと決意している。それも戦争を止める手段になると信じているからだ。小さいけれどゼロではない。それを積み上げ臨界点に達した時、世界は動くはずだ。

 日本政府は、ロシアの暴挙には高い代償が伴うことを示していくとの考えで、強い経済制裁に踏み込んでいる。手段が限られている中、やむを得ないものと理解はできる。しかし経済制裁は、子ども、高齢者、病人、低所得者、失業者など、社会的な弱者により大きなダメージを与える。通貨・ルーブルの相場も大暴落しており、ロシア国内でも社会的弱者に大きな苦しみを強いているのは明白である。

 日本政府としては、戦争を止めるためには、ロシアの一般国民に苦しみを与えることはやむを得ないという判断なのか?「人間の安全保障」を日本の外交の柱に据えるとした方針との整合性はどのように考えているのか。3月8日の参議院外務防衛委員会では、羽田次郎議員がこのように質問したが、林芳正大臣の答弁は、「ロシアのウクライナ侵略は力による一方的な現状変更であり、国際秩序を揺るがす行為。秩序の根幹を守り抜くには、国際社会は結束して毅然と行動しなくてはならない。日本国民だけでなく、ロシア国民にも様々な影響が及ぶことは避けられない。大きな目的のため引き続き、G7をはじめとする国際社会と連携して適切に対応する」というものであった。

 林大臣の答弁からは、日本の基本姿勢は戦争を止めるという大きな目的を達成することで、ロシア人の生活、とりわけロシア国内におけるもっとも弱い立場の人々への影響を配慮する姿勢は伝わってこない。それらの方々の人権侵害にも関知しない考えと受け取らざるを得ない。戦争こそ最大の人権侵害であり、人間の安全保障を日本外交の柱に据える方針は、戦争を止める目的の前には棚上げするという解釈なのだろうか。これは看過できない発言だと思う。今後も追及していくつもりだ。一方、今日、ロシアでの営業停止を決めたマクドナルドは従業員への給与は今後も払い続けるそうだ。

 先日、在日ウクライナ人やロシア人の話を聞いたところ、SNSでは特にロシア人に対する差別的な言葉が増え、大きな不安を感じていると双方から聞いた。その一方で、在留ロシア人のSNSのサイトの一部には、日本に対する反感や、過激な言葉も散見されるとのこと。もちろん、ウクライナ侵攻に反対しているロシア人も多いが、独裁的な指導者に反対の声を上げる恐怖と、ロシアを敵視する国際世論に反発しているロシア国民の声もあり、戦争反対と声をあげるのは大変なリスクが伴う。さらに、ロシア国内では言論弾圧やメディア規制が始まっており、ウクライナ侵攻に関する“反政府情報”の拡散には15年の懲役も法制化された。ロシアに残された家族を思うと大変なジレンマを感じることと思う。

 早期にロシア軍による攻撃を終結させるには、ロシア国民が声を上げ、反戦の大きなうねりを作ることが鍵だと思う。一般のロシア国民に対しては国際社会が「あなた方は敵ではない」というメッセージを送り、ロシア国民がロシア政府に反対の意思を示すことを支持する姿勢を示すことだ。これは大きな力になる。日本政府としても、特に日本国内に在留するロシア人の人権侵害には異を唱え、「日本は敵ではない」と理解を求める発信が必要だと考える。

 こんな問題提起に対し今日の外交防衛委員会での羽田次郎議員への政府答弁は、「日本政府は、プーチン政権によるウクライナ侵略であり、日本国内に居住するロシア人からも反対する声が上がっていることは承知している。日本国内のロシア人向けに何らかの発信をすることを検討したい。ロシア人一般に対するヘイトスピーチがSNSなどで拡散していることは憂慮している。日本国民に対しても日本に居住する一般のロシア人に、ロシア人である理由だけで排斥することは控え、冷静に対応するように呼びかけたい」というものであった。

 この対応は評価できるものだ。一方で、これまで何もやっていなかったことも浮き彫りになった。実際に、日本国内のロシア人にはどのような手段で、どのように発信するのか、また、どのような反応があったのか、日本国民に対しては、どのような手段で、どのような呼びかけを行うのか、質問主意書も駆使して、政府に迫っていきたい。

