２０２０年２月１９日(水) 提供 ／ ＪＡＬ♪ Trains, Boats And Planes Trombones Unlimited
♪ Alioth Tape
これから春を迎えるヨーロッパ
長く暗い冬を終えた その喜びに溢れているように
草木は芽生え 可憐な花々が 先を争うように 咲き始めます
春を告げる 野菜や山菜が マーケットや露店にずらりと並び
その土地その土地の料理が テーブルを賑わせます
そこで今週は ヨーロッパの春の訪れを 肌で感じる旅に 出掛けてみましょう
JET STREAM 早春のロマン飛行 一足早く ヨーロッパに春を探しに行く旅
今宵は その第三夜…
パリに春を告げるミモザの花
南フランス産 イチゴのシャルロット
街路樹の葉がすっかり落ち 石造りの街並みが むき出しになった パリの街
鉛色の空の下 セーヌの遊歩道を歩いていると
首に巻いたマフラーが 一際温かく感じられます
パリの春は 東京よりも ひと月遅いといいますが
ショーウィンドウは もう春の装い 黄色いミモザに彩られています
日本では 春を告げる花といえば 梅の花ですが フランスでは ミモザ
パリジャンやパリジェンヌたちは この 黄色く輝く ミモザを見て
長い冬の終わりと 春の訪れを感じるのです
2月から3月にかけて パリのシテ島の花市場を埋め尽くすミモザ
このミモザが咲くのは 南フランスのコートダジュール地方
ミモザの村として知られる ボルムレミモザでは 今度の日曜 2月23日に
恒例の コルソフローリー 花祭りが開かれます
この ボルムレミモザから 香水の街 グラースまで
地中海に面した 全長130キロに渡る道が ミモザ街道
これからのシーズン 山の斜面を 黄色い波が次々と 飲み込んで行くように
ミモザの花が 海岸線沿いの道を 北へ北へと上がって行きます
コートダジュールの真っ青な海と 鮮やかな黄色いミモザ
その見事なコントラストは 息を呑むほどの 美しさ
ミモザの香りは 決して強くはありませんが 優しく甘く 軽やかな そよ風を思わせます
パリのショーウィンドウに飾られた ミモザを眺めながら パリジャンやパリジェンヌたちは
夏のバカンスに訪れた コートダジュールを思い浮かべるのでしょう
♪ La cathedrale des cure-dents Pascal Comelade
SOUND GRAFFITI
JET STREAMエヴァーグリーンミュージック No.3♪ It Ain't Over Til It's Over Lenny Kravitz
♪ The Girl Is Mine Michael Jackson
♪ Lovin' You Minnie Riperton
♪ Memory Band Ryan Porter
まだまだ厚いコートが手放せない パリの街ですが
3月に入ると 曇り空の合間に 青空が覗くようになります
パリ10区にある サン・ドニ門
このサン・ドニ門は 凱旋門の影に隠れて 日本人にはあまり知られていませんが
パリでは最も歴史ある門 今から350年ほど前に ルイ14世によって造られました
この サン・ドニ門の北側に 果物や 野菜を売るお店が並んでいます
その庶民的なお店の一軒で 一足早く ガリゲットを見掛けました
ガリゲットとは 南フランス産のイチゴ まだこの時期なら
パリのマルシェや スーパーでは スペイン産や モロッコ産のイチゴが出回っていますが
安くて大ぶりなわりに あまりイチゴの味がしません
それに比べると この南フランス産の ガリゲットは
小粒ながらも 甘酸っぱくて 果肉は芯まで真っ赤 とても甘くて 砂糖がなくても食べられます
しかも 後味も良く まるで 春が来たような 爽やかさがあります
フランス人が イチゴを食べる時に使うのが スプレー式のホイップクリーム
真っ赤なガリゲットに ホイップクリームを これでもかと 豪快に盛り付けて食べます
パリの パティスリーでは このガリゲットを使った シャルロットが並びます
シャルロットとは ご存知のように お洒落な帽子に見立てた 丸いケーキ
イギリスの王妃の名をとったものですが
パリの春を告げるスイーツは この南フランスのイチゴを使った シャルロットです
この シャルロットがお店に並ぶのは ガリゲットが収穫を終える 6月まで
今年はそれまでに イチゴのシャルロットを食べに パリに出掛けてみませんか
♪ Yoko, Ai to Kako（Mimikazari） 佐藤允彦