阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

ナカタアツヒト学校、3度目の訪問

2016年02月19日 09時55分20秒 | ボランティア

 昨年は、集団的自衛権をめぐる議論、また自衛隊による駆けつけ警護の在り方などが国民的議論になりました。昨日は、民主党と維新の党が安全保障関連法の対案として、領域警備法などの3法案を国会に提出しています。集団的自衛権行使を認めた安保法は憲法違反であり、自衛隊の活動はあくまでも憲法の範囲内で行うべきとの内容です。

 さて、安全保障法案の国会論戦の中で、1993年4月、カンボジアでの国連PKO活動中に銃撃されて亡くなった中田厚仁さんについて、たびたび言及がありました。カンボジアPKOでの活動の仲間であった中田厚仁さん。彼の生き方が今なお多くの人の心に生き続けていることへの感慨とともに、私自身、『平和』というものにどのように向き合うか、今、何をすべきかとの初心に立ち返るべく、昨年、再びコンポントム州のナカタアツヒト学校を訪れました。2013年7月以来、3度目の訪問です。

  ナカタアツヒト村を再訪して 2013年8月8日投稿 

 ナカタアツヒト学校は、彼が射殺された場所にでき、アツヒト村と名付けられた村に設立された学校です。非常に不便な場所にあるため、この村の子供たちにとっては大きな意義のある教育の場になっています。今回訪問したのは午後でしたので、小学校の授業は終了していました。事務局で話を伺った後、中学校の4つのクラスでスピーチをさせて頂きました。少し前のことになりますが、学校の現状についてヒアリングし、中田厚仁さんについて子どもたちに話すことができたので報告します。

 まずは学校の現状です。

1.中学校の生徒数は約200人。7,8,9年生が通っている。

2.当初は小学校のみで1998年に創設されたが、中学校が2006年に作られた。今はカンボジア政府の下で運営されている。小学校は256人、うち女の子は約140人。

3.運営費として2つのスポンサーから年1700米ドルを支援してもらっている。一つはPB(教育関係の政府系基金)、もう一つはFIGという団体

4.中田厚仁基金からの基金は現在は来ていない。本来使うべき建物の修繕などに使われず、関係者の横領があったのがきっかけで、基金が廃止されたと言う人もいるが、実際はどうなのかと聞かれた。中田厚仁基金は自立を支援することが目的。厚仁さんのお父さんである中田武仁氏は、15年間を区切りとして2008年に国連ボランティア名誉大使から退任している。いつまでも支援に頼るのではなく、自立することが厚仁さんの意思に報いることですよ!と話す。

5.運営費の不足により、電力不足、通学バス不足、教材不足、理科実験室の機材不足などの問題がある。現状では、教育の質は高いとは言えない。教育の質を充実させるべく、設備投資したいがお金がない。

6.高校は村から12キロ離れている。毎年数人が行く。このプラサットサンボ郡には高校はない。

7.学校で中田厚仁さんについて授業で教える、ということは実際にはほとんどない。


 1992~3年にかけて国連が史上初めて一国の暫定的な統治を行ったUNTAC(国連カンボジア暫定統治機構)。学校に通う子供たちはもちろん、状況を話してくれた25歳の職員にとってもUNTACは遠い過去のことなのでしょう。中田さんの記憶が風化していくのも無理はありませんが、この学校の生徒には伝える必要がある!そんな思いで4つのクラスを全てまわって子供たちに語りかけました。

 私にとってはルームメートだった中田さん。「誰かがやらねばならないことがあるとすれば、僕はその誰かになりたい!」 当時、もっとも戦闘が激しかったがゆえに、中田さんはあえてコンポントム州を志願したこと、日本では彼の存在が多くの人の平和への貢献意識を高めたことを話し、皆さんも、しっかり勉強してカンボジアの平和、そして、世界の平和のために働ける人になって下さいね!と語りかけました。
 
 いつも感じることですが、子供たちの瞳の美しさに心打たれました。


教室にて子供たちに語りかける


子供たちには様々な質問をしました。最初は恥ずかしがっていた子供たちも次第に話してくれるようになりました。


子供たちは熱心に聞いてくれました。 














職員の男性は流暢な英語を話していました


少し早く来た女子生徒に学校の様子を聞いているところです


中田厚仁さんと再び握手

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『エコ・フィード』が切り拓く循環型社会の実現

2016年02月02日 11時48分37秒 | 政治

 昨日は紀の川市に事業拠点を持つ『エコマネジメント』社を訪問。食品加工から生じる残渣を熊野牛など家畜の飼料にする過程を詳しく見せて頂きました。

 今、海外からの飼料の高騰や安全性への疑問が畜産農家を苦しめています。また、みかんや柿を加工したり梅干しを作った後の梅の種などの残渣が大量に山や河川に投棄され地域の深刻な環境問題になっていることを考えると、このようなプロセスを経て作られる『エコ・フィード』には循環型社会を作り地域社会を活性化する大きな可能性があります。麦茶の搾りかすを発酵させたり、梅の種から作られた飼料など、家畜の健康や肉質の向上にも大きな効果があるようです。

  一方、このようなプロセスを経ているにも関わらず産業廃棄物扱いになり、一般廃棄物として認定されるのが難しいことなどビジネスモデルとして発展させるには様々な規制改革の必要性があることを再認識しました。どのような解決方法があるのか、戦略は定まっているので今後もフォローを続けます。


梅の種から作られたエコ・フィード


おからの発酵プロセスをチェックする阪口宗平社長


事業所内の作業の様子


麦茶の搾りカスを発酵させた飼料。牛の健康増進に大きな効果があるとのことです。


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