ロシアのウクライナ侵攻に反対するロシア人

2022年03月06日 09時34分06秒 | 政治
 今日はロシアのウクライナ侵攻に抗議するデモに参加。表参道の国連大学前から渋谷を経由して国連大学まで約2時間歩きました。

 今まさに家族や友人が殺されている中でも、殺気だった雰囲気ではではなく、あくまでも平和的な温かい雰囲気のデモだったことに感銘を受けました。私の近くを歩いていたロシア人女性のグループはロシア人であることを示すプラカードを掲げ戦争反対を叫んでいました。「ロシア人だからこそ来たのよ!でも、ロシアでやったら懲役15年なんです!」と言っていたのがとても印象的でした。

 みんながこんな対応ができるわけではないかもしれません。でも、今、経済制裁によって普通のロシア人の生活が破壊され、ロシア人は痛い目にあって当然!と言わんばかりのメッセージを政治が発していることに見事なカウンターメッセージを発していることに心が熱くなりました。

#StandWithUkriane
#ウクライナ侵攻反対デモ










ロシアへの経済制裁の先が見えない日本

2022年03月05日 00時55分23秒 | 政治

 ロシアの侵攻に対し、ウクライナ国民は女性さえも武器を取りロシア兵に立ち向かっている。命がけの奮闘で、規模で圧倒するロシア軍の攻撃を食い止めている。祖国防衛戦争に従軍する戦士、そして市民は給料をもらって従軍する兵隊とは死への意識、覚悟が違う。ロシア兵にとっては恐ろしい存在だろう。アメリカが敗北したベトナム、またソ連が撃退されたアフガニスタンの再現がウクライナでも起こりつつある。

 ウクライナ市民がゲリラ戦で対抗する事態になると、戦争は長引き、双方に膨大な死者が出ることになる。その過程で、今日のサポロジエ原発への攻撃のように、人類にとっての危機への引き金を本当に引いてしまうかもしれない。国際社会の責任は一日も早い停戦の実現だ。日本はそのための仲介の可能性を全力で追求するべきだ。残念ながら日本にはそんな丹力のある政治家はいないが、今、プーチン大統領と度々対話を試みているマクロン大統領を後方支援することも立派な仲介努力だ。

 ウクライナ侵攻を続けるロシアに対し、岸田総理はロシアとの関係をこれまで通りにはできないと強い経済制裁に踏み込む意思を示している。経済制裁は社会的にもっとも弱い立場の人に大きなダメージを与える政策だ。ロシアの通貨・ルーブルの価値もすでに大幅に下落して、戦争とは関係のないロシアの普通の人々に大きな苦しみを与えつつある。人権を重視する国家として普通のロシア国民への影響には極力配慮するのか?ウクライナ人に塗炭の苦しみを与えている戦争を止めるためには、ロシアの国民にも相応の苦しみを与えて、プーチン政権への不満を沸騰させることが結局は戦争終結にプラスになると考えているのか? 私には日本政府の戦略がどちらなのか見えてこない。特に戦略などないように思える。

 SNSでは日本に住むロシア人に対して攻撃的な言葉が数多く投げられているようだ。ロシア人やウクライナ人の友人によると、日本にいるロシア人のSNSの一部には、日本に対する反感や、日本人を攻撃しようという過激な言葉も多く見られると聞く。ロシアの侵略戦争に反対しているロシア人も多くいるが、独裁的な指導者に反対の声を上げる恐怖と、ロシアを敵視する日本、そして国際世論に反発するロシア人の声もあって、声があげられないとも聞く。

 日本政府は、ロシア政府には反対しても、決してロシアの人々を敵視していないことを、もっと明確に示すべきだ。

 戦争を終結させるにはロシア国民が声を上げ、プーチン大統領に侵攻を断念させる、あるいはプーチン政権を倒すことが最大の鍵だ。ロシアの人々がプーチン大統領に反対の意思を示せるように、そしてそれが世界からロシア国内へと大きなうねりになるように、国際社会として全力で支援しなくてはならない。その先頭に立つのが日本であって欲しいと思う。