たた&にせ猫さんの備忘録

―演劇、映画、展覧会、本などなど、思うままに―

『ロスト イン ヨンカーズ』 パルコ劇場

2013年10月06日 | 日記
   『ロスト イン ヨンカーズ』 パルコ劇場  2013.10.5
     2013/10/5(sat) ~11/3(sun)
   作=ニール・サイモン  上演台本・演出=三谷幸喜
   CAST:中谷美紀 松岡昌宏 小林隆 浅利陽介 入江甚儀 長野里美 草笛光子

  最近、三谷さんの芝居はほぼ欠かさずに見ている。中谷さんの一人芝居をにせ猫さんが見て、とても良かったと言っていたので、キャスト面でも期待大。

  ブログを書こうと二―ル・サイモンを検索すると、『三谷幸喜はサイモンから大きな影響受けており、主催していた劇団の名前はサイモンの作品名に由来する』とあり、チラシを良く見ると<ついに実現!三谷幸喜×二―ル・サイモン>と書かれています。

  さて芝居はニューヨーク市の南端に接するヨンカーズ市に住む、ドイツからアメリカに渡ったユダヤ移民家族の第二次大戦中の物語。

  ドイツでの辛い過去を持ち、どんな時も泣かない強さを子供たちに求める強権的な母親(草笛さん)の下、子供たちは神経症的であったり(長野さん)、犯罪組織に入っていたり(松岡さん)。
  子供の頃に猩紅熱を患い、話し出すと興奮し感情のコントロールがうまくできない末娘(中谷さん)と暮らす母親。そこに妻の治療費のための高利貸しから借金し、返済のために南部に働きに行くことになった長男(小林さん)が子供二人(浅利さん、入江さん)を預けに来るところから話は始まります。

  アメリカの機能不全家族を扱ったいろんな芝居を思い出し、例えば、グレイガーデン、ガラスの動物園、みんなわが子…何となく似ているような、強さを求める生き方とその中で、繊細な精神が傷ついたり、苛まされたり…。

  1時開演。前半85分、休憩15分、後半85分、終演4時10分予定の長い芝居で、家族の状況が丁寧に描かれ、末娘が結婚を切り出し、母親と対決するところから話が動き、家族の再生の物語になっています。重い話を喜劇でまぶし、後味悪くない結末。その辺が三谷さん好みなのでしょうか。

  劇の感想としては、長かったなあと。もう少しコンパクトにならないかと。どうも三谷さん原作でないのは、三谷調なんだけれど、切れが良くない印象。初日だったからなのでしょうか。

  役者さんは皆さん芸達で熱演。三谷さんの世界にうまくはまって、上手に笑いもとってという感じ。その分何か今一つつまらなかったが、松岡さんが登場されると三谷調に合っているけれど、別の存在感や芝居があったかなという感じ。およそ期待していなかったのに、にせ猫さんともども松岡さんに好印象。中谷さんは初見だったけれど、声のとおりよく、動きともに魅力的。

  初日ということで関係者、プレスと思しき方が多いような。皆さんどんな記事を書かれるのか楽しみ。
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