たた&にせ猫さんの備忘録

―演劇、映画、展覧会、本などなど、思うままに―

『劇場版 奥様は取扱注意』109シネマズ川崎

2021年03月30日 | 日記
     『劇場版 奥様は取扱注意』109シネマズ川崎 2021.3.29
  
   監督:佐藤東弥 脚本:まなべゆきこ 音楽:得田真裕
   出演:綾瀬はるか 西島秀俊 鈴木浩介 岡田健史 前田敦子 鶴見慎吾 六平直政 佐野史郎 檀れい 小日向文世他

  特殊工作員だった専業主婦が、トラブルを解決していくドラマ「奥様は、取り扱い注意」の映画化。ドラマ最終回、特殊工作員の妻と実は公安エリートの夫、互いに正体を知ってバトルが始まるというところで終わったが、その続き。
  ―今回の話は、綾瀬はるかの奥様は、三つ巴のバトルで銃弾を頭に受け、記憶喪失になっている。それを良いことに、妻の監視をしながら、夫は新しい任務に。妻は記憶を失っているので、専業主婦をして、毎日愛妻弁当を作るという平穏な日々。
夫は地方都市、珠海市で教員。そこは、新エネルギー源「メタンハイドレード」の発掘でにぎわう一方、海を守ろうとする開発反対派と市長ら推進派の争いが激しさを増し、さらに開発の裏で、国家レベルの陰謀がうごめいていた。―

  お話はありきたりの上、突っ込みどころ満載。テレビドラマの映画化って、話を大きくしたがるけれど、その分大味になったり、無理どころが増えたり。とはいえ、我が家人気ナンバーワンの綾瀬はるかさん主演のアクションありのB級映画、何ら不満はありません。
  はるかさんのアクション、本当に良いです。
  今回作品、前半ほとんど記憶喪失で曖昧で自信ない、おとなし目の主婦役だったので―話の設定上仕方ないのだけれど、ドラマの時のようなちょっとコケティッシュな努力や西島さんとの生き生きしたやり取りがなかったのが残念、まじめモードで、ちょっと面白み不足。

  綾瀬さんの2007年以降、実写映画21本出演のうち、16本見ている。主演作はほぼ見ているのではないかしら。日本アカデミー賞も2回もらっているけれど、『海街ダイアリー』系は好きな映画ではなく、やっぱりアクション、あるいはB級ぽい映画が好き。一番のおすすめは『僕の彼女はアンドロイド』。これで嵌まりました。
  綾瀬さんが出るとスタッフはやたらコスプレさせたがる印象があるけど、今回はあまりなくてこれもちょっとさびしい。『ひみつのアッコあっこちゃん』、『高台家』、『ロマンス劇場』然り。
  にせ猫さんはテレビドラマの『JIN』の綾瀬さんがお気に入り。

  最後にポルトガルロケ。アクション頑張ったご褒美かな。
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『ミュージカル アリージャンス ~忠誠~』東京国際フォーラム ホールC

2021年03月25日 | 日記
     『ミュージカル アリージャンス ~忠誠~』東京国際フォーラム ホールC 2021.3.23   
        2021.3.12(金)~28(日)
    脚本:マーク・アサイト、ジェイ・クオ ロレンゾ・シオン 作詞・作曲:ジェイ・クオ 
    演出:スタフォード・アリマ 共同演出:豊田めぐみ
    キャスト:濱田めぐみ 海宝直人 中河内雅貴 小南満佑子 上條恒彦 今井朋彦 渡辺徹他

  久しぶりのミュージカル。先に書いておきます。濱田さん、海宝さんファンには絶対のお勧めです。
   
  ストーリーはカリフォルニアで農場経営していた日系キムラ一家が、第二次世界大戦下、日系人であるということで強制収容所に入れられ、過酷な生活をしいられる。アメリカへの忠誠を問われる忠誠質問票に、日系1世でアメリカ国籍を持てない父は忠誠を問う質問にNoを書き、更に拘禁される。息子は家族を守るために、他のアメリカ人と同じであることを証明しようと軍隊に入いるが、日系人部隊は一番過酷な戦線に送られる。そして姉は収容所で出会った男性と共に強制収容所と徴兵の不当性を訴える運動に参加。息子は戦争でHeroになるが、過酷な戦争の中で多くの仲間を失い、戦後、戦時中徴兵拒否し収監されていた姉の夫を認めることができず、家族は離れ離れになってしまう。そして…。

  ―日系人であるというだけで強制収容所に入れられた家族の実話を元にしたストーリーで、アジア系ミュージカルにおける革新的作品の日本初上演。―日本製ミュージカルかと思ったら、そうではなかった。

  第二次世界短戦中の日系人の苦難をテーマにしたミュージカル。重い内容でどうかなはと思ったけれど、とは言え、濱田さんが出演されているとなると、やはり行かずにはいられない。

  コロナ下で観劇に不安はあるものの、2階席は結構空いていて、良席が取れ、安心して観劇することができた。フォーラムの1階の後ろの方は本当に見づらいので(何回か体験)2階席の前の方が正解かな。

  ミュージカル、とても良かったです。お話もよくまとまっていて、それぞれの立場や心情もよくわかる脚本。そして歌も皆さんとても上手で、濱田さん、海宝さんはもとより、合唱も素敵でした。最後の歌の場面は感動的。
  暗い結末ではありません。

  濱田さんの歌はどうしてこうも情感に訴えるというか。このようなストーリーのなかでの歌は本当にぴったり。にせ猫さんによるとウィキッド的な歌唱場面(濱田さんと小南さんの歌唱)もあるし、満足度高しです。

  そして海宝さん。初めて拝見したのですが、優しくてよい声の方で、それでいてよく響き、歌詞も聞き取りやすい。

  久しぶりに上条恒彦さん。おじいちゃん役で杖をついておられる、にせ猫さん、これは役柄なのか、必要なのかと。でも最後は杖なし登場で、まだまだお元気でうれしいかぎり。

  ウィキペディアに、日系人の強制収容所、マイク正岡、日系部隊のこと等が書かれている。一旦戦争となると、あっという間に世界は変わる。そして、歴史の大きなうねりのなかで人が生き延び、そして、何かを成そうということの厳しさ。コロナ下で、海外におけるヘイト問題が浮上している。いろんなことを再意識化し、問うミュージカル。
